韓国の演技派女優キム・シンロクが、5月12日からNetflixで配信がスタートした『隠し味にはロマンス』で、コ・ミンシ扮するモ・ヨンジュの仕事仲間チン・ミョンスクを演じ、再び存在感を示す。
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これまで数々の作品で独特の空気を醸し出し、視聴者の記憶に強烈な印象を刻んできた彼女だが、『隠し味にはロマンス』では、物語を支える重要な役どころを担い、作品全体に深みを加えることが期待されている。
キム・シンロクは遅咲きの実力派として知られている。舞台出身の彼女は、長年にわたり演劇界でキャリアを地道に積み重ね、30代を過ぎてからドラマ・映画界に本格進出を果たした。
派手さやスター性ではなく、人物の内面に迫る繊細な演技で評価を受け、いわゆる“名バイプレイヤー”から“主演を支える名女優”へと存在感を高めてきた。
彼女が広く注目を集めたのは、Netflixシリーズ『地獄が呼んでいる』である。本作で極端な状況に直面しながらも、心の奥底で葛藤する市民を演じ、国際的にも評価された。この作品によって、彼女は韓国内外の映画祭やメディアで“信頼できる女優”と評されるようになった。
キム・シンロク時代が求める女優
キム・シンロクの演技の特徴は、日常の中に潜む感情の揺らぎを緻密にすくい取り、観る者に静かに突き刺さるリアリズムを届ける点にある。彼女は決して大仰な表現を用いない。
しかし、目線や間の取り方、微かな表情の変化だけで、そのキャラクターの抱える孤独や痛み、時には希望までをも観客に伝える。いわば、過剰な説明を排した“沈黙の演技”の名手とも言えるだろう。
『隠し味にはロマンス』では、そんな彼女が、冷静沈着で仕事一筋の女性が思いもよらぬロマンスに巻き込まれる役柄を演じる。
普段の重厚なイメージからは少し距離を置き、より人間味あふれるコミカルな一面を覗かせることにも注目が集まる。
2020年代に入り、韓国ドラマ界では演技力を重視するリアリズム志向が強まっている。そんな中で、キム・シンロクは間違いなく時代が求める女優の1人だ。
決して華やかではないが、静かに心を打つ存在である。『隠し味にはロマンス』でも彼女が醸し出す演技が、物語にどのような奥行きを与えるのか、期待が高まるばかりだ。
♢キム・シンロク プロフィール
生年月日:1981年3月24日生まれ
身長:163cm
学歴:ソウル大学地理学科
デビュー作:2004年舞台『サバイバルカレンダー』
☆主な出演作
『謗法~運命を変える方法~』(2020年、ドラマ)
『怪物』(2021年、ドラマ)
『君は私の春』(2021年、ドラマ)
『地獄が呼んでいる』(2021年、ドラマ)
『模範家族』(2022年、ドラマ)
『財閥家の末息子~Rebom Rich~』(2022年、ドラマ)
『ムービング』(2023年、ドラマ)
『誘拐の日』(2023年、ドラマ)
『Sweet Home-俺と世界の絶望-シーズン2』(2023年、ドラマ)
『涙の女王』(2024年、ドラマ)
『Sweet Home-俺と世界の絶望-シーズン3』(2024年、ドラマ)
『隠し味にはロマンス』(2025年、ドラマ)
文=大地 康
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