
12月5日 米ニューヨークで4日開催されたロイターネクスト会議では、人工知能(AI)バブルに対する懸念よりも、AIが雇用と働き方をどう変えるかに議論が集中した。写真はWriterのハビブCEO。4日、ニューヨーク市で撮影(2025年 ロイター/Brendan McDermid)
[ニューヨーク 4日 ロイター] – 米ニューヨークで4日開催されたロイターネクスト会議では、人工知能(AI)バブルに対する懸念よりも、AIが雇用と働き方をどう変えるかに議論が集中した。
AIを巡っては、巨額投資や株高が進む一方、人材削減や大量の電力消費への不安も高まっている。
AI新興企業Writerのメイ・ハビブ最高経営責任者(CEO)は「当社の全ての顧客企業が人員の抑制を重視している」とし、ある経営者から「いつ頃までに従業員の30%を解雇できるか」との問い合わせがあったことを明かした。
SAP(SAPG.DE), opens new tabのクリスティアン・クラインCEOは、社内説明会でAIの雇用への影響に関する質問が相次いだと発言。
EYのジョー・デパ最高イノベーション責任者は、過去の技術革新よりも変化のスピードが速いとし「適応力こそ新たな雇用保障だ」とした上で、中間管理職が最も懸念されると述べた。
モデルナ(MRNA.O), opens new tabのトレーシー・フランクリン最高人材・デジタル技術責任者は、企業が従来のように人員と技術を別々に捉えるのではなく、両者のニーズを一体で評価し始めている点が大きな変化だと語った。
一方、データセンターの電力消費拡大への懸念も広がる。
シスコシステムズ(CSCO.O), opens new tabのポートフォリオ戦略担当シニアバイスプレジデント、ジェフ・シュルツ氏は、AIインフラやAI半導体がすでに大量の電力を消費しているとし、エージェント型AIで必要になるネットワークの負荷は、需要が断続的なAIチャットボットよりはるかに大きいと述べた。
メディア・エンタメ業界からは、AI生成コンテンツで、作家や俳優などの創造的仕事が奪われる懸念が示された。
メディア経営者のシャリ・レッドストーン氏は「演技や音楽など、才能に関しては議論が多く、創造的な人材が置き換えられないよう積極的に保護する必要がある」と発言。
人気TVシリーズ「セックス・アンド・ザ・シティ」で活躍した俳優のサラ・ジェシカ・パーカー氏は、人々は引き続き生身の人間ならではの体験を重視していると指摘。演技の予測不能性や即興性に価値があると語った。
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