(CNN) 米ディズニーの新作アニメ映画「ズートピア2」が感謝祭にあわせて11月26日に公開され、北米市場での5日間の興行収入は推計1億5600万ドル(約242億円)を記録した。感謝祭にあわせて公開された作品としては2024年公開のアニメ映画「モアナと伝説の海2」(2億2500万ドル)に次ぐ成績となった。
ズートピア2とユニバーサルの新作映画「ウィキッド 永遠の約束」が映画界にとって久々の「二枚看板」となり、劇場にとって大きな追い風となっている。
調査会社コムスコアのポール・ダーガラベディアン氏は「ディズニーは、感謝祭の休暇中にほぼ毎年恒例のイベントを開催している」とし、「家族連れが『ズートピア2』を心から歓迎してくれた」と語った。
オンライン映画チケット販売サイト「ファンダンゴ」の分析部門ディレクター、ショーン・ロビンズ氏は、年末のホリデーシーズンは好調な夏季と並びハリウッドにとって重要な時期であり、特に歴史的に不振だった10月の後ではなおさらだと語った。
ハリウッドは、「ウィキッド」シリーズとディズニーのアニメ映画という昨年のパターンを踏襲した。「ウィキッド 永遠の約束」は先週末に1億5000万ドルという市場予測を上回るスタートを切った。週末にさらに6280万ドルを上積みし、北米市場の興収は2億7040万ドルに達した。
ロビンズ氏は「この2年間で我々は甘やかされてしまった。この成功を再現するのは本当に難しい。女性中心の映画が興行収入にどれほどの力を持っているかを示していると言えるだろう。なぜなら、どちらの作品も男性主導のヒット作ではないからだ」と述べた

「ウィキッド 永遠の約束」は公開2週間で2億7000万ドル以上の興行収入を記録した/Giles Keyte/Universal Pictures
PG指定のズートピア2とウィキッドは、家族連れにアピールし、公開週もずれていたため、競合というより補完関係にあったとダーガラベディアン氏は分析する。
コムスコアのデータによれば、「ウィキッド 永遠の約束」と「ズートピア2」は北米市場で5日間で合計2億4900万ドルを稼いだ。さらに「ズートピア2」は海外市場で4億ドルを上積みし、全世界での興収は推定5億5600万ドルに達した。「ウィキッド 永遠の約束」も世界興収は3億9325万ドルとなっている。

「ズートピア2」は週末3日間で9680万ドルの興収を記録し、2016年公開の前作の約7500万ドルを上回った/Disney
アナリストは、今年ハリウッドが北米市場で90億ドルの興収に到達する可能性に期待を寄せている。現在の興収は前年同期比1.24%増で、目標達成にはあと12億ドルが必要だとダーガラベディアン氏は語る。
ロビンズ氏は「全体的なスケジュールの好調さを考えると、90億ドル達成は依然として可能性が高い」と指摘。最終的に90億ドルをわずかに下回るか上回るかになるだろうとしつつ、その鍵は12月19日に公開される「アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ」が握っているとの見方を示した。





