村上佳菜子のフィギュアスケート音楽会
スペシャルゲスト:高橋大輔

▼公演情報はこちら
https://www.koransha.com/orch_chamber/figure_concert/

フィギュアスケーター達に愛された名曲の数々を迫力のオーケストラで!
選曲のこだわりや競技生活のエピソードなど、ここでしか聞けないトークを交えた“すべらない”コンサート!
本コンサートへの意気込みについて、高橋大輔さんからメッセージが届きました!

【先行割引のお知らせ】
期間限定の先行割引価格でチケットをご購入いただけます。
WEB:11月14日(火)12:00~11月22日(水)11:59
電話: 11月15日(水)12:00〜11月21日(火)16:00

【日程】
2024年3月16日(土) 14:00 東京文化会館 大ホール 
2024年3月17日(日) 14:00 東京文化会館 大ホール

【出演者】
司会:村上佳菜子
スペシャルゲスト:高橋大輔
管弦楽:シアター オーケストラ トウキョウ

【予定演目】
チャイコフスキー:バレエ「白鳥の湖」より
プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」より“誰も寝てはならぬ”
アンドリュー・ロイド・ウェーバー:「オペラ座の怪人」より
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番より第1楽章
ショパン:バラード第1番
ニーノ・ロータ:映画「道」より
ミンクス:バレエ「ラ・バヤデール」より
ほか

最新情報は光藍社のSNS、LINE、メールマガジンでお知らせしますのでフォローよろしくお願いします。

■光藍社ホームページ https://www.koransha.com/
■光藍社公式LINE https://page.line.me/181sabtt?openQrModal=true
■バレエInstagram https://www.instagram.com/koransha_concert/
■クラシックInstagram https://www.instagram.com/koransha_classic/
■公式Twitter https://twitter.com/koranshatv
■バレエTwitter https://twitter.com/koransha_inc
■FaceBook https://www.facebook.com/koransha.concert
■The National Academic Opera & Ballet Theatre of Ukraine https://opera.com.ua//en/

4 Comments

  1. 高橋大輔さんといえば、男子シングル選手として最初に引退する前は、ヒップホップやコメディアデラルテ的な、いわば西洋芸術音楽、俗にいうクラシック音楽(この言い方が定着しているのは日本だけですので念のため。欧米でクラシック音楽と言えば、第一義的にはウィーン古典派の音楽のこと)の本道から外れた異端的な音楽が得意な印象がありました。

    その高橋さんが、アメリカでのダンス修行、男子シングルへの復帰、アイスダンスへの転向を経て、こういう発言をするのを聴くのは、私としては感慨無量です。

    ***

    フィギュアスケートは、そもそも氷上の社交ダンスに端を発している。

    社交ダンスというとエンターテイメント的要素が強いように感じる日本人が多いかもしれませんが、欧州の社交ダンスは、男女はみだりに会話をしてはならない、ましてやボディータッチなどもってのほかという上流階級の子女が結婚相手を見定める貴重な機会。いわば集団見合いの場であり、社交の中心でもある。

    現在も続くウィーン国立歌劇場でのオペラ舞踏会は、貴族の末裔や外交官、実業家ら、ウィーンの社交界に属するセレブ、名士の子女がデビューする場として有名。

    その年に社交界にデビューする女性、いわゆるデビュッタントが真っ白なドレスを着てエスコートの男性と共に列をなして登場する姿は、観光客向けの写真でも有名です。

    ウィーン国立歌劇場の平土間席は、この日のために全く傾斜を付けずに平らにされており、何日か前から平土間席の椅子をすべて取り払い、舞踏会場にする作業が行われる。

    当日は、盛装した紳士淑女が車でオペラ座に乗り付けるため、オペラ座周辺は立ち入り禁止になる。毎晩のようにオペラ座に通っていた私なども、この日ばかりは、遠回りして迂回して帰る羽目になるのです。

    実は、このオペラ座舞踏会は、何も特別な招待を受けなければ入場できないわけではなく、一般人であっても、きちんとしたタキシードやドレスで盛装し、入場券を購入すれば入ることは可能。

    但し、我々一般のオペラファンの多くは、オペラ座舞踏会に出られるようなドレスは持っていないし、入場券は高価だし(何万円かはする)、この日のために何年もダンス教室に通って社交ダンスを練習してきたような人に交じって優雅にワルツなど様々なダンスを踊ることは、付け焼刃では当然不可能だから、最初から諦めるのです。

    尤も、高価な入場券を払って壁の花に徹するつもりなら、ドレスだけ調達すれば、踊れなくても入ってウィーンフィルが演奏する舞曲を聴くことはできる。

    でも、万が一、「私と一緒に踊っていただけませんか」と申し込まれて、「踊れません」と断る羽目になったら恥をかきます。

    欧州の社交ダンスというのは、そもそもそういう世界です。

    私が資料研究をしていたオーストリア国立図書館音楽部門は、今は移転しましたが、長らくオペラ座向かいの王宮アルベルティーナ翼にありましたから、リンク通りを超えて帰宅する際に、当然、オペラ座舞踏会に集まる紳士淑女を目にするわけです。

