【スカッと☆総集編】義妹が結婚して50万円のご祝儀を渡したのに義妹夫婦「たった50万?これだから貧乏人はw」私「ごめんね、これで最後にしますね」→1週間後・・w【修羅場】

[音楽] 私の名前は昭恵33歳染め物の会社を経営 している会社と言っても私の他に5人の 職人しかいない小さな会社だ夫の信は35 歳で私の会社の職人だ私たちは結婚して3 年になるがまだ子供はいない私が染め物 会社の社長をしているのは父から会社を 引き継いだからだ私の父も祖父から会社を 引き継ぎ親子3代で職人をして いるもも祖父は染物の職人だった らしい父の代になって本格的な会社にして 職人も雇うようになっ た私は小さな頃から父の仕事場で遊んでい たので知らず知らずのうちに染め物の仕事 が好きになってしまっ た母は私が小学5年生の時に病気で高した 1人っこの私はそれから父と2人で暮らし てきた 母がいない寂しさから父の会社の工場で いつも遊んだり勉強したりしていた働く父 の後ろ姿を見ながらいつしか自分も染め物 職人になろうと思っていた私がこの会社を 継いでもいい高校生の時父に聞いてみると まずは染物の職人になってからだな染め物 の全てを知らないとなんてできないから な難しいことを言ってきたが嬉しそうな顔 をしていたそれからは高校に通いながら 休みの日は毎日父の工場で働いた私の会社 は現代的な機械による染め物ではなく全て 手作業で行う一種の伝統産業のようなもの で時代遅れのように思われているしかし 高級な着物用の染め物など未だに需要が あり経営は成り立っている特に最近では 海外への輸出が多くて売上のほとんどが 海外向けで ある職人としての腕前は大したことが なかった私は経営者としては才能があった よう だ国内向けがほとんどだった販売を海外に も積極的に売り込んでいったのは私だ 初めは反対していた父も実績が上がって くると認めてくれ た私の後から入社したのが夫の信だったが 彼は手先も器用だしセンスもあってすぐに いい職人になった父もそんな信のことを気 に入ったようでいつの間にか私たちは結婚 すること に私としても仕事においては夫を信頼して いた口には出さなかったが当時私は信の ことを気にしていたようだ父はそれを 見抜いていたようで私が30歳になること もあり私と信を結びつけてくれ たしかし私たちが結婚して半年もしない うちに父が多してしまう心臓発作を起こし てそのまま帰らぬ人になってしまった 会社の社長としてもまだまだ教えてもらい たいことがたくさんあった娘としても親 高校ができていなかったのでこれからと いう時だっ たあれから3年ほどが過ぎやっと自分なり に会社を経営していくことができ始めた そんなおり信の妹なみが結婚することに なるぎは信夫と5歳違いで30歳にになる 私はあまり付き合いはないが好きなタイプ の女性ではない染め物などという伝統工芸 を行為的には捉えていないような義だ信と 私が結婚する時も明さに反対していた そんな染め物屋の娘と結婚して生活して いけるのこの仕事が儲からない産業と思っ ているようだった信は気にしない お前には関係ないだろこの仕事のことを何 も知らないくせにそう言って義をなめてい たことを覚えている義にしてみれば信が私 の父と同居していたのも面白くなかった ようだ夫は向こに来たわけではないが父の 存命中は一緒に暮らしていた父が会した後 もそれまでと同じく私のでてい信には妹の 他に兄もいるので実家を出ても問題は なかったしかし義は信を私に取られたと 思っているようだ何かあるとすぐに私に 嫌みを言ってくる父の葬儀の時も お兄ちゃんも大変ね結婚してすぐにお葬式 を取りしらなきゃいけなくてわざと私に 聞こえるようにい確かに父が亡くなった時 は落ち込んでいた私に変わって信が葬儀を 取りしきってくれたこの時は本当に信に 感謝したお正月やお盆などで信の実家に 行った時も義に直会を出される染め物を する私の指は線量が染み込んで黒くなって いるもちろんのも同じであるが私がお料理 を運ぶのを手伝っているとそんな手で料理 を触らないでせっかくのご馳走が台無しよ そう言って嫌がらせをしてくる信の両親や 義兄が義に注意しているが全く効果がない 義から見れば職人のことを見下しているの だろうそんな義が結婚すると信から知らさ れてどんな人と結婚するのか気になった なみさんの結婚相手はどんな人なの興味 心々で尋ねると信用金庫に務めている人 らしいよ兄貴の話だとパっとしない男の ようだね信も興味があるようだ信の話では 挨拶にやってきた義の結婚相手は緊張して いるのか一言も話さなかった全て義が 受け答えをして結婚相手はだけだった らしいそれでも相手の男の人は信用金庫の お偉いさんの息子らしいよ驚いたような声 をあげて教えてくれるなみさんすごいわね 偉い方の音像と結婚できて私が半分ふざけ て話をすると信の表情が曇ってくるいい わけないだろうなみは家事なんか家でも やっていないのにそんな立派な家庭に嫁い で嫁が勤まるとお前も思っていない だろう義が嫁に行ってからのことを心配し ているのそんなに何もできないの真剣な顔 ののに私も心配になって しまう末っ子だからってうちの両親が はかしてきたから何にもできないぞ料理 だったら俺の方がうまいから な確かにはが上手だし家事も何でも手伝っ てくれる義の性格も甘やかされて育った ことが原因のようだ他にも信は心配事が あるようで妹も甘やかされて育ったが結婚 相手もかなりのお坊っちゃまのボボン らしいよため息まじりに信が続けてくる 友人から夫が聞かされた話では義の結婚 相手は1人で小さな時から甘やかされてい たようだ私の会社もその信用金庫と取引き があるが義の夫になる人が担当ではない うちに来る担当者は年配の方で腰の低い 男性だった父の同級生ということで取引を 始めた最近は海外との取引が多く大手の 銀行との取引がメインで庫とは付き合い 程度の取引しか ないうちの会社の担当者が結婚相手の お父さんではないわよね確認のために夫に 聞くと違うよそんなしたっぱの人じゃない よ笑いながら答えてくる信の話を聞くと義 の結婚相手を見てみたい気持ちになったが 結婚式まで待つことにし た義の結婚式の日程もある信が困った顔で 私に相談してきた今妹から連絡があって 結婚式のご祝儀は50万円以上くれと言っ てきたんだその話を聞いて私は思わず笑っ てしまった新郎新婦からご祝儀の金額を 要求してくるなどあまり聞いたことがない 驚いた顔をして信に聞いてしまった今は 事前にご祝儀の金額を指定できるように なったの首を左右に振りながら信は呆れ顔 で答えるそんなわけないだろ会員性の結婚 式はあるけどご祝儀指定の結婚式なんて 聞いたことない50万円以上と言ってきた ところがいかにも義や親用銀行に務める 結婚相手らしいと関心した最低でも万は もらいたいがそれ以上くれるかどうかで 今後の付き合い方を考えるということ だろう私たちはいくら払う予定なの 50万円なんて大金払うことないだろそう 話してくる信が両親に確認したところ そんな話は聞いていないしそんなに払う ことはないと言われたようだ私を見して いる義ががいくらご祝を持ってくるか試し て いる50万円くらいご祝儀に持っていき ましょうよ信は驚いているが私は本気だっ たその代わりこれからはなみさん夫婦との 付き合いを考えないとねはっきりと私が 言うと信も同じ考えのようだあまりにも人 を馬鹿にしているよな別に俺は妹と縁を 切ってもいいよ信の賛同も得たので義夫婦 とは結婚式後は付き合わないことに決めた そうして結婚式当日を迎え私たち夫婦も 出席した私たちの姿を見つけた義が不機嫌 そうな顔で近づいてくる結婚おめでとう ございます丁寧に挨拶する私に義はすぐに ご祝儀を求めてくる 分厚いご祝儀袋を手渡すと義は ウエディングドレス姿のまま袋の中を確認 し出すたった50万これだから貧乏人は物 足りなさそうに嫌な顔をする義にごめんね これで最後にしますね再び丁寧に頭を下げ てその場を離れた疑はまだ嫌味を言いた そうだったが式の準備もあり それ以上は何も言えなかっ た披露宴が始まりキャンドルサービスで 私たちのテーブルに来た時も豪華な料理で 貧乏人の口には合わなかったかしらなどと 言ってくる義本当にこれで最後になると 思うと嬉しかったそれと初めて見る義の夫 も噂通りにパっとしない人だ常にぼっとし ておりやる気なさにしているなぜこのよう な男性を選んだかわからないがお金を持っ ていることが決め手だったのだろうご祝儀 の金額まで指定してくる義だけにさやお 金持ちなの だろう気になって新郎の父親を見ると確か に異言があって立派な人に 見える信用金庫のお偉いさんだけあって 父親はしっかりしているように感じた 新郎の父親のとろに夫と挨拶に行くと まるまる会社の社長様ですよね向こうでも 私たちのことを知っていたえどこかでお 会いしましたびっくりして尋ねるといつも うちの信用金庫と取引していただいて ありがとうございます立ち上がって頭を 下げてくるあまり取引がない私のをいる ことに驚いた是非こうやって親戚になり ましたのでうちの信用金庫との取引を さらに増やしていただけると嬉しい ですここで営業活動されても困るので挨拶 だけをして席に戻った無事に披露宴も終了 し義妹夫婦に挨拶をして帰ろうと思った 私たち夫婦が挨拶に行くと義は睨みながら 送り出す 彼のお父様と何を話していたのよお金を 貸してくれと泣きついていたんでしょう 恥ずかしいことはやめてよさすがに夫も 言い返したお前の兄として挨拶に行った だけだよ何カリカリしてるんだやはり兄と しては妹の様子が気になるようだ私は義の 発言よりも義の夫のことが気になって しょうがない トクを見つめるような表情が気になって しまう結婚が嬉しくないように感じられる ちょっと私の話を聞いてますすっかり義を 無視してしまっており怒なられて初めて義 を見たもう彼の信用金庫とは取引しないで くださいよ義の姉が借金していると思った だけでぞっとする私はにっこり笑って前に 答えたわかりましたもう取引はしません そう言い残すとさっさと会場を後にした義 の失礼な発言以上に義の夫のことが気に なって しまうなみさんの旦那さんは大丈夫なの どこか体悪くない私が信に尋ねると俺は妹 の様子も気になっている結婚式なのに なんかイライラしてたよなそれはいつもの ことじゃない私に対してはいつもあんな 感じよ不機嫌そうに私が言うと信は笑って いたが確かに義も結婚式だというのに嬉し そうではなかったあまり楽しそうではない 新郎神父はそれから1週間の新婚旅行へ 出発した結婚式が終わってすぐに信用庫 から担当者と義夫の父がやってき た先日はありがとうございました今日は 仕事の話で参りまし て担当者も義夫の父の前でいつも以上に腰 が低い義夫の父の肩書きは店長のようだ しかしいくら店長が来ても義と約束して しまったのでもう取引はできない 店長さんのお嫁さんからもう取引はするな と言われてます申し訳ありませんがお 引き取り ください義夫の父は慌てでそそんなことを 言っていたのですかいやそれは何かの 間違いでこれからはもっと取引を増やして いただきたいんですよ新婚旅行から帰って きたらなみさんに確認してみて ください冷たく言い返すと義のの父は怒り 出してきたのか真っ赤な顔になって くるなみさんと私は舟でして親戚だからと 言って期待しないで くださいこの一言で義夫の父も諦めたよう ですごすご引き上げていったその後担当者 が1人でやってきて色々教えてくれた私の 会社は規模は小さいが売上や利益が大きい ので用金庫でも積極的に取引を増やそうと 話が進んでいたタイミングよく店長が私と 親戚関係になったので自分から乗り込んで きたらしいそれが嫁のおかげで取引を やめると言われて大変な騒ぎになって いる担当者さんとは父の台からのお 付き合いですのでこれからも今まで通り 取引していきますよ私の言葉に担当者は ほっとしている私としては義に何を言われ ても今まで通りにしようと思っていた融資 を受ける必要もないので今まで通り細々と した取引になる が何も知らない義妹夫婦は1週間後新婚 旅行から帰ってきた義妹は帰ってきてすぐ に義父である夫の父親にこっぴどく怒られ たようだ すぐに私に電話がかかってきたあんたの せいでお父さんに怒られたじゃないなんで 取引してくれないのよだってなみさんが もう取引するなって言ったでしょ義は かなり混乱しているようで泣きはめえて くるもうどうしたらいいのわけがわから ない私の会社でそこまで叱られたかと思う ほどちょっとかわいそうになき たしかし義のこの悲鳴は私のせいでは なかった義から電話が切れた後に信が慌て てやってきた妹の旦那他に付き合っていた 女性がいて家に乗り込んできたらしい興奮 して話しだす夫を落ち着かせて詳しく説明 をしてもらった気の夫は前から付き合って いる女性がいてその女性の間には子供も いる結婚式で義妹の夫がうつろな表情だっ たのはそれが心配で心から喜べなかった義 も詳しくは知らなかったようだが夫には他 に女性がいることを確信していたそこで義 も結婚式では不機嫌で苛立っていた信の話 を聞いて結婚式での新郎神父の違和感の謎 が解けた なんでそんな状態で結婚式までしたん だろう信はぽつりと答えた四店長のメツと かがあったんじゃないの確かにそういう 感じの四店長だった結局義夫婦は1週間で 離婚してしまった友人や会社の同僚に温々 師と結婚すると自慢していた義は 恥ずかしくて勤め先もやめてしまった おまけにお金持ちと結婚できるので事前に 散在してしまい多額の借金も抱えてしまっ ていた借金も多かったので私たちに 50万円ものご祝儀を要求してきた私たち のご祝儀では全く足りなかったようで早く 働いてお金を返さなければいけないが1 週間で離婚したのがショックで立ち直れ ないよう だ今はボロボロのアパートで1人寂しく ひもじい思いをしているようだもう義とは 縁を切った私たちには関係ない が逆に私たちにはいいことが起こった私の 妊娠が分かり信も大喜びしている父に孫を 抱かせてあげられなかったのは残念だでも 元気な子供を産んで大切に育てていきたい [音楽] ちょっとひなさん何をそれその貧乏臭い 格好はああすみませんご自宅なので清掃で なくていいとかやさんから伺っていたもの でそれにしたって大抵限のマナーてものが あるでしょそれじゃまるで部屋着じゃない のよそのにお邪魔するのに部屋着で来る なんて当たり前の常識も持っていないの かしら一応よそ行きなんです けど うそそれは失礼てっきりパジャマかと思っ たものでごめんなさいねそういう庶民の 服装ってよくわからなく て婚約者の実家に母と一緒に行くと義母が リビングのソファーに座るなりこんなこと を言った最初から歓迎されていないのは 分かっていたけれどなかなかに辛辣である 私は長井ひな27歳大学卒業後一般企業に 就職して5年会社の2年先輩である鹿島 かやと交際を始めて2年が経った先日の デートの時にプロポーズされ即答でOKし たのだ彼は穏やかで優しくて一緒にいると とても優しい気持ちに なれるこんな人とずっと一緒にいられたら どんなに穏やかな人生が送れるだろうと 思っていたから結婚を申し込まれた時は 本当に嬉しかっ た私は母家庭育ちである父は私が小学校の 時に病で亡くなった父が亡くなって 寂しかったけれど母は父の分も私を可愛 がり頑張って働いて私を大切に大切に守っ て育ててくれた父には身よりがなかった けれど母方の祖父母は元気だったので断る ごとに私の面倒を見てくれ たただ近くに住んでいたわけではないので そうそう頻繁にはやってこれれなかった けれど祖父母は母に一緒に暮らさないかと 言ってくれたが母にはやりたい仕事があり すぐにそれを実行に移すことは無理だった ようだそして私は生き生きと仕事をして いる母が好きだったから私のために仕事を やめてほしいとかもっと一緒にいてほしい とかも思わなかっ たひなはおじいちゃんとおばあちゃんの家 にき たい母の問いに私は首を横に振っ た2人のことは大好きだけどお母さんが 一緒にいてくれるから大丈夫だ よ私がそう言うと母はとても嬉しそうに 笑った私は母が少しでも楽になるようにと できるだけ家事を手伝うようにした母は 生理整頓や片付けは完璧な人だが料理が あまり得意ではなかっただから私は家事の 中でも特に料理を頑張ったのだ最初は そんな難しいものはできなかったけれど ただの目玉焼きや卵焼きでも母は大喜びし てくれ私は母に喜んで欲しい一心で料理の 腕だけはどんどん上げていった母は仕事が 忙しく夜遅くなることも多々あったけれど 私は頑張っている母を応援しているのだと いう思いがあったし母はどんなに遅くなっ ても必ず私の寝顔を見に来てくれた私は 毎日電気を消しネタ振りをして待っている のだちゃんと寝ているよという姿を見せた 方が母が安心すると思ったからだ枕本で じっと私の顔覗き込む母の気配を感じ ながら私は安心していつも本当の眠りに つい たそうして高校大学へと進み無事就職した のだお付き合いしている彼かやはなんと なく亡くなった父に似ているような気がし た小学校3年生の時にこの世を去って しまった父のことをどれほど覚えているか は微妙だが優しい笑顔と温かい背中は はっきりと覚えていた彼からはその父と 同じような温かい印象を受けたの だうちの家族はちょっと変わっているん だプロポーズの後彼に家族のことを聞かさ れた彼は家を出て1人暮らしをしているの だが今まで家族のことをあまり話したがら なかった 何かあるのかなとううは思ってい た変わってるってどう変わっている のうちの家は代々完了なんだ祖父も父も兄 もしかもいわゆるキャリア完了ああへ へえびっくりそれはすごい ね母方の祖父は大手ゼネコンの元 重役まあもう祖父は2人とも亡くなって いるけどね義姉の実家の父親は議員をして いるようだよななるほど ずらずら出てくる肩書きに起してしまい そうになるそんなところに私が入っても いいものだろうかと 考えるもしかして彼もプロポーズはした もののそういう家計に私が馴染めないかも と思って話しているのだろう かまあ確かに馴染める自信も ない基本的にあの人たちは官僚がこの世で 1番偉いと思っているん だ偉いそうなんだ肩書きが偉いとその人間 も優れた人間だと勘違いする人たちなんだ よそこで君にちょっと頼みたいことが ある頼みたいことうん 何一体何だろうと私は身を 乗り出す肩書き重視ということは私のよう な母子家庭育ちはお目鏡には叶わないと いうことなのだろうかそれでも辛抱して 一緒になってくれるかという話なのかと ちょっと身構えたそれにしても彼はそんな 環境で育ったとはまるで思えないぐらい ごくごく普通の人だそう思っていたら私の その考えが聞こえたのか彼が口を 開くその中で俺はまあ変わっているらしい 両親は当然ながら俺に中央省長に入ること を望んでいたし入るものだと思っていたよ だけど俺は官僚以外認めない親の考が 小さい頃から嫌でだから全く関係のない 勝者に入っ た親の意に背いた彼を彼の両親は断固とし て認めず彼のことを出そないの息子だと 決めつけたせめて嫁はそれなりの家から 迎えると常日頃言われていたそうだそうで ない家のものを見下すのは日常 半自分たちをよほどと思っているのか子供 の頃は友達も選別されたとの ことなかなか厄介な家族のよう だだから本当に申し訳ないのだけれどと 切り出した彼の話はちょっと驚くべきもの だったけれど私はその話に乗っ たあの人たちに何を言われるか分かった ものじゃないもちろん俺が守るつもりでは いるけど覚悟はしておいて ほしいうん分かった彼は家族が私にありえ ないことを言ったらもう縁を切ろうと思っ ているというこれまで色々我慢してきたが 自分の選んだ女性まで肩書きや財力で判断 するような人間ならこの先付き合いたくは ないというのだ親に挨拶しないで結婚と いう手もなくはが良くも悪くも育ててくれ た家族だから結婚の挨拶ぐらいはしておき たいそれに友達を連れて行くのではない 結婚したいという女性を紹介するのだから いくらなんでもそこまで失礼な言動もし ないだろうという淡い期待もあると言った 淡い期待という彼の言葉になんとなく彼の 悲しい気持ちがかまえ それからしばらくして彼の親から挨拶に 来るなら親も同伴させろと言ってきたとの 連絡を受けた親と会うのはまず私が挨拶に 行ってから家族顔合わせでと思っていた けれどその日彼の両親も義兄夫婦も揃って 待ちかまえている らしいそれだけで私も身構えてしまいそう だけど母に話すとすぐに了承してくれた ついでに彼から聞いていた彼の家族の話も 一応母にしておい たなんだか随分と大変そうなご家族ね 大丈夫なの ひなうんかやがちゃんと守ってくれ るって私が笑顔で答えると母もにっこり 笑って頷いたこれまでもこの母の笑顔に今 までどれだけ支えられてきただろうと思う 考えてみれば母が一緒に行ってくれる なんてこんなに心強いことはない彼からは 彼の家族が嫌みを言ってきたらガムでいい と言われたことも伝えたとはいえ母の性格 からするとガムなんてできるとも思えない がそうして挨拶と当日気合い十分で 乗り込んだのだが家の中に入った早々義母 の嫌みが始まったの だなんてこと言うんだよ母さんいきなり 失礼 だろ彼が痛めるようにそう言ってくれたが 義母を始め彼の家族はみんなニヤニヤと 笑っている確かにとても漢字が 悪い庶民なので庶民の服しか持っていませ んで失礼いたしましたそちら様がお召に なっているのは官僚様ご専用のお洋服なの です か義母の私に対する嫌みに母はニコニコと 笑いながらささっと 答える義母は眉間にしを寄せてはあという 顔をしている言い返されるとは思ってい なかったのだろう格下の家の娘をもらって やるのにという態度がひしひしと伝わって くる私そのようなお洋服を拝見するのは 初めてなのでとても勉強になりますと言っ てもそれほど変わった洋服には見えません がでも確かに記事は常もで仕立ててある ようです ねななんなのあなたああ失礼いしました私 はひなの母親の長いえみ子と申しますこの 度はお招きいただきましてありがとう ございます別に招きたくて招いたわけじゃ ない わせっかく官僚一族である我が鹿島家に 生まれておきながら低俗な会社なんぞに 就職した出そないの息子ではあるがそれで も一応我が鹿島家の息子だからなあその 息子の結婚相手となるとどんな人間かその 家族とど見ておかないといけない だろう義姉も騎士にまさると言った感じだ こちらも義母に負けずらずというかさらに 大平な態度で あるでもお母様のおっしゃる通りとても 個性的なお洋服でもびっくりですこれが 庶民の方のセンスなのかしら私たちが行く 高級ブティックでは見たことがありません ものそうよね私やゆかりさんにはとても じゃないけど着られないようなお洋服よね でもこの人たちにはとってもお似合いだ けれどそう言って義母と義姉は鼻で笑った なんという 連発やめろてばいい加減に しろちょっとかずやなんなのその口の聞き 方高が一般企業にしか務められないあなた が私たちに向かってそんなこと言えると 思っている のかずやさん私たちなら大丈夫 よで も私も腹が立たないと言えば嘘になるけど から前もって聞かされていたから案外平気 だそれに最初からそういう人たちだと思っ て挑んできているから割と冷静に見ること ができている私の周りにはいないタイプの 人たちに対して新鮮な驚きさえある何でも 経験だと思えばこれもきっと悪くないと私 は気を 取り直すそれに私たちは彼家族にまだ伝え ていないことがある帰るならそれを言って から追いとましようと思っているそうし たら義母がまたさらなる暴言を吐い たお母様はお1人で娘さんを育ててこられ たんですってさぞご苦労されたでしょう ねいえいえ娘は家のこともよく手伝って くれましたし私の方ががたくさん助けられ てこれまで来たんです よ お母さんで娘さんが3流台ご出身なのは 伺っていますがお母様はどちらの大学ご 出身です か私は大学には行っていないん ですあらまさかの 高卒それじゃあますます母子家庭でさぞ片 が狭かったでしょう お仕事は工場勤務と か工場 勤務だって額も何もない人ができるお仕事 なんてそんなもの でしょうでも工場勤務であっても立派なお 仕事ですよ ね母の言葉に義家族全員が長承するような 笑を 浮かべる工場勤務なんて底辺の人間の仕事 だよ我々エリートから見たらかけ離れた 人種だ眼鏡の中央に指を当てながらそう いう義兄はドラマに出てくる嫌みな官僚 そのままだと思って しまうまるで絵に描いたような意地悪一家 である義姉は嫁いできたはずの人なのに この家のカラーにしっかり染まっている ように 見えるももそういう素質を持ち合わせてい たのだろう私にはとても無理だと思った彼 もそう思ったのか唇を噛んですっと 立ち上がったもう聞いていられないと思っ たのだろうでもその時流れていたテレビ 画面を母が指さした あそういえばテレビがつけっぱなしだった と改めて気づいたそして母の指先を私も 見る私もあと言っ たお父さんじゃないおじい ちゃん画面に移っていたのは母の父つまり 私の祖父であった はあ私たちの言葉に義家族全員がテレビを 見るそしてそのテレビ画面と私たちを 見比べて身をのけぞった は誰だって何を言ってるん だそこに移っているのは私の父 です母がそう答えると義家族は椅子から 転げ落ちそうになっているなんだかテレビ で見るコントみたいになっているとこっち は思わず笑いそうになっ たバカなことを言ってもらっては困るよく 見なさいこの方は権威ある文学省を受賞さ れたこともある有名作家の羽山市だぞ しかも元大学教授だ私も公演を聞きに行っ たことがある見間違えるにも程がある ぞまさかこのタイミングで祖父がテレビ 画面に出てくるとはと私と母は顔を 見合わせる確かに祖父は地方在住ではあっ たが元大学学教授である65歳で定年退職 してからかれこれ10年経つが退職後に 書いた小説が色々と賞を取り一躍有名人に なってしまったなのでこんな風にたまに テレビに出ることも あるこの方は本当に彼女のおじいさんだ よ嘘 でしょじゃああんたは工場勤務じゃないの かと言って義父は母を 見る大体初めから工場勤務だなんて一言も 言っていない母子家庭の母親イコール工場 勤務ってどういう図式だと思ってしまう 発想そのものが貧困 すぎるそれにもし母の言う通り向上勤務 だったからってなんだというのだ一生懸命 働いている人たちを馬鹿にするような発言 をするなんてそれでも完了なのか官僚と 言っても色々あるだろうが国家公務員で あることには違いないしかも義父はすでに 定年退職したとはいえ計算書に身を置いて いたこともある国の中枢を担うものとして 一生懸命働いている全国民に対して経緯を 払うべきではないのかそんな考えが ムクムクと 湧くじゃあどうして最初っからそう言わ ないんだ聞いていれば聞いていれば態度を 変えたのにってこと当然だそれが人の世の セオリーというものだ あらら堂々と相手の職業や肩書きによって 態度を変えると言いきれるのはある意味 立派だと関心してしまっ よかったわねこれであなたも我が家の一員 として迎えてあげるわ よいきなりやかになった義母の顔はなんだ か気持ちが 悪いかやもやっぱりその辺は考えて相手を 選んだってわけ か えっと俺はそんなことで結婚を決めたりし ない彼女のおじいさんのことをったのは 結婚を決めてからだ彼の言う通り私が祖父 のことを彼に話したのはつい最近彼から彼 の家族のことを打ち明けられた後のことだ 別に隠していたわけではない特に言う必要 がなかったと言うだけだそれに祖父が ちょっと有名な小説家だとか元大学教授だ とかは私自身とは関係のない話だいちいち 自慢するようなことでもないただ彼が家族 の話をした時についでに話したという感じ だっ たそうだわ今度親戚の集まりに是非おじい 様を招待しましょうなんと言ってもうちの 親戚になるんですからねおじい様にとって もこんな光栄なことはないでしょ ザ手のひら返しという言葉が頭に浮かんだ さっきまでの義母の発言はどこに行ったの やらと首をひねってしまう母はそんな義 家族を前にすーっと息を吸って深呼吸をし た残念ですが私どもはこちらのご家族様と 親戚付き合いはいたしかねますはあ そういう肩書きで人を判断する人間を私の 父は最も嫌いますそしてそんな父に育て られた私もしかり ですな何を言ってるん だまさか自分たちを拒絶するなんて義両親 にしてみたら考えられないことだったの だろう母の言葉に彼以外の人間全員が目を 白黒さ いる家族にしてやるなんて言われたら 私たちが嬉しがってホイホイとなびくとで も思っていたのだろうか義家族にしてみ たら有名小説家の祖父と縁続きになって また自慢の種が増えるくらいに思ったの だろうがそうはトヤが下ろさない彼には 申し訳ないが義家族が親戚になる人間を 選ぶ権利があるというならこちらもそうだ こんな肩書きだけで左右される人たち なんて願い下げだとはいえこれも彼が同じ 考えでいてくれているからこそ言えること なのだけれどもし彼が家族を選ぶと言って いたらどうだろうこんな風に言えただろう か一瞬そう思ったがやはり結果は同じだっ ただろうそう考えると家族より私をでくれ た彼には感謝しか ないかやさんごめんなさいねやはりこちら のご家族とは今後仲良くやっていけそうに ないわはい大丈夫です僕も同じように考え ていましたからちょっとなんなのかや僕は 今日限り鹿島の家とは縁を切り ますお前正気か もちろん ですここまで出来そこないだったとはお前 には失望しかないわそれはこちらのセリフ ですでは行きましょうかお母さん ひなうん彼に促されるようにして私たちは 席を立った彼の力強い言葉が嬉しかった やっぱりこの人を選んでよかった そうして帰りかけた時だった母が思い出し たように手を叩いたああそうそうもう1つ 言い忘れていたことがありまし た母の言葉を聞いて私もそうだったと思っ た先日うちの会社にドレスのご注文をいい ていましたがあれはお断りさせていただき ますね はい義母が目を丸くするああ言い忘れてい ましたが母はオリエンタルドレスの服色 デザイナー兼副社長なん です服 社長 デザイナーオリエンタルドレスというのは 母が友人と一緒に始めた会社である幼い頃 から洋服のデザインに興味があった母は 高校卒業後副食デザインの専門学校に行き 卒業後は某有名ファッションブランド会社 にデザイナーとして就職した結婚して会社 を辞めたのだが私が小学校に上がるのを気 に元の会社の先輩で友人でもあった人に 誘われて一緒に会社を始めた基本的には 経営面はその友人が担い母はデザイナーと して働いたその会社も今年で設立20年今 では国内じゃトップクラスのファッション ブランドの会社でそのデザインは海外でも 高い評価を得ている最初からこの話をして いたら義家族は多分結婚に反対することは なかっただろうと彼は言ったでもそれを 隠して紹介したいと彼は言ったのだ私と いう人間を見て評価して賛成してくれる ような家族であったならこれからも家族と して付き合いをしていきたいけれどそうで なかったらもう縁を切ると彼に言われてい たこんなことに私を巻き込むのは本意では