【にんころ】メインPV|TVアニメ『忍者と殺し屋のふたりぐらし』4月10日(木)より放送・配信開始!

4月から放送開始されたTVアニメ「忍者と殺し屋のふたりぐらし」通称“にんころ”。どんなものでも葉っぱに変えられる抜け忍くノ一 葉隠さとこと、殺し屋の女子高生 古賀このはの共同生活が描かれるコメディ……で良いんだよな? と、あまりにぶっ飛んだ倫理観のキャラが多いせいで疑問符をつけたくなる作品だ。

同名漫画が原作となっており、作者はイラストレーター・漫画家のハンバーガー氏。旧Twitterで、イラストレーターたちの間で流行していた診断メーカーのひとつ「あなたを女子高校生化してみたー」の結果をイラストとして描き起こしたキャラクターを、自信の代理アバター ハンバーガーちゃんとして描いた「ハンバーガーちゃん絵日記」で人気を獲得してきた人物だ。

筆者も「ハンバーガーちゃん絵日記」の頃から同氏のアカウントをフォローして見ていたのだが、突然「忍者と殺し屋のふたりぐらし」の連載開始がアナウンスされ、そのシンプルで可愛らしい絵柄から、ほのぼの系のコメディを想像して第1話を読んだ。おそらく多くの人も同じように思いつつ読んでいただろう。

蓋を開けてみれば、初っぱなから登場したキャラがバッサバッサと命を落とすことになり、葉っぱにされるという、正直、ちょっとでも頭を働かせると倫理観がぶっ飛びすぎていて正気を失いそうになるような内容。もちろんポップに描かれている。第1話のSNSでの反響は、好印象ながらも困惑している人が多かったのが印象に残っている。

とにかく人の命が軽い……今まで見てきたギャグやコメディを含めてもトップレベルの軽さ。実は生きてました〜とかではなく、さとこの追っ手の忍や、このはのターゲット達が出オチ感覚でどんどん死んでいく。しかも遺体や凶器など証拠となり得るものは全て葉っぱになるので、行方不明者扱いに…… うん、真面目に考えてはいけない。

しかも、日常の様子が描かれたキャラクターが葉っぱにされることもあるので、何事もなかったかのようにのほほんと過ごすさとことこのはとの対比もあって、こちらはなんとも言えない感情にさせられる。こういったやり取りが淡々と進みつつ、ちゃんとターゲットにされないキャラクターも増えてきて、さとことこのはを取り巻く環境も少しずつ変わっていく。

キービジュアル
(C)ハンバーガー/KADOKAWA/にんころ製作委員会

と、原作の魅力がこの倫理観のぶっ飛び具合と、テンポ感、個性の尖ったキャラクターたちなのだが、アニメ版でも十二分に発揮されている。頭を空っぽにしてすいすいと観てしまう中毒性もあって退屈しない。

アニメーション製作はシャフト。それ故に独特な角度で首をかしげる所謂“シャフ度”など、お馴染みの表現が各所にちりばめられているほか、突然挟み込まれるくノ一のスピード感あるアクションシーンも、あえての崩しを取り入れた迫力のある画で見せてくるので、頭を空っぽにして見ていて純粋に楽しい。「複雑な話は観られる元気がないけど、刺激がなさすぎるのもな〜」という現代社会の疲労感に襲われているときにオススメだ。

一方で不安な点もある。それは、アニメーション制作がシャフトであること。この記事は3話終了時点で書いているのだが、シャフト制作のアニメはだいたい4、5話でスケジュールの逼迫感が目に見える形でクオリティが落ち始め、10話手前辺りで「放送延期か?」と思わされることもしばしば。今作はそうならないことを祈りつつ、にんころの世界観を描ききってほしいところだ。

TVアニメ「忍者と殺し屋のふたりぐらし」地上波/BS/CS
TOKYO MX 毎週木曜 22時30分〜
カンテレ 毎週木曜 25時45分〜
三重テレビ放送 毎週水曜 24時20分〜
BS11 毎週木曜 24時30分〜
AT-X 毎週木曜 21時30分〜
配信(地上波先行・最速配信) 毎週木曜22時〜
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