第69回ベネチア国際映画祭オリゾンティ部門正式招待作品
紀州が生んだ鬼才・中上健次の代表作『千年の愉楽』を、若松孝二が映画化!名作と名高いが、その構成の複雑さ、神話的な成り立ちから、映像化は難しいと思われていた作品である。
しかし、奇跡は起きた。中上健次の世界そのものが、海と山に囲まれた小さな路地の風景の中に、見事に立ち現れたのである。舞台となったのは、眼下に湾を見下ろし、背後に紀州の深い緑が連なり、斜面に細い路地が巡る小さな集落。
時空を超えて路地の男たちの生き死にを見守るオリュウノオバを演じるのは、若松組の演出を知り尽くした名優・寺島しのぶ。
そして、命を溢れさせていく美しい中本の男たちを高良健吾、高岡蒼佑、染谷将太ら、旬の若手俳優たちが熱演。
若松組常連となった井浦新、佐野史郎らがしっかりと脇を固める。素晴らしいキャスト陣と昭和の薫りが色濃く漂う舞台を得て、若松孝二が描き上げたのは、匂い立つような命、不条理ゆえに美しい命の讃歌である。

13件のコメント

  1. もっと早く映像化されるべきだったかもしれないと思います。時代が違えば、もっと許される表現があっただろうし・・・。でも観に行きます。

  2. 小説と映画は別物。しかし、下の「小奇麗」って感想には同感だね。アイドル系の男優を起用した(起用せざるをえなかった?)せいじゃなかろうか。いま凄みのオーラを出す俳優なんて、ほとんどいないもんなあ。

    まあ何はともあれ、若松作品だよ。早く観たくてウズウズ。

  3. 若松作品ってキャスト面でスッキリした印象になるのはありがちだとは思うけど、
    中上作品だもん、もっと泥臭く、土臭く、磯臭く、汗臭く、ザーメン臭い演出を期待しちゃうよな。
    素人とか劇団員とか、もっと丸顔の骨太な俳優使っても良いような。
    「昭和の薫り」とか言うけど、ロケーションが中途半端すぎて、予告編だけ見ても「現代」が映りこみ過ぎて萎えた。

  4. この作品を映像化して納得いく作品にするのは無理と思うね。原作が戦後文学史の最高峰級だから
    20年くらい前にNHKでドラマ化された「日輪の翼」はまあまあ良かった

  5. 中上健次ファンの左が観てもチョイ喝采。
    中上健次ファンの右が観るとまったくクソ。
    やっぱ若松孝二はインテリジェンスなさ杉。
    中上の好きだった保田与重郎とか折口信夫とかは理解出来てないと思うわ。w
    中上健次作品の映画化は「火祭り」の柳町光男の時もそうだったけど
    そっち系(左巻き)の役者を登用しすぎてる段階で鼻白むそれだったら
    いっそのことアラン・レネかブレッソンかゴダール風なアバンギャルドに
    しちゃた方が逆に新宮の穢多・人非・山窩・六部の喜怒哀楽は描けると思うが。

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