ないけれど家族の真意を知るために協力し て欲しいと言われていたのだ私は彼の言葉 にただ頷いた彼もきっとと縁を切るべきか どうかずっと迷っていたの だろうどんな家族でも家族だそうそう簡単 に思い切れものではない何かきっかけが 必要だったのだと 思う断るって 何本当は後日改めてお断りするつもりでは いました がお母様あのレセプションできるドレスの ことじゃないですか ああ今注文が立て込んでいるからその後で よろしければと受けたものも申し上げたと 言ってましたが鹿島家をご存知ないの誰を 置いてでも1番にやりなさいなんて ごり押しされたと伺ってい ます当然じゃないうちからの注文が入った というだけでも白がつくでしょありがた 受け なさい大事なお客様が私たちの服を待って いらっしゃるんですうちはそのような合意 な注文はお受けいたしかねます悪がつくと おっしゃっていますがそんなものもらって ありがたがるほどうちの会社は落ちぶれて はいませ んあなたそんなこと言ってただで住むと 思っているのご自分の立場を分かっている の ただで済むどういう意味か分かりかねます でも今回のことで分かったのは官僚と言っ ても人の心も常識もわからないこんな程度 なんですねなんだかがっかり ですなんですっ て母の言葉に義母は目を釣り上げている 今度外国の来賓の方々を招待した レセプションパーティが行われるらしい そこに疑実家一家も招待されていてそこで 着るドレスを私の母の会社に注文していた ようだどうやらオリエンタルドレスで特別 に注文したドレスを着て行くとすでに周り に自慢していたとかで今更それがなくなっ たりしたら恥を書くではないかと ものすごい見幕でさらにとなってきた こちらとしては断注文なのに周囲に自慢し たのは義母の勝手であるそれを怒鳴られて もどうしようもないと母は偽善とした態度 を取っている母のこういう左右されない真 の強いところが私は大好きだまあそうで なかったら子供を育てながら共同経営とは いえ会社なんてやってこれなかっただろう とは思うがそんなめいて義家を知りに 私たちは帰ってき たひなお母さん今日は申し訳ありません でした嫌な思いをさせることは分かってい たのにそれでも来ていただいてありがとう ございまし たそんなことない私は全然平気だよねえ お母さんえ気にすることなんて何もないわ それにちよかったの電話じゃなかなか話を 聞いてくれなかったからこうやってお会い してきちんとお断りができた もの母はそう言って笑ったその後私たちは 家族と仲のいい友人たちに見守られて さやかな結婚式をあげることができた今は 夫と母と3人で幸せに暮らしている義家族 とは無関係に過ごしていたがあれから2 ヶ月後あろうことか義兄の浮気が発覚した そうだ相手は官僚たちがよく利用する高級 クラブのお姉さん らしい内務省のお役人に持てあばれて捨て られたとスキャンダル記事専門の週刊誌に その人が売り込んだようだ普通の サラリーマンだったらこんなに騒がれる こともなくただろうに官僚もなかなか大変 なんだななんて思った当然ながら義兄夫婦 は離婚義士は義兄に多額の慰謝料を請求し たとかだったら問題ないのではとも思った が元義士の性格から官僚の義兄と結婚した のを友達に散々自慢していたようで実家に 戻ったものの周りの友達に全く相手にされ なくてかなり片の狭い生活をしているよう ださらに何を思ったのか突然私たちの前に 現れて疑実家の悪口を延々と 言い放ちだからこれからは私たち仲良くし ましょうなどと意味不明のことを言っ たなぜそういう発想になるのか理解に 苦しむところだがと縁を切った生活をして いる私となら仲良くできるのではと思った らしいだってオリエンタルの副社長の娘な んでしょ仲良くしたらまた友達に自慢 できるものそうしたらまたみんなが私を 見直すわあまた服も仕立ててちょうだいよ ごちゃぐらいでいいわみんなに自慢する の会いた口がふさがら 相変わらずな性格だなと思った私はそんな 義姉を無視しすがりつくのは必死で 振り払って家に帰ってきたその話をしたら 夫も母も笑っていた笑い事じゃないんだ けどなと思ったけれど思い返したらなんだ か私も笑えた義兄は今仕事もやめて 引きこもっているらしいエリーというのは どうやら挫折に弱いようだ浮気が発覚し 攻殻され周りから白い目で見られることに 耐えられなくなって職場に行けなくなった とかそれからはうちの息子はかやだけだ などと言ってかやに家に戻るように義両親 から変わる変わる連絡が入るようになった らしいおまけに義父が投資に失敗した らしくかなりの借金を抱え込んだとかで 困っているから助けて欲しいとも言って いるそうだかやは家を売って細細と生活 すれば年金もあるからどうにかなるだろう と言ったが義母が家を売るなんてみとも ないことはできないと大 反対この後に及んで見を張るなんてもう 救いようがないとしか言いようがない夫は 援助する気はないときっぱりと断り着信を 拒否したそれから半年後結局疑実家は家を 売却制裁が悪いからと誰も知り合いのい ない田舎に3人で映り込み細々と生活をし ている らしいたえ家族とはいえお互いを尊重でき ない人たちとは分かり合えないし一緒に いることはできないもっと違うであったの なら少しでも愛のある対応をしてくれたの ならもう少し違う未来があったかもしれ ないでもこうなってしまったのは自分たち が選んだ生き方なのだから仕方がない自分 たちだけの考えや正義を振りかざしても それはただの押し付けだ私はいつでも 助け合える家族関係を気づいていきたいと 改めて思った 夫と母とそしていつか生まれてきてくれる かもしれない新しい 家族いつでもどんな時でも互いが 分かり合える努力をして愛し合って生きて いこう私の名前は翔子35 歳夫裕二とは22歳の時に入社した会社の 上司だった 出会った当時は私の指導がかりで緊張して いる私をリラックスさせたり時にはしり 励ましてくれ た私は裕二の仕事に対する姿勢や頼れる姿 に惚れ た仕事終わりにご飯に誘ってくれたりして 私たちは自然な流れで付き合うことになっ たそれから2年後2歳の時に 結婚仕事を続けたかったが牛から家庭を 守ってほしいと言われ私は専業主婦になっ た2人の新居は2DKのアパートだっ た実家暮らしだったため部屋は狭く感じた が裕二と一緒に住めることが嬉しかっ たお金は俺が管理するから生活費は今は 子供がいないから3万で足りる だろう婚姻届けを出した当日に言われた 言葉 だいやお金管理するのはいいけど3万は ちょっと足りないと思うな2人分の食費だ けって こと違う よ日用品とかも多分全然足りないと思うえ いきなりお金をせびるのかじゃあ4万にし てやるえあ ありがとう私は驚いてしまっ た別に私がお金を管理するつもりはなかっ たがまさか3万で暮らせと言われるなんて 思わなかっ たただこの時はお金に厳しい人なのかもと 思い彼に従うことにした その発言以降はいつもの優しい裕二だった のでちょっと違和感はあったが気にしない ようにし た4万で暮らすのはなかなか大変だったが おかげで料理の腕が良くなっ た彼は私の作った料理は美味しいと言って 食べてくれ た自由なお金はなかったがそれなりに幸せ だっ た1年後 が25歳の時に1人目を 妊娠裕二はとても喜んでくれたのだ がやっと妊娠したなとにかく男の子がいい な男の子の方が自慢できるし なん自慢別に女の子でも一緒 でしょ後とりをまず産まないと親も喜ば ないだろう あとりって今時そんなの気にしない でしょ俺の家なんかどうでもいいってこと いやそうじゃない けどとにかく 男の子よろしく な私の違和感はさらに増していっ た女の子だと喜ばれないのだろうか私は 不安になっ た妊娠4ヶ月頃 性別が 判明裕二の希望通り男の子だっ た妊娠経過は順調だったがお金が足り なかっ た洋服を用意したり赤ちゃん用品を用意し たりとお金が必要になりさすがに4万じゃ 無理だっ た赤ちゃん用品は生活費以外から出して もらってもいいはなんでなんでって4万 じゃ生活費だけでいっぱいいっぱいで何に も買えないよふーん本当かなまあいいや 今回だけだ ぞここまでお金に厳しいなんてこの先やっ ていけるのか なでも子供もできたしお金は大事だもんな そう思い私はなんとか自分を納得させ たしかし出産した当日裕二はとんでもない ことを言い出したの だ無事に生まれたなこれで俺のステータス も1つ上がったなえ ステータス子供がいるとステータスが 上がる だろちょっと子供は家族よあなたの ステータスを上げるものではないわああ はいはい分かってるよとにかくお疲れ 本当にこの人と結婚してよかったのか そんな疑問がふつふつと湧いてき たそして退院してからの裕の態度は どんどんおかしくなっ たあなたちょっとおむつだけ変えてくれる はあ仕事から帰って疲れてんだよおつえ なんかできる かでも今料理してて手離せなくて泣い ちゃって 泣かせておけよそれよりビール取って ビールそれくらい自分でやってよだから俺 は疲れてるのお前は病院で散々寝ただろ 早く ビールなんで私がそう思ったが八つ当たり で子供に何かされても困る私は素直に従っ た私がったことで裕はいい気分になったの だろうその日から私に対して命令すること が多くなっ た亭主関白と言えばまだ聞こえがいいのか もしれないがまるで王様のようだっ た退院してから2週間後義父母の家に 赤ちゃんを見せに行くことになっ た義父母の家は遠く新聖治を連れて行くの は嫌だったが 裕二が強引に約束を取り付けてしまっ たわざわざ遠くまでお疲れ様ねおおどれ どれ可愛い男の子だなこれであとりは安心 だ な義父の影響か私はすぐに思っ た別に後なんかどうでもいいでしょう お父さんはぐそんなこと 言う大事なことだろしこさんありがとうね いや別に私たちの子供を産んだだけで後 とりなんて意識はないです よなんだその言い方は嫌みったらしいこと を言う嫁だ な俺がまだしつけができてないからな ごめんね父さん しつけなんて言われてしまって私はは顔が 歪ん だそんな言い方しないで妻を大事にでき ない男なんて捨てられちゃうわ よ冗談だよ 冗談結婚の挨拶に来た時はこんな家族だと は思わなかったの に私は義父と夫の会話にいけが刺し早く 帰りたかっ た夕食の時にはも裕もお皿すら出さず義母 は全部を用意してい たそして出来上がったものから義父たちは 食べていき義母はみんなが食べ終わるのを 待ってい たお母さん食べないんです か男が最初に食べるのが当たり前だろう 裕二の家では違うの か今度から家でもそうさせるよ 家族全員で食べればいいじゃないですか お母さん一緒に食べましょう余計なこと 言うなよ本当ならしこさんも後から食べる べきなんだぞ今日は特別に食べさせてやっ てるだけ だお母さんを見ると首を振っていた関わら ない方がいいとサインを送っているよう だっ たあまりの衝撃にを感じ私はご飯を食べる のをやめ た裕二と義父だけが笑っている食卓は異様 な空間だっ た私は一刻も早く帰りたいためトイレに 向かう裕二を追いかけ たもう帰ろう よ夫の実家に来て帰りたがるなんて失礼だ ぞ親父たちに悪いと思わないの かでもちゃんも慣れない場所でかわいそう だ しそれをどうにかするのが母親だろ俺は 寝るそう言って裕二は寝てしまい置いて 行くこともできなかったので私は泊まる しかなかっ たその夜みんなが寝詰まった後まだ家事を しているお母さんの元へと向かっ た手伝います大丈夫よありがとう お母さんはずっとこのような生活をうん そうねでも私はお父さんのおかげで生きて これてる からでもお母さんはずっと家を守ってきた んですよね子育ても1人でしてきたんです かそれが私の役割だ から立派なことですよなのに全部お父さん の言いにななきゃいけないなんておかしい ですそうね娘にもそう言われた わ娘さん は私がこんなんだから出ていってしまった わそうなんです ね私のことは気にしなくて大丈夫よほら 赤ちゃん泣いちゃってる わ私は子供の元へと向かった 同じ部屋で寝ている裕二は爆睡していて 起きそうもなかっ た次の日家に帰ってから裕二はさらに調子 に乗り出したあ忘れてた子供1人生まれた から生活費1万プラスしてやろうえ1万 だけなんだその態度誰のおかげで飯食え てるか分かってんのか それはあなたが働いてくれてるおかげだ けどそもそも私は仕事続けたかったけど あなたが仕事やめてくれって言ったんじゃ ない当たり前だ嫁が働いてるなんて俺が 解消なしって思われる だろうそんな理由だったのそんな理由とは 何だお前は男を立てられないのか立てるも 何も今の世の中働きなんて普通よでももう お前は子供もいるし働けないだろ俺に従っ てればいいんだ よ確かに子供を産んだばかりで働けない 仕事もやめてしまったのでまた1から探さ なければいけ ない昨日のお母さんの様子が 浮かぶ私もあのような生活になるのだろう か不安になったがとにかく今は従うしか なかっ た裕二は勝ち誇ったかのように私を見て いるそれから私は月5万円で生活しなけれ ばならなかっ た子供のおむやら食費やら日用品で5万 なんかじゃ全然足りず独身時代の貯金を 少しずつ崩しながら生活していっ た子供が大きくなればそう思っていが裕二 が2人目3人目を求めてきて拒むことが できなかっ た27歳で2人目29歳で3人目を出産し た生活費は2人分プラスされて7万 だけ到底足りなかっ たしかも裕二は相変わらず育児をしなかっ たので1人で全てをこなすしかなかっ た私は生活するのに精一杯で抗う気力さえ 起きなくなってしまっ たちょっと下の子夜泣きが続いてて寝不足 だから寝かせてくれないか な寝不足で倒れそうな私を見ても俺は仕事 で疲れてるんだよお前が産んだんだろ ちゃんと育てろ よそんな返事しか来なかっ た児にも眠にもなれ始めたある日私の貯金 もそこをついてきてしまっ たこのままでは暮らしていけないそう思っ た私は裕二に相談してみ たもうお金が足りないの生活費をもっと あげてくれないか ななんで今まで生活してこれれてた だろうそれは私の貯金から出してたから その貯金もなくなっしまった のお前は本当に節約すらできないんだな あといくら欲しいん だあと5万そんなにか生意気だなお願いし ますお前は頼み方ってものも知らないの かト座をしろということだっ たお願いします お前もやっと俺が偉いってわかったんだな しょうがねえ5万は無理だ1万ならあげて やる よ屈辱だったが仕方なかっ た子供がもう少し大きくなったらそれだけ を考えるようにしたそんなある日ゆが突然 家を買うと言っ たつきのいい家があった買おうと思ってる いいよな え子供も3人いるんだ家も広い方がいい だろまあそれはそうだ けど親父が家まだ立てないの かって俺の土地には家立ててたみたいだ から負けてられない だろう家も買ったらまたステータス上がっ ちゃう なお父さんに負けたくないステータスが 上がる それだけの理由だっ たこの人は家族のことなんか考えてないん だと改めて思い知らされ たあなたに任せる わこの時私には離婚の文字はなかっ た私はすぐに働けない働いたとしても子供 たちを養っていくことはできないからこの 人に従うしかないそう思ってい たこうして私たちはっこだての家に 引っ越すことになっ たこれは俺の金で立てた家だから感謝する んだ ぞありがとうござい ます広い庭には犬が必要だな えでもまだ子供たちも小さいから私面倒 見れないわよまた口ごえか 知り合いの犬が出産して困ってたから 人助けだよ2匹も来ちゃう ぞそんな相談ぐらいしてくれても相談俺が この家で1番偉いんだから相談なんかいら ないだろう嫌なら出 てけごめん なさいこの頃の私は裕を怒らせてはいけ ないと思うようになってい たそしてこの家にてから裕はますます私を 見下すようになっ たおい俺がソファーに座ったらお茶出せよ たく使えないなごめん なさい働きたいみたいなこと言ってたけど これじゃ無理だなお前みたいなやつ雇って くれる会社なんか ないでも今子供の世話しててほらすぐ 言い訳だ情けない母親だな 子供のことより夫が優先だろしかもほら 掃除もできてないじゃないか髪の毛落ち てるぞ妻としても母親としてもダメなんだ から今更社会に出てもダメに決まってる だろ毎日毎日お前はダメだ母親失格だと 言われ続け た次第に自分は本当にダメなんだと思い 始めた そう思うとだんだん自分の価値すら見出さ なくなり深い暗闇にいる気分だっ たそんなある日ポストにパート募集の チラシが入ってい た家の近くのスーパーのレジ打ちで地給も そこまで高くはなかったが私は胸が高なる のを感じ たレジ打ちなら昔バイトでしたことがある から私にもできるかもそう 私は早めに入れる保育園を探し認可街では あるが見つけることができ たそしてスーパーに面接の電話も入れ履歴 書を作っ た写真を撮ったり面接の準備をしている間 は自分を取り戻したかのようでとても ワクワクし た面接当日私は久しぶりによそ行きの格好 をし た緊張したが外の世界に出られるかもしれ ないという期待で胸が膨らん だ会社を辞めてからは専業主婦だったん です ねそうなんですでもそろそろ働きたいと 思いましてお子さん3人もいるのにすごい ですねいえいえそんなこと は面接官のお世辞だと分かっていても 嬉しかっ たいつから来れますか こちらの仕事が決まれば保育園にも行ける ことになるので2週間後くらいには分かり ました採用でしたらまた連絡いたし ます裕二以外の大人の人と話すのは久し ぶりで震えてい たただ有事の時のように怯える必要も なかったので話しやすかっ たここがダメでも他を 探そうそんな風に思えるぐらい前向きに なってい た数日後幸いにも合格の電話が来て私は 裕次に内緒でスーパーで働くこととなっ た家事も今まで通りにいじも仕事も全て 1人でこなさなければいけない正直体は 大変だったしパート代も生活費と保育園内 に消えていったがそれでも働くのは 楽しかっ たママ最近笑ってる ね今までそんな笑ってなかったかなごめん ねママちょっと忙しいけどあなたたちの こと大好きだから頑張るね子供たちは嬉し そうだった嬉しそうな子供たちを見て私も 嬉しくなったパート先はみんないい人で その中でも年が近い咲と仲良くなっていっ た咲はとても明るくて親しみやすい人だっ たある時休憩中にこんなことを聞かれ たしこちゃんの旦那さんはどんな人な の私は一瞬表情が暗くなり言葉に詰まって しまっ たあれ聞いたらまずかったいやなんて言う かあんま話したくないことなら聞かないよ でも何か困ってるならいつでも言って ね私はその言葉に泣いてしまったちょっと なんで泣いてるの大丈夫 何かあった のまだ仲良くなって間もないのに言って いいのかな友達に年数は関係ないよ私で よければ聞く よ私は今まで有事にされてきた言動や生活 費のことなどを全て話した よくここまで我慢したね訴えて離婚して やりな よでも私正社員でもないし子供が3人も いるから私1人 じゃそんなことないよ今からでも正社員に なれるところあるし子供だって育てられる よ私弁護士知ってるから紹介する ね私が行けないんじゃないよねろだよ ありがとうまずしこちゃんがやることは そこから1日でも早く抜け出すことあなた ならできる よ咲は私のことを抱きしめ励ましてくれ た誰かの胸で泣いたのは初めてだっ た咲のおかげで私は離婚へと歩み出そうと 決意した 咲と話し合いとりあえず今されていること の証拠集めをしようということになっ たしかし家事と育児そして仕事とやること に追われさらに裕二からの暴言に対する 証拠を集める日々を続けていたら私の体が 限界を迎え た私はパート中に倒れてしまい病院に運ば れてしまったの だ疲労と寝不足と検査も兼ねて1日入院 することになり裕二も呼び出され働いてる ことがバレてしまっ たお前隠れて働いてたの かごめんなさいそれより子供たちはまだ 保育園にいる のおふが来て家で見てるよ俺3人も見れ ない しお母さんに迷惑かけてしまったのね ごめん なさいでも仕事は続けたいのせっかく慣れ てきたし子供たちのためにも働き たいでも結局倒れてるじゃないかここの 病院代は俺が払うんだろう迷惑なんだ よ病院代は私が払うから仕事させて ふざけるな医者にどんな目で見られたと 思ってるん だ妻にこんなに働かせて情けないって目で 見てた ぞそれはあなたの被害妄想じゃない の うるさい仕事はやめさせてくれって言っ てきてやるからお前は家のことだけ考え とけせっかく希望を見つけたのに 真っ暗闇の世界になってしまっ た私はその晩病室で泣い たその日のうちに夫はスーパーに辞め させろと言った らしい私が倒れてしまったことにスーパー 顔も責任を感じたのか私はやめることに なってしまっ た退院してから携帯電話は変られ との連絡手段もなくなってしまっ たスーパーに行くことも禁止され私の携帯 にはGPSがつけられ たそしてそれからはまたいつもの生活に 戻っていっ た私は笑うことを忘れ淡々と家事を こなす裕二に怒鳴られ謝りまた怒鳴ら れるそんな日々を過ごしていた そのうち裕二はそのうち私をいびることに 飽きてきたのか家にあまり帰ってこなく なり女の影をちらつかせるようになっ たあもしもしみかちゃん今度いつ 会える大丈夫だっって嫁は俺の言いなりだ から さ私はそんな会話も聞こえていたが聞こえ ないふりをしていた 子供たちのためには我慢しなくちゃいけ ない私が我慢すれば子供たちは幸せに なれるそう思い込んでい たしばらく浮気にも気づかないふりをし ながら生活していると知らない番号から 電話がかかってき たどうも奥様ですか私のこと分かります でしょう か裕二さんと愛し合ってるみかです ああみかさん ねあれ驚かないってことは知ってるんです か裕二さんがいつも妻が別れてくれないっ て嘆いているから私が説得してあげようと 思って電話しまし たそうなんです かでもあなたも利用されてるだけなんじゃ ないですか彼のステータスとやら にそんなことないです彼は私のこと愛して るって言ってくれてます もんよかったですね別れるかどうかは彼 次第なの でそう言って電話を切っ た結婚してから愛してるなんて言われた ことなかっ た浮されたことよりそのことが頭に来 たなんで私と結婚したのだろう か最初から愛はなかったの か私こそステータスとして結婚しただけな のだろう かそんなことばかり考えるようになっ たそんなある日3人の子供たちがやってき て私に小さなな声で話しだし たお母さんもう我慢しなくていいよ僕たち はママがいればそれで いい私はその言葉ではっとし た私が我慢することで子供たちを守って いると思ったが逆に子供たちを苦しめて いるんじゃないかと気づい た咲の言葉も蘇って くるしこちゃんならできる よその言葉が頭で 響くごめんねママもう我慢しない必ずママ の手であなたたちを幸せにする から少しだけ時間をちょうだい 私はその日から彼に従うふりをしながら月 を見つけて更新所に出向い たもちろんバレないように携帯電話は置い ていっ た裕二は私がもう何をしても逆らわないと 思っているのか浮気を隠そうとするそぶり もなかっ た1週間もしないうちに証拠はどんどんと 集まり私も自分の手で証拠を集めていった ここまで堂々と浮気していただけると こちらも証拠が集めやすいです よ情けなですけどありがとうござい ます名前も住所も分かったので相手方にも 医料請求できると思いますもちろん旦那様 にもこちらの証拠をお持ちになって弁護士 に相談してみて くださいありがとうございます 頑張ってください ね私はその足で咲に会いにスーパーに 向かっ た咲はちょうど休憩に入る時だったのか 事務所に向かう途中だっ たさき ちゃんしこちゃんよかったもう会えないか と思って た心配かけてごめんねあれからまた元の 生活に戻ってたんだけどやっぱりこのまま じゃダメだって子供たちに気づかされ てそれに咲きちゃんのあなたならでき るって言葉思い出し てしこちゃんの家まで行こうと思ったけど 分からなくて助けてあげられなくて ごめんしこちゃんなら何でもできるから私 も協力する よ ありがとうでねこれ見てくれる あいつ浮気までしてたのさきの知り合いの 弁護士さん紹介して欲しいんだ けどもちろん慰謝料取れるだけ 取ろう私は咲の連絡先と弁護士の連絡先を もらいその場を後にし た味方はたくさんいるそう思ったら強く なった気がし たこれはもう確実に勝てます 実はこれ以外にも色々ありまして今までの 暴言に対しても慰謝料を請求したいん ですなるほどその証拠となるもの はこんなのでよけれ ば私は今まで言われてきたことされてきた ことなどを全て日記に書いてい たそれと家計簿も通帳も見せてお金が足り ていないことも説明し たこれはすごいです ねここまで詳しく書いていれば立派な証拠 になりますよ今までお辛かったでしょう ねその分を慰謝料という形で相手から取り ましょうようやく報われる日が来るか も私は心が軽くなるのを感じ た次の日 私はまず疑実家に向かっ たお母さんに会うため だお父さんは仕事に行ってるらしく ちょうど良かっ たお久しぶりです お母さんあら翔子さんどうした の実は私裕二さんと離婚を考えてい ます 離婚裕二が何かやったの ねそうですね色々とありまして耐えられ なくなったので離婚したいん です そう やっぱり私の育て方が間違えていたみたい ね迷惑かけちゃってごめん なさいお母さんのせいではなくお父さんの せいで は今日はそのことででお話をしたく て何かしら 私の勘違いだったら申し訳ないんです けどお母さんはお父さんと離婚したいん じゃないです か何を言ってるのよ離婚なんて無理 よ無理かどうかじゃなくて離婚したいか どうかを聞いてい ますもし離婚したいなら私は全力で お母さんの味方をしようと思ってここに来 まし た希望は少し考え込んでい たそれから一息ついてこ切り出し た離婚はずっと考えてる のでももう何十年と働いてないから離婚し た後どうすればいいのか まずは慰謝料を請求し ましょうそうすれば少しは将来の不安も なくなると思い ますでもどうやっ てお父さんから言われた言葉行動など 思い出せる範囲でいいので日記にして くださいそしたらそれが証拠で慰謝料請求 でき ます 日記そうですもちろん 今日からのも 全部日記ならあるわ私だって人間なもの 悔しくて全部書いてきた わそうですよねそれならそれを証拠に慰謝 料もらって離婚し ましょうでもその後の生活が不安なの慰謝 料って言っても一生働かなくていいぐらい もらえないでしょう 働き口は探せばあると思います財産分与も あるのでお父さんが溜め込んでるものも 半分はもらえ ます娘さんの連絡先は分かります か今更て思うかもしれないけどきっと助け てもらえるかももしダメなら私の家に来て くださいなんでそこまで私なんかのため に私も一時期はお母さんのように我慢 しようと思いましたでもそれではダメなん です私は味方がいるって気づいて変われ ましただからお母さんにも味方はいるよっ て伝えたかったん です ありがとう ありがとう私は弁護士の連絡先を渡し たこの後行動するかどうかはおさん次第だ がやれることはやれ たあとはとにかく仕事を探さなければいけ ないのと裕二の顔を見たくなかったので ひとまず別居しようと決意し た話があるのなんだよ今テレビ見てる だろう別居して くださいはなんだよ急 に別したい のあなたとはもう 今は仕事がないから仕事が決まったら離婚 して くださいお前が 働くそんなことできるわけない だろ言葉とは裏腹に裕二は焦っているよう に見え たできるわよあなたに頼らなくても ちゃんと3人とも育てる わいきなり強気になってたんだ よいきなりじゃないわずっと考えていた のお前を雇ってくれるところなんてない お前は俺に従ってればいいん だもうそういうのが嫌なのあなたがいなく ても私は生きていける わ離婚はお前が言い出したんだからな子供 3人と犬匹の面倒はお前が 見ろ貯金も養育費も渡さ ん養育費なんかいらない わでも今の私には家を借りるお金もない からもう少しここにすまわせて ほしいほら見ろ結局俺に頼ってるじゃない かだからあなたが出てってふざけるななん で俺が出てかなきゃいけないんだ 私たちが出てったらご近所さんになんて 思われるかしら ねいろんな噂が流れてあなたの評判が 下がっちゃうんじゃない かしら裕二はしばらく考え込ん だ分かった俺が出て いく後悔するな よ出てってくれるのね ありがとう後でやり直したいって言っても 遅いから な言わないから大丈夫 よ本当に出てくぞ慰謝料はお前が払い よそう言って裕二は荷物を持ってどこかへ 行ってしまっ たしばらく浮気相手の家にでも行くの だろうその間に私は仕事を探し た専業主婦だったこともあり就職活動は 厳しかったが 咲が仕事先を紹介してくれ た前の会社の事務経験がこうを通し私は咲 の紹介してくれた会社で事務員として 働けることになっ た私が就職活動している間にも俺の大事さ が分かっただろうだとかお前は俺がい なきゃ生きていけないなど様々なメールが 来 た最終的には豪邸の写真を撮ったメールが 送られてきて電話がかかってき たここが今日から俺の家だお前が来ない ならここに住みたいって女もいるから早く 来ないと居場所なくなる ぞなぜ私はこの人に従っていたの か改めて裕二の頭の悪さに気づい たそうそれは大変ね分かったわ 場所を知りたいから住所教え て裕二は素直に住所を教えてき たここまで素直だと笑えて くる私はすぐに彼の荷物を着払いで送って あげ たそして霊のものもポストに投函しておい た数日後裕二から鬼でが来 た無視しようと思ったがしょうがないので 電話に出てあげ たもしもし何のようですかお前何した今日 会社に行ったら地方に移動するか代謝し てくれって言われたぞあら不思議なことも あるのね首にはならなかったの何したんだ よ別にやらなきゃいけないことを代わりに してあげただけよなんだよやらなきゃいけ ないことっ て住所変更の書類を代わりに出しといて あげたのあなたの優秀な妻とし てそこには同居人の欄もあったから女の人 の名前も書いといてあげたわみかちゃんっ てお前ふざけてるのかふざけてないわよ 住所が変わったら住所変更するのが 当たり前でしょうそれと社長には事情を 説明しといた わ同居人の方との関係を話しといた方が いいかなって思っ てお前訴えてやるからな何を訴えるのそれ よりあなた社用者使って仕事中女の人と 会ったりしてるんでしょうそれの方が やばいんじゃない かしらなんでそれを私が社長に話した後 会社が調べたみたい あああとそろそろ慰謝料の請求書と財産 分与の書類とかも届くと思うから目を通し ておいて ねあなたのお金はほとんどなくなると思う わなんだとそんなことは許さないぞお金は 1円も払わない俺はお前を養ってやってき たんだ ぞそれはどうも ありがとうでも私もを守ってきたから貯金 の半分はもらう権利ある からもういいあとは弁護士を通してお話を お願いします ねそう言ってまだ電話の向こうで騒いで いる裕二の声を聞きながら電話を切っ た浮気相手の美香にも慰謝料請求の紙が 届いたらしく家に突然やってき たこんばんは あどう も慰謝料の件なんですけどちょっと私働い てないんで払えないです彼と別れるんで なかったことにできません