選抜高校野球大会の開会式リハーサルが阪神甲子園球場で行われた(撮影・亀井 直樹)
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 第98回選抜高校野球大会(きょうから13日間、甲子園)の開幕を翌日に控えた18日、出場32校による開会式のリハーサルが甲子園球場で行われた。今大会から指名打者(DH)制が全国大会で初めて採用される。名将たちが描く戦略は、打力にたけた選手の起用にとどまらない。伏兵の出場機会増や投手への波及効果にも言及。よりドラマチックな試合展開が期待される高校野球の新章が、今日幕を開ける。

 DH制がドラマを演出しようとしている。元阪神の投手で佐野日大(栃木)を率いる麦倉洋一監督は、勝利までの道のりの険しさを想像する。「これまでは(投手の3打席で)1死ずつ取り、残り24個のアウトをどう取るか考えてきた。だからDHは少し苦手な印象」。打撃が不得手な先発投手の打席を回避できるDH制は、27個のアウトを取る難易度が上がる。ましてや聖地では、その過程のどこに魔物が潜んでいるか分からない。

 一芸選手の起用がドラマ性を高める。東洋大姫路(兵庫)の岡田龍生監督は「ただ打つだけではなく、その子の特色を生かせる」と力説する。DH選手には積極的に代走を送ることもあり得る。花咲徳栄(埼玉)の岩井隆監督は「犠打のうまい子など、その打順に2枚、3枚と使う道もある」とまで想定した。

 投手に利点もある。大阪桐蔭の西谷浩一監督は「投手は打撃練習をしておらず、投球に集中できる」と説明する。試合中は体力を温存し、代打を送られる心配もない。長い回数を投げられる条件がそろっただけに、完投が増える可能性もある。

 山梨学院の菰田陽生(3年)ら今秋ドラフト候補の投打二刀流も出場するだけに、DH未使用すらドラマの要素になる。4番兼エースから2桁背番号まで光を当てるDH制。新ルールは、選抜をよりドラマチックにさせる。 (河合 洋介)

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