「ひらやすみ」(左)と「じゃあ、あんたが作ってみろよ」の書影
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 原作が同時期に実写化された漫画家夫婦が大きな注目を集めている。ともに大ヒット放送中のTBS「じゃあ、あんたが作ってみろよ」(火曜後10・00)の原作を手がけた谷口菜津子氏と、NHK「ひらやすみ」(毎週月~木、後10・45)の原作・真造圭伍氏は夫婦。今回は夫婦同時にドラマ化されるという超異例のケースだ。奇跡的な「偶然」に、スポニチ本紙取材に両氏がコメントを寄せた。

 両作の実写化が発表されると、ネット上では「原作が人気で凄かったのにドラマ化されて両方話題になるって凄すぎない?」「夫婦揃って、私の大好きな日常を丁寧に描く作品を届けてくれて泣ける」「夫婦で同時期にドラマ化すごいわ」「才能ある素敵ご夫婦すぎん?」「尊さで爆発しそう」という感嘆の声や、知らなかった!夫婦だったのね」と驚きの声も。

 夫婦で漫画家といえば、「HUNTER×HUNTER」「幽遊白書」の冨樫義博氏と「美少女戦士セーラームーン」の武内直子氏や、「課長 島耕作」の弘兼憲史氏と「東京ラブストーリー」「あすなろ白書」の柴門ふみ氏らが知られるが、夫婦で同時に原作が実写化されるケースは、テレビ関係者も「聞いたことがない」と言うほどレアだ。

 妻の谷口氏が手がける「じゃあ、あんたが作ってみろよ」は、手の込んだ料理を作るなどかいがいしく彼の世話を焼く生活を送ってきた鮎美(夏帆)と、「料理は女が作って当たり前!」という考えを持つ勝男(竹内涼真)のカップルがプロポーズ直後に破局。「料理を作る」ことを通じて自身と向き合い、成長する姿を描いた恋愛コメディー。11月18日の第7話は無料配信再生数が522万回を突破し、TBSのドラマ、バラエティを含む全番組の中で最多を更新した。

 夫の真造氏の漫画が原作の「ひらやすみ」は29歳フリーターのヒロト(岡山天音)が主人公。仲良くなった近所のおばあちゃんから、一戸建ての平屋を譲り受け、山形から上京してきた18歳のいとこ・小林なつみ(森七菜)と2人暮らしを始める…という物語。岡山と森の好演も光り、ネットでは「