かミカはうねうねしながら慰謝料を 取り下げてほしいと言ってき た いやなかったことにはできないですしいい 年して結婚もしてないのに裕二のお金使っ てたんです かそれは奥様も一緒じゃないです かいえ私は家も子供も守ってきたので あなたみたいに遊んでたわけじゃないです よいいから慰謝料やめにしろ よミカがいきなり切れてき た減額もなかったことにするのも無理なん で あなたも弁護士に頼んでみればいいんじゃ ないですか引き受けてくれる弁護士がいる といいです ねじゃああなたにも慰謝料請求する わあなたたち揃いも揃って私から慰謝料 請求しようとしてるけどなんで請求できる と思ってるんです何か嫌がらせとかしまし たあなたが全然さんと別れてくれないから 私は寂しかったのよいや知らないですよ そもそも結婚してる男の人と関係を持って しまってはいけないんです ようるさい早く慰謝料よせわかりました 警察呼びます ねそう言うと美香はやばいと思ったのか 逃げてい裕はその後弁護士などににった ようだがどの弁護士からも無理ですと 門前払いをくらいやっと自分が不利な立場 にいることが分かったよう だ話し合い当日弁護士を連れて優二はやっ てき た慰謝料はそんなに払え ない今まで貯めていたお金があるんじゃ ないの私たちに最低限のお金しか渡して ないのにたまってないってことはないわよ ねお金は飲み出したりあとミカに プレゼントしたりして家の頭金にも使った しらかわいそうでも減額はしないわよ一 かつて払えないなら自分の両親に借りるか みかちゃんからでも借りればいいじゃ ない親になんて言えばいいんだよ ミカは兼ねないし無理だ知ってるわよミカ ちゃん働いてないのに私に慰謝料請求され ちゃってるしここまで知ってるなら減額 ぐらい裕二は情けない声を出してい たあなたたちはそこまでのことをしたのよ 私のこと散々見下して私と子供たちの人生 を奪ったじゃない絶対許さない からでも俺はちゃんと養ってきたじゃない か食費にぐらいしかならないお金渡されて 養うってどの口が言ってんのよとにかく 減額はありえないなんならこのまま裁判所 に行ってもいい わ裕二さん素直に認めないと裁判になり ます よ最初の相談の時には浮気だけって言って たじゃないですかそれなのに奥様に対する 暴言まであって慰謝料の額も正当性があり ますし減額は厳しいです よ相手の弁護士は直前まで知らなかった よう だ裕二は弁護士からきつく叱られ肩を 落としそのまま黙ったままだっ たその後の話し合いでミカから200万 裕二からは浮気と経済的精神的な苦痛も 含めて400万の慰謝料をもらっ た財産分与は住んでいた家も裕二が後から 買った豪邸も売りに出してローンを 差し引いた金額の半分をもらえることに なっ た家が亡くなった裕二は美香のところへ 行こうとしたが美香は裕二のお金が全て なくなったことが分かると裕二の元から 去っていっ た結局はお金目当てで付き合っていたよう だ行くところの亡くなった裕二は安い アパートで暮らしているよう だちなみに裕二は会社を移動することに なったが裕二がしたことは噂として広がり 移動した先でも知れ渡っているようで片見 の狭い思いをしながら仕事をしている らしい疑実家の方は義母から電話があり ギフトの離婚が成立したそうだ 義父はずっと離婚を拒んでいたが家庭裁判 所に持ち込まれそこで離婚が成立し た義父は裕二と違い相当溜め込んでいた みたいで義母はしばらく働かなくてもいい ぐらいもらえた らしいしこさん本当にありがとう私も ちゃんと働こうと思ってね恒例でも働ける 場所を今探しているの 娘とも連絡が取れて少しずつだけど前向き に頑張っていけそう よそれは良かったです離婚はしてしまった けど子供たちはお母さんの孫なんでいつで も遊びに来てくださいね困ったらいつでも 連絡 くださいそして私は咲の知り合いの会社に 事務員として就職でき た前の家よりは狭くなしまったが新しい家 で家族4人と犬2匹仲良く暮らして いる裕福ではないし大変なことも多い けれど家族がみんな笑って いるみんなここまで我慢させてきてごめん ねこれからママお仕事することになるけど みんなのために頑張るからあなたたちは 我慢しないでママにどんどん甘えてきてね ママも頑張りすぎないで僕たちを頼ってね ママ 大好き私も 大好き私は私の足で子供たちと一緒に笑っ て歩んでいくそれだけでとても幸せ だ私はミカ25歳の個人事業主だ在宅で 海外の書籍を翻訳する事してい始めた ばかりの頃は依頼も少なかったが今では 安定した収入を得ることができている5歳 上の達也と結婚してすぐに疑実家で義母と の同居が始まり早や2年思い描いていた 理想の家族像とのずれに私は苦しんでいた 理想の家族像を抱くきっかけは幼少期から の環境にあった私には憎がいない出産の圧 で脳出血を起こし母は亡くなったそうだ父 に母のことを聞いたのは物心ついた頃だっ たどうしてみかちゃんにはお母さんがい ない のクラスメートの素朴な疑問は私の心の 柔らかい部分にぐさりと刺さった写真で しか見たことがない母に寝るもおしんで 働く父なんとなく自分の家は他の家とは 違うかもしれないと思い始めた矢だった心 に刺さったまま抜けないその疑問は1人で 抱えておくには辛すぎた数日後夕飯の支度 をする父にクラスメイトと同じ質問をして しまったのだその時の父の傷ついたような 複雑な表情を今でも覚えている母が必死に 私を産んでくれたこと生まれるのを誰より も楽しみにしていたことエコ写真や母子 手帳を見せてもらい泣き母からの深い愛情 を知った当時に母親と父親を兼業してくれ ている父に早く恩返しをしなければと思っ た子春期特有の反抗期もなく穏やかな日々 を送っていたと思う父との時間を作るのに 必死で反抗する暇なんてなかったのが本音 だ学生時代には少しでも就職に有利になる ようにどの分野でも使いそうなパソコンと 好きな英語の資格を中心に取得したどの 資格も一発で合格し赤点もなく順調な学園 生活だった高校を卒業しようやく親高校 できると思った矢先に父が病気で亡くなっ た親戚に助けてもらいながらなんとか模試 を務めたが何を話し何を食べたのかさえ 覚えていない小さな壺に入った父は母と 同じお墓へと眠りに着いた両親に会えた ことに良かったと思う反面追いてけ掘りに されたようで心にぽっかりと穴が開いて しまっ た翻訳の会社へと就職する予定だった私は 採用を辞退した最愛の父をなくした悲しみ を乗り越えることができなかったのだ数日 か数ヶ月か私は無気力なまま布団に 横たわっていたおはようと優しくゆすって 起こしてくれる父の声がまだ耳に残って いるこのまま何もしたくないと思っている と視界の端に封筒の束を見つけたずるずる とはいずって近寄り手に取る私が昔作った 宝箱からはみ出たそれは父からの手紙だっ たまさのと父の素朴な文字で書かれたあな を見て目に涙が浮かぶ父は元々体が弱かっ たらしくいつ何があっても良いように手紙 を書きためていたらしい宝箱は大切にし すぎて開けていなかったので手紙が入って いるなんて気づかなかった20歳の私へ 向けた手紙には社会人になる激励と体を 心配する内容が書かれて これからたくさん大変なこともあると思う 同じくらい幸せなことを見つけてください ミカの幸せを心から願ってい ます棺で眠る父の前でたくさん泣いて枯れ たはずの涙が止まらない体中の水分が なくなったのではと思うほど泣いて 泣き止むとお腹がぐーっとなったお腹が 空いたと思うのもりだ両親がちゃんと食べ なさいと言ってくれたようだった泣いてい ても両親は戻ってこないし辛くても朝は 来る悲しみを今乗り越えなければいけない のだご飯を食べて生活リズムを取り戻して それから仕事を 見つけよう幸せを探すためにまずは生き なければ数日体調を整えてから給食活動を 始めた私は縁あって今の仕事に着くことが できた両親が残してくれた財産もあったが できる限り使わずに起きたかった本当に 必要になる時が来るかもしれないのでそれ までは自力で頑張ろうと決めたのだ 当たり前が当たり前じゃなかった私にとっ て普通の団欒でさえも憧れの1つみんな 揃って食卓を囲むそれが私の理想の家族像 だ生活に少し余裕ができると漠然と家族を 望むようになっていった楽しいことも辛い ことも分け合え人だといいなそんな矢先に 出会ったのが達也だった達也とは仕事の 合間に行く喫茶店で出会った達也は機械 部品を制作する会社の営業担当で取引先 から帰ってきたところだったそうだ こんにちはお仕事中ならすいません相席 いいですかえ大丈夫です休憩していた ところなの でお互いに自己紹介すると自然と家族に ついての話題になった達也は両親と姉の4 人家族だったらしい最近父をなくしたと いう達也に共感し気づけば前のめりに話を 聞いてい た男なんだから泣くなとりに言われました それでも父を失った辛さを乗り越えられ なく て少し前の自分を見ているようだった布団 に横たわっていた私と違い達也は毎日働い ているその姿がとても立派にそしてなぜか もろく見えた弱さを吐き出せないこの人の 支えになってあげ たい辛い時は休むことが大切ですよ私も 少し前まで家から出られませんでした性別 なんて関係ないですよ悲しい時は誰でも 泣いていいん ですそんな優しい言葉初めてですミカさん も頑張ったんです ね辛いのは私だけではない親をなくした人 はたくさんいるもっと頑張らなきゃと自分 に言い聞かせたが人に言われたのは初めて だった頑張りを認めてくれた達也の言葉が 嬉しくて気づけば連絡先を交換してい た達也から付き合ってほしいという言葉は なかったが高裁は自然と始まっていた行動 で私のことが好きだと示してくれるだけで も私は十分だったからだメッセージアプリ でのやり取りが増え会う度に達也は私の中 で大切な存在になっていったそして立も 同じ気持ちだと分かったのは度メかの デートの帰りだっ た俺がミカさんの居場所になるだから俺の 家族に妻になって ください花束を私に差し出して私が 欲しかった言葉をくれたの だ私も達也さんの居場所になれるように 頑張るこれからよろしくお願いし ます達也とならきっと幸せな家庭を 気づけるはずプロポーズを受けて私たちは 夫婦へとなったのだった結婚に向けてまず は漁師に報告をしようと思った私はお 墓参りに来た親戚もたまに来てくれている のか軽く吹き掃除をすれば綺麗になりそう だ一緒に来てくれただけでなく当たり前の ように掃除を手伝ってくれる達也に両親に 素敵な男性を紹介できてよかったと思った また来るねと心の中でつぶ私はタと手を ついでお墓を後にした日が出ているのに家 に帰るのはもったいないねと話していると 達也のスマホに電話がかかってき たみか今日ってまだ時間ある母さんが美香 に会いたいって言ってるんだけどもちろん 私もお母さんに会い たいかりを買ってから実家へ挨拶に伺うと とそっくりな目元のが待ってくれていた 義母はじろじろと私を上から下まで見た後 差し出したかおを受け取って軽く頭を下げ たタヤの母 です初めまして美香と申し ます達也から聞いているけれどご両親 なくされてるんですってまあ家族ぐるみの 面倒な付き合いがないのはいいわ ね頭を下げていた私の顔が曇ったことは 幸い規模には伝わらなかったよう だ聞き間違いでなければ初対面なのに かなり失礼なことを言われている気がする えっとごめんみか母さん思ったことをすぐ 口に出しちゃうことがあって悪気はないん だそそうな の達也が義母と私の間に入る先ほどの発言 について尋ねようとしたが せっかくの顔合わせを私が台無しにしては いけないと思い我慢し た結婚するなら東京が条件よあとお金が かかるから結婚式はなしあなたも実家が ないのだからちょうどいい でしょ確かに私が生まれる前から両親は 賃貸に暮らしていたので実家はない結婚式 は元々あげる予定はなかったのでこれも 問題ない同を想し疑実家はリフォーム済み らしく達也の妻になりたいなら言う通りに しろと迫られているようだった母さんに 恩返ししたいって俺の気持ちみかなら 分かってくれるよな3人で仲良く 暮らそう心の底から嬉しそうな立を見て 同居したくないとは言えない冷たく感じる 義母も今はまだ知り合って間もいからだ 一緒に暮らしていく中で距離を縮めて いこう好きになってもらえるように私も 頑張ればいいんだ婚姻届けを提出したその 日に疑実家での同居が始まったのだった義 実家で初めて朝を迎えた日から私の理想像 はガラガラと崩れていくまだ暗い早朝に私 だけ義母に起こされて家事を全て任された のだ疑実家には私の家になかった不思議な ルールがあった は2人が食べ残したものがほとんどで2人 が食べている間は立ったまま吸に徹し なければいけないというよくわからない ものだ食べ終えるとまた家事をして自由 時間は仕事の時間と買い物の時間だけだっ た自由な時間が少ないことは特に気にして いなかったが一緒に食卓を囲みたいと思っ た私は義母に尋ねてみたお母さん私も一緒 にご飯を食べたいですどうして2人が食べ 終わるまで座ってはいけないのですかそれ が嫁の勤めだからよ文句言う前に家事を 完璧にし なさい見下したように笑う規模は何を言っ てもどれだけ家事を頑張っても私への態度 を変えることはしなかった達也へは優しく 接しているのだからきっと私のことが嫌い なのだろう義母に何度尋ねても無視されて しまうので困った私は達也に間に入って もらえるか頼むことにした達也さん ちょっとお願いがあるのなんだよお願いっ て疲れてるから手近に な達也は同居を始めてから態度が表編して しまった私のことを大切にしてくれていた のが嘘のように今では義母と一緒になって 見下して くる前に私の理想の家族像を話したでしょ 私はみんなで一緒にごを食べたいだけなの お母さんは嫁の勤めだからと聞いてくれ なく て母さんが言うならそういうことじゃない か えお前は嫁なんだから母さんの言う通りに しろよいつも家事とか教わってるだろう ミカが自分の失敗を母さんのせいにして るって聞いてる ぞ日中仕事でいない達也に義母は嘘の報告 をしていた家事をさった食材を無駄遣いし た義母の失敗を全て私になすりつけている のだそれは誤解だと伝えようとするがタヤ は聞きたくないというように手で振り払う 仕草をし たそんなことない達也さん話 を良い子のふりしてそんな性格だったんだ な母さんを悪者にするだけじゃなく自分の やったことを認めないなんてミカお前には がっかりしたお前みたいな女を受け入れて くれた母さんと俺に感謝しろよ 私が悪いという前提で話す達也は度々そう 言って攻め立てた俺と離婚したら誰にも 拾ってもらえない受け入れてやったのに 知らずというのだ義母の嫁いびりと達也の 見下す発言で私の心と自信がどんどん すり減っていく家事の負担よりも精神的な 疲れがひどい家で仕事をしていても在宅の 仕事に理解のない母は遊んでいると起こる ので買い物と称して家から逃げ出すように なった達也は私の仕事に理解を示してくれ てはいるが義母への説明が面倒と1度しか 言ってくれなかったのだそれなのに私の 収入あで好き勝手にしているお金を稼ぐ家 政府みたいに思われているようで 1人暮らししていた時よりもずっと孤独 だったそんな生活の中心のより所になって くれたのが義姉夫妻だ義姉たきは達也の1 歳上の姉だ義兄の家にといだ義姉は仕事が 忙しく滅多に帰ってこないようで初めて 会ったのは東京始めてしばらく経った頃 だった旅行のお土産を持って疑実家に来た 義姉と掃除していた私が玄関で待ち合わせ をしたのだ達也は力で勝てない義兄と言葉 で勝てない義姉に一方的に苦手意識を持っ ているようで結婚したことを伝えてい なかったよう だ初めまして達也の姉のたまきです結婚祝 を送りたいから連絡先交換してもらえない いえいえお構いなく私妹が欲しかったんだ よね義理のお姉さんの願いを叶えると思っ てさお 願い義姉があまりにも切実にお願いするの でメッセージアプリのIDを交換した 私たち挨拶程度の会話からお互いに読書 好きなおかげでこまめにやり取りするまで に時間はかからなかった義姉は小説を読む のが好きでなんと私が翻訳した作品も読ん でいた表情豊かで明るい義姉が話している と聞いている私まで心が明るくなるいつ しか義姉を本当の姉のように慕っていた 義姉夫妻は家の隣で弁護士事務所を経営し ていていつでも相談してねと名刺を渡され たこともある何度か義母と達也のことを 相談しようとしたことがあったしかし 忙しい義姉夫妻に迷惑をかけたくないと いう思いと自分の家族のことを悪く言わ れるのは悲しいだろうと思い結局言え なかった時間が解決してくれるかもしれ ないもっと頑張らなければと思うほど疑 実家での暮らしが辛くなっていったのだっ たそんなある日買い物帰りに商店街の くじ引きを回すとペア旅行チケットが 当たった夫婦でゆっくり話せる良い機会に 恵まれた3日間だけなら義母も許して 送り出してくれるだろう同じように喜んで くれるはずと信じていた私は寝室で達也に チケットを見せた 旅行のチケットじゃないかこれどうしたん だよ当てたのかそうなの商店街のくじ引き 回したら当たったの新婚旅行も行けなかっ たしこれで2人なら俺が予約するよ えお前はどん臭いからこういうの苦手だろ 俺がやってやるって言ってるんだから ありがたく思いよあありがとうお願いし ます予約は俺に任せろと言ってにチケット を奪われてしま タの言う通り予約の手続きは苦手なので 行為に甘えることにした今思えば達也は 最初から義母と2人で行くつもりだったの だろうそんなことに気づかずに楽しみだな と私は呑気に宿泊の準備をしていたのだっ たいよいよ旅行当日朝から達也がそわそわ しているスマホを操作しているふりをして 私と目を合わそうとしないタヤの様子に 怪しいと思っていると義母が声をかけてき たちょっとみかさんトイレの調子が悪い から見てくれ ないわかりました猫撫で声で言う義母に嫌 な予感はしつつも大人しく従う従った方が 義母に怒られずに住むからだトイレの中に 入り確認すると壁にかかっているリモコン の電池が切れていただけだっ たどうやらリモコンの電池を交換すれ ば扉の外にいる義母に伝えようとすると バタンと大きな音を立てて扉を閉めて しまったあまりに突然で驚いていると 扉越しに重い何かを引きずる音が聞こえる 試しに扉を開けようとしてもその思い何か のせいで開か ないお母さん開けて ください私と達也で旅行へ行ってくるから あんたはここで留守まんよ私に対する失礼 な態度帰ってくるまで反省していなさい ひびたくなかったら便器の水飲み なあの見下した笑顔で言っているのだと顔 を見なくても分かる怖だった私が困って いるの心の底から喜んでいる声だそんな お母さんひどいです立さん助け て扉をどんどんと叩きながらに助けを 求めるがすでに車に乗っているのかそれと も無視しているのか反応が ない悪趣な写真も処分しといてあげたわ なんて優しいのかしらね私ったら前に見た テレビで水があれば数週間は生きられ るって言ってたし大丈夫でしょじゃあ行っ てくるわ ね無責任な発言をした義母は本当に出かけ てしまったようだ義母の足音が遠ざかると 家のは静かになった玄関から近い場所に あるトイレなので義母が施錠した音も ばっちりと聞こえた駐車場から出ていく車 のエンジン音を確認すると私はポケット からスマホを出して録音機能を止めた義母 に話しかけられた時からずっと録音してい たのだ朝の様子で義母と達也が何かたんで いるだろうと察したから案の定トイレに 閉じ込められてしまた義母は閉じ込めて 反省を促すつもりなのだろうか私が 大人しくトイレの中でメソメソしていると 思ったら大間違いだそちらがその気なら もう遠慮しない私も行動起こさせて もらおう私はスマホでとある人物へと救援 要請を送ったのだったとんでもない サプライズが待っているとは知らず義母と 達也は本当に3日後帰ってきた 帰宅そそう私の状態を確認したいらしく トイレの扉の前で義母とタヤが会話して いるたつやこの棚動かしてくれない お母さん疲れちゃって動かせないわ俺が 運転してる間ずっと寝てたのになんで疲れ てるんだ全くそれに母さんこんな重い棚 どこから持ってきたんだよもしかしたら中 で大変なことになっているか も大丈夫よ便器の水飲んでなんとかなてる でしょ達也が棚をどかしたようで義母が扉 を豪快に開け放ったみかさん帰ってきたわ よ生き てる中にいる人物を見た瞬間義母は言葉に ならない絶叫をあげた義母の後ろにいた 達也も目が合うと驚いてしりもちをついて いる姉ちゃんどうしてどうしてたまきが ここにいるん のトイレの中にいたのは私と義姉義姉は 驚く2人を気にせず小説から目を離さ ないみかちゃん母さんへの態度を反省し ないといけないんだってなら私も反省し ないとなって思って一緒に入ってる のたまきに反省するところなんてない でしょとにかく早くトイレから出てずっと そこにいたら体調崩しちゃう わ義母は義姉の手を引っ張って出そうと するが義姉はその腕ををやんわりと 遠ざける私がこのくらいの広さの空間 大好きだっって母さん知ってるでしょ今 まで秘密基地いっぱい作ってきたけど トイレは盲点だったわフカフカの座布団を 持ち込んだ義姉は優雅に足を組んで座って いるもちろんトイレ内は綺麗に掃除した上 で持ち込んでもらったがまるで実質のよう にくろいでいる義姉を初めて見た隣に座る 私も思わず今いるのは義姉の部屋なんじゃ ないかと錯覚するくらいだ義姉が嫁いだ後 に疑実家をリフォームしたらしく初対面の あの日仕切りにトイレを見ていたのは秘密 基地に良いサイズ感だったからかとはっし た瞬間だった母親への抵抗ではなく居心地 が良くてトイレから出る気のない義士に 義母だけが1人冷やせを書いているお願い よたまきトイレから出てきてちょうだい ああ もう少しゆっっくりしたかったのにま 話し合いもしないといけないものねみか ちゃんリビングに行こっ か座布団を抱えて仕方なくといった風に出 てきた義姉に思わず額の汗を拭う義母今 からずっとトイレの中にいたので私も こっそりアドのため息をついたそもそも なぜ義姉と一緒にトイレの中にいたのか 閉じ込められた後私が救援妖精を送ったの は師だったのだ録音データを送信し 閉じ込められていることを伝えると義姉は すぐに電話をかけてくれたみかちゃん 母さんたちがやらかしたんだってお姉さん 忙しいのにすみません謝らないで本当信じ られない人たちだわもう少しだけ頑張れ そうすぐに行くから待っててね相かで入っ ちゃっていいもちろんですありがとう ござい ますとに義士は電話から数分もしないうち に助けに来てくれたのだ義兄はジムに通っ て鍛えているらしく義母が引きずっていた 棚を軽々とどかしてくれ たみかちゃん体調悪いところとかない お兄さんもお姉さんも助けに来てくれて ありがとうございます無事でよかった本当 に良かっ た軽く1時間ほど閉じ込められていただけ なのに念のためにと士夫婦はスポーツ ドリンクやおにぎりなどたくさん買ってき てくれたありがたくいただこうとリビング に行くと寝室に置いていたはずの鞄が ソファの上にあった胸がひやりとして中を 見ると入れていた両親の写真が破られてい た閉じ込めた時の発言を考えるときっと 破いたのは義母で寝室から鞄を持ち出した のは達也だろうほんのわずかに残っていた 2人への情はさっぱり消え去ったせめて 一緒に旅行に行く気分だけでも味わい たかっただけなのにどうしてこんなことが できるのだろう写真のデータはスマホに 入っているので復元できる分かっていても 涙は止まらなかった破れた写真を持って 泣く私の隣で義姉夫妻はずっと慰めてくれ た落ち着いた私がリビングで今までのこと を話すと義姉の顔から表情がすっと消え たもう許せない私が甘やかしすぎたのが 原因 ね義士の背後には鬼が立っていた怒りの炎 がゆらめいているのもはっきり見える あまりの変貌に戸惑う私の隣で義兄が あああという顔をしているどうやら義母と 達也はものすごく義姉を怒らせてしまった ようだ義姉は過去に嫌がらせに合っていた らしく嫌がらせする人が許せないと前に 聞いたことがある私が受けた今までのこと も許せるものではなかったが今回の件で 我慢の限界に達したそうだみかちゃんが 集めてくれた証拠で裁判起こせるよ日記に は日付と内容が細かく書かれているし録音 データもばっちり使える達也と離婚したい なら喜んで協力するお姉さんありがとう ございます裁判は最終手段にしようと思っ ていてとにかく離婚して2人と縁を切れれ ばそれでいいんですみかちゃんごめん なさい私がもっと家に帰っていればよかっ たねみかちゃんが危険な目に会ったのは私 の責任でも ある深深と頭を避けられて飛び上がるほど に驚いた謝られる理由なんて1つもない むしろ感謝しかないのだからそんなこと ありませんお姉さんたちは私をくれました それがどれだけ私の支えになっていたか 本当にありがとうござい ます義姉は泣いてお礼を言う私をぎゅっと 抱きしめてくれた義姉夫妻と話すことで 自分が今後どうしたいのか見通しが立った 私2人をこらしめた後は慰謝料を請求して 離婚しようと決意したのだった離婚した後 のことはまたその時に考えればいい今はに あの2人をこらしめてやろう計画実行まで 騎士はわざわざ休みを取って家に泊まりに 来てくれた仕事に穴を開けてしまわないか 心配だったが有給が溜まっていたから ちょうど良かったと逆に感謝されてしまっ たおそらく母さんたちは明日帰ってくる はず明日に向けておいしいもの食べてを 養いましょ義姉夫妻と義の親で夕飯をに 行き家族で食べるご飯はこんなにおいしい のかと感動してしまったいつかこの人たち と食卓を囲む日が来たらいいな密かにそう 思ってしまうくらい幸せな時間だっ たそして次の日いよいよ2人が帰宅する日 が来た義兄に再度棚を動かしてもらい トイレに閉じ込めてもらった本当は私だけ が入りリビングで義姉が待している予定 だったが急遽義姉も一緒に入ることに正直 義姉が一緒に入ってくれるなら心細さも 軽減するのでありがたかった私は水分と スマホを持って入ったが義姉は前日の通り ザブトンと小説を持ち心なしかスキップし ているようにも見える付き合ってもらって 申し訳ないと思っていたがキラキラとした 目を見る限り考えすぎだったようだトイレ から無事リビングへ移動しソファに座る 義姉の横へ座るちなみに義兄は駐車場の 車内で待機してくれている義母と達也は カーペットの上に星座だ私がソファに座る 時に文句を言おうとした義母は義姉に睨ま れて悔しそうに唇を噛んで いる母さん何してるのよ今回はたまたま みかちゃんが無事だったけれどこれは不幸 中の幸ってやつなのよ誰が見ても母さんが やったことは犯罪だから ね犯罪だなんて大げさな水はあるし大丈夫 だと思ったのよ便器の水でも飲めって言っ て閉じ込めたんでしょ信じられない自分の 母親だと思いたくないわそれにたつや あんたが守るのは母さんじゃなくてみか ちゃん でしょ義母が叱られている隣でぼーっとし ていた達也は義姉の怒りの声でビクッと体 をふわせた だって母さんを大切にしろって姉ちゃんが 言ったんじゃないか俺はちゃんと母さんを 大切にしているつもりだ ぞ確かに私は言ったけれどそれ以上にみか ちゃんを大切にしなさいとも言ったはずよ 母さんは私とあんた2人で守ってあげ られる夫のあんたが守らないで誰がみか ちゃんを守るの よでもだってと言い訳ばかりして反省する 素ぶりもない2人に義姉は深いため息を つく私トイレの中でちゃんと反省したのよ 私が母さんを甘やかしすぎたからみか ちゃんにこんな迷惑をかけてしまったもう 甘やかすのはやめる仕送りは今月からな しってことでよろしく ね義父の残した財産は義母の散在で ほとんど尽きていて義母のお小遣いは義姉 が毎月渡していたそうだそれをやめると いう義姉のつの一声に顔色が変わる 規模そんなお母さんのことを見捨てないで ちょうだいみかさんのことはちゃんと謝る から ね大体父さんの遺産をきちんと管理して いれば今でも仕送りに頼らずに暮らせてい たはずよ今までが使いすぎだったのこれ から節制を学べる良い機会じゃないそれに 謝る相手が違う でしょ義士の言葉に義母が私を見る格下の 相手に謝らなければいけないという屈辱が 目に浮かんでいる 達也を取られたと思って気に入らなかった のこれからは態度を改めるから仲良くし ましょう悪いと1mmも思っていないよう な謝罪を私はきっぱりと拒絶した今までの ことを水に流せると思ったら大間違い だお母さんあの時すぐに開けてくれたなら 両親の写真を破かなければ違っていたかも しれませんね今後何があろうともお母さん を許すことはでできません そんなおいみかお前は嫁なんだからいつも 母さんには世話になっているだろうだだを こねていないで許してやれよと続けようと した達也を睨んで黙らせる私が義母だけを 許さないとでも思っているのだろうか立 さんあなたはいつもそう嫁なんだから嫁な んだからてそう言って私の意見なんて無視 していたもんね だよこれがいきなりに見える達也さん本当 に何も見えていないのね私をいびる お母さんも守ってくれない夫もいらない 離婚し ましょう記入済みの離婚届けをテーブルの 上に出す証人の欄は義姉夫妻が記入して くれたのであはタヤが記入すれば提出 できるやっと自分も怒りの対象だと気づい たのか達也も義母と同様顔が真っ青になっ た 今更気づいてももう遅いのだが冗談だよな 離婚だなんて嘘だよな俺と離婚したら困る だろう色々とお姉さんたち巻き込んで こんな大掛かりな嘘つかないわよ私が本気 だって分からないそれに困るのは私の収入 を頼りにしているあなた でしょ淡々と返す私に達也はうえて いる俺が居場所になるって言ったじゃない かええそうね居場所になってくれたのは 同居するまでだったけどたつやめめしいよ いい加減みかちゃんを自由にしてあげ なさいあんまりしつこいと夫呼ぶからね そうよたつやもう私たちにもみかさんは いらないでしょうこんなことまで言われて 家族だなんて思いたくないわタヤと2人で 暮らす方が今よりずっと楽 よそのセリフそっくりそのままお返しし たいぐ言葉を飲みだ私は助けを求めるよう なタの目に冷たい目を返した義姉も私も 自分の味方をしてくれないと悟ったの だろう義母に背中を押された達也は義兄が 来る前にと震える手で離婚届けを記入した 義姉を交えた話し合いで義母と達也両者 から慰謝料をもらい離婚することが決まっ た入が全て埋まった離婚届をにしまう私を って達也がおずおずと提案 する俺が提出しよう か停性で聞かれるのはこれが初めてだった この人も停姿性になれるんだと内心驚いて しまった夫婦だった頃もし見下さずに私の 話をちゃんと聞いてくれたなら今でも 寄り添って暮らせたかもしれないでも 私たちの道はもう別れているのだり そうな顔で言われても私が返せる言葉は1 つしか ない自分で提出するわあなたに任せてまた 閉じ込められても困る からねえみかさん慰謝料の金額高すぎない 離婚したいっていう希望を叶えてあげるん だ から金額を決める権利は母さんにはないわ 夫と私が弁護士だって忘れてないみか ちゃんが望めば集めてくれた証拠でいつで も裁判わよ慰謝料の金額を見てしっていた 