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本好きが集まるウェブメディア「AERA Books」で今週(4月18日~24日まで)配信した記事のなかから、注目が集まった書籍を紹介します。これを読めば、今週の話題がひと目でわかります!
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上野正彦『死体が伝える最後の想い』
「死ぬときは愛する人と一緒に死にたい」
まるでテレビドラマで出てきそうなセリフだが、そういう夫婦を検死したことが何度かある。それはある意味で幸せなことなのかもしれない。
しかし、それが残された家族の争いのもとになるとしたら、単純に「よかったね」ではすまされない話になってくる。
ふたり暮らしの老人の話である。…続きを読む
下村建太『22世紀の戦争論』
なぜ人類は、進歩を重ね、新しい技術や知識を手に入れながらも、戦争という破壊の道を繰り返し選んでしまうのだろうか。
本書は、この「なぜ」に挑む試みだ。
「戦争をなくしたい」という願いは、人類にとって共通の想いだろう。しかし、戦争を防ぎたいと考えるなら、その原因を知らなければならない。医者が病気の原因を突き止めずに治療を進めることができないように、戦争の原因を知らずして戦争を防ぐことはできない。
それにもかかわらず、私たち人間は長らく戦争の原因から目を背けてきた。一九一六年に米国大統領ウッドロウ・ウィルソンは第一次世界大戦の原因について、「われわれは関心をもっていない。あの恐ろしい洪水を氾濫させるに至ったわけのわからない根源を、探し求めたり、探検したりする興味を、われわれはもっていない」と発言した。…続きを読む
高橋和夫『イランとアメリカ、そしてイスラエル「ガザ以後」の中東』
イスラエル軍の激しい攻撃の結果、ガザ保健省によれば2025年末までにガザでは死者が7万人を超えた。負傷者は17万人を超えている。ガザの人口を240万人と少し多めに見積もっても、すでに2%以上が死亡した計算になる。日本の総人口を1億2000万とすると、その2%は、ちょうど240万人になる。死者の多さが想像できるだろうか。ガザの全ての病院が攻撃され、全ての大学が破壊された。ガザの建物の大半が破壊されたのだ。
生き残った人々は、飢えている。…続きを読む
河田皓史『働く人が減っていく国でこれから起きること』
このところ耳にするようになった言葉として、「静かな退職」や「リベンジ退職」といったものがある。
「静かな退職」は「会社に所属してはいるが最低限の仕事しかしない」という行動であり、「リベンジ退職」は「会社や上司への不満や怒りを晴らすために、意図的に組織に損害を与える形で退職する」こととされる。
このうち「静かな退職」については、かつて「エコノミックアニマル」、「24時間戦えますか」と揶揄された日本のサラリーマンにとっては奇妙な態度に見えるが、欧米の非エリート層においてはむしろ一般的な労働スタンスであると海老原嗣生(2025)『静かな退職という生き方』は指摘している(エリート層は日米欧とも共通してハードワークが求められるとも指摘している)。…続きを読む
林 宏昌『上司はリスクばかりを指摘する』
会社組織の中で、部長や本部長に昇進しても、そのマインドや振る舞いは課長の頃のまま。肩書だけが偉くなってしまい、仕事ぶりの伴わない部長クラス以上の管理職を、私たちは「大課長」と呼んでいます。
この言葉は、10年ほど前から人事コンサル業界で使われ始めました。また、本書でいう「大課長」問題は、部長以上の管理職が課長と同じような仕事を続けている状態や、それによって引き起こされる、さまざまな会社の機能不全を指しています。今、日本中の多くの会社で、この「大課長」問題が深刻になっています。…続きを読む
來住政紀『一流の営業が大切にしているマーケティングの基本』
「共感」をつくる演出で、一部のお客さまはチーズ棚の前に立ち止まりました。でも、立ち止まっただけでは、チーズはカゴに入りません。ここから必要なのは、「興味」の火を着火し、燃やし続けることです。そのためには、「どんな人が、どんな商品に『興味』を持っているのか」を予測する必要があります。
しかし、「興味」は目に見えません。しかも、その「興味」の入口は、その店を訪れるお客さまによって異なります。だから私は、「売場の実態」をデータで理解する仕組みを考えました。…続きを読む
加藤巧『なぜあなたのマーケティングは「博打」になるのか』
さまざまな日本企業でマーケティングに革新を起こすP&G出身のマーケターたち。その代表ともいえるのが「パーセプションフロー®・モデル」などで知られる音部大輔氏と、バイロン・シャープの『ブランディングの科学』を日本に紹介した加藤巧氏。
同期入社として交流もある二人に、日本におけるマーケティングの重要課題、そしてマーケターとして求められる資質について聞いた。…続きを読む
江上隆夫『スロウ・ブランディング』
AIの進化がすさまじい。とは言ってもAGI(汎用人工知能)はまだですし(最速で来年2027年あたり?)、エージェント機能の活用も一般の人の中に広がり始めたばかり。
それでもAIを徹底的に活用するために四六時中、自分の行動や言動を記録し、それをAIに覚え込ませることで、AI内に自分のアバターを作ろうとしている人が増えています。自動化の時代が猛烈なスピードで始まっているのです。…続きを読む
以上、今週の「AERA Books」おすすめ記事のご紹介でした。気になる本とともに、素敵な週末をお過ごしください!
