名優:役所広司×世界が絶賛する監督:西川美和(『ディア・ドクター』『夢売るふたり』『永い言い訳』)初タッグ!実在した男をモデルに「社会」と「人間」をえぐる問題作。

■ストーリー
下町の片隅で暮らす短気ですぐカッとなる三上は、強面の見た目に反して、優しくて真っ直ぐすぎる性格の男。しかし彼は、人生の大半を刑務所で暮らした元殺人犯だった――。一度社会のレールを外れるも何とか再生したいと悪戦苦闘する三上に、若手テレビマンがすり寄り、ネタにしようと目論むが…。三上の過去と今を追ううちに、逆に思いもよらないものを目撃していく――。

■『すばらしき世界』2021年2月11日(木・祝)全国公開
オフィシャルサイト:http://subarashikisekai-movie.jp
オフィシャルTwitter:https://twitter.com/subarashiki2021
#すばらしき世界

役所広司
仲野太賀 六角精児 北村有起哉 白竜 キムラ緑子
長澤まさみ 安田成美 / 梶芽衣子 橋爪功

脚本・監督:西川美和
原案:佐木隆三著「身分帳」(講談社文庫刊)
配給:ワーナー・ブラザース映画
©佐木隆三/2021「すばらしき世界」製作委員会

29 Comments

  1. 怒りっぽいけど真っ直ぐで優しい人
    感情を抑えて堪えるシーン、心の中で「頑張って!」ってめっちゃ応援しました

  2. 医師から安静にするように言われてたから無理しないで寝てれば良かったと思った(それじゃあつまらん絵面になるから映画にならんけど)
    あと最後の出所者枠で雇用された老人ホームで同じく出所者+障害持ちの触法障害者の男性が虐められてたシーンだけど前科と障害の2つを持った人を雇用すると多額の補助金が国から出るからそれを目当てに採用する経営者は実際にも多い。
    しかし障害があるせいで簡単な掃除や庭の手入れとかをやっても正規の健常者社員のようには仕事がこなせないので結局は他の社員がやり直す事になる、それなのに正社員と同じ給料が払われるので不満に思った他の社員職員が劇中であったような虐めを行う事は実際にもよくある。
    当映画の主人公のように健常者の前科者を雇用した場合よりも障害と前科の両方を持った者を雇用したほうが補助金も多く入るから本人や周りが虐めを告発しても経営者が握り潰してしまう。

  3. 『アオラレ』の方が生きづらい社会へ復讐果たす素晴らしい物語なので映画として面白かったが、これもこれで良かったな。

  4. 耳が聞こえない母と一緒に見たいと思ってレンタルして借りたDVDに日本語字幕が付いてなくて残念でした。
    英語の字幕は付いてて日本語字幕が付かれてないのはどういう事でしょうか???

  5. まだ観ていないけど、この予告の後、
    コメント欄を読んだだけなのに、なんだかもう泣いちゃいました

  6. 思う。これは役所広司版「レイジングブル」だと。最後に三上は気づく。戦うべき相手は、喧嘩相手でも世間でも警察でもなく、自分自身だったのだ。怒りを持って生きている自分なのだと。最後に抱えていたコスモスの花言葉は「謙虚」。
    三上は自分に勝ったのだ。そう信じたい。名作。

  7. カッとなるとやり過ぎてしまう所が主人公の短所。しかし、弱い人が痛めつけられているのを見て見ぬふりすることも正義とされるシャバは果たして正しいのか。空が広いシャバで苦しい思いを堪えている人がいることを忘れてはいけないし正しい助けを差し伸べられる人になりたいと思った。

    教習所のシーンは爆笑してしまいました。

  8. 映画の大まかなあらすじ

    我々が生きていくこの世界は果たして美しいものなのか。 価値のあるものなのか。
    この映画を見ている間、そして見てからそのような疑念が拭えなかった。
    三上正夫(役所広司さん)はある種の事件に巻き込まれ、殺人を犯すことになり、刑務所で13年を過ごすことになる。
    13年間の服役の満期出所後、社会に戻され、三上は適応するため必死になり始める。

    三上には歌舞伎町の芸者であった実母がいたが、実父は彼を子と認めず、結局、三上は児童養護施設で育てられることになる。
    暇暇に三上に会いに来た母だったが、なぜなのか彼が4歳になってから母の往来が途絶える。

    児童養護施設で育ちながら、一般教育ではなく溶接、ミシンなどを習っていたところ、
    14歳の頃に初めてヤクザ組織に入って活動することになる。
    そうして一度、二度…刑務所の出入りを繰り返して三上は前科10犯になり、結局殺人まで犯すことになる。

    刑務所から出て社会に戻るようになった三上は何とか適応していくために努力するが、
    一生ヤクザとして生きてきた気質を捨てられず、しきりに周りと摩擦を起こすことになる。
    そんな彼の事情を聞いて番組で作ろうとする者、文で書いて世間に知らせようとする者、助けようとする者などが出てくる。

    三上は生涯母親に会いたがっていた。
    それであちこち聞いて回るが、結局会うことができず、その代わり昔のことを覚えてるある老人の話を聞いて
    二人でしばらくその昔養護施設で子供たちが歌った歌を一緒に歌う。

    周りで彼のことを心から思って手伝ってくれる隣人のおかげでやっと就職できるようになる。
    三上は年寄りの面倒をみるヘルパーとなる。 助かりを受けた彼が今は誰かを助けるようになったのだ。
    生まれて初めて「まともな、堂々とした」現場で働き始めた。
    そこで彼はまた別の差別と無視、蔑視を目撃する。

    知的障害があったため、しばしば業務上の過ちを犯す社員と、そんな障害者である彼を苦しめる他の社員たち。
    それを目撃して、一瞬いじめる者たちを殴りつける想像をした三上だったが、
    結局何とか社会に適応するため、「反社会的勢力の者」にならないため、
    また彼自分を助けてくれた人々を失望させないために、三上は死力を尽くしてその光景を無視する。

    そんな事情も知らずに、にっこり笑って三上にコスモスを渡す、
    いじめられて殴られていた男の顔に三上は言い表せない罪悪感を感じながら嗚咽する。

    家に帰る道、彼は元妻と通話しながらいつかのデートの約束まで取り付けながら楽しい時間を過ごす。
    が、彼は息を引き取る。

    こんな書き込みをしている自分さえも前科者を大変気持ち悪く見たり、何とか避けたい傾向がある。
    そして、映画のセリフから分かるように、刑務所出所者の半分が5年以内に再び犯罪を犯すという。
    世の中が彼らを助けようとしないから。 全く理解しようとしないから。
    そんな視線と壁で、数多くの三上たちは再び刑務所に戻ることになる。

    この映画を見てどれほど重い響きを感じたのか分からないほどだった。 本当にすごいな。本当に。
    佐木隆三様の長編小説であり、それに実在の人物をモデルにして書かれた「身分帳」を映画化したものと聞いた。
    近いうちに必ず身分帳を読んでみようと思った。

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