義母も義士の発言で大人しく支払いに応じ た高すぎと言っても義士に相談して決めた ので現実的な金額だ貯金がほとんどない 義母にとっては私へ払うお金は1円だって 高いのだろう結局達也が義母の分まで 支払い後で返済してもらうことが決まった ようだが支払ってもらえればどちらのお金 でも構わない慰謝料なんていりませんよと 言えるほど私は優しい人間ではないのだ から義母と達也は話し合いの後私が家を 出る準備ができるまで親戚の家に預け られることが決まったようだ親戚は義姉 から今までの経緯を全て聞いていたようで 離れを貸すが自力で生活しろと2人に言っ たらしい部屋を借りれるだけでも ありがたいのに離れに置いてある家電も 使って良いと言ってくれたそうだ家事の 大変さを通して私へ対する態度の反省をさ せたかった親戚だったが義母は あっけらかんと言い放ったらしい大丈夫よ 私には達也がいるから達也は仕事も家事も 完璧なんだからお母さんのこと養って くれるわよね冗談やめてくれお母さん俺は 働くのに精一杯で家事をやる暇なんてない よ姉ちゃんからの送りも止まってミカの 収入に頼れない今母さんにも働いてもらわ ないと代わりに払った慰謝料の分も返して もらわないと俺も破産しちゃうよえミカさ んって専業主婦じゃなかったのどうして 言ってくれなかったの言ってくれたら離婚 させなかったのに説明したのに聞いて なかったのは母さんだろう義母は達也の 稼ぎを頼って今まで通り働かずに生活 しようとするがさすがにそれは困ると達也 から叱られたようだ達也としても自分の 自由なお金は確保しておきたいのだろう 最愛の息子から叱られた義母はしぶしぶ 仕事を探しているようだが面接の段階で 働きたくないことが雇い主に見え見えなの でどこも雇ってくれない らしい重いもは持ちたくありません1日1 時間程度働ければいいです義姉経由で後に 義母のこの発言を聞いたのだが私がたえ 雇い主でも絶対に雇わないだろう一向に 仕事が決まらない規模に頭を抱えた達也は 私にメッセージを送ってき たミカと別れて初めて大切な存在だっった と気づいた俺たちの家の中が綺麗だったの はミカのおかげだった親戚から借りている 部屋は強盗が入ったかのように荒れている シャツはしわしわタオルは生き俺が働いて いる間にがを頑張ってくれていたんだね今 までの俺はバカだったミカが隣にいるのが 当たり前だと思っていたんだどうかこの俺 をミカを守れなかった俺を許してほしい 許してくれるのなら俺の口座にお金を送っ てもらえると 嬉しい立は家事を私に任せきりだったし 義母も得意ではないと言っていたお互いに 押し付けあって結局やろうとしていないの だろう許しをこうようなメッセージのよう で最後の一分が本なのだと思うと怒りすら わかなかった達也への返事にと打っていた 内容は全て消してお金を無心されています というメッセージとともに義士に転送する 達也は親戚と義姉から体操を怒られたよう でそれ以降2度とメッセージを送ってくる ことはなかった本当に達也は全てが今更 すぎるのだ達也が嫌なことから目を背けて きた結果なのだから自業自得だと思う今後 は自分たちの行いを反省して他社に迷惑を かけないように静かに暮らしてくれたら それでいい2人が親戚の家でお世話になっ ている間私はそろそろ元がつく疑実家の 掃除をしていた義母の部屋からは隠して おいた食べ物が原因で酸っぱい匂いがする がきっと親戚の家から戻った時に自分で どうにかするだろう私は入室を禁じられて いるので文句を言われる合はないはずだ せめて私が出ていくまでは義母の部屋以外 は綺麗な状態を維持したい立つとり後を 濁さずという事業の通り玄関から寝室まで ピカピカにした義母と達也2人と縁が 切れることに私は開放感に似た感情を抱い ているしかし義姉との縁が切れてしまうの は悲しく思っていたそれでも悲しんでいる 暇はない新たな家を探し 引越しの手続きをしてやることはたくさん ある幸い仕事はパソコンがあればどこでも できるしんみりとした気分を振り払うかの ように荷物をまとめる私の元に義士がやっ てきたのは離婚が成立して数日後のこと だっ た忙しいのにごめんね荷物まとまりそう いいえ私物が少ないのでもうまとまりまし たお姉さん改めてにあありがとうござい ますお姉さんがいなかったら私どうなって いたかこれからはなかなか会えないと思い ますがちょっとちょっと勝手に関係を 終わらせようとしないでよ今後に関わる 大切なことを話したいからうちに来て くれるお姉さんあの待ってくださいいい からいいから私の荷物は車に積まれ勢いで 義士の車に乗ってしまったこの話し合いが 義士との最後の会話になるかもしれない 最後くらいきちんと感謝を告げようと思っ ているとあっという間に義姉家族の家に来 ていた突然の訪問なのにも関わらずやはり 温かく迎えてくれる義兄や義兄の両親 リビングに通された私が騎士に提案された のは青年4支援組という生徒だった私は 知らなかったのだが書類を役所に提出する と実の親子と同じ関係を発生させることが できるという 心のどこかで優しい義兄家族に憧れを抱い ていたもし義兄の家族になれたなら幸せ だろうなそれでも気軽に話せるような内容 ではなかったのでこの願いは口に出さずに いるつもりだったまさか義姉たちから提案 してもらえるなんて以前から義姉夫婦は私 のことを気にかけてくれていて私が義姉に 送るメッセージを家族で共有してたらしい 義兄の両親も義母たちの態度に怒っていて 是非うちの娘にと言ってくれていたよう だ夫の妹の席が空いているんだけれどどう すると言ってももう書類揃えてあるんだ けど ねお姉さん早いですよ私皆さんと家族に なりたい です泣きながら私は強く頷いたのだった数 週間後ももの手続きを済ませた私は正式な 家族になったところが手続きを終えていざ 同じ家に住むことが決まると申し訳なさが 出てきた図々しかったのではないか本当は 迷惑だったのではないか新しい家族への 戸惑いを持っているのは私だけのようで前 から勝手に家族のように思っていたと両親 や兄は笑う義姉は変わらず義姉のままで まだ夢を見ているだ頬をつねって痛みを 確認していると義姉が笑って私の手を 優しく握ったみかちゃん週末空いてるお 買い物ですかううお墓参りみかちゃんのご 両親はきっと心配しているだろうから みんなで行って安心させてあげようと思っ てでもみんな予定があるんじゃ私が 恐る恐る見回すと笑顔で頷く両親と兄週末 は私の親のお墓参りに行こうとその場で 決定したかつてあの2人と暮らしていた時 には私の意見を通してもらえたことは ほとんどなかった両親のお墓参りだっって 結婚前に達也が一緒に行ってくれたきりだ 2人とは違い両親ごと私を受け入れてくれ ているのだと思うと胸の中にあった申し訳 なさは消え感謝の気持ちが 溢れ出すこの人たちの家族になれて本当に たこの日の夜私は疑実家の電話番号とタの 電話番号を連絡先から消すことができた あの家で涙を流していた私にようやく さよならを告げられたのだもう孤独に 耐える必要はないんだよお疲れ様私居場所 を見つけることができた私は文字通り 新しい人生を歩み始めたのだったお墓参り から1ヶ月経った今 お帰りと言ってもらえるのはこんな嬉しい ことなのだと改めて実感している勢いが あり時々驚いてしまう時もあるが新しい 家族は私の大切な存在で音人だ両親と同じ くらいにきっとこの新しい家族も愛せる だろう家族で仲良く食卓をかめるこの さやかな幸せを大切にしていきたいと思っ ている 朝の5時突然うちの玄関に現れた孫の リクト君は消えそうな弱い声で私にこう 言っ た新聞取ってくださいばあちゃんお願いし ます彼はこう言いながら頭を下げた ボロボロのTシャツを着たリクト君の姿を 見て私は衝撃を受けた 私の名前は洋子67歳の主婦夫の剣一も私 と同年し彼は2年前に定年退職し今は悠々 自適の生活を送って いる夫の趣味はバイク彼は昔からバイク 愛光家ではあったが退職してからはより 一層没頭している自慢のハーレーに乗りく 1人でツーリングをするのが夫の日課だ 年期の入った川ジは夫のトレードマーク 退職して以来口ひげも伸ばし始め た日焼けして黒い肌鋭い目つき夫は ハーレーに負けないくらいに体もいい普段 は無口であまり余計なことは喋ら ない夫は周りの人から怖そうという印象を 持たれることが多い言葉遣いも少々 荒々しいしかし実際の夫は優しくてとても 思いやりのある性格だそして67歳になっ ても心は若い頃のまま孫がいるような年齢 なのに決してふけんでい ないかっこいい なバイクで出かけていく夫を私は惚れぼれ しながら見送るのだった私たちには42歳 の早苗という娘がいる早苗は25歳の時に 結婚してうを出ていった結婚後間もなく 早苗は男の子を出産リクトと名付けられ た娘以下はうから車で30分ほどのところ に住んでおり苗は小さなリクト君を連れて よくうに遊びにたリクト君は小さい頃から サッカーが好きで熱心にボールを蹴って 遊ぶ子だった私は幼なリト君と手をついで よく近所を散歩したものだ一方夫はと言う と孫が生まれて嬉しそうではあるものの リクト君にさほど積極的に関わろうとはし なかったあんなちっちゃいこと何して遊ん だらいいか俺ににはよくわかんねえや夫は こんなことを口にしていた確かに夫は早苗 を育てる時も仕事でほとんど家におらず 育児に参加したことがないリクト君が遊び に来ると夫は何を喋っていいのか分からず 気まずそうにしながら逃げるように ガレージにこもってしまうそのうちバイク でどこかへ出かけていくだからリクト君は 祖母である私との思い出はあってもソフト の思い出はあまりないのではないかと 思うそんなリクト君が成長し中学2年生に なった頃早苗の旦那さんが突然病に倒れた 手術など様々な処置がされたがその会も 虚しく旦那さんは若くしてなくなって しまった早えもと君も突然のことに大きな ショックを受けていた娘は突然シングル マザーになったリクト君は春期まっさかり に父親を失いとても辛かった だろう早苗よかったらうちで一緒に住むか い色々大変だろうし私は早苗にうちで同居 しないか提案してみた少しでも苗とリクト 君の支えになれればと思ったあ でも私も仕事してるしリクトももう中学生 だしなんとか2人だけで頑張ってみるよ そうかいでも大変な時は無理せずいつでも 頼ってきていいんだよ私は早苗にこう声を かけたうんそうする早苗の隣でリクト君も 黙ってそれを聞いてい たそこから2年が経過リクト君は高校1年 生彼は中学の時と同様高校に入ってからも サッカー部に入ってい たある日早苗が1人でうにやってきた リクト君は部活でいない らしい私は早苗から急にこんなことを 打ち明けられた実は私今お付き合いして いる人がいるの え私は驚いた旦那さんが亡くなって2年 まさか早苗にそんな人がいた なんて会社の取引先で出会った人なんだ けどね私より10歳も年下なの え10歳も離れてるの私はさらに度肝を 抜かれたええ彼岡田俊さんっていうの今 32歳仕事で出会ったその日に連絡先を 聞かれてねそこからからちょくちょく食事 に行くようになって早苗は少し恥ずかし そうに彼との出会いや交際の状況を報告 する私は妙に不安になった10歳年下の その男性は早苗と真剣に交際しているの だろうかそれともただ一時の 付き合いリクト君にはまだ打ち明けてい ない らしいあの子がこれを知ったらどう思うの だろう次々といろんなことが心配になって くるしかし早苗はもう立派な大人親の私が 口を挟む年齢ではない私は何も言わずただ 早苗の話を聞き 続けるそこから数ヶ月経った頃早苗から こんな報告を受けたお母さん私俊さんと 結婚することになったの 突然の報告に私も隣で聞いていた夫も驚い た岡田俊さんというその男性から正式な プロポーズがあったようだ早苗はそれを 聞いて喜んで受け入れたとのこと早苗は 42歳で子持ちの自分がまた恋愛をして こんなすぐプロポーズをされるだなんて 予想もしていなかったと顔を輝かせている 随分スピード結婚だなと私は思っ たそれでリクト君は賛成してくれているの かいもちろん俊さんをうちに呼んでみんな で何回か食事もしたのよ えもう家に来たことがあるのかいええ彼 リクトのこともを全部受け入れた上で私と の結婚を希望してくれているのさんて 真面目だし私よりしっかり者なのよ早苗は 声を弾ませ表情も明るい娘が再婚して幸せ になるのはいいことだでもリクト君はまだ 高校生幼い子供ではないけれど大人にも なりきれていない複雑な年齢だ32歳の 男性が突然家の中にやってきて母親と 仲むつまじい姿を見られてリクト君は実際 どう思っているの だろう早苗は問題ないリクトも承知の上と 言う けれど嫌な思いしていないかな我慢してい ないかな私はそのことだけが気がかりだっ たまもなく早苗は俊さんと再婚早苗たちの 住んでいるマンションに都さんが同居する 形で結婚生活が始まった 私は初めて都さんに会う日とてもドキドキ していた一体どんな男性なんだろうと しかし私は彼にあって意外にも不安が 消え去った彼はいわゆる高青年だった見た 目も爽やかで愛そうもいい私たち夫婦にも 定長に挨拶してくれるいな手土産も持って きてくれた腰も低く笑顔を絶やさない こんな男性なら早苗が惹かれたのも納得 できるいい人そうでよかったわね私が言う と夫は何も答えない少し沈黙した後夫は ぼそっとこう答えたやっぱり坊主が気に なるな坊主とはリクト君のこと はリクト君のことを昔から坊主と呼ぶ この間リクト君にトさんとうまくやって いけそって聞いてみたらうんとは言ってい たんだけど ね私がこう言うと夫はふっと肩を揺らせて 笑った夫は気になることがあるようだが まあ40超えた娘に口出しするほど俺も バカじゃないよ と言って窓の外をじっと眺めて いるそこから何ヶ月かした頃のこと最近は 早苗から私に特に連絡はない家にも めっきり顔を出さなくなったみんな元気に やっているのか なでも頼りがないのは良い知らせ苗はさん とリクト君の3人でなんとかうまくやって いるのだろうと思っていた共働き夫婦な上 にリクト君もサッカー部の練習に励んで いるきっと多忙な日々を送っているの だろうところがある日の早朝時刻はまだ 午前5時だった私と夫はいつも朝の6時頃 に起きるだからまだ私たちはベッドの中に い たピンポン 突然インターホンが鳴る私は半分夢見心地 だったがインターホンの音で飛び起きた今 までこんな時間にインターホンが鳴った ことなんてない私が起き上がったので隣で 寝ていた夫も目が冷めたようだ私は モニターを覗いてみたするとえリクト 君私はとても驚いたモニターの中にリクト 君が立っているではないか私は慌てて玄関 に向かいドアを開けたそこにはボロボロの Tシャツを着てげっそり痩せ細ったリクト 君がうつろな目で立っていた庭にはリクト 君が乗ってきた自転車が止めてあるリクト 君私が近づくと彼は消えそうな弱い声で私 にこう言った新聞取ってくださいばあ ちゃんお願いし ますリクト君はこう言って頭を下げ た 新聞私が驚いてこう返すとリクト君は黙っ て 頷く詳しいことは後で聞くわとにかく家の 中に入ろう私はこう言ってリクト君を家の 中に上がらせようとした仕事中なのに 大丈夫か な彼はこう言って戸惑っている仕事中高校 生のリクト君がなぜもうこれはたごでは ない私は大丈夫だからと言いながらリクト 君をなんとか家に連れて入った夫も起きて きてリクト君のやれた様子を見て驚いて いる私はすぐに朝食の用意をしリト君に 食べさせたよほど空腹だったのかリクト君 はそれらを一気に平らげた満腹になって 安心したのかリクト君は徐々に事情を話し 始めた今うちの中すごいことになってる えあの人急に性格が変わったんだあの人 って さん君は黙って頷いたあの人母さんと結婚 してすぐの頃は普通にいい人だったでも ちょっと経ったらすごい怖い人に変わった お金にもすごくうるさくなってそれで僕は 何かと費用がかかるからってサッカー部も やめさせられたんだ え私は信じられない気持ちだったまさか苗 の家がそんなことになってい なんて僕はあの人に命令されて学校に行く 前に新聞配達させられることになってる 今日も配達してきたそうだった のそれで新聞の新規契約を1件でも取っ たらボーナスが出ることを知ったあの人が 絶対に契約を取ってこい取れなきゃ家を 追い出すって脅してきて私はリクト君の話 を聞きながら胸が締めつけられる思いだっ たそんなひどいことを早苗は母さんは年 さんに何も言ってくれないの母さんもあの 人にいつも命令されて脅されてるたえ仕事 でも他の男と絶対に喋っちゃだめだとか 会社に綺麗な格好で行くなとか今どこで何 をしているかあの人に1日何度も報告させ られてる母さんが他の男と浮気しないよう にって私は衝撃を受けた母さんはあの人に 従うしかない逆らったら何をしでかすか わからないからねだから僕も母さんも誰に も言えなかったそうだったの本当は誰かに 助けてって言いたかったばあちゃんとか 友達とか学校の先生とかでも怖くてずっと 隠してたんだリクト君はこう言うと涙を 流してテーブルに突っ伏した許せない 私たちにも低姿勢であんなに人当たりの いい感じだったのに裏の顔はそんな最低な やだったの かトさんは家の中にある金になりそうな ものを売り払い自分のポケットマネーにし ているらしい彼は前の旦那さんの品にすら 手を出し勝手にも持ち出してお金に変えて いたリクト君は最低限の食事と服しか与え られず痩せてしまった上にこんなボロボロ の服しか着させてもらえなかった早苗が 忙しい日はリクト君が夕食を作ることも あるらしい都木さんの口に会わなければ目 の前で料理をゴミ箱に捨てられることも あったよう ださんはお前は邪魔者だと言って陸君を 日々罵倒しているとのことそんな地獄の ような環境でこの子はずっと耐えていたの か私はあまりにもかわいそうでリクト君を 抱きしめたよくうへ逃げてきてくれたね ずっと我慢してたの ねばあちゃん前に母さんに言ってた でしょう何かあったら頼っておいでって 今日ふとそれを思い出してそれで必死に チャリこいで気がついたらここに来てたん だそうだった の高校生だからリクト君は1人で家を出て いくわけにもいかない母親が責められては かわいそうだから従うしかないリクト君の 気持ちを想像すると私はどんなに辛かった だろうと胸がいたんだ坊主 のめ急に夫がやってきてコーヒーが入った マグカップをリクト君の前にごとんと置い たリクト君は高校生よコーヒーなんて飲ま ないんじゃないの私がこう言うと夫はいい から飲めとリクト君に 促すリクト君は大きなマグカップを 持ち上げ一口飲んだ彼は苦そうに顔を 歪める夫の入れるコーヒはいつも濃くて 苦いのだでもリクト君は一口ずつ頑張って 飲んで いるすると夫はいつの間にかかジを着て 出かける用意をし始めたおお坊主後ろ乗れ や突然夫にこう言われてリクト君も私も巨 としている夫は自分のコーヒーを一気に 飲み干しバイクのを手にしてガレージの方 に向かっていく私とリクト君も後について いった夫は何も言わずリクト君に ヘルメットを 被せる夫はハーレーにエンジンをかけた なんだかいつも以上に大きくうねるような 爆音だ夫はハーレイにまたがりリクト君に 後ろに乗るよう指示した私は夫にどこに 行くのか聞こうとしたがエンジが大きいの で全てかき消さ れる結局行先も分からないまま夫はリクト 君を乗せて去って行ってしまった庭には リクト君の自転車が残されていたそこから 夕方6時くらいまで何の連絡もなく夫と リクト君は帰ってこなかった突然夫から私 にメールが早苗の家に来い私はわけが 分からなかったがとりあえず車で早苗の家 に向かったマンションに着くと駐輪場に夫 のハーレーが止めてある夫はもうここに来 ているのか私は部屋のインターホンを押し た出てきたのは早苗だった お母さん久しぶりに見る早苗はリクト君 同様顔色も悪くげっそり痩せている仕事中 にお父さんから連絡があったの今すぐ帰っ て来いってそうだった の私が部屋の中に入っていくと驚きの光景 が目に入ってきた部屋の真ん中で都さんが 正座させられその前で夫が仁立ちして彼を 見下ろしている夫の隣にはリクト君も不安 そうに立っているじゃあ俺今からこいつを 連れて行ってくるわえどこへ私が聞いても 夫は行き先を教えてくれないああそうだ さえ今日坊主が休んだこと学校に謝っとい てくれないか休養でソフト出かけていまし たとでも言えばいいだろう本当のことなん だからなあ 坊主夫はリクト君を見てにっこり笑った リクト君も夫を見て笑って 頷くなんだか今日1日の間に夫とリクト君 には2人にしか分からない絆が生まれた よう だそこから夫は鋭い目つきに変わり都さん に 怒鳴りつけるお前立て行くぞほい俊さんは 真っ青な顔で俯きながら夫に連れられて外 に出ていった 残された私たちは早苗の家で夕食を作って 食べたその間早苗は私に今までの経緯を 詳しく話してくれたお母さん今まで何も 言ってなくてごめんねとさん急に人が 変わったみたいに私とリトを支配するよう になったの絶対に他人に言うなって命令さ れてお母さんたちにも連絡できなかっ たリクト君から聞いたよ大変だったねでも あの人に怯えてなんかいないで思い切って リクトを連れてどこかへ逃げ込むべきだっ たわリクト母さんのせいでこんな目に 合わせて本当にごめんね早苗はリクト君に 泣きながら頭を下げた時刻は夜10時に なった夫がさんを連れて帰ってき たさんは配の 表情おいお前坊主の前で 謝れすみません都さんはリクト君の前で土 下座したどどういうことさっきまでこいつ に新聞の契約を取るよう家を1件ずつ回ら せていたんだよ えそんなことをしに言ってたんだ私は驚い た君も苗もびっくりしている夫はリクト君 がさせられていたことをそのまま都さんに やらせたかった らしい俺はずっとこいつを後ろから見張っ てたこういうへたれな奴はな根性がない からいつ逃げ出すかわからねえんだよ 険しい表情の夫から睨みつけられさんは すっかりビビっている 様子さんは家庭内では花江やリクト君の ことを恐怖でコントロールしていたはずな のにそんなことをしているとは思えない ほど情けない姿になって いる自分より弱い人には偉そうにできても 自分より怖い人には弱いタイプなの だろうお前坊主に新聞の契約を取るよう 命令しておいて自分は一見も取れないのか よ自分ができもしないことを高校生の坊主 に命令するんじゃねえぞこの野郎夫は俊 さんにすごい勢いで怒鳴りつけた俊さんは ビビりすぎて気絶しそうだ本当すみません でした声が小さいもっと大きな声で ちゃんと謝れも申し訳ございませんでした 都さんは何度も土下座しているお前明日の 朝仕事に前に自転車で新聞配達に行け え早く起きてお前が坊主の代わりに新聞を 配達してこいいいか分かったか はいこうしてトさんは翌朝の4時リクト君 の代わりに新聞配達に行かされた木さんは リクト君の自転車に乗って必死で新聞を 配達したしかしさんはする家を間違える ミスをたくさん犯してしまったので苦情が お店に 殺新聞屋の店長から高校生の子の方が地図 を見て正確に配達してくれてたぜお前が やるならこっちが迷惑だよもう首だ首と 言い渡された俊さんは何度も謝ったが店長 に冷たく追い出された 一方君はだったから解放され朝食を食べて 学校に行く準備をしている夫はリクト君を 高校までバイクで送ってあげたしっかり 勉強しろよ坊主うんありがとうじい ちゃん新聞配達から帰ってきてヘトヘトの 都さんに夫はスーツを投げつけ たお前これを着て会社に行けえなんで こんなボロボロにトさんのスーツは穴が 開いたりほれたりしてボロボロだったお前 のスーツは俺がバイクで踏んでボロボロ 加工してやったんだよトさんはそれを聞い て 絶句お前自分の息子にボロボロのTシャツ 着せるんだったらお前も見本として ボロボロの服着て仕事に行けここれを着て 会社にはちょっと トさんは冷汗を流している坊主にあんな 粗末な格好させてたんだからお前も同じ ようにしろよ当たり前だろトさんは ものすごく嫌そうだったがバイクのタイヤ でめちゃめちゃに傷つけられたスーツを着 た俺のダメージ加工なかなかのもんだろさ 仕事に行ってこいあのなんか食べていい ですか トさんは昨日から何も食べていないので 空腹だと訴えた坊主だってうちに来た朝何 も食べてなくてフラフラだったんだぞ余っ たれんなトさんはがっくりうれたしかし 時間が来ても彼は一向に会社に行こうとし ないあのでもさすがにこの格好 じゃさんはボロボロのスーツでくことを ためらっている早苗から聞いたところに よると都さんは会社ではものすごくいい顔 をしているらしい人当たりもよく断らず いつも笑顔のいい人を演じているみなりも 髪型も気を使っている都さんは自意識過剰 気味でただのかこつけなのだそんな彼は 会社で恥を描くのがどうしても嫌だった 本当の顔をくされるのを恐れているそこは 彼の急所なの ださんは自分のわがままを聞いてくれて 甘えさせてくれる年上のシングルマザーで ある早苗に近づいた結婚してからは早苗が 自分だけでなくリクト君のことを気遣い 優しく接しているのを見て猛烈に嫉妬する ようになっ たさんは外でいい顔をしつつ家に帰ってた 暴な王様のように君臨し苗とリト君を恐怖 で支配した外でのストレスを2人にぶつけ ていたのかもしれない特に嫉妬の対象で あるリクト君は自分の敵や邪魔者のように みなし攻撃して辛い目に合わせていたのだ それが彼の知られざる裏の顔だったお前 1人で会社に行けないなら俺が一緒に言っ てやるえいやいや結構です結構ですじゃ ねえよほら来い夫は都さんを無理やり 引っ張って会社に向かった早朝から新聞 配達をし空腹のままボロボロのスーツを 着せられ腕を引っ張られて会社に向かうト さんその異様な姿は道行く人の注目の的に なったとうと夫と俊さんは会社に 到着2人がオフィスに入って行くと車内の 人は驚いて目を丸くしているざわざわと 周りに人が集まってきた皆さんこの男 とんでもないやつですよ俺の娘と結婚した 後娘の息子に新聞配達させるわボロボロの 服しか与えないわ食事も十分に与えない金 がかかるからと部活も辞めさせる本当に 最低なことをしていたんです よ夫は都さんの会社で大きな声をあげて 言い放った俊さんは冷汗を垂らして青く なって いるそういうわけで今日はこいつも息子と 同じようにボロボロのスーツで出社した わけですどうですかよく似合ってる でしょうみんでさんを 見つめるおまけにうちの娘には会社で男と 話すなとか寄り道せずすぐに家に帰って こいとか命令してこいつとんでもない即爆 男ですよ夫にベラベラと内場を暴露され ボロボロのスーツを着た都さんは恥ずかし さと気まずさでがっくりうれて いるいつも穏やかなあの岡田さんが信じ られないあの人家族のために毎日夕食を 作ってるって話してたのに全部嘘だったの 血は繋がってなくても本当の息子のように 可愛がっているとか言ってたの に社員たちは都さんを見ながら口々に騒ぎ 始め たでは私はこれで失礼します皆さんどうも お騒がせしました 夫はこう言うと都さんを残してその場を後 にしたそして夫はまた早苗の家に戻ってき た夜になりリクト君早苗そして俊さんも 帰宅してき たその日の夜夫はリクト君に向かって行っ た坊主今ここでお前の本音ぶちまけてみろ よト君はににこう言われ戸惑っていた少し 間を置いて彼はこう言い始め た母さん僕母さんが好きな人だから仕方が ないと思って今まで我慢してきただけど 本当は本当はこんな奴とは別れてほしい リクト今まで本当にごめん なさい早苗はリクト君に抱きついて謝った 坊主まだあるだろうこの男にも言いたい ことあるだろう夫は都さんを指さしていっ たリクト君は都さんに対してまだ少し恐怖 心があるのかすぐには言えなかったしかし 夫に促されとうとうリクト君は都さんの目 の前まで近づい たお前なんかお前みたいな最低なやつこの 家から出ていけリクト君は腹から声を出す ようにこう叫んだいつも大人しく控えめ だったあのリクト君がこんな彼の姿を見る のは初めてだ私からも言うわもう何も恐れ ないとあなたと結婚したことは私の人生で 最大の失敗だったわ今すぐ別れて ください2人からこう言われさんはその場 にフラフラと座り込んでしまった夫は しゃがんでトさんの顔の目の前でこう行っ たおいお前早苗と別れた後ストーカー みたいな真似するんじゃねえぞ俺は元警察 だなんかあったらお前の首ねっこ捕まえて 警察に突き出すぞえ元 警察俊さんは目を大きくして夫を見たそう 夫は元警察定年退職するまで現場一筋の ベテラン警察だったのだバイクは趣味の1 つ夫はバイク以外にも住道剣道何でも こなすパワフルな67歳だ夫の強靭な腕に かかれば都さんなんてわけもなくやっつけ られるだろうでも夫はそんな真似はせず俊 さんがリクト君にやった仕打ちをそっくり そのまま本人にさせるというやり方にとめ た後日早苗は弁護士さんに間に入って もらい都さんと正式に離婚することができ た都木さんは今後一切早江とリクト君に 近寄らないという制約書も欠かされ たリクト今まで本当にごめんね母さん 私前の夫が急に亡くなって誰か頼る人が 欲しかったのそんな時にあの男に熱心に 言い寄られて簡単に信用してしまって実際 にどんな人物かもよく知らないまま再婚し ちゃってさ本当バカだったわお父さんの おかげで目が覚めた ありがとう早苗は夫にも頭を下げた昔は 仕事ばかりでお前の育児はよこに任せっ きりだったからな今更だけどちょっとは 早苗の役に立ててよかったよあなたすごく かっこよかったわよさあ坊主また前のとこ 行くかうんえ前のとこってほら坊主が朝 早く打ちに来た日俺の後ろに乗せて出かけ ただろうそこだよ海が見える丘だよリクト 君が言った俺がいつもバイクで行くところ なんだそこにバイクを止めて1人でただ海 を見るんだ俺の秘密の場所にあの日初めて 坊主を連れて行ってやったんだよお前は まだ高校生だから今は家と学校だけが自分 の世界だと思ってるだろうけどそんなこと はないもっと別の広い世界があるんだあの 日じいちゃんが海を見ながら僕にそう教え てくれたんだリクト君は嬉しそうに話して くれたじいちゃん僕を助けてくれて ありがとう俺はな現役の警察の頃悪いこと をしてる奴らをたくさん見てきていつも 思ってたんだこいつらに被害者の方たちと 全く同じ目に合わせてやりたいてな夫は急 にこんなことを言い始めたでも実際には そうできないだろうだけどあの男がリクト にした仕打ちと同じことができてさ俺は スカットした よこう言って夫は笑ったそしてまた夫は リクト君を後ろに乗せてバイクで出かけて いったその日のエンジン音は警戒だった 私は娘と孫を華麗に守ってくれた夫を心 からかっこいいと惚れなしてい た都さんのその後の様子について離婚の際 お世話になった弁護士さんから話を聞いた トさんは会社で夫に赤かっを欠かされて 以来片の狭い思いをしていた外見や評判の 良さを気にしてかっこつけだったさんは 社中が自分の悪い噂をしていることに耐え られなかった都さんに近寄る人もおらず 孤立した都さんは首同然で会社を去って いったようだ職を失った都さんは仕事を 探しとある会社に就職することができた いつもの外面の良さで面接はすぐに通過 できたようだその会社で俊さんは待たして も年上の女性と小田中になり同性を経て 結婚しかし相手の40代の女性には少々 問題があった彼女は俊さんをはかに上回る 束縛女だったのだ俊さんが少しでも女性と 話すだけで嫉妬に燃え家の中は大変なこと になる都さんがどれだけ謝っても妻は泣き と怒りの終わりなきスパイラルを 繰り返す逃げたも妻が何をしでかすか わからないので怖くて逃げ出せずさんは 精神を病んで見た目も激変そのうちただの やれた中年男になったその女性は会社で あろうと容赦なく都さんに切れた車内で 夫婦喧嘩をされては困ると周囲に呆れられ 結局2人とも会社を首に今ではさんが アルバイトなどをして必死に食いつなぐ 生活をしているようだトさんは早苗との 離婚の際間に入ってもらった弁護士さんに 妻と別れたい俺と離婚するように妻を説得 してくれと泣きついてきたようだしかし 弁護士さんは私は別れさせ屋ではありませ んのでと言って断ったとの こと自由もなくヒステリックな妻から ひたすら監視され都さんはは地獄のような 日々を送っていることだろうリクト君は またサッカー部に復帰し毎日練習に励んで いる大好きなサッカーに打ち込むことが できて彼の表情は明るくなったまた将来は じいちゃんと同じ警察官になりたいという 夢を思ったようで勉強にも打ち込んで いる早苗はもう当分恋愛はこりごりと言っ て今は仕事をバリバリとこなしている リフト君の進学に必要なお金を稼ぐため 頑張るんだと話してい た夫は相変わらずバイクに乗って出かけて いるこんな俺でもさ本当は1人だと ちょっと寂しいなと思ってたんだよこれ からは坊主が俺の相棒 だ夫はこう言ってリクト君が休みの日には バイクの後ろに彼を乗せ2人でよく 出かけるようになった夫はリクト君を サッカー感染に連れて行ってあげたり スポーツショップでシューズを買ってあげ たりして自分も楽しんでいる私はそんな夫 と孫の関係を見てとても幸せを感じて いる私の名前は青葉25歳私は他の人が 当たり前に進んだ道の上にはいない何を 隠そう中卒なの だでもそれをひげしたことは1度もないし 進んだ道を後悔したことも1度も ない私は小学校の時に出会った運命の職業 にただまっすぐに突き進んだだけなの だ ジリリリリと目覚ましがなると私の1日が 始まる時刻は朝の4時超朝方人間 だカーテンを開けても外はまだ薄 ぐらい初旬の朝はまだ寒く起きたら1番に 石油ストーブを つつけるトーストを焼きフルーツサラダを 用意しコーヒーとカップスープを入れたら 私の朝食の完成だ私の家は山の中ににある ロッジでガラスのローテーブルに朝食を 並べてロッキングチェアに腰をかけると それだけで絵になる光景 だ朝食はゆっくり取りたい朝の生活を丁寧 にすると1日が幸せに感じるのだった朝食 を取り終えた後は一点世話しなく身たくを 整えるズボンを吐きシャツの上から ブルゾンを羽織ると ブーツを履いてチャップスを閉め たおはよう アスランどっちの横にある小さな馬防で私 の相場に挨拶をすると和装を整えて馬に またがり出勤だそう私の勤め先は山の中に ある上馬クラブなの だ私の務める上場クラブは観光牧場が併設 されていて旅行者たちに人気のスポットに なって いる初心者でも山の中をゆっくり40分馬 に乗って歩くことのできる会社は特に人気 のプログラム だクラブの経営を支えてくれる貴重な収入 源になっている私は観光牧場の裏手にある 競技者用のエリアに進んでアスランをつい だすぐに旧車に入ってふの始末をするそれ が終わると馬たちに餌をやりブラッシング をして健康をチェックする控えめに言って も好きだけじゃ続かない中労働だ小学2年 生で馬の魅力に取りつかれて以来私の生活 は馬と共にあるのだきっかけは旅先で体験 上場を申し込んだことでそこからどうして も場を習いたいと半年かひたすら両親を 説得し た数回行けば飽きるだろうと両親は10回 コースのチケットを買い道具は全て レンタルで済ませようとしたが私の熱意は 本物だったついに両親が学業をおろかにし ないこととやるからには結果を出すことを 条件に本海員に申し込みをしてくれた時に は私は嬉しくて飛び上がり涙をたのだっ た私は上場にのめり込み中学2年の頃には 2級のライセンスまで取得してい たこのままずっと上場を習い続け馬に 関わる仕事に着くそう信じて疑わなかった だけど進路を決めなければならない時期に なり急に両親が離婚することになった私は 母親について引っ越すことになったが 距離的にも金銭的にも上場は続けさせる ことができないと言われたショックで3 日間学校にも行けないほど泣き続けた私が 出した答えが中卒で上場クラブで働くこと だったの だお母さん私馬のこと諦めたくないんだだ から中学を卒業したらクラブで働きながら 場を続けるよそう伝えると母は目玉が 飛び出しそうなほど目を見開いて驚いた お母さんは反対よ今の時代に中卒なんて後 から絶対に後悔するわ よ考えるまもなく母は私の反対意見を却下 し た馬から離れるなんて考えられないそっち の方が絶対に後悔する高校は後悔してから だって行けるじゃん夜間高校だって大見 なって取れるしさ私は馬と言たい の初めて馬を習いたいと言った時と同じ くらいの熱量で時間をかけて私は母を説得 した母は再びこん負けして最終的には私の 人生だからと認めてくれ たそこから母と2人で量があるクラブを 探し中学卒業と同時に 私は家を出て働き始めたのだあれから9年 私は飽きることなく馬のそばにいた私は ジバ術では日本でも相当の実力者になって いてオリンピックの教科選手にも選ばれる ほどの腕前になっていた大会では常に上位 争いに食い込みスポンサーもついてくれ たの安いのの中にロッジを立て年置いた 引退場のアスランを引き取って生活できる くらいには生活も安定している私の生活は 好きで溢れていて幸せだったただ1つ優な ことがあるとすれ ば青葉は本当に馬が恋人だなそろそろ彼氏 の1人くらい作らんのかとホボから言わ れる恋愛へのプレッシャーだった一度上場 クラブの会員さんに告白されてお付き合い したことがあったが超朝方の私と生活 リズムが合わずすぐにお別れを切り出され てしまっ た別に今の時代結婚しなくても生きて いきるし大会で全国を飛び回るにも独り身 の方が気楽だし私は全然今のままでいいん だけどな のらりくらりとかわしていたが20代半ば になると可愛いのにもったいないなと いよいよ心配され始めたそんなある日の こと青葉見合いしてみないかと唐突に クラブの署長に声をかけられたみ見合い ですか突然の話にびっくりして私は思わず 聞き返したうんジンジャーファーストの 馬主さんいる だろうはい横田さんですよ ねジンジャーファーストとはうちの旧社で 預かっている馬で元々はクラブの馬だった がジンジャーを気に入った会員の横田さん が現金一括購入で買い取りをした馬だ確か お医者様だと言っていた横田さんのお家は 医者らしくってねさんの弟さんのお嫁さん のお兄さんの息子さんあれうんなんかま そんな感じの桃園で青葉みたいな仕事人間 で女っ気が全くない医者がいるそうなんだ はあ青葉みたいは余計だろうと私は失踪し ながらでもお医者さんなんて忙しい職業 じゃないですか私は朝方だし競技で不在 がちな人間と結婚したってどれだけ一緒に 過ごせるか分かりませんよ内場の校なんて 発揮できませんし結婚する意味あり ますと私は馬にブラッシングをしながら 署長に 聞き返す向こうは夜間勤務っていうの夜 から働くお医者さんなんだって生活 スタイルが人と違うのはお互い様らしい 会うだけ会ってみたらいいんじゃないかお 互いに気にいるかもわからないんだし そう言われてますます一緒にいる時間など ない気がしたが署長や常連の会員さんを無 にもできずじゃあとりあえず会うだけと 気乗りしないままに返事をした母に見合い 話をもらったと連絡を入れると大喜びだっ た夕食を取ってロッキングチェアに揺られ ながら結婚について想像してみたがやはり ピとこないまずこの家から引っ越すこと 自体考えられないの だ職場に近く馬に乗って出勤できる場所 などここ以外にはありえない山の中にある ロッジも巻ストーブもこのロッキングチア もここは私の大好きを凝縮した私の城だし 年置いたアスランだっているアスランを 置いていけるはずもなかった無理無理無理 無理私は会うだけあってお断りしようと いう結論に至ったお見合いの当日私は着 なれないワンピースを着て駅前で母と 待ち合わせをした私を見つけた母はこれぞ 孫にも衣装ねと1人で受けて笑っている私 は苦笑いで母と並んで歩き出した電話でも 話したけど私本当にのりきじゃないんだ からねと釘を刺す分かったわかったと母は 笑い乗り気でもうまくいかないこともある し乗り気じゃなくてもご縁があることも ある結婚じゃなくても人じゃなくても出会 いってそういうものだからと言った馬に 惚れ込み馬の仕事につき家の中も全て お気に入りのもので揃えている私にはピン とこなかったがそういうものなのだろうか と母の横顔を見た先方の希望でお店は フレンチだった席に座り気持ちを 落ち着けよと深呼吸をするとすぐにお相手 の一家がやってきた初めましてと両家 立ち上がり礼をする顔をあげるとこの人が 医者なら天はいくつの特典を彼に与えたの だと思わずにはいられないほどのイケメン がえ だが驚いたのはそれだけではなく彼は私の 顔を見るとやっぱり青葉だと興奮気味に 言ったのだった えっと医者の知り合いなどいるはずもない 私は相手の顔をまじまじと見るがこんなに イケメンなのにどこで出会ったか全く 思い出せないわからないかそりゃそうだ 相手は苦笑いしながら とりあえず座ろうと席を進められた想像し ていた見合いの雰囲気からいきなり脱線し てしまい私はトを隠せなかった青葉とは小 学校が一緒だったんだよ俺藤沢藤沢蒼太小 学校 ってそそう ちゃん言われて私はようやく 思い出すそうそう ちゃん思い出してくれて嬉しいとにっこり 笑いいや驚いたなこんな偶然あるんだな俺 は中学受験して私立に行ったから青葉とは 小学校しか一緒じゃなかったんだよなでも 見合いの話もらって馬の仕事をしている 青葉って聞いてもしかしてって思って さ小学校からうまいの情熱が半端なかった 私は赤面して笑ったはず そんな覚えられ方なんで馬ずっと続けてた んだなって俺今めちゃくちゃ感動している ところだ よくっくない笑顔で話すそうちゃんを見て いるうちに少しずつ昔の記憶が蘇ってきた そうだそうちゃんは頭が良くてサッカーが 上手で優しくて絵に書いたような高成で 学年の女子からもだった親が医者だからと 低学年のうちから塾に通っていたっけ親の 仕事を継ぐなんて私の頭にはまるでなかっ たことだったからそうちゃんのことを 親思いで大人びた考え方ができる人なのだ と尊敬してい た見合い相手の名前を聞いた時にせが違っ てたから別人かなとも思ったんだけどそっ かやっぱり青葉だったんだ 中学が終わる頃に両親が離婚して母方の せいに変わったの横で母が気まずそうに頭 を下げたそうちゃんだって小学校の時から 医者になるって言ってたもんね本当に医者 になったん だと私は笑った互いの両親は私たちが 昔馴染みだったことに驚き2人の会話に 任せて成を優しい顔で見守っ そうちゃんは昔と変わらず話しやすく私は 食事を取りながらもしかしたらもしかする かもなんて淡い期待を抱き始めたのだった 会食の後はデザートを待つのみとなった頃 そうちゃんのお父さんがあおばさんは魔術 でオリンピックの教科選手に選ばれている とか大学はやはりのスポーツ推薦でと聞い てきた一瞬私と母は固まり2人で顔を 見合わせるいえ大学は出ていませ んと答えるとご両親の顔がさっと曇った あかさな表情の変化に私は戸惑ったが隠す ことでもないし見合いの席で話さないのは 逆に誠意がないと感じて私は上場の技術を 磨きたい一心で中学卒業後は上場クラブに 就職しまし たと正直に答えたえ中学卒業後高校にも 行かなかったんですかと2度びっくりさ れるはいでもおかげで日本を代表する選手 になりました後悔はありませ んご両親どころかちゃんまでもポカンと口 を開いて私を見つめた母が慌て てすみません先ほども話題に上がりました が中学卒業間近に私たち親が離婚をした ものですから青葉には苦労をかけたんです とフォロに入ってくれた父親は高校の学費 すらも支払わなかったんですかあなたも 進学より就職を進めたとそういうことです かやかなだったはずなのに一点問のような 雰囲気になって私はおどおどしながらそう ちゃんのお父さんを見つめた父親は当時 経営していた事業で破産しまして金銭的に 倒れる状況になかったんです離婚の理由も 事業の負債です責任を感じた夫の方から 離婚を切り出されました青葉の就職につい てはもちろん私は反対しましただけど上場 を続けさせてあげられないと伝えるとそれ だけは耐えられないと就職する道を選んだ んです母として情けなく思いますが私も 中卒でそれなりに生きてくれましたので娘 を信じてみようと思いまし たそこまで言うとそうちゃんのお父さんは 拳を握りしめわなわなと震え出した ちょっと待ってくださいお母さん自身も 中卒だと言うんです かまずいと思った時にはもうすでに遅かっ た中卒親子なんぞ円THにはならん今すぐ 帰れ椅子が倒れるほどの生いで立ち上がり 個室の扉を指さすと大声で怒鳴ったのだ もうその表編ぶりと言ったら恐ろしくて私 も母も身をこらせて移植した そうちゃんが慌てて父さん落ち着いて中卒 と言ったって青葉は自分自身の夢を掴んだ 成功者だよ一流大学に入るより医者になる より難しい狭き門をくぐり抜けてきたんだ ぞそうちゃんがお父さんをさしてくれる 言葉が嬉しかったが塔の本人には何も響い ていない様子だふざけるなうちに卒の筋が 混ざるなどごご同断だうちは代々小中学校 から名門校に入り全員が医者になる家計だ ぞお前とこの女の間に子供ができたとして そのルートから外れたらどうするつもりだ ご先祖様に顔向けできるのかそもそも魔術 の日本代表だからなんだと言うんだ上場 なんてのは趣味で嗜む程度でいいんだ そんなことで抜きん出たからって大を振っ て歩くなこの恥さらし が言いたい放題の父親に私はプツンと切れ てしまったのだ小さく咳払いをすると 大丈夫ですこの話はなかったことにして ください元々私には結婚願望はなくお 見合いには乗り気じゃなかったんです給油 が現れて懐かしく楽しい人時でしたが 見合いではなく同窓会だったと思って帰り ます蒼太さんにいいご縁があるようお祈り しており ますそう言って席を立った母も続いて 立ち上がろうとした瞬間意外なことになぜ かそうちゃんの方が取り乱し始めた待って 青葉引かないで父さん俺は青葉と結婚する よこの見合い話俺は受けるからととんでも ないことを言い出したのだそうちゃんの 一言はまさに火に油で お父さんのお父さんの怒りはついに極限に 達した私は驚いて思わずはあ口に出て しまうそうた馬鹿なことを言うのはやめろ 私は自称会病院の意局長だぞ私に恥を欠か せるような結婚をする な会うだけあったら断ろうと思ってきた だけなのに無駄に暴言を測れとんでもない 修羅場に巻き込まれた上に 結婚の意思まで表明されて私は何がなんだ か分からずに来るんじゃなかったと後悔 だけを膨らませてい たそそうよそうちゃん何言ってるのいくら 同級生だと言ったって10年以上会ってい ない中なのよ私のこと何も知らないのに どうして早々に結婚を決めるのお父様の 言う通りあなたはお医者さんの仕事を理解 して支えてくれる人と結婚するべきだわ私 には到底無理 よこの父親に同調するのは不本意だったが 今はとにかく一刻も早くこの場から 立ち去りたかったいや俺は小学校の時青葉 が好きだったんだ俺は親の言うままに親の 敷いたレールの上を歩くしかない育児なし で本当はやりたいことがあってもいつも 飲み込んで諦めてきたんだでも青葉は自分 のやりたいことが明確でそれに向かって 努力することも怠らなかった10年経って 再開してもそれはやっぱり変わっていなく てちゃんと夢を叶えてその上進路を反対し たお母さんとも良好な関係を気づいている 中卒がなんだよ青葉みたいなすごいやつ他 にいないよと熱弁を振って父親に噛みつく 父さん俺は初めてあなたに反抗するよ俺は 青葉と結婚し たい導師相愛ならこんなに嬉しいことは ないのだろうがドラマのような臭いセルフ も情熱的な思いもこんなに突拍子もなく 始まっては展開についていけないだけで ときめきとは皆無だった頼むから面倒な ことを言って場を長引かせないでと私は心 のの中で 願ういい加減にしないか中卒っていうのは な常に世間から後ろ指を刺され続ける存在 なんだぞ特にこの女はだめだ父親は事業 破産するような経営能力のない男母親は娘 を高校にすらやれない女そしてその娘も 中卒で馬とたれているだけの女だ2台続け て無能な奴らがこれからどこかで成功する などとは思えない希望なんて未もない ぞどんだけ言いたい放題なのかとうんざり して私はもう勝手にお開きにしようと母の 方を振り返ったするとそれまで黙って聞い ていた母はいいとカからスマホを取り出し 電話をかけ出し たうちのドクター1名首にする わ電話が繋がったと同時に母はことにそう 言ったその言葉は興奮していても聞こえた ようでそうちゃんのお父さんはえと 振り返ったえっとね遺局長のね名前は藤崎 石よ わかる突然自分の名と首という言葉が 聞こえてきてといながらも完全に母の電話 の続きに聞き入っているようだったそう 倫理委員会を開いてちょうだい理由は病院 長を侮辱したからよろしく ねそう言うと母は通話を切ってスマホを テーブルに置いたそして氷のような冷たい 目でそうちゃんのお父さんを見ると藤沢 さん随分なことをおっしゃってくれました ねと言ってため息をつい た私と娘がなされているだけなら私たちも 講師動はしたくないので手出しはでき なかったんですけどね病院長を侮辱となる と事態は変わってくるわけですよ頂いた ぶつけな言葉の数々に礼ができそうです よな何を言っているんだうちの病院長と お前が何の関係があるんだ よ偉そうな態度は変わらないがちゃんの お父さんの声に緊張が感じられたさっき 自称病院と口ばしていましたよ ねおかげ様で私の夫の病院で働いている ことが確認できましたので母は淡々と答え たはうちの病院長の妻だとさっき元夫は 事業で破産したと言ったじゃない かそう言うとにやりと 笑う再婚でもしたせ設定にしたいのか今誰 と電話していたんだうちの病院長は独身だ ぞ中卒が巨大病院の病院長と結婚など できるものか定学歴は嘘も下手なの か病院長の経歴もご存知ありませんか病院 長の名はあレジそう でしょごめとと 黙り込む忙しく一期一憂して焦りが出て いる あは私の元夫です青葉が中学2年生の3岳 期の頃の話ですあが父親から引き継いだ ばかりの病院で事件が起きました看護師が 私生活のストレスから患者さんにとんでも ないことをしてしまったんです最悪なこと にお亡くなりになられて当時とても大きな 事件としてニュースになりました看護師が 個人的な理由で起こした事件でしたが風評 被害もありみるみる経営は立ち行かなく なり結局破産を主人は多くの医療従事者や 病院で働く人の生活を奪ってしまったと しばらく塞ぎ込んでいました青葉のことも 事件を起こした病院の娘だと言われること を恐れたんです私は夫を支えたいと思い ましたが彼の強い希望で離婚しまし た母は水で口を潤したですが彼は元々技術 の高い意でしたし数年の西洋を挟んだ後 再び病院を作ったんですそれが自称会病院 です私たちは憎しみあって離婚したわけで はありませんから連絡はずっと取ってい ましたまだ病院内には大きにしておりませ んが半年ほど前に復縁もしてい ますその言葉を聞いてそうちゃんの お父さんは顔が真っ青になっ た延長夫人母はにっこり笑うとご存知の 通り今の病院は開業3年目から黒地経営が 続いておりますあは前の教訓から雇用する スタッフの人間性を非常に重視しますここ であなたがおっしゃったことは全て報告さ せていただきます ねちょちょっと待ってください どうかお許しを病院を首になるなどいど 始まって以来の失態となってしまいます心 を入れ替えますので何卒ご容赦 くださいさっきまでの上から目線はどこに 行ったのか今度は平身抵当米つきバッタの ように母に頭を下げ 続けるちゃんはそんな父親の姿を見るのが 初めてのようで複雑な表情でで見つめてい たどうかどうかあそうですそう馬なら どうぞもらってやってください不足ですが 精神誠意病院で働かせ ますそう言ってそう馬にも頭を抑えて礼さ せるほらお前も望んでる円THなんだろう きちんと頭を下げろ私と母はその様が固形 でつい吹き出してしまった円THはなかっ たことに 母が折れずにそう言うと私と頷き合って 個室を出た待ってくださいという涙混じり の絶叫が部屋から聞こえてきたが私たちは 気にせず店を後にしたデザートを食べ損ね たと駅前のカフェに入りたった今起きた 出来事をネタに2人で笑いながらケーキを 頬張るでもそう馬君は見上げた男じゃない 手放しちゃっていいのと母が聞いてくる 確かにそうちゃんは私の学歴を1度も 気さくたねあんな風に言ってくれる人 初めてだったわでも父親があれじゃね親戚 付き合いなんてとても無理だよと笑う母も 笑って確かにあれじゃねと納得してい た翌日いつも通りに出勤するとクラブが 快感するより早く横田さんが結束を変えて やってきたあおちゃん本当にすまなかった ふぶかと頭を下げられる周りにいた数人の スタッフや早めに来た会員さんが何事かと 私たちを見 た横田さんやめてくださいよ横田さんの せいではないんです から私は驚いて横田さんの肩を起こそうと した頭をあげようとしないさんに し本当に私横田さんには怒っていません からと私は苦笑するしかなかった気まずい とか思わずこれからもクラブに来て ください ね横田さんは涙目で頷いたそうは言ったが やはり気づらいのかその日からしばらく 横田さんを見ることはなくなった母が藤沢 医を雇に追い込んだことも に何か関係していてクラブに来れるような 状況ではなかったのかもしれないお見合い のことなど忘れて数ヶ月が経った頃馬術の トレーニングを終えてクラブハウスに戻る と署長から来客だと言われた取材か何かと 思い大雪室に向かいドアを開けて驚いた えちゃん声が出ると同時にちゃんは 立ち上がり私に深深と頭を下げた青葉謝り に来るのが遅くなって申し訳ないあの日は 本当に嫌な思いをさせて申し訳なかったと 頭を下げたいやいやいやそうちゃんに怒っ たりしていないよ私のことかってくれてい たじゃ ないでも俺の父がしでかしたことだ からとにかく座って土石を進める 聞いてると思うけど父さんは病院の倫理 委員会にかけられたよそれで病院内でも スタッフへのひどい発言が多かったみたい で看護師や理学療法士からも様々な告発が ついだらしい患者さんや清掃スタッフに まで被害が及んでいたので病院長も事態を 重く見て即日解雇になっ た私はうんと頷いた そこまでは私も母から聞いて知っていた 解雇された後もゴタゴタは続いていてね 病院のスタッフだとは思うんだけどネット 上に父さんのことをさらした人がいた みたいで炎上したんだ えニュース見てないワイドショーなんかで も結構取り上げられててさ俺のところにも マスコミが取材に来たり父さんは全て失っ たよテレビ持ってないの知らなかったわと 私は答え たそれでね青葉君には関係ないことかも しれないけどどうしても言っておきたくて 俺も両親とは縁を切った青葉と再開して相 変わらず自分を持って頑張っているところ に俺は本当に感動したんだよ青葉のおかげ で俺もいつまでも親の敷いたリールの上を 歩いていられないなって思ったんだそれを どうしても青葉に伝えたく て突然押しかけてごめんねと言ってそう ちゃんは立ち上がっ た ありがとう最後にそう言うと部屋を出て いった帰宅して藤沢医師についてパソコン で調べてみると早場以上の垂れ込みが出て きて私は思わず笑ってしまったこれはもう としての復帰は難しい だろう一族の汚点となって意思としても 再生できないあの男はこれからどうやって 生きていくのだろうか根性の敵のように 思っていたがここまで叩かれていると 気の毒になるほどだっ た私はと言うとオリンピックの先行が 終わり晴れて出場選手に選ばれたこれから はより鍛錬を積んで大きな部隊で結果を 残せる さらなる努力をしようと気合い十分だそれ から私の恋愛事情だが久しぶりにクラブに 来たよこさんを捕まえてそうちゃんの連絡 先を教えてもらった私から連絡をして何度 か会った後付き合うことにした超朝方の私 の代謝時間とそうちゃんの出勤前のフリー タイムは見事に合致し私たちはながらも うまく時間を作って会うことができている そうちゃんは私の生活や好きなものを否定 したり買えよとしたりすることは全くなく て一緒にいるととても心地がいい横田さん にそのことを報告すると真底ほっとした 様子だったとんでもない再会の仕方だった が母の言った通り初めは乗り気じゃなくて も繋がる縁はあるのだなと身を持って体感 しているこの出会いが先の幸せに続けば いいと今は本気で思って いる彼らがソファーに腰を下ろすやいや 義姉沢の父である哲が本題を話し始め た今日ここに来てもらったのは純平君と あみさんの実家について話し合いたくてね そう言いながら徹は兄と私の顔を交互に 見る私たちの実家です か徹の言うことがどういう意味なのか全く 想像もつかなかったのでそう尋ねるとさは ニヤニヤしながら意地悪そうな口調で 言い放っ た私の両親があの家をもらう わ唐突なサの言葉に絶句する私兄も初めて 聞かされたのか弾かれたようにサを見た 私たち兄弟が言葉を出せない中で夫の北斗 がすかさず沢たちに反論 するちょっと待ってくださいそれってどう いうことですかお父さんが亡くなって1 ヶ月も経ってないしアも現実を受け止め きれずまだ心の整理もついてないんですよ すると私たちをあうようにさが 言うだからいいんじゃない私を侮辱した バチが当たったのよとことまで苦しめば いいの よさはそういうがいくら考えても私には 彼女に嫌な思いをさせた心当たりがない これは一体どういうことなの だろう私は稲里亜美27歳高校卒業後に 都内の福祉専門学校に進学し現在は都心 から少し離れた場所にあるNサービスで 介護師として働いている私の実家は江戸 時代に幕府の町業をしていたいわゆる名下 というやつ だ都心の一等時にあるこの家を先祖代々 受け継いできていると祖母から聞いている 私の父川村達夫は大手の貿易勝者で海外 統括部長として勤務しており海外出張で家 を留守にすることが多かった母は私が5歳 の時にのに会したのではっきりとは覚えて いない私には一回り年の離れた兄の順平が いるのだが実は父が一度離婚をしている ため兄とは母親が違うだから兄と私は あまり顔が似ていなくて性格も違った兄が 科目で大人しい人であるのに対し私は どちらかと言えば活動的な方だ私はおせか なくらい他人の世話が好きだった祖母を見 て育った影響もあり誰かのために役立ち たいと強く思いながら生きてきたそのため 高校時代の3年間は野球部のマネージャー として部員と甲子園を目指して汗と泥に まみれて頑張ってきたチームは地予選で4 回戦まで進んだのが最高だったが同じ夢を 負う仲間との絆は今後の人生において 掛け替えのないものになったと思っている そんな私に思えもよらない出来事が起きた 私が2年生の頃夏の予選が終わったある日 いつものように物質を掃除していると予想 もしていない相手から付き合ってほしいと 告白されたのだその相手とは後に夫になる 野球部のエースで3年生の稲里と 北斗その年にチームが4回戦まで勝ち進む ことができたのは彼の活躍があったから こそである彼はルックスもよくクラスでは いつも陽気なキャラクターだったそうだが 試合になると別人のように冷静な表情に なるそのギャップが女子のハートを わしづかみにするらしく彼に思いを寄せる 女子も多かったようだでも私の場合北斗の ことはあくまで野球部員の1人に過ぎ なかったので正直なところ彼の告白に 戸惑いを覚えていたその頃の私は マネージャーとしての役目を最後まで全頭 することしか頭になかったので返事は高校 卒業するまで待ってほしいと彼に伝えた 翌年絶対的エースの抜けたチームは夏の 予選の1回戦で涙を飲んだそれからさらに 時が経ったある 日曜日高校を卒業した私は北斗に返事を するため待ち合わせの喫茶店に行った ジャケットに血のパン姿の北斗は先に来て いたらしくよく見るとユニフォーム姿とは 違う別の男性という印象で私の胸の鼓動は なぜだか少し早くなった先輩お待たせして ごめん なさい私はその気持ちを彼に悟られまいと 何気なく 笑いかけるいや俺もさっき来たばかりだ から北斗の声は高校時代と変わってい なかったが私はこれまで彼を異性と意識し たことがなかったので何を話してよいか わからずいきなり本題を切り出し た先輩 あの時の返事なんです けど話しかける私を北斗は慌てた様子で 制し たちょっと待っ てそう言いながら北斗は目を閉じ顔を わかめて深呼吸を するその姿を見ていると漫画に出てくる 男子みたいに感じて私は思わず吹き出した 悪い人ではないと思えたので私は自分の 直感を信じて北斗と付き合うことに彼は私 の返事を聞いてほっとしたように満面の笑 を浮かべていたしばらく互いの近況などを 報告し合ううちに馬がなんできたので私は 気になっていたことを口に出して みるでもあんなに女子に人気があった先輩 がどうして元気しか取りえのないような私 と付き合おうと思ったんです か私は北斗にはマネージャーとしての面 しか見せたことがないいつもジャージ姿で 部員のユニフォームを選択したりメガホン 片手に声を張り上げたりしていた私になぜ 告白してくれたのか不思議だったのだあみ ちゃんは自分にもっと自信を持っていいと 思う よそういった北斗は突然真剣な差しで私を 見てきたのだがその時は彼の真意が分から ないままだっ たあれから5年の月日が流れ福祉専門学校 を卒業してN介護サービスに就職した私は 毎日のように訪問介護のため陽介護老人が いる家を訪れていた東京都も高齢化が進み 陽介護者が増えているので都心にも事業所 を作ってほしいという声も 多い北斗は大学卒業後に大手不動産会社に 就職し営業の仕事をしてい た私と彼の交際は順調に進みその年の夏に 婚約義両親は2人とも人柄のいい人で私を 歓迎してくれ た母の愛情を知らずに育った私にとって 義母が本当の娘のように接してくれること は何より 嬉しい婚約して半年後に私たちは 結婚結婚披露園には父の他に税務所勤めの 兄も出席していた 兄と会うのは祖母の3階機以来なので7年 ぶりだ私を見ると恥ずかしそうに結婚お めでとうとだけ言葉をくれた無口で人 見知りが激しい兄そんな兄が不器用に言っ てくれた祝福の言葉はとても嬉しかっ たそして私たちは2DKの賃貸マンション で新婚生活をスタートさせたある日の午後 その日は休日で家にいたのだがそんな私の 元に宅配便が届いた伝票を見ると結婚祝い と書いてある差し出し人は鈴木花子とあっ た自分の知り合いではないと思った私は 北斗の携帯に連絡したお仕事忙しいところ ごめんね今鈴木花子って人から結婚祝が 届いたんだけど北斗の 知り合い北斗のから救急車のレが聞こえて きたので営業で外回り中のようだった北斗 も不思議そうに返事を するいや聞いたことない名前だな多分知ら ない人だと思うよその荷物はみか箱の大き さくらいで持つと少しばかり 重い私は少し気味が悪くなり北斗が帰って きてから中を開けようと思った北斗の帰宅 後にその箱を開けると想像していないもの が入っていたので私たちは言葉を失っ た何これ これって千バズルだよね箱の中には色 とりどりの折り紙でおられ糸で繋がれた 千場ズルが入っていた結婚祝に千場ズルを 送るという話は私は聞いたことがなかった ネットで調べてみると一応幸福祈願の意味 もあると書いてあったがどちらかと言うと 病気の回復や平和を願うのが一般的だろう メッセージカードのようなものは一切入っ ていない何かの間違いではないかと思って 再び伝票を確認したが住所はここで間違い ないし宛名は私たち2人の連盟になってい たそれにしても私たちがここに越してきて からまだ1ヶ月も経っていないだからこの 住所を知っている人物は限られているはず だなんだか急に怖くなり手や指が震え出し た私を見て北斗が言った多分お父さんか うちの親父やおふの親戚が送った可能性も あるし地方によっては結婚祝で千場ズルを 送る風習があるのかもしれないよあまり気 にすることないって心配そうな私に ポジティブに物事を捉える北斗はそう声を かけてくれる そうだよね考えすぎよね私たちは とりあえず部屋の片隅の壁に千場ズルを かけておくことにしたそれからしばらくの 間特に変わったことは起きなかったので 千場ズルへの不安は次第に消えていった その2ヶ月後兄が結婚するという連絡が父 から入った あみ北斗君と仲良くやってるか来月 ついに純平が結婚することになったん だあらそれはおめでたいわでお父さん今回 は何の よいつもは多忙な父から電話がある時は 何か頼み事をされることが多かったの だそれが純平の結婚式なんだがちょうど 仕事で中東に長期出張中なんだ悪いんだが 私の代理としてお前たち夫婦に出席して もらえないだろう か父は少し恐縮するような口調で私に 問いかけた え私にお父さんの代わりをしろっ てさすがに今回の頼み事は荷が重すぎると 思い私は思わず声をあげたただ父の先細は 今は別の家庭があり頼めないらしいし親戚 にも全て断られたようなののでやえず 私たち夫婦に白の矢が立ったよう だ大変だとは思うが順平のために一生のお 願いだよろしく頼む よ父にここまで言われては無にすることも でき ない分かったちょっと北斗が帰ったらどう するか相談してみる ね私に普段ほとんど会話もなく滅多に会わ 兄の親代わりなんてできるのだろうかと 思うと不安になって小声で独り言を呟いて いた仕事から帰宅した北斗に父が電話で 話していたことを伝えると帰ってきたのは 意外な言葉だっ た俺はあみならその役目が十分できると 思うよ高校の3年間ずっとお前のことを見 てきた俺が保証 するこの時の北斗の発言は単にいつもの ポジティブ思考から来るものだと私は考え ていたそして兄の結婚式 当日前日から神経カビになったのかよく 眠れず朝起きてもそわそわして落ち着か ないそんな私を見た北斗は大丈夫だから リラックスしてと笑いながら話しかけて くれるしかし私が父の代りだと聞いて兄の 婚約者や彼女の両親がどういう反応をする のかずっとがばかりだった私たちが結婚式 場に行くとすでに兄の婚約者と親族が控室 に待機していたお待たせしてすみません 本日は船越ながら私たち夫婦が海外出張中 で来られない父の代りを務めさせて いただき ます私が少し上ずった声でそう挨拶すると 早速義姉の母である恵がどこか不満げに 行ってき たあらそうなの仕事なら仕方ないわねそれ にしても随分年の離れた妹さんなのねそれ に純平さんにあまり似てないようだけど頭 をかしげながら問いかける 恵はい実は父は再婚でして兄と私は母が 違うん です高々な態度の恵みに少し縮こまり ながら答える 私まあそうなの何か複雑な事情のあるご 家庭みたいねさはそんなところにお読みに 行っても大丈夫な の父は離婚して再婚しただけなのだがそう やって言われるほど複雑だろうか私の家を 見下すような恵みを制するとサはこう言っ て微笑みかけてくれ た別にそんなの関係ないわ私にとって 可愛い義になるんだもの よろしくねあみ ちゃん彼女はすらりと背が高い上に容子 鍛錬で聞くところによるとカリスマ美容師 として有名らしい私はサの言葉に気持ちが 救われた気がした初めまして北斗 さん北斗に挨拶したサはどことなく意味し な笑を浮かべているように見えたが声を かけられた彼はきょとんとした顔で彼女を 見ていたやがて結婚式は滞りなく終わり 緊張の糸が切れてどっと疲れが出たのか私 はその夜体調を崩して寝込んでしまっ た翌朝になっても高熱が下がらなかったの で病院に行くと医者に極度の過労だと言わ れてしまったので思い切って数日間仕事を 休むことに病院でもらった薬をのみ ゆっくり休んでいるうちに体調が回復して きたなと思ったある日の午後家の インターフォンがのでこんな時間に訪ねて くる知り合いなんていたかと思いながら モニターを覗くとなんとサが立っていた私 はこんな時に何のよだろうと思いながら 玄関のドアを 開けるあみちゃん起きてて大丈夫なの純平 さんにあなたの職場を教えてもらって電話 したら体調を崩して休んでるって聞いた からお見舞いに来たの よ彼女はお見舞用のを手にしているそれに しても職場にまで電話するなんてと私は 一瞬身構えたが精一杯の愛笑いを浮かべ ながら言ったそれはお姉さんお気遣い ありがとうございますおかげ様で調子も 戻ってきたので明日から職場復帰しようと 思ってたところですそう安心した わさがそう言いながら家の中を覗き込む ようなそぶりをしたので立ち話だけで返す わけにもいかず上がってもらうこと に散らかしてますけどいいですかお茶でも 入れますので中へどうぞそれじゃあお言葉 に甘えてちょっとだけお邪魔します私は沢 から果物を受け取るとお茶の支度をする ために台所へ 向かう家に入った彼女はキョロキョロと 落ち着きなく辺りを見回していたかと思う と次の瞬間私たちが結婚した時に送られて きたあの千場ズルを指差して訪ねてきた あの千場ズルはどうした の真剣な持ちをしている沢に私は何気なく 答えるあれは私たちの結婚祝で送られてき たんですが送り主が分からなくて処分も できずずっとそこに置いてるん ですそれを聞いた彼女は顔色を変えて 立ち上がっ たお姉さんどうなさったんです ちょっと給養を思い出したから帰る わサが怒っているように見えたので何か 彼女の気に触ることを言ってしまったかと 思いその日は妙に落ち着かなかったその2 日後の晩結婚式のお礼にと言い手土産を 持って兄夫婦が訪ねてきた北斗も仕事が 終わって家にいたのでリビングで4人が コーヒーを飲みながら雑談をしていた 大人しい兄は借りてきたねのように黙った ままだったが奇妙だったのはサが北斗の顔 を穴が開くほどじっと見つめていることサ の必要な姿勢に耐えられなくなった彼が とうとう彼女に尋ね たサさん俺の顔になんかついて ますあなた本当に忘れちゃったの ね北斗の言葉に寂しげな表情をしてため息 混じりにつぶやくさは忘れたということは 彼女は前から北斗を知っているのだろうか そう思うと私の心はざわつい た俺と前にどこかで会いましたっ け北斗は全く身に覚えがないらしく軽い 感じでサに 問いかけるするといきなりサが顔を真っ赤 にして声を荒げたではない かあなたは忘れたでしょうけど私はあの時 の屈辱は一生忘れない わした沢の大声にその場が凍りついた一体 どういうことなのか私は頭の整理がつか ないまま呆然としてしまった北斗も突然の ことで返す言葉が見つからないようだ兄は 激怒したさにどうしたらいいか分からず 困った顔をして いるもういいわ私はあなたたちを許さ ない叫ぶようにそう言うと家を飛び出して しまったさは 私は彼女の行走に言い知れぬ恐怖を感じた その日以降サからの連絡はえたそれから1 週間後驚愕の知らせが届いた父が出張中の サウジアラビアで感染症にかかり救世した という私はあまりに突然の不法を聞き呆然 としたそういえば父は1日おきに電話を 入れてくれていたがここ1週間はがなかっ た私は父も忙しいだろうと思いあえて電話 をかけなかったのだこんなことになるなら もっと父と会話しておけばよかった私は頭 の中には後悔の念と孤独感が工作し気が つけば涙が頬に伝っていたしゃくり上げる だけで声すら出ないすっかり途方にくれて いる私にティッシュを差し出すと北斗は何 も言わずにそっと肩を抱き寄せてくれた その後無言で帰国した父はダビにふされた 慌しく父の苦が行われ久しぶりにサと顔を 合わせたが彼女は私たちを見ても挨拶もせ ず無視してくる父を失った孤独感とサの 理由の分からない分外した態度に私の心は 折れそうになった数日後さらに私を絶望の どん底に落とす事件が起きたその日なぜか サの実家に呼び出された私たち夫婦さは 結婚した後も実家の両親と同居している そうで私の兄は向こ入りしたわけでもない のに片の狭い立場にあるようだ沢の実家は 100つはある土地に建てられた豪邸で 手入れの行き届いた広い庭もある私の実家 もそれなりの規模ではあるがおそらくこの 家も負けていないだろう北斗も震える自分 の手を握りしめている私たちはあると思わ れるリビングに案内されソファーに腰を 下ろす特に何も話さず5分ぐらい座って 待っていると兄夫婦とサの両親が別の部屋 からやってきた彼らがソファーに腰を 下ろすや否やサの父哲が本題を話し始め た今日ここに来てもらったのは純平君と あみさんの実家について話し合いたくて ねそう言いながら哲は兄と私の顔を交互に 見る私たちの実家です か哲の言うことがどういう意味なのか全く 想像もつかなかったのでそう尋ねるとさは ニヤニヤしながら意地悪そうな口調で 言い放った私の両親があの家をもらう わ唐突なサの言葉に絶する私兄も初めて 聞かされたのか弾かれたようにサを見た 私たち兄弟が言葉を出せない中で夫の北斗 がすかさずさたちに反論 するちょっと待ってくださいそれってどう いうことですかお父さんが亡くなって1 ヶ月も経ってないしあも現実を受け止め きれずまだ心の整理もついてないんですよ すると私たちをあわうようにさが 言うだからいいんじゃない私を侮辱して バチが当たったのよとこで苦しめばいいの よ私にはいくら考えてもさに嫌な思いをさ せた心当たりがなかったそれにしてもなぜ 急にこの人たちは私たち兄弟の実家に目を つけたのだろうか大々顔村家が守り続けて きた実家だこのまま黙って他人に手渡す わけにはいかないしかし今回ばかりはあの 家を守り通すのは難しいかもしれない実家 を続ししているのは私たち兄弟ではあるが 手元に権利書を持っているのは兄だからだ 兄は清なので沢たちの言いなりになって何 でも差し出しかねないだが歴史ある川村家 の長男なのだから実家の権利を簡単に 手放すのは勘弁してほしいと祈る私だっ た一体どうなるのだろうかと不安に陥った 時いつもは科目な兄が珍しくしっかりとし た口調で話しだした 少し考える時間を ください川村家の財産を相続したのは僕と 妹なんですだからお願いし ますサたちの目をしっかりと見て堂々と 話す兄このように兄がはっきり自分の意思 を伝えるのは私が知る限りでは初めてだと 思う兄が口を挟んでくるのは想定外だった のかバツの悪そうな顔でサワは頷いた まあ私も鬼じゃないから少しぐらいなら 待ってもいいわよねえ パパお前がそう言うなら仕方ない好きに すれば え沢の問いに携帯に目を落としながら返す 徹まあ考えるだけ無駄だと思うけど ね恵は嫌みったらしくそう言うとゲラゲラ と笑い始めるそのその後私たちは少水し ながら沢の家を後にした私たちが車で家に 帰る途中ラジオからは甲子園の実況中継が 聞こえてきた甲子園かマネージャーだった 頃を思い浮かべながら助手席で干渉的に なっていると突然北斗が声をあげたそうか 分かったぞあの千場ズルは高校野球を意味 してたん だ私もその言葉に即に反応するあ確かに 負けたチームが勝ったチームにエールとし て千場ズルを手渡すわよねじゃああのツル をうちに送ってきた人って次の瞬間私の 携帯に兄から着信が入ったスピーカー モードにして電話に出るとなんと兄は 私たちの実家に関する衝撃的な計画を話し 出したではないか生まれ育ったあの家を 手放すのは未練があるがもう兄の計画に 託すしかないと私は腹をくった翌日私たち 夫婦は兄に呼ばれて再び沢の家を訪ねた 今更ジタバタできないだろうと考えている のかサたちは北えんで いるそれで純平さん私たちを集めたって ことは答えが出たわけ ね高くせわしない声で迫るサに対し兄が 淡々と 言ういいえあの土地と家はあれからすぐあ と話し合って処分することに決めました 早速解体工事を依頼したので今頃は 取り壊している最中 です兄の言葉を聞いた途端ヒステリックな 声をあげるさ はあなた清なくせにこの後に呼んでそんな 大それた嘘ついてんじゃないわよあなた たちにそんな大胆なことなんてできっこ ない わ嘘だとおっしゃるのなら今から現地へ 行ってみましょう かありに火星するように私も言う沢の両親 はまだ私たち兄弟の言うことを信じてい ないのか余裕の笑みを浮かべるよかろわし が車を出すからみんなで行ってみようじゃ ないか鉄市の車で移動すること20分 私たちは実家に到着した現場には解体業者 でありかつて野球部で夫とバッテリーを 組んで がいる車を降りたさは目の前で解体されて いく家を見て声を張り上げ顔を覆ったどう してこんなこと にみるみる顔が青ざめていくさは絶望の声 をあげる彼女を見て首をかげていた岡は 何かを思い出したのか夫に耳打ちする夫は それを聞いて驚いている様子だっ たおいじ君これは一体どうどういうつもり なんだ説明した 前青筋を立てて兄に怒なる哲哲の勢いに兄 は怯えるかと思ったが意外にも落ち着いた 声でこう言い返した僕は信年に基づいて 行動したまで です信念だ と兄の言う意味が分からず怪そうな顔を する前に偶然お父さんが誰と電話している のを聞いて確信したんですよお父さん あなた経理部長という地位を使って脱税し てますよ ね気前として言い放つ 兄何を根拠にそんな たご強気をよっているが手の顔色は青く なって いく僕は仕事しか取りえのない面白みの ない男ですでもこの仕事に誇りを持って いるので脱税するものは身内であっても 容赦しませんそうでないと真面目に納税し てる人に顔向けできません からあなたはこの家を僕たちから奪って すぐ売るつもりだったんですよ ねそれ はずしだったのか顔を曇らせる徹兄は以前 からある疑惑を感じていて手の会社と沢の 店を内密に調べていたそうだそしてで とうとう兄が決定的な言葉を告げ たお父さんは会社の利益の一部を沢が経営 する美容室の売上として計上していますよ ねこれは立派な犯罪ですよもう悪あがきは できないと観念したのか徹はうれて いる純平さん身内を裏切るなんてそんな ひどいことができる人だって思わなかった わ よそう言って 兄を睨みつけるさはそこで北斗が冷静な 口調で彼女に 問いかけるお姉さんそれは筋違いの逆恨み ですよ脱税は立派な犯罪行為です責める べきはお兄さんじゃないまた逆恨みを 繰り返すつもりなんですか えはっした表情に変わるさ は俺岡田に言われて思い出したんですよ あなた最後の夏に西東京大会の3回戦で 対戦したチームのチアリーダーだったん です ね偽名を使いあの千場ズルを送ってきたの もあなたなん でしょう北斗の言葉は穏やかだがサに 対する眼光は強い彼女は観念したように 言うその通りよあの試合の後あなたに告白 して振られた女よ私のことを覚えてるか どうかあの千場ズルを使って試してみた けど全然覚えてないみたいだったから頭に 来たのそしたら網が無償に憎たらしくなっ てサワは少し投げやりな感じで答えると 続け様に 言い放つどうして私じゃなくて網みたいに 愚鈍な女が選ばれるのよ容姿だって才能 だって私の方が優れてるのは一目瞭然 でしょ アがどんな風に見えるかなんて人それぞれ でしょう少なくとも俺は高校の3年間隠す ことなく輝度哀楽を見せてくれたあが とても愛しく思えたから彼女に告白した だけですそれ以上でもそれ下でもないん です よ私は真剣な表情で語る北斗の本心をこの 時初めて知り嬉しさで涙が溢れていたサは 苦虫を噛みついたような表情だったが私の 心は晴ればれとしていたそれから1ヶ月哲 の会社とサワの店は兄が事実を明らかにし たことで法人税法違反の罪に問われた手口 も悪質だったため重火3税などの行政罰が 課されたようだ鉄市は裏帳簿まで作成して おり沢の経営する美容室を隠れみのとして いたらしいまたそれとは別に哲が会社のお 金を指摘流用をしていたことも明るみに なり業務上横領剤でも起訴されたそのこと が公になり彼は朝会解雇された上会社にも 賠償金を請求されていると いうサの母である恵は今逮捕された鉄を 狭い風呂なしアパートで待ちながら1人詫 しく暮らしているそうだそして父親に言わ れるまま罪に手を染めていたサも兄から 離婚され たはカリスマ美容師と言われていたのは 最初の数ヶ月だけで店の経営はいつも火の 車だったらしい手の提案に喜んで乗ったサ も近々事情聴取を受けるとのことだ兄は今 も変わらず仕事に邁進しているらしい月に 1度は私の家に呼んで一緒に食事をして いる今回の件で私は兄を見直し たお兄ちゃんも言う時は言えるんだね お兄ちゃんて弱いところあるからあの時 すっごく心配だったんだ よそんなそこまで言われっぱなしじゃない よさすがに放置できない問題だったから ね普段あまり会うことのない私たちだが兄 は唯一の憎しだしこれからも仲良くやって いきたいと思って いるそれから半年が過ぎた私は今家の土地 に新しく立ったN介護サービス東京事業所 で働いている新しい職場で新規一転1人前 の介護師となれるように日々商人していく つもりだ夫も家事などを分担し手伝って くれいつもそのポジティブ思考に励まされ 私を懸命に応援してくれて いる私はいつか地域のケアマネージャーと して誰かの笑顔につながる立派な仕事をし たいと思っている 私の名前はふみ47歳寝自宅をしていると 玄関のドアを乱暴に叩く音がして身が 縮まった時計を見ると22時半を過ぎて いる私は兄弟の椅子から振り返るとすでに ベッドでくつろいでいた夫の高明と顔を 見合わせ た誰だこんな時間 に2人でを消したまま階段をそろりそろり と降りるドアは名も叩かれ続けてい たうみちゃん助けてちょうだいお母さん よ特徴的な母の声がして私は驚いた高明が 電気をつつけると私は慌てて玄関の鍵を 開け たお母さんこんな時間にどうした の母を急いで玄関にに招き入れると母は パジャマ姿に裸という格好だった暗闇を よたよたと歩いてきたのだろう足は すり抜けて いる私の顔を見てほっとしたのか疲労の 見える顔にみるみる目に涙を浮かべてその 場に崩れ落ちた [音楽] あと声をあげて泣き だす何があったのかはわからないが私まで 胸が締めつけられそうだっ たとにかく上がってと言って肩を貸すと リビングに連れて行く温かいお湯を洗面機 に組んで足を洗ってあげたワはどうしたの お母さんがうちに来ることは知ってる のそう聞くと母は泣くのをやめて恨み いっぱいの声で知るもんかあんな子もお 息子じゃないよと言い足を吹いたタオルを 床に投げ捨て た72歳の母は父が亡くなった後弟の渡る 夫婦と同居しているもう3年になるがこれ まで大きなトラブルを聞いたことはなかっ たお嫁さんのみかさんもいい人で私は安心 して2人に母を任せていたのだああふみ ちゃんもう頼れるのはんしかいないのよ 頼むよ私をここに置いて おくれ私の腕をつかみすがりつくように母 は言った私は困ってしまい高明の顔を見た 引き取れるものなら父が亡くなった時に 引き取っていただけど我が家には母を 引き取れない事情があったの だお母さんこれからのことはまた明日考え ましょう 今日はとりあえず和室にお布団を敷くから ゆっくり休んで ね私はそう言うと立ち上がり押入れから シングを出して寝床を整えたわり連れて いくと心身共に疲れていたであろう母は すぐにいびきをかいて眠りに落ちた リビングに戻ると高明はもう2階に上がっ ていたので私も後を びっくりしちゃった わと私が言うと高明はしばらく黙り込んだ 後東京は無理だからなと念をし た分かってるわよ私だって無理だから心配 しないで明日渡るに電話してみる からと言った布団に潜ろうとベッドに腰を かけると足元に私のハンドバッグが置いて あることに気づく リビングに置きっぱなしだった気がして あらどうして私のハンドバッグを持って 上がってきたのと高明を見るとん俺じゃ ないよ自分で持って上がってきたんじゃ ないのかと言って背中を向けて寝てしまっ たそうだったかなと首をかしげながらも 特に気にすることなく私も眠りについ た深夜私は物音で目が覚めた廊下に出ると 2階の角部屋のドアの隙間から光が漏れて いたそう馬が起きているのだなと思い トイレを済ませて再びベッドに 潜り込む明日渡に電話しよう何があったか 知らないけれどそう馬がいる以上うちに お母さんは置けない わ母が帰りたくないとぐったらどうすれば いいのだろうかとぼんやり考えている間に 再び眠気が襲ってき た翌日は運よく土曜日で渡は仕事が休み だった母に気づかれないように家を 抜け出すと渡のマンションまで車で向かっ たインターホンを鳴らすとすぐに渡はドア を開けてくれ たおはよう今 話せるおはようお姉ちゃん昨日母さんが こっち行っ たろうに来ることは分かっていたようで 焦る様子もなく渡は行っ たごめんなちょっと色々あってさま上がっ てくれよとリビングに通されるキッチンに 立っているみかさんに挨拶をしようとして 私は驚い たちょっとどうした のみかさんの右手には大きなガーゼが貼ら れていた背後から渡るが 母さんが感触起こして皿を割ったんだよ しかも大皿片付けようとして怪我したん だみかさんは右手を振ると申し訳なさそう に笑ったお姉さんおはよう大丈夫ですから 心配しないで ください大丈夫っって言ったってとにかく 何があったのか説明してちょうだい お母さんもパジャマに裸でフラフラになり ながらうに来て取り乱していたし何がな わからないわ よ渡るとみかさんは顔を見合わせると とりあえず座ってと私にソファーを進めた みかさんが3人分のコーヒーを入れて運ん でくるまでワは口を開こうとしなかった いい香りのコーヒーを一口すすって2人の 顔を見ると胃を消したように昨日のことを 話し始め た姉ちゃんには言ってなかったんだけどだ と前置きをし て同居を始めた頃から母さんの金づらいの 荒さに悩んでいたんだよねと いうまさかあの節約大臣のようなお母さん が私はびっくりして渡に 聞き返す私たちが子供の頃父は脱皿をして 飲食店を始めたまだ就寝雇用が当たり前の 時代でそれなりに名の通った会社だったが 休みが少なくオーバーワークに父の心は すり減ってい [音楽] た自衛が楽だとは思わないがどうせ しんどいなら会社の駒になって働くよりも 自分の好きなことをし たいそう言ってお好み焼き屋を始めたのだ だけど毎月のやりくりは厳しく母は店を 手伝い爪に火を灯すように家計を切り 父を支えていたそんな母だから金遣いが 荒いなどと言われてもにわかには信じ がかっ た信じられないけど事実なんだよ父さんが 亡くなって保険金がまとまって入った でしょそれで久しぶりに大金を目にした からか他が外れちゃったみたいなんだよ 保険金2000万あっただろう店を畳ん だり葬費用を払ったり返済に当てたりで 結局手元に残ったのは700万だったんだ けど当初は俺もお母さんがそんな風になる なんて思わないから管理は任せていたわけ そしたら2年であっという間に500万円 使っちゃったのお小遣いだけでだ よ渡はそう言うと立ち上がり母の通帳を 取って戻ってきた残額を見て私は目を疑っ た500万円を使ったというが年金の 振り込みもあるで実際に使った額はさらに 多いのだろう不規則に大金が引き出されて いて残高は100万円に近づいてい た渡は通帳を1ページ前へくるとここ残だ が200万でしょここで俺気づいたのねと いう私が頷くとそれでもう母さんに管理は 任せられないよって言って通帳を取り上げ たんだよと言っても母さんのお金だから 美香と話し合って毎月3万円を母さんにお 小遣いとして渡すことにしたんだ食費だの 高熱費だのあるから2万はうちの家計に 入れさせてもらってる よワの考えは四国全頭なものだろう実際に 通帳は残高が200万になって以降は毎月 25日に5万円が引き出されているだけ だっただけど長欄の最のだけは46万円と いう高額が引き出されて いるこれは何の かね指を刺して尋ねる3週間前の日付が 記載されてい た俺とミカの不在中に母さんが通帳を 探し出したんだよ絶対に見つからないよう に寝室のミカの肌着の引き出しに入れてい たのにそんなプライベートな場所まで 引き出しを開けたんだ ぞ何を買ってたの信じられないよそれが まだ分からないんだ癌として口を割らない んだから過去の大金についてもうちに物は 増えていないし何に使ってるんだ かと言って頭を抱え た昨日が年金の振り込み日だったので 5万円を引き出そうとして私が気づいたん ですみかさんが補足 するああそれで昨日言い合いになったの ね私は合点が言っ たはい通帳を見せて何に使ったのって聞い たら私の金を私が自由に使って何が悪いっ て激こされてお皿を床に落としたん です仕事から帰宅したら母さんが怒り くるって出ていくところだったんだけど 美香は怪我しているし俺もパニックでさ 母さんはどうせ姉ちゃんのとこに行く だろう ミカの病院が先だと思っ て夜間99に駆け込んだが幸いみかさんの 傷は大したことなく後は残らないだろうと 言われほっとしたとのことだっ たそう分かったわ今まで私にも話さず2人 で背負ってくれていたのね気づかなくて ごめん ね私はそう言うと席を立っ たとにかく お母さんと一度話して みる今日はどうするのそう馬がいるのに いつまでもそっちに止めてもらうわけには いかない だろう仕方ないわよそれも含めて高明とも 話し合ってみる渡ると美香さんが優しいの をいいことにうちの事情を押し付けすぎて いたわいきなり解決とはいかないだろう けど何か分かったら連絡 する自宅に着き玄関のドアをけると目の前 で母が待ち構えていた車のエンジン音で 帰宅が分かったの だろう ただいま渡るのとこに行ってたのかいそう よみかさんの怪我は大したことないって よかったわね私がそう言うと母は何を聞い てきたんだい言っておくけどあの2人の 言うことは全部嘘だからね信じないでれよ 私はあの2人に身ぐるみ剥がされて 嫌がらせされて出てきたんだ からと言った私は母の背中に手を添えると お昼にしよう私朝ご飯も食べずに行った からお腹ペコペコなのよ話はそれからと リビングに誘導した簡単にパスタを作り 相馬の部屋へ持って行った後高明にも声を かけた高明は分かったと言うとすぐに部屋 を出てきて3人で昼食を取った私と高明が 黙々と食事をしていると様子を伺うように 母は何度もチラチラと私を見てきた渡ると 何を話したか一向に切り出さない私に しびれを切らしてついに母は口を開い た渡は私のことを悪く言っていたろでも 真実は違うあの夫婦は金の坊主だよ私から 全てを吸い上げようとしているんだふみ ちゃんなら分かってくれるよ [音楽] ねあの夫婦は金の猛者だ [音楽] よ双方の言分を聞かないと今判断できない わまずはお母さんがお金を何に使ったのか 教えて よ私が担当直入に聞くと母は目を丸くして 驚い た私が金を使ったってそんなことあるもん か全部あの2人が使っちゃったんだよ2 年間で500万以上も私は毎月5000円 をもらっていただけお父さんの保険金に目 がくらんだあの夫婦が旅行に行ったり ブランドもを買い漁ってあっという間に 使っちゃったんだ私が契約家なのはうみ ちゃんが一番よく知ってるじゃないか 母の言い分を聞き目を丸くするのは私の番 だっ た残高が200万円を切ってから毎月 5万円の引き落としになって急に生活が 安定してたわそれはどういう こと私がみかさんの肌着の引き出しから 通帳を見つけて奪い返したんだよ大近 使い込まれ払ってやるぎりもなかったが あの子たちの家にすわしてもらっているの は確かだからね私の小遣いに2万生活費を 3万渡すことにしたんだよ昨日その通帳を 再びみかさんに奪われたんだお父さんの 仏壇の裏に隠していたのに必死に奪い返す として気づいたら手元の皿を落としていた んだ よどういうことだろ渡の説明とはまるで話 が違ってくる私にはどちらも嘘をついて いるようには見えなかった の家を出た後私は高明に電話をして一連の 流れを報告していた高明も母の言分を聞い て混乱しているようだっ たとにかく私のお金はほとんどあの夫婦が 使っちまったんだよこのまま渡の家に 追い返されたらどうなってしまうか分かっ たもんじゃないねうみちゃんお願いだから 助けてちょうだい私をここに置いて おくれ私たち夫婦はしばらくの間沈黙を 通すしかなかった実家にいた頃から私たち は貧乏だけど仲のいい家族だと思っていた なのに母と弟の言分は真光から食い違って いて騙し合いをするような愛入れない関係 になっている父が亡くなってたった3年で 家族とはこんなにも変わってしまうの だろうか私は悲しくなり涙がれそうになっ たので慌てて食器を下げるふりをして キッチンへ移動し たふみちゃん私の話が真実だから ね母はダイニングテーブルからもう一度念 のし私に追い打ちをかけた食事を済ませた 私は家にいる気分になれず駅のそばの ショッピングモールへと出かけ た目的もなく重い気持ちのままブラブラと 歩 昔のことを思い出していた父はお好み焼き 屋を開いて早々にダサしたことを後悔して いたすぐに最就職をすればいいものを開業 資金に継ぎこんだお金を無駄にしたくない と店を閉めることはなかっ た朝から晩まで必死に働いても大して 儲からない人気点もなれない店を細々と 続け生活は苦しくなる一方だった そんな父を支え続けたのは母だ原価を抑え たサイドメニューを考案したり自転車で 遠くの激安スーパーまで買い出しに出かけ たりお店のことも家庭のことも節約できる ところは全て節約をして父に付き合った 我が家は母の努力なしには成り立たなかっ ただろうそのせいか渡は幼い頃から 聞き分けがよく子だった無理なわがままは 決して言わなかったし仕事が終わって2階 の住居スペースに上がってきた両親に率先 してお茶を出すのは渡の心遣いだっ た努力家の母と優しい弟どちらも私の自慢 の家族だっ た私は首を左右に振るととにかく母が今後 どこで生活するかを考えなくちゃ と頭を切り替えて具体的な対策を考え たうちには相馬という21歳の1人息子が いる相馬は父が亡くなる少し前に突然高校 に行かなくなった卒業まであと少しなのに 私たち夫婦は戸惑って何度も説得をしよう と試みたがそう馬は部屋から出てこなく なったそれまで学校生活に悩んでいる そぶりはなく本当にバタンとある日を境い に心の扉を閉ざしてしまっ た部屋に引きこもり私たち両親を避ける ようになり昼夜逆転の生活になった私と 高明には晴天の霹靂だっ た近所でも高成年で通っていたのに髪を 金髪に染めて時々は手がつけられないほど に家で暴れるようにもなった私たちが父が 亡くなった時に母を引き取れなかったのは 相馬が暴れた時に母がショックを受けると 思ったからだ最近は暴れる回数もかなり 減ってはきているがそれでもまだ母を長 期間家に置くことはできなかっ たそう馬が表編したきっかけは何だったの だろうか3年半近い歳月が経ち今の生活に 慣れてきた私は当時の記憶が薄れてきてい たふと思い返し記憶をたどってみるあれは 夏の雨の日そう馬が1人で入院中の父の 見舞いに行った時のことだった帰宅する なり風呂掃除をしている私に向かって そう馬は静かに何かを呟い たなんと言ったのだっ けかがかかったような記憶を掘り起こし私 は雷に打たれたように動けなくなった えちょっと待っ て私は口を抑えるとショッピングモールの 通路に置いてあるベンチによろよろと腰を かけ た鞄に入れていたペットボトルを開け水を 飲んで心を 落ち着けるペットボトルを持つ手がかかに 震えてい [音楽] た車に戻ると私は急いで帰宅した玄関には 上がらずに外に出てきた高明を車に乗せる と再び家を離れ近所の喫茶店に向かっ た夕飯の支度の時間ギリギリまで時間を 潰しそして家に戻っ たどこに行ってたんだいごめんね ショッピングモールで買い物してたら昔の 知り合いのご夫婦にあってね近所に住んで た人なんだけど引っ越しちゃってもう10 年以上会っていなかったのこっち方面に 用事があったんだって家族ぐるみで 付き合いのあった人だから懐かしくて高明 を呼びに戻ったの よ10年も経ってるからよく気づいたなっ て思ったんですけど全然昔のままで驚き ましたよ私の嘘に高明も話を合わせた母は ふんと言って和室に戻っていっ た急いで夕飯を作りいつも通り相馬の部は 部屋に運ぶ今晩も母と高明と3人で食卓を 囲ん だねお願いがあるんだ けど食事を終えて熱いお茶を入れると母が 言っ た なに1万円貸して欲しいんだ渡るたちから 通帳を取り返したら絶対に返すから木の実 木のまま飛び出してきたから1円も持って いないんだよ 母は両手を合わせて私と高明に頭を下げた いやそれは無理ですねとお茶をすすり ながら高明は取りつく島もなく断った 1万円程度を一言返事で断られるとは思っ ていなかった母は驚いた顔で高明を見 ただ頼みますよ高明さん私の今の状況をご 存知でしょう そうよあなた母は節約家だし約束は守る人 よ1万円 くらいいやだめだ身内であってもお金の かかりはありえませんどんなに小学であっ ても ね そんな高明は癌として首を立に振らなかっ た母は私の顔を見て夫を説得しろと目で 訴えてくるどうしてもと言うなら書を書い てください返すがあるなら拒む理由はない はず ですと言うと母は目を見開いた返すつもり はもちろんありますよだけど娘向こにそこ まで疑われることが 悲しいそう言って顔を手で覆い泣き出し たお母さんとりあえず借用書書こうそし たらお金も貸せるし別に取るわけでも無理 な返済期限言うわけでもないから さ私はそう言って母の肩に手を置こうとし ただけどその瞬間その手を思いっきり弾か れた私はよろめいて母を 見る書くわけないでしょそんなものあんた たち取り立てやかなんかか い母が思いっきり私を睨む高明はその様子 を見て低く落ち着いた声ででは見た1問 貸すことはできません現金は元より我々の 寝室から盗んだ通帳と印鑑も今すぐご返却 くださいと言った母の眉がピクッと動き顔 が引きつったな何のことととぼける母に 高明がスマホの画面を開いて見せ た何のことと言われてもね心当たりがある んじゃないですかすいませんお母さん 先ほどショッピングモールで昔の知人と 会っていたという話あれは僕とふの作り話 で ねギクッとした表情で母は私を見る私は 静かに頷いたななんでそんな嘘をふみ ちゃんそのスマホを見れば分かる わ私がそう言うと高明がスマホを再生した そこには私たちの室がが映し出されていた しばらくは何も起こらないが15分ほど 早送りをすると母が入ってきた高はそこで 動画を一時停止 する僕たちの留守中に夫婦の寝室に入る 理由を教えてもらえます か母は無言を決め込んで斜め方向を 睨みつけていた母が喋る気配がないので 高明が再び動画を再生させる 寝室に入った母はチェストやベッドの下 クローゼットの中を次々と物色していった やという換気に満ちた声が上がった後通帳 とインカを服の下に忍ばせたそのまま部屋 を出ていきあは再び誰もいない部屋がただ 映し出されてい た お母さん私は呟いた予想はしていたけど 予想していたことを当たりにして私は複雑 な気持ちでいっぱいになった母はここまで がっつりと証拠を抑えられてはもう 言い逃れはできないだろうと腹をくった ようだったさっきまで嘘泣きをして両手で 顔を覆っていた母は椅子にふんぞり返って 座り直してい たちゃんと話してちょうだいどういうこと な のお金が欲しいよお父さんの保険機 ほとんどなくなっちゃったから ねお母さんが使ったのね渡るの言っている ことが正しい のそうだよ渡はなんも悪くない私が悪いん だ母の言葉に私と夫は顔を見合わせて 大きくため息を つく違うよね渡もみかさんもグルだよね3 人で凶暴して私たち夫婦からお金を 吸い上げようとしてるん でしょそう言うと母は今日1番の驚いた顔 をして見せ たいつから気づいてたんだ い母の言葉にため息しか出ない私はコカを 抑えると気づいたのは本当に数時間前よで も全てが繋がった私たちはなんて馬鹿だっ たんでしょうねお母さん私本当に悲しいの と言っ たショッピングモールでそう馬の言葉を 思い出したあの雨の日そう馬は疲れた声で 風呂掃除をしている私の背後 からお母さん俺おばあちゃんとわる 兄ちゃんの本性を見てしまったか もと言ったのだ え 何風呂を流している私はシャワーの水で よく聞こ 振り返りもしないままそう尋ねたあの時 振り返ってそう馬の顔を見ていればいかに 真剣だったか悲しい表情だったか気づけて いたのかもしれ ないそう馬 はに宿代なくなっ たと言ったそこだけ聞こえた私はあろう ことか頭ごなしに何どういうことまさか ゲセンで使い込んだとかそんな理由じゃ ないでしょうね人のせいにしないの宿題 なんて安くないのよお金のことはちゃんと し なさいとしったのだそう馬はそれ以上何も 言わずにごめんなさいとだけ言って2階に 上がっていった私は仕方のない子だと宿題 をもう一度渡してそれで終わったと思って いたそまもそれから1週間ほどは普通に 生活をしていたと思うだからあの日のこと が の原因などとは考えなかっ た思い出した時血の気が引いたそう馬の 青春まったなの時間を奪ったのが私自身の 言葉だったなんて本当に思いもしなかった 私は涙声で高明に連絡をして大まかにその ことを伝えると続きは外で聞くと言われ 一度家に戻ったのだ喫茶店から高がに LINEを送ったあの時お母さんに 伝えようとしたのはおばあちゃんと渡る おじさんのこと かすぐに既読がつきその通りだと返事が 返ってき たそう馬はあの日意識が混濁している父の 病室に鞄を置いたままトイレへ行ったのだ 戻ってきた時に母と渡が相馬の鞄から塾の 下車袋を抜き取るところを目撃してしまっ たらしい それを私に伝えようとしたが私が聞く耳を 持たなかったの だ私は喫茶店で一目もはからずに泣いた 相馬の話を聞かなかったどころか私は相馬 がお金を使い込んだと甚だしい感違いまで した高木はそのことはシャワーの水音が 邪魔をした不可効力だと言ってくれたが そんなことで自分を許すことなどでき なかった泣き続ける私に高明 は昨日ハンドバッグを持って上がってきた のはそう馬だったんだな大丈夫あいつには まだ俺たちのこと心配してくれる気持ちが 残っているよ今度は俺たちが相馬を守って やらないと なと言ったそうしていたずらぽく笑うと テーブルに身を乗り出してちょっと罠を 仕掛けてきたんだと言った私がぐしぐしに なった顔をあげるともし証拠を抑えること ができたらお母さんと渡る君と決裂する ことになるけどいいねと聞かれた相馬に 詫びるしかない私はしっかりと頷い [音楽] た高明は残高がほとんど入っていない口座 の通帳を持っていた貴重を怠っていたので 通帳の最終欄には50万円ほどの残高が 記載されたままだといその通帳と印鑑を わざと置いてスマホで部屋の様子を 隠し取りにして出てきたの言うのだ私は ポカンと口を開いてしまっ た他の通帳は全部持ってきたよと鞄を開い て見せ たいくらなんでも昨日の夜に来てまだ2日 よ今日は食いつかない でしょいやお母さんはきっとそのことが あるから長いはできないと分かっている はずだよチャンスさあれば 動くと自信たっぷりに言っ た私たちは母が罠に引っかかるだけの十分 な時間を取って夕方まで喫茶店で時間を 潰すと家に帰った私はせわしなく台所仕事 をし高明は寝室にこったサイレントモード にして手元に持っていたスマホが光り成功 の文字が目に入るそしらの顔で私は料理を 続けた まんまと罠にはまった母に対して嬉しい やら情けないやら恥ずかしいやらで私は 苦虫を噛みついたような顔に なる母にも渡にも自分自身にも真底けが さし た私たちはずっとお父さんのせいで貧乏を られてきたじゃないか私がずっと頑張って あんたと渡を育てたんだそそれなのに あんただけ引抜きして高級取りの旦那と 幸せになってずるいじゃないかちょっと くらい私に恩返しして金をよしたってバチ は当たらない よ開き直った母はそんなことを堂々と言っ てのけ た抜けってお母さんだって保険金を 無駄遣いしなければ年金と合わせて普通に 生活はできるでしょうわるだって美香さん と共働きだしみんな昔のような爪に火を 灯す生活じゃないじゃないいいやあんたは パートタイムで悠遊時的にやっている来て いるものだって住んでる家だって私たちと は生活レベルが違う よなんのこっちゃと思いながら私は本題を 切り出し た私の経済状況に嫉妬しているのは分かっ た分からないけど分かったでもそれとお金 や通帳を住むことは別の話でしょう お母さんがしたことは立派な犯罪よそれに お父さんが亡くなる前にそう馬にしたこと についても全部聞かせてちょうだいそう馬 のことについては私本当に怒っているんだ からそう馬のこともようやく気づいたのか いあんた本当に幸せぼけしてんだね何にも 考えず生きてんだよと大げさに驚いて ゲラゲラと笑いた無慈悲な笑い声にやせ なく なる私たち家族はいつの間にこんなに バラバラになってしまっていたのか大好き で尊敬していた母は私のことを妬み憎んで い た お母さんそうだよ相馬の宿代を取ったのも 私と渡るだ下車袋開けたら4万円も入っ てるじゃないか私があんなにしてなかった からて当て付けかい生きだから奪ってやっ たのよもはや何を言っているかもわから ない母は自分が自分で何を言っているのか 分かっていないのだろう かそう馬に見られたから言ってやったんだ よお前の母親は恩知ずの白場門だと精神 誠意育てた私のことはいつもないがしろで 何の恩返しもしない自分さえよければそれ でいいんだ誰のことも誰の言葉も信じない そのこともね金しか信じない女だよ嘘だと 思うならおばあちゃんに金を盗まれたって 正直に話してみたらいい金がなくなった なんて聞いたらすぐに本性を表すよおばあ ちゃんよりあんたを疑うからやってみな って ね私は母の言葉に驚愕して頭を抱えた そんなひどいことを言われた後に私は あんな態度をそう馬に取ってしまったの か私はそう馬が話しかけてきた時夕方の 慌ただしい時間でお風呂を洗っていたの水 の音が邪魔して聞き取れなかっただけなの よそれだけだったの に喉が詰まり声が震えたこんなに怒りが 込み上げたことはない私は震える拳を 握りしめたもう この人は私の母ではないと心からそう思っ たお父さんの保険金はお母さんを1人で 使ったんですか渡るもだよ3人で旅行に 行ったり食事に行ったり欲しいものを買っ たらあっという間になくなっちまった 私たちはたった3年自由に生きれただけ フミはこんな生活をもう20年以上して いるんだ全然違うよ じゃあ全て渡るさんと凶暴していたんです ね昨日の夜裸で木の実木のまま打ちに来た のもみかさんの怪我も全て演技だったと ああそうさ金が必要になっちまったからね 保険金が少なくなってきたから増やそうと 思ってかか仮想なんとかってやつをやっ たら詐欺だったんだよ困ってんだ助けて くれよ1回くらい助けてくれたっていい だろう私はずっとあんたのこと苦労して 育ててきたんだ からどうしてもそこに理由をつけたい母は 何度も繰り返し私を育ててやったと恩に 着せたその時リビングのドアが開きソマが 入ってきたおばあちゃんそれも嘘だろ エンドレスで嘘がつつけるんだなほとほと はきれるよお父さんもお母さんも信じちゃ だめだよ詐欺なんか引っかかってない 引っかかったことにして1回で大きな額を 吸い上げようとしてるだけ だそう馬はリとした顔でそう言ったこんな に力強い相馬を見るのはいつぶりだろう そう馬は自分のスマホを取り出して 見せるおばあちゃんが寝室で通帳を盗んだ 後渡る兄ちゃんに電話してたんだその時の 音声だ よそう言うと母は焦って急に立ち上がり 相馬から進まを奪い取ろうとした必死に手 を伸ばすが長身の相馬が腕を上げると全く 届きはし ないそう馬は再生ボタンを押し た海の寝室で通帳を見つけたけど50万 しか入ってないんだよ絶対にもっとある はずなのに通帳が見つからないどこにある んだ か私はどうせすぐにそっちに返されるんだ からね早いこと通帳を見つけなきゃいけ ないのにえ なんだって仮想通貨か い渡の声は聞こえないが母が渡から何かを 吹き込まれていることは確かだっ た仮想通過だね分かったよ渡るそれでフ から一気に現金で金を出さ せる君の悪い笑い声で音声は終わった私は 小さく首を横に振っ たこんな人間を私は慕い続けてきたのね もう親でも子でもないわ高明とそう馬私の 家族はこの2人だけ よそう言うと私自身のスマホもテーブルの 上に置いた私たち家族3人のスマホが テーブルの上に並ん だちなみにだけど今のやり取りも録音して いますからね便利な世の中ね証拠は全部 この3台の中にある警察に届けます お母さんも渡るも美香さんも詐欺未遂剤で 捕まるでしょうねここまでされたんだもの 私だってもう容赦しないわ よ母は顔面蒼白になると椅子から滑るよう に床に落ちてわなわなと震え たふみちゃんごめんなさい許してこれは私 の本心じゃないの全部渡るの仕組んだこと なんだよ渡るの言うことは絶対なんだ 逆らえないんだよ 私をフのとろに逃して よはいはいもういいわよどうせそれも嘘な んだから聞耳持つだけ時間の無駄だ わそう言うと私は警察を呼ん だ人同校を求められた母はパトカーに乗せ られるまで海だけずるいと叫び続け た3台のスマホは証拠としてがばっちりと 映像や音声が確認できたため母も渡る夫婦 もあけなく逮捕され た3人は父が亡くなった後まとまった保険 金を受け取り贅沢覚えたが残高が減っても 元の暮らしに戻ることができなかったよう だ調べてみると近所のスーパーでは万引の 上州犯だったようだしクレジットカードは 返済を滞納し止められていた マンションの家賃も3ヶ月滞納しいよいよ 退去命令が出ていたそうだだいぶ首が回ら ない状態だったようで今回私たちから大金 を奪うことを計画したの だろうこの計画はよく寝られていて私が母 と渡のどちらを信じたとしても自分たちに お金が入るようになっていた母を信じれば 私は母に直接生活費を渡すようになり渡を 信じれば亡くなった貯金の保典を私たちに 協力金として支払ってもらうシナリオだっ たようだ結局計画はうまくいかず全てを 失った上に他方面から賠償金を請求され 保釈された後も返済のため昼夜問わず働か ざるを得なくなった母が警察に連れて行か れた後私は土下座をして馬に謝った馬は 自分も祖母の言葉を信じ杉田から悪いのだ と言って私の肩を支えてくれ たそう馬は引きこもりの期間は部屋で勉強 をしていたようでその後大見を受け希望の 大学へあっさり 入学少し遅くなったが現在は大学生活を 王化して いる楽しそうに家を出ていく姿を見るだけ で私は幸せだった高明には本当に感謝して いる常に私を受け止めて私を守ってくれた 感謝を伝えると照れくそうに家族なんだ から守るのは当たり前だろ家族が幸せに 笑っているのが自分の幸せなんだ からと言ってくれた娘の幸せを妬み事件を 起こした母と決別したばかりの私にはこれ 以上ない言葉で涙がこぼれ た元の家族は失ったが私には世界で1番 最高の家族が残っている色々あったが 私たちはこれから家族3人信じあって 助け合って生きていこうと 思う ママパパはなんでママに冷たくする の時々娘にそう質問されるたび私は心が 苦しくなるそんなこと私にだって正直 わからない最初は仲むつまじい夫婦でい られていたと思っていたのに今ではそんな 夫婦なはすっかり冷め切っている唯一の 救いといえば娘が言てくれることだ私が 独り身だったら離婚をまず最初に考えて いいかもしれないが子供がいる以上はそう 簡単にはいかないマテやしていない私に とっては旦那の稼ぎなしで生活するのは 厳しい冷たくされるが害はないだから私は 我慢すれば問題ないだろうと思っていた しかしある時旦那のある行動で私の我慢は 限界を 超え私の名前は吉野えり子40歳専業主婦 で42歳の旦那の勇と12歳の娘レミの3 人で暮らしている私たちが結婚したのは 12年前で娘を産んだのは結婚式の次の日 だ大学のアニメ鑑賞サークルで先輩だった 今の旦那とコな趣味で息統合し交際に発展 そして結婚した旦那は今でも兄で部屋には 無数のフィギュアが飾られているに家の 地下室には旦那のお気に入りの漫画が置い てあるのだが私はそこに入らせてもらえ ない元々今のマイホームは新築で買ったの だが購入名義は私だ私は1人子だったので 両親が亡くなった際に全ての遺産を相続し たこれがまた1億円という大きな額で 使い道に困っていた私は旦那として家を 買うことにしたのだその時旦那が私に頼ん できたのが地下室の建設だったなんでも 地下室というのは男のロマンだとか言われ たが私は何にも魅力を感じないただその くらいの要望は聞いてもいいかなと思い マイホームを建てる時に3上ほどの地下室 を作ってあげた当時はそれがまさか とんでもない事件現場になるとは思いもせ ずに私と旦那は結婚してからの5年間 くらいまでは仲が良かったしかしある時 から急に冷たい態度を取られるようになっ たのだ私が旦那にいつも通り話しかけた時 もねえゆき次の週末みんなでドライブ行か ない忙しいから無理とそっけない返事をさ れた 今までの旦那なら必ずごめんねという言葉 を先に使いさらに大対案まで出してくれて いたそれが私をまるで突っぱねるような 態度で物を言うようになったのだ他にも ご飯の支度の都合があるからと思い何気 なくこう聞くと今日は仕事遅くなり そううるせえそんなこと言ってなんか意味 あんのという風に話しかけるだけで機嫌が 悪くなることもそこからはもう旦那のこと がよくわからなくなり私は彼を少しずつ 避けるようになったしかしそうすると今度 はお前さ最近俺のこと無視して何様の つもりと聞いてくるようになったのだいや 別に無視してないじゃない今だって会話に 答えてるしそう言っても旦那はすぐそう いう口応えするマジで うざいこうして全て私が悪いような言い方 をしてくるさすがに頭に来た私は旦那に 反論しただったらあなたこそ何よ最近私に トのあるような言い方し てしかしこれが火に油だったのかとにかく すぐに逆効果であることを悟った あ俺がいつお前に冷たい態度を取ったよ 言ってみいつほほら今だってああそれは お前がさっさと答えないからだろ俺の時間 奪ってるっていう自覚 ある旦那は私が何か言うたに必ずそれ以上 のことを言ってこようとするそうやって論 するたびに私は悲しくなってしまう昔は 言い合いになりそうだとええり子ごめんね 俺が悪かったよこうして頭を下げてくれる こともあったのに今ではまず名前で呼ば れることがなくなったそして私の発言を 打ちまかそうと声も大きくしながら反論し てくる そんな旦那と一緒にいて気持ちに余裕が 持てるわけがないそれに最近ではどんどん と旦那はだらしない体になってきている 仕事のある日の朝は家を出る5分前に起き ネクタイをしながら家を出る歯磨きもし ないことを不快に思った私はあなた歯磨き していかなくて大丈夫 と声をかけたことがあったしかし旦那から の返答は俺の口の中が汚いって言いたいの はだったそれはもちろんそうだだが寝起き も良くないさらには起きたばかりの旦那に 本音を言ったところでめんどくさくなるの は目に見えている私はただごめんなさいと だけ言って出社を見送った他にも帰ってき たらとにかく先を飲みお腹が膨れると スーツのままでリビングで爆睡やがて旦那 はみるみる太っていき出会った頃より体重 が20kmも増えていた見るに耐えない その姿に私は厳密していたがこういう時に 娘がいてくれてよかったなと思った娘は 少し抜けているところがあり世間的に天然 と言われる性格だ旦那が酔っ払ってお腹を 出して寝ている時にはトトロ トトロと言って彼の上に大ぶ急に加わった 重さで旦那は思いっきり 終え目になって咳をしていたその何とも 情けない姿に思わず私は笑ってしまい当然 だが娘は怒られていたしかし娘はが外れて いるのかトトロが怒っ たなどと本気で言ったのかわざと言ったの か分からない発言をする旦那も娘のその 行動には面食らったらしく酔いもプラスし て何も言わずに自分の部屋にこもっていっ たまだ幼い娘があの扱いにくい旦那を部屋 へ追いやっただけで私は面白くてしょうが なかっ た他にも娘は仕事に行く旦那を困らせた ことがあるそれは慌てて起きてきた旦那が 私にこう怒鳴った時だおい俺の靴下どこ やったんだよ昨日そこに置いてあった だろうすると娘は一言レミちゃんが臭かっ たから吸ってた旦那も私も娘の発言に一度 動きが止まったがすぐに彼は娘に命令する レミー今すぐ持ってこい旦那に言われた娘 はしょんぼりするわけでも怯えるわけでも なくわかったと答えて鳥に向かった長年 旦那といる私は彼の言うことがよくわかる この人は今イラつきながら新しい靴下を 持ってこいと言ったんだなとしかしさすが は我が娘だ娘はすぐに戻ってくると片手で 靴下をつまみながら旦那に言った持ってき たよでも 臭い昨日より臭くなってるけど本当にこれ 履いてくの パパその靴下の一部には魚の骨がついて おりそれが生ゴミ用のゴミ箱から出てきた ことがすぐに分かったそれを見た私は思わ ず心の中で旦那の靴下の匂いは生ゴミ レベルだと笑ってしまった旦那は娘には何 を言っても無駄だと思ったのかもういいと すわしのまま革靴に足を入れて家を出て いった時間がないのも分かるがすしで革靴 を履くというそもそも起きてこないという 用意の悪さが私に厳密さを与える だがきょとんとした顔で旦那を見送った娘 を見て私はここでやっと笑い出してしまっ たなんだか全てがどうでもよく思えてくる そう思っていると娘が私に話しかけてき たママパパはなんでママに冷たくする のその思わぬ発言に私は一瞬戸惑った娘は 本当に母親の私から見ても天然だと思う しかしこういった質問をされると見ている ところはちゃんと見ているんだなと思えて くるさあなんででしょうね私にはレミが いればそれでいいわ色々な考えが頭を巡っ たが私が思うことは1つだったそれは口に も出してしまった通り娘がいればそれで いいと言うこと私が相続した1億円は家の 購入に 6000万そしてあは全額ボランティア 団体に寄付していたなぜなら大金と無縁 だった私は普通の生活ができなくなるのが 怖かったからだしかし今思えばとても後悔 して いる大人しく貯金していればこの生活から も抜け出せたのにね 思わず呟いた私の言葉に娘が反応するママ どういう 意味あの頃はまだママたちもラブラブだっ たってこと よそう本当に家を買った当初はこんな生活 が待っているとは思わなかったのだ旦那に 冷たくされるようになってからの私は自分 をもっと可愛がろうと運動を始めた娘が 学校で授業を受けている間にピラティスを 習いに行き自立神経を整えることを意識し 始めたピラティスで体が疲れにくくなった せいか心にも余裕ができてきたようだ そんな時だピラティスで仲良くなった女性 からこんな話を聞いたのは私宝くじで 1000万当てたんだけどえ 唐突な話で思わず驚く私しかし女性は落胆 した声で続けるでもいざ当たったら怖くて 全額孫の学費に使っちゃったの偉大生だ から何かとお金がかかるものでそれ でそうしたらこれまで仲が良かった旦那が 表編したのよお前は一体何をしてくれてる んだって別に私の家貧乏なわけじゃないし 何1つ不自由してないのに急に旦那が切れ 出したのよここまで聞いて私はなぜか親近 感を覚えたさらに女性の話は 続くそれでねなんでそんなに怒るのって 聞いたら後から借金を抱えていたことが 分かったの え再び驚きまた声をあげていた私 女性の話はそれで終わったが私は不思議と これが人言とは思えなかったもしかしたら 旦那が私に冷たくしたのは嫌な想像をする とそれは不安というスパイスを加え行く分 にでも大きくなるものだ料理と違って対処 法を見つけないと消化できないそれは私の 脳内を大きく支配した家に帰って 確かめよう1度旦那とちゃんと話して みようそう心に決めて私はその日 フィラティスを終えた家に帰ると玄関に 何か違和感があった理由は分からないこれ と言って不自然な点もないがどこか胸騒ぎ がする急いでリビングに向かうと娘が テーブルの上で勉強をしていたただの 思い過ごしのようね安どした私は娘にレミ ママと一緒にお買い物行こっかと言った すると娘は行くと即答しトイレに向かった リミ玄関で待ってるからね走っていく娘の せに声をかける私すると娘から分かったと いう声が帰ってくる そして3分後再びこちらへ走ってくる音が 聞こえたのだが途中で止まっ たレミーどうした の娘に声をかけると私に何かを言っている しかし全然聞き取ることができないそして 私が様子を見に行こうと靴を脱いだところ で娘が帰ってきた大丈夫うん [音楽] は特に何もなさそうな顔をしている早く 行こう娘にせかされ私たちは家を出た スーパーに向かう途中急に娘はこんなこと を言い出したママ戸締まりしておいたよ 偉いでしょ何を言っているのか分から なかった私は思わず聞き返した戸締まり ああ窓でも閉めてくれたのそういう私だっ たがふと疑問に思ったリビングは冷房を 入れているから窓は全部閉めてあるはずだ そもそも玄関の鍵をかけたのも私で あるレミーママの部屋かどっか開いてたの うん窓じゃないよ窓じゃない娘の言って いることがいまい理解できない私しかし 話しているうちにについてしまったため私 は一度買い物に集中したそして帰り道また 同じことを聞いたレミ戸締りってどこを 閉めてきたのなぜか気になるのだ大した 問題ではないのかもしれないが玄関の違和 感と言いなぜか胸騒ぎがする根拠はと言わ れればそれまでで答えられないがいわゆる 女のみたいなやつだ娘は私の質問に少し首 をかしげてこう答えた ゆかゆ 床しばらく考える私そして1つの考えが頭 を よぎるもしかして口に出した私は娘に 向かっていったレミ家に入る時音立てちゃ だめよ静かに入るの いい私がそう言うと娘は 頷く歩いて帰ると徐々に我が家が視界に 入る私は再度娘に念し静かに鍵を会場して ゆっくりと家の中に入ったそれを娘も真似 をするそのまま靴を脱ぎ時折り娘の方を 振り返りながら浴室のある方まで進んだ するとその手前に地下へとつがる床下扉が あるそこまで来て私は足を止めた私が足を 止めると娘も動きを 止めるレミ ここ囁くように小声で聞くとこくっと頷く 娘私は耳を床下の扉に当てたすると中から 声が聞こえてくる それも女性の声が混じってい た俺が愛してるのは風かちゃんだけ だ俺と結婚して ほしい喜ん でま ハニー俺は一生君を大切にしていくよ やん 嬉しい私は漏れ聞こえる2人の会話にぞし た40を過ぎたいい大人がマイハニーなど と余っ たるいそれはそれは全身を蜂蜜にでも つけ込んだかのような言葉を口にしている しかも間違いなく結婚などと口にしていた つまり旦那はこの地下室で浮気をしていた ということだそれを扉が開いていると思っ た娘が に閉じて出たよって旦那たちは今密閉され た缶詰のようにこの地下に閉じ込められて いる私が床に耳をつつけるので娘が不思議 がって聞いてきた ママどうした のなんと答えたらいいのだろうそう思った がさすがに娘に真実を伝えるわけにはいか ないそこで私はただただ なかったレミここの扉絶対触っちゃだめよ 怪我するから ね私の言うことに素直に頷く娘そして私の 言った通り静かに足音も立てずに自分の 部屋へと戻っていったこの床扉は外側から 鍵をかけられるタイプだ娘は素なのか知っ ていたのかわからないがしっかりと鍵を かけていたただ当然閉じ込められる可能性 もあることから中側からも開けることが できる女としかも私が買った家で浮気まで して絶対許さないそう思った私は扉の上に リビングからソファーを持ってきておいた その上にありとあらゆる荷物を置いて重さ を 加える知るがいいわ私の行動を覗きに来た 娘は不思議そうな顔をしていたが家の中の 生理だと言ってやり過ごしたその日の夜中 自分の部屋で眠る娘を見届けると私は床下 た扉を見に行ったするとずっとドンドンと いう音が響いているおそらく扉が開かない と思って焦っている旦那が下からが叩いて いるのだろうこの地下室は階段を降りた すぐ目の前に三条の床がある旦那がいるの はおそらく階段を登り切ったところで きっとスマホか何かで時刻を確認して行動 を起こしているのだろうなぜなら娘にもし 知らない女性の姿を見られたのでは必ず私 の耳に入るだから娘がいつも寝ている深夜 隊を狙って音を鳴らしているに違いない それにきっと私のスマホにも連絡を入れて いるはずだしかし私はメッセージアプリも 電話も拒否とブロックをしているどんな 言い訳をするのかが楽しみであえて気づか ないふりをしようと思ったからだ私は しばらくその場にとまったがやがて音が 消えたため寝ることにした次の日の朝音は 止んでいた希少して学校に行く準備をして いる娘の足音を感知したのだろうずっと 旦那が扉の真下で音を頼りにかり回ってい たのだろうと思うと笑えてくる私は小学校 に行く娘を見送り家にあったビデオカメラ を床下の扉が映るようにセットした いよいよ秘密の部屋でお板をしている旦那 たちとご対面だどういった表情を浮かべる だろうか私の心は今日まで冷たくされた 旦那への復讐心で燃えてい たまずゆっくりとソファーをどかす次に私 はその場を離れたなぜなら旦那たちが どんな風に出てくるのかを納めたかった からだ音を立てないよう慎重に行動し カモフラージュのために玄関の扉を開け わざと音が響くようにバタンと閉める当然 内側からだそしてそのまま打ちかぎをかけ たこれでうまくいけば旦那は私までもが 外出したと思うだろうそれくらい大きな音 で扉を閉めたはずだ私はその後階段の影に 隠れて旦那たちが出てくるのを待った5分 後鍵が外れると共に扉が開いた私は向こう から見えない階段の横で様子を見守るする と下着姿の旦那と同じく下着姿の女性が出 てき たやっと外に出られ ただ誰もいないですよねああ2階扉が 閉まる音が聞こえたからなそれにこんなに 静かだし2人は呑気に会話をして いるそれより私地下室でゆきさんとする なんて興奮しちゃいまし た俺もだよまた嫁がいない時を狙ってお いでね私は2人がそんな会話をしたところ で階段から彼らの前に姿を表したはい現地 取らせてもらいまし た急に出現した私の姿に2人は雷に打たれ たように口を開けて動きを止めたそして 旦那が私をゆっくり指さしながらなななん でお前がここにいるんだよと震えた声で 言ってくる気づいてないとでも思ってたの 私も真顔で尋ねかすがな何のことかななど と言ってとけよとするさらに情けないこと に隣の女性に助けを求めていたふふかな なんとかして くれふーんふかさんって言うんだおいくつ 私の質問に彼女も怯えているまるで化け物 でも見るような目 ださ 30彼女が答えようとしたところで旦那が 割って入ってきたおいこんなことして 恥ずかしくないの か私は旦那のその物言いに心底飽きれ急に 恥ずかしくなった共感性周知というやつだ あなたこそよくその格好で恥ずかしいか どうか聞けるわね2人とも下着姿だし おいしてたんでしょうけど随分余裕ねこ これ はよかったわね地下室にエアコン入れとい てでもね私の心はもうすっかり冷え切っ ちゃったかな南極なんて遠に超えて絶対 レドよさあじゃあ弁名を聞こう かしら私がニコっと言うと旦那は一瞬 たじろいだ当然だ 作り笑顔であって目は笑っていないいやだ からこれは その旦那は頭が真っ白になったのか軽く パニックを起こしてロレが回っていない 女性も口をガクガクと振るわせている昨日 さ結婚してとかマハニとか言ってた でしょうどういう意味かなそそれは 今度は女性が弁名しようと割り込んできた しかしそれをすぐに旦那が静止するばバカ やめろどうやら何か言えない事情があるの か な私の止まらない質問に旦那は汗が ダラダラだった目があってもすぐそらさ れるならこのままこの姿を写真に取ってお 2人のご両親に見てもらいましょうかそう 言い終わった時には私のスマホには2人の あられもない姿が保存されてい たやめろえ演じてたんですふふかやめろっ て旦那が急に慌て出すそんな旦那を私は手 で静止したうるさいそれでふかさん続けて 彼女はすでに観念したのかしく話し始めた ゆゆきさんは少女漫画が大好きみたいで こんなシーンを自分でやりたいと言ってき たんです私たちは同じ会社勤めなんです けどたまたま少女漫画を読んでたら彼が 話しかけてくれてそこから実は彼も少女 漫画が好きなことを知ったんです知ら なかったんだけど私が睨むと旦那はうき ながら言う そりゃ話してないからなそして彼女は続け たそれからはゆきさんが私に家に来るよう に誘ってくれてでも既婚者だなんて知ら なかったんです結婚指輪もつけてなくて この家も自分で買ったから見て欲しいって 言われ てそれであなたが地下室へ連れてったの 旦那は何も言わない 何でも秘密の部屋があるとかでそしたら 突然少女漫画の世界に入りたいって懇願さ れてそのまま勢いで色々と最後までして しまいまし た彼女からの話を聞いて大体大まかな話は 理解したつまり根本的に旦那が悪いという ことだま扉から出てきた時に彼女も楽し そうな表情をしたが今やそれはどうでも いい私は旦那が閉じ込められた時どうやっ て彼女に説明したのかを尋ねてみた旦那が 何も言えずにいると彼女が口を開いたそれ はそこで奥さんがいることを知ったんです どうやっ て自分の家なのに何かの不具合で閉じ込め られたら出られないじゃないですかだから 警察がに連絡してくださいって言ったん ですそしたらそれだけは片に拒否されて なるほどねそれで感づいて問い詰めたら 白場したってわけだね私の問いかけに彼女 は黙って頷いた最初は彼女も旦那と同じで 悪意ある状態から始まった関係だと思って いたがそうではないようだ本当なら風か さんは住居侵入罪で警察にに対応して もらおうかと思ったけどいいわどうやら この男が悪の根源っぽいから許してあげる 今すぐ出ていき なさい私がそう言うと彼女は急いで持って いた衣類を身につけ釈をして出ていった その後ろ姿を旦那は頼りなさそうな顔で 見つめて いるさてあなた離婚の覚悟はいいわねいや その前に今の状態は弁名できないとしても 離婚となったら証拠不十分で終わりだろ つまりお前には打てないんだよここに来て なぜか息を吹き返す旦那しかしそう言わ れると思ってあらかじめ用意していたのが 私だ私は旦那の前を横切り隠してあった ビデオカメラを回収したおおままさかええ そのまさかよあなたたちが扉から出てきて からの記録が全てここにあるわつずりだろ そんな旦那は世界が終わったような非想感 漂う表情で崩れ落ちたそんな旦那に私は 追い込みをかけるそもそも少女漫画が好き なのはまだいいとしてその世界観を味わい たいがために年下の女性をたぶらかして うわってもうなんか引くというか生きて いる世界が違いすぎて無理です私は下げん だ目で旦那を見下すす好きなものは人 それぞれじゃんかあなたは教会戦を一歩 超えちゃったんです理性を失ったから こんな行動に出たんでしょそもそも妻が 買った家で妻がいないのを見計らって ましてや子供までいるのにそう体をさらす なんてそんな父親レミにもいりませんこれ まで溜まっていた鬱憤とストレスを今この 瞬間に全てぶつけた旦那は今までとは違っ て勢いを失い床に膝をついているさらに これが下着姿だから哀れなものだ身ぐるみ を剥がされたような何とも見るに絶えない 姿になっていたでレミはどうするんだよ もちろんあなたには合わせないわだって 不審者すぎて危ないもの金だってない だろうこの家を売るわひひどいじゃないか だったら俺はどこに住めばいいんだこの後 に及んでまだ自分の心配しかできない旦那 に私は呆れ た地下でも探して住んだらロマンあるん でしょうそういうことじゃ ない何を言っても冷たく返す私に旦那は ついに言葉を失った私はそんな旦那を見て これ以上何か言うのも労力の無駄だと感じ あは弁護士に任せようと思った後日娘には 本当のことを言わずに父親と離れることに なったとだけ伝えたすると意外なことに 喜んでいたママに意地悪するからパパ嫌い だったこう言ってくれた瞬間少しだけ心が 楽になった気がしたあれから弁護士を通じ 今後の養育費と慰謝料を満額で受け取れる ことになったちなみに弁護士曰く旦那が急 に冷たくなったのはやはりお金がみだった ようだ私の遺産なのにも関わらず勝手に ボランティア団体に寄付したのが気に食わ なかったとのこと後から発覚したのだが ピラティスで出会った女性の旦那さんと 同じように元旦那にも借金があったらしい 私と付き合う前にある詐欺師に騙され借金 までして投資をしたそうなのだが負債だけ が残ったというその借金が大引き今まで ずっとバレないように返済をしていた らしい だからあの4000万を勝手に寄付した時 私を逆恨みして冷たくしてきたのだろう私 が購入した家に男のロマンだとか言って 頼み込んで作らせた地下室は自分の欲を 発散させるための場所で挙句の果てに知ら ない女を呼び込むとは呆れたものである あの事件以降元旦那とは1度も顔を合わせ ていない家もスムーズに買手が見つかった ので私たち親子はしばらく生活には困ら ないだろうせっかく買った一軒屋だが背に 腹は変えられないちなみに引っ越しの時に 邪魔になる元旦那のコレクションも全て苦 も兼ねて燃やしてやったその真実を知った 時の元旦那の絶望した顔も見てみたいが今 はもう会いたいとも思わないきっと今は 会社の上司にも報告したため仕事も失って いること だろうとりあえず仕事探さなきゃだなこれ からは娘との2人暮らしやることは まだまだたくさんあるそれでも私は 一歩一歩自分のペースで歩んでいこうと 思うのだっ [音楽] たお姉さん今度の正月も帰ってこないん ですよねそうなの仕事がずれ込んじゃって ああよかっ た正月早々不細工なお姉さんの顔見たく ないなって思っていたんです随分と言って くれるわねあごめん なさい私って正直なものでできたらもう 永久に帰ってこなくていいですよそこは私 の実家なんだからいつ帰ろうと自由 でしょうここはもう深夜の家でしょう弟 夫婦が住んでいるんだから小十とが自由に 出入りするなんて非常識ですよ人に向かっ て平気で不細工なんていうのは非常識じゃ ないの かしらだってそれは本当のことですから じゃそういうことでそう言うと義は さっさと電話を切った全く何のために連絡 してきたのやらと思わずたきを漏らす わざわざ帰ってくるかどうかの確認をする ためなのかこっちは夜中少しは考えてよと 言いたくなる私は戸田翔子35歳の独身 オーエルである務めているのは系ので現在 は海外勤務でシカゴにいる私には3歳下の 弟がいるのだがその弟が生まれて間もなく 両親は離婚した原因は父のお気である母が 出産のために入院している 間私は母方の祖母に預けられていたそうし て母が生まれた弟を連れて帰ってきた時父 は離婚届けを置いて姿を消していた好きな 女ができたお前とは離婚するあしからず なんとも身勝手な書き置きが離婚届けと共 に残されていた らしい病院に迎えに来るはずだった父と 連絡が取れず何かあったのかと思いながら 家に帰ったらそういうことだったと私が 高校に上がった時に母が話してくれた会社 も辞めていて行方も分からず慰謝料も養育 費も一円も払ってもらっていないという ことだ子育てもあるし出ていった父に 関わっている暇もお金もなく探すことはし なかったそうだ今はどこで何をしているの かもわからないし知りたいとも思わないと 母は言った私も同感である 妻の妊娠中に浮気をして平気で祭祀を捨て ていくような男父でもなんでもない私の 記憶の中に父の思い出はほとんどない物心 ついたら母と祖母と弟の4人暮らしになっ ていたという感じで ある幼い時は父親のいる他の家庭を見て どうしてうちにはさんがいないのだろうと 思うこともあったが幼いながらもそのこと は聞いてはいけないような気がして1度も 聞かなかった母は私と弟を祖母に託し生活 のために昼も夜も働いていたとはいえ子供 は2人いるから何かあった時祖母だけの手 では足りないこともあるだから時間の縛り がある社員で働くことは難しくパートを 駆け落ちしていた今のように育久や時短 などはなく会社も社会も子育てに協力的で はなかったから仕方がないでもその祖母も 私が小学校に入った年に病気で亡くなった そうなるとますます子供のために時間を 取られることが多くなり社員でってくれる ところなどないから母はずっと朝から晩 までパートで働いていたそうやって母が 1人で私たちを育ててくれた仕事で忙しい 時間の中でも参観日や運動会には来てくれ たし遠足のお弁当も朝早くに起きて作って くれたどんなに疲れていてもいつも笑って くれていたそんな母の負担を 少しでも減らすために私は家の手伝いや弟 の面倒を積極的に頑張った弟も小学校に 上がるとよく手伝ってくれるようになった 母の頑張りを見ているせいか弟も頑張り屋 で運動は得意だったが勉強は苦手のよう だったゲームなんて買うゆりはうちには なかったからお手のすゲームを作って2人 で母が帰ってくるのを待ったりしたものだ それはそれで楽しかったし今となっては いい思い出だ私は勉強が好きだった自分の 知識が増えていくことがとても楽しくて 教科書は隅から隅まで読んだ本を買うお金 もないから図書館にはよく行ったただ弟に は図書館は退屈なだけの場所だったようで 小学校3年生くらいになると図書館には ついてこなくなって友達と公園で遊んでい た弟は外で遊ぶタイプ私は中で過ごす タイプと真逆だったが兄弟中は良かった そうして高校を卒業した私は小学金と アルバイトで大学へ進んだごめんねあなた に無理をさせて何言ってるの私の方こそ ごめん本当は大学なんて行かないで働いた 方がうちは助かるの に当時の母は長年の無理がたたってか朝も 晩も働けるような状態ではなかった病気と いうことはなかったが疲れやすくなって 休みの日には横にいることが多かった弟は これから高校に上がる頃だから本当は私も 働いて弟の学費くらい出してあげるべき だったのだが私はどうしても大学に行き たかっ た勉強は好きだったし大学に行っていい 会社に就職してたくさんお給料をもらって 母に思いっきり楽をさせてあげるんだと 決めていただから母の負担を減らすために せめて大学の費用は自分で全てまおうと 思ったもちろんバイトのお金が少しでも 余ったら全て家族の生活費のために使っ た勉強が好きではなかった弟は高校を卒業 してすぐに就職した車の整備工場である 働きながら整備士のを取ると言ったどう やら車は好きみたいで本とか勉強は苦手で も車に関する本は読んでいても面白くて 結構頭に入ってくるらしいそうして弟の 就職から遅れて1年後に私は希望通り法的 企業に就職を果たした苦労をかけた母に やっと恩返しができると思ったが母は一向 にパートをやめない 昔のように朝から晩までかけ持ちをして いるわけではないがお昼のスーパーの パートだけは続けている働けるうちは働か ないとますます体がなってしまうわと言っ て母は笑っ た私としてはもう働かないでゆっくりして ほしいとは思ったが働けることが楽しいと いう母に何が何でもやめろとは言えないで もお給料日には母をレストランに連れて 行ったり休みの日には一緒に温泉に行っ たりし た弟は女2人の中に入るのは照れ臭いと 言ってほとんどついてこなかった女性家族 の中で育ったのに弟はどうも自分から女性 に話しかけたりするのが苦手のようで彼女 人物がいた気配は1度も感じたことがない そんな弟が26歳で結婚し たお相手のマリカさんは弟が勤めている 整備工場近くのガソリンスタンドで働いて いたということだ弟は当時すでに2級整備 士の資格も取っていたのでお給料も そこそこ上がっていたマリカさんは弟より 2歳年下の結構派手な美人で今まで弟の 好みのタイプを知らなかった私はこういう 子が好きなのかと少し驚いた弟の同僚が マリカさんの方が積極的に弟を誘っていた という話をしていたでもそういう相手で なかったら弟は一生結婚なんてできなかっ た だろう今彼氏ももいない私が偉そうに 言える立場ではない が私にだってもちろん声をかけてくれた人 はいるしデートや食事くらいは行ったこと もあるでも彼氏にまで発展しなかった大学 時代はバイトと勉強でいっぱいいっぱいで 彼氏を作る暇などなかっ た就職してからは仕事が面白くてデート どころではなかった なんてかなり言い訳がましい か弟は結婚して家を出たのだがこの頃から 母も疲れたを連発するようになってそばで 見ていても辛そうだったのでパートはやめ てもらった病院へも行ったが特に病気と いうことではないが疲労が溜まっていると 言われた私の収入でも十分生活はできる そして3年前 私に海外死者不妊の事例が出 た行きたかったが母を1人残していけない と思ったら弟が母と同居してくれると言っ たいい の今まで姉ちゃんにずっと母さんを任せて いたんだからこれからは俺たちが見るよ まかさんは賛成しているのうん同居したら 家賃が浮くなんて馬鹿なこと言ってるけど けどね本当助かる仕送りはちゃんとする からま無理しない程度でいいけどね 姉ちゃんも向こうの生活でお金もいる だろうからそれに母さんも来年から年金も 出るって言ってるし大丈夫よお母さんの ためだもんそのために大学行って大企業に 就職を果たしたんだ から年金と言ってもずっとパート仕事だっ た母は国民年金だ母が若い頃はパートが 社会保険に入るということは事業主すら 考えていない時代結局社会保険には入らず じまだっただから満額払っていても年金は 6万ちょっとしか出ない母が不住しない ようにちゃんと仕送りしようと思ったそれ に弟夫婦が母と一緒に暮らしてくれると いうはかなり 心強い私は心置きなく海外へと旅立ったの だ が仕事は激務でなかなか日本に帰ることが できなかった休みがないわけではないが まとまった休みが取りづらく2日や3日 程度の休みでは片道12時間近くの飛行機 時間を考えると帰ってもゆっくりできない のと 体が疲れるだけなのでとても帰ろうという 気にはなれない倉庫しているうちに1度も 帰らないまま3年が過ぎ た今度の正月は1週間近く休みが取れそう だから帰れるとは思っていたのだがどうし ても出勤しないといけなくてはいけない 流れになってしまったそうなるとやっぱり 帰るのは 難しい母とは電話でいるしビデオ通話もし ているから元気なのは分かっているから 安心はしているがこんなにも帰れないと 申し訳ない気持ちにもなるそれに義は実家 で同居するようになってからなんとなく 態度が大きくなったように感じる義は同居 してやってるんだからという言葉をよく口 に するお姉さんの代わりに同居してあげて いるんだから感謝してくださいよもちろん 感謝しているわよあんな年寄りと一緒に 暮らしてても疲れるだけなんだからその分 還元してくださいよねこれって仕送りを 増やせということなのだろうか家賃が浮く とか言ってたんじゃないのかそれに母は別 に寝込んでいるわけではない介護している わけでもないのだからそれほど義の手を 追わずわせているとは思えないので疲れる わけもないだろうというより母から聞いた 話では家事もほぼ母がしていると聞いて いる義は弟の前でだけは海外しく動くそう だが弟が仕事で出かけた途端何もしない そうだ弟に言えばいいのにと私は母に言っ たがなんだか告げ口するみたいでと母は何 も言わないようだそれに弟は今一級整備士 の資格を取るために頑張っているそうだ から余計なことで患わせたくないという ことだそう言われると私も言えなく なるそれにねもうパートもしていないし何 もしていないと逆に落ち着かないのよ年金 暮らしの身としては家事くらいさせて もらえる方がありがたいわと母は言ってい た母がいいならそれで構わないが義の暴言 にはちょっと並行して しまう最近では私のことを不細工だとか ダサいとか平気で口にする確かに美人では ないと自分でも思っているしそれほど おしゃれということもない幼い頃から ファッションやメイクにはほとんど興味が なかったからセンスだって磨かれてはい ないと思うでもそれは義には関係ないこと だし迷惑をかけているわけでも ない実家で母と同居してくれていることを 恩に着せたいのだろうがそれとは別問題 だそれほど心が広くない私はわざわざ マウント取るようなことでもないだろうと ムカムカしてしまう でも私は現在海外にいるみ弟は仕事が 忙しいみたいだし1日中母と一緒にいるの は義であるあんまりきついことを言って母 に当たられても困ると思いできるだけ我慢 しているから正直義妹との会話はストレス 以外の何者でもないお正月くらい実家に 帰って母とゆっくり過ごしたいなと思い ながら仕事に励んでいたある日休みを 変わってくれるという人が現れた彼は こちらに来てから一緒に仕事をするように なった同僚でアメリカ人である親も アメリカに住んでいるとは言ってもロスに 住んでいて車だと30時間の距離今回は 家族がこっちに遊びに来るから1日くらい 抜けても大丈夫だと言ってくれたのだ すごく嬉しくてありがたくその申し出を 受けたついでにサプライズにしようと思っ て私は実家の誰にも帰ることを告げなかっ たただ飛行機がいっぱいでキャンセル待ち をしてようやく帰れたのが元日だった ちょっとウキウキしながら実家に向かい チャイムを押した中から出てきた義は私を 見るなり固まった えハッピーニューイヤただいまどどうして 帰って来れないんじゃなかったの急遽休み になったのだから頑張って帰ってきた そんな頑張らなくていいの に義が戸惑っていると奥から弟が顔を出し た誰って姉ちゃん帰って来れたのそうなの よやっとねそりゃ母さん喜ぶよ早く入って よ弟に促されて私は中に入る義はなぜか かなり焦っている様子いくら急に帰ってき たからと言ってそんなに慌てなくてもいい のに何も特別なことをしろなんて言う つもりもない義はその後ろに慌ててついて きて話しかけてくるおおねさん急に帰って 来られても食事とかそんなの気にしなくて いいわよ私はあり合わせなものでお茶漬け とかでも全然平気っていう か2本前のお米が恋しいくらいなんならお 米だけでも大丈夫と言いながら奥に入って いく私に気前はかなり渋い顔をしている そこまで嫌われるようなことをした覚えは ないんだけどな五十とってそんなに目障り な存在なのだろうかと言っても今はそんな ことどうでもいい早く母の顔が見たい 母さん ただいま証拠なんだか声が聞こえた気がし たけど気のせいかと思ったのに帰ってこれ たのうんお母さん会いたかったよそう言っ て私は母に抱きつく 何いい年をして子供みたいに久々の再会は こうやってハグするものなのここは日本よ なんて言っている母も嬉しそうに笑って いるやっぱり母の笑顔には癒されるビデオ 通話で顔を見ているとはいえ実際に目の前 にいるのとでは全然違うこうして母の ぬくもりを感じられると心からほっとと するでも大丈夫なのうん仕事なら変わって もらったからそうじゃなくて飛行機代だっ てバカにならないでしょそれくらい大丈夫 だってばあそうだなんなら今夜は寿司屋に でも 出かける姉ちゃんのおりもちろんだめよ そんな無駄遣いなんてしたらしこ生活 苦しいんでしょ 貼ることないからそうだわあなたが毎月 送ってくれていた3000円もちゃんと 貯金しているのあれ渡すから帰りの飛行機 代の足しにすればえ一体何の話だと目を 見張る私そうしたら弟が目を丸くして声を 出した姉ちゃんたった3000円しか 仕送りしてないの確かそっちの生活が 苦しくならない程度とは言ったけど 大企業勤めなのにいくらなんでもちょ ちょっと待って私毎月30万振り込んで いるのよあんたの口座にえ今度は弟の目が 天になっているそうしてその横にいる義は 滝のような汗を流しているこれはだって マリカさんいつも私に子が仕送りしてくれ たお金だと言って私に3000円渡して くれていたわよねえっとそれは私アメリカ で生活苦しいんだろうに無理して 3000円でも送ってくれている証拠の 気持ちが嬉しかったのよなのに30万 って3000円って子供のお小遣いでは ないかでは私が毎月送っていた30万は どこに行ったのだここにいる全員の目が義 に注がれる完全に目が泳いでいる義どう いうことだあれ私通帳見間違えていたのか な3000円だと思っていたけどもしかし たら30万だったのかもなんという苦しい 言い訳苦しすぎて笑いが込み上げてくる しかもさらにり烈なことをし怪しさ満載だ こういう時はなんて言ってあげればいいの だろう あらそれじゃあ残りの29万7000円は 全部残っているっていうわけねということ はもう3年になるから1000万以上 溜まっているわね私の言葉に顔面蒼白に なる義少しは気の聞いたセリフだった かしら通帳を見せろあえっとどこにやった かな記憶にないか もここは国会かと突っ込みたくなる もちろん私の送ったお金が母の手に渡ら ないでこの義が着服していたのなら腹わた にえたぎるぐらいじゃ済まされないほど 腹立たしいことなのだがうえている義の姿 はなかなか形だふざけたこと言ってないで 今すぐ通帳を出せおお弟でも怒ることある んだとこっちも関心してしまう子供の時 から弟が怒っているところは見たことが ないまさかの展開にワクワクしてしまう 私日頃の義妹の態度に結構鬱憤が溜まって いたのだろうか義がオロオロしている姿を 見るのが楽しくてしょうがないなんて私も 性格悪いわ は青い顔をしながら手に持ってきた通帳を 弟に差し出す中には私が毎月振り込んでい た30万の金額がきっちり記載されている がその2日以内には全て引き出されている 何に使ったんだえっとそれはマリカさん あなた週2回定食屋にパートに行ってたわ よねもしかしてあれって母の話だと義は ここ2年ほどパートを始めたと言って週2 回お昼11時頃から夕方まで出かけていた 帰ってくる度に上期限ではあったがお酒の 匂いがすることも多くあって聞いたらお客 に飲まされるんだとか答えていたらしい その分売上に貢献できるから手当ても もらえるから断れないとなんだそれは キャバクラじゃあましと思うが母はそう いう店もあるのかなくらいに思ってい たそれを聞いた弟がさらに義を問いただす となんとホストクラブに行っていたとの ことそれこそ昼まっかとは思うが最近は 24時間営業のホストクラブがあるらしく 昼営業もしているそうだ一度友人に誘われ て行ってからどっぷりはまってしまったら さすがに我慢ならない母のために仕送りし ていたのに義のホストクラブ代に消えてい たなんてしれにもならないだだから帰って くるなって言ったのに義はぼそっと つぶやくなるほどなるほど私が帰ってき たら真実が全部バレちゃうと思って帰って 来ないようにと言っていたのかてか なるほどじゃないし人のお金をなんだと 思っているんだあんたの遊びに私がなんで しりしなくてはいけないんだふざけるのも 大概にしてほしい思わず怒鳴りそうになっ たのだがその前に弟が怒鳴った出ていけ お前とは今すぐ離婚だえ当然だろう 姉ちゃんの金をホストクラブに使い込む なんてありえないそんな信用できない女と これから先一緒に暮らせるわけないだろう がわ私が出ていったらお母さんの面倒は誰 が見るのよ困るのはあんたじゃ ない義の開始に弟は一瞬言葉に詰まるが そこで母が口を開く別に面倒を見てもらう 必要はないわっていうか今までだって面倒 なんて見てもらった覚えはないしむしろ マリカさんがいない方が家事も減って楽に なるわだってマリカさんって深夜がいない ところではなにもしないんだから母の言葉 に弟の顔がさらに険しくなる怒りが頂点に 達しているのか唇がわなわなと震えて顔は 真っ赤になっているまさに噴火寸前の火山 のようだ怒りすぎてもう言葉が出てこない のかマリカの首ねっこを捕まえたかと思っ たらそのまま玄関まで引きずっていって外 に放り出したおおなかなかやるじゃない心 の中でエールを送る私正月早々こんなに すっきりさせてもらえるなんて義はドアを 叩いて泣き叫んでいるごめんなさい許して 私実家の親にもお金を借りていて帰れない のここから追い出されても行くところない のよ中に入れて くださいしつこく叫んでいたが当然ながら 誰も出ていくことはなかったどれくらい そうしていたのだろう夕飯を始める頃には いなくなっていた結局実家に帰ったようだ が事情を聞いたご両親から翌日早速お詫び の連絡があった義は弟がギャンブルに はまって借金を作ったとか言って親からお 金を借りそれもホストクラブで使っていた らしいなかなかのつもだそうして弟は離婚 したご両親は改めてお詫びに来ると すっかり恐縮されて気のくなくらいだった と対応した弟が言っていた義が使い込んだ 私のお金はマリカの実家を売却して返済さ れた立て替えた借金をはの経営する離島の かまぼこ工場に住み込みをさせ自分たちに 返済させるそう だマリカは毎日朝から晩まで働いている 疲れて帰っても家事を全てさせられ自由に なるお金も時間もない逃げ出したいがお金 も済むところも移動手段もないから出られ ないちゃんと反省したからやり直そうだ から復縁して 両親に借りたお金を弟が返して使い込んだ 私のお金はチャラにしてほしいわけの 分からないことを言ってきたそうで弟の 怒りがまた爆発した2度と連絡してくるな と言って着信拒否したと弟は言ってい たそんな刺激的なお正月を過ごして私は シカゴに戻った実家から不要なものが なくなってとても休だったとしみじみ思っ てい たら出勤を交代してくれた同僚に食事に 誘われた礼もあるしと思って誘いを受け たらその席に彼のファミリーがいて いきなり交際を申し込まれたあらまあなん とお前立てのよろしいこと本当はちょっと 気になっていた存在でも彼は私より7歳も 年なんだがいいのかしらなどと思いながら も頷いてしまっ たアメリカ人のハズバンドなんて連れて 帰ったら弟と母はどんな顔するやらそれは それでちょっと楽しみ私はこれからも自分 の人生をまっすぐ王化していこう

~本日の総集編~
①【スカッとする話】義妹が結婚して50万円のご祝儀を渡したのに義妹夫婦「たった50万?これだから貧乏人はw」私「ごめんね、これで最後にしますね」→1週間後・・w【修羅場】
(2022/8/9公開)

②【スカッとする話】官僚一族の婚約者との結婚挨拶に母を連れて行くと、義家族「母子家庭でさぞ肩身狭いでしょう?仕事は工場勤務?w」テレビを指差し母「あ…」→次の瞬間、画面を見た義家族は椅子から転げ落ち…w
(2023/3/20公開)

③【スカッとする話】私「別居しましょう…」夫「お前が言い出したんだからな!子供3人と犬2匹の面倒はお前がみろ!貯金も養育費も渡さん!」離婚後、豪邸に引越した夫から鬼電が…私(今頃気づいても遅いw)修羅場
(2023/7/23公開)

④【スカッとする話】私を密室のトイレに閉じ込めて夫と2泊3日の旅行に出かけた義母「干からびたくなかったら便器の水飲みなw」→帰宅後、トイレを開けた義母は絶叫した。そこにいたのは…【修羅場】
(2024/2/24公開)

⑤【スカッとする話】早朝5時にボロボロな高校生の孫が現れ「新聞取ってください…婆ちゃんお願いします…」革ジャンを着た夫「おぅボウズ、後ろ乗れや….」ハーレーにエンジンをかけて向かった先は…【修羅場】
(2023/7/27公開)

⑥【スカッとする話】エリート医師の息子とお見合い当日、先方の両親「中卒親子とは縁談にならん!今すぐ帰れw」→すると一度も怒った事のない母が電話し「うちのドクター1名クビにするわ」彼父「え?」【修羅場】
(2023/6/15公開)

⑦【スカッとする話】都心の一等地の豪邸に住む私の父が他界すると義姉「私の両親があの家を貰うわw」私の実家を乗っ取ろうとしてきたので、翌日取り壊してやった結果w【修羅場】
(2024/3/19公開)

⑧【スカッとする話】弟夫婦に父の少ない遺産100万まで毟られ追い出されたズタボロで裸足の母が我が家へ来て「1万円貸して…絶対返すから」夫「いや、それは無理ですねw」私「そんな…」夫「だって…」【修羅場】
(2023/6/13公開)

⑨【スカッとする話】私と娘が買い物に出掛けたと思い、地下室に隠れて夫と愛人が密会…娘「ママ、戸締りしておいたよ!偉いでしょ!」天然の娘が気づかず鍵を閉めたので一生放置してやった結果w【修羅場】
(2024/4/20公開)

⑩【スカッとする話】片親で私と弟を育ててくれた年金暮らしの母に毎月仕送り。母と同居してる弟「お前たった3000円しか仕送りしてないの?」私「え?30万振り込んでるよ」滝汗を流す弟嫁→真実が明かされてw
(2023/12/30公開)

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若林タカツグ/カッパエンタテインメント

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