    凄いですよ。女性は皆、腕やデコルテを露にしたロングドレスに身を包み、2月の極寒期ですから、毛皮のショールを纏っているわけ。

    運転手付きの自家用車なのか、ハイヤーなのか知りませんが、黒塗りの高級車が次々に到着して、そういう紳士淑女が下りていく。

    タキシードとロングドレスの紳士淑女が多いザルツブルク音楽祭やバイロイト音楽祭だって、ここまで凄くはありませんからね。

    ヴィクトリア朝の英国、ロマノフ王朝のロシア、それに王制は倒されたけれど、社交界は残ったパリなど、欧州の舞踏会は、皆、そうです。

    そのために、王侯貴族はもちろん、少し裕福な市民も、何年もかけて社交ダンスを練習する。

    その文化的背景があってこその、平調の社交ダンス、ひいてはフィギュアスケートです。

    ***

    そう考えると、今でこそ、社会主義体制の名残で国家が選手を育成しているロシアを除けば、経済の低迷からお金の掛かる習い事としてのフィギュアスケートを習わせられる人が少なくなり、いい選手がなかなか輩出しなくなった欧州ですが、アメリカ、カナダはまだともかくとして、戦後の経済成長で成金的にフィギュアスケートを習わせる人が増えて、国際大会でもメダルを獲ってしまう日本人のことをどう思っているのか、気がかりです。

    現役選手時代は、クリケットクラブのコーチや振付師の影響もあってか、クラシック音楽を取り上げていた羽生さんが、プロ転向後は、ポップスやゲーム音楽ばかり取り上げるようになりましたからね。

    そのことをネットで批判した私に反論してきた、音大西洋古楽科出身という人が、言うに事欠いて、「クラシック音楽では客は集まらないし、チケットは売れない。クラシック音楽だの、伝統芸能だのは、それを専門にする人に任せておいて、ポップスなどで新たな世界を拓く羽生さんを応援しましょう」みたいなことを言うのだもの。

    呆れますね。それを私に言う? と。人をバカにするにもせほどがある。

    仮にも音大で古楽器専攻だった人が私にそんなことを言うのは、彼女が朝日新聞合唱団の事務をしていて、朝日新聞のフィギュアスケート記事関係者、ひいてはチームシリウスの意向が反映しているのかな、と。

    演奏家や聴衆も、いわゆるクラシック音楽とポップスとでは、かなりはっきり分かれてしまっているのが世界の現実。

    それでも、かてぃんこと角野隼斗さんのように、西洋クラシック音楽的素養を基盤としながら、そもそも音大で学びもせず、ジャズ的即興演奏など、ジャンルを飛び越えて活躍している人はいる。

    ただ、我々研究者は、研究という仕事の性質上、分野、テリトリーははっきり分かれている。自分のテリトリーから大きく離れた音楽については、専門家としての発言はできないし、必要がなければ言及しない。

    専門分野とその周辺の音楽をたくさん知っておかなければならない我々の立場上、全く異なる分野の音楽を聴くことは一般の人よりもはるかに少ない。

    私などは、日本の音大生時代に副科合奏で雅楽やガムラン、シタールなどを習ったり、日本音楽の講義やゼミに出ただけで「どうしてそんなことをしているの?」と言われたし、知人の研究者に頼まれて、アゼルバイジャンで開催されたユネスコ共催のシルクロード音楽祭の一環の国際シンポジウムで、雅楽についての研究発表をした際には、同業者に呆れられて、雅楽研究者である元同級生などは、私のメールに返事すらくれなかったほど(笑)

    羽生さんが取り上げているようなポップスやゲーム音楽は、日本の音大でも普通は教えられてはいませんが、ドイツの大学の音楽学などでは、そもそもその存在意義すら、否定されているに等しいものね。

    私自身は、大衆音楽の地盤の上に芸術音楽も存在すると考えているから、大衆音楽の存在意義を否定はしません。

    でも、私の立場で、そんな風にポップスやゲーム音楽を正面に出して構成された羽生さんのアイスショーをお金を出して観ろとか、ましてやそれにコメントしろなどといわれても、それは無理というものですよ。

    私を誰だと思っている? 歴史的音楽文献学者、自筆譜研究の専門家ですよ。仮に研究者の立場ではなく、プライベートな立場でも、そんなことできるわけがないし、コメントだってしようがない。

    それに、我々の研究はお金がかかるのに収入には結び付きにくい。自腹を切って研究することも多い。ドイツ人の同業者たちからは、存在意義すら否定されているようなものを、お金を払って観るわけにはいかないでしょうが。


    (続く)

Leave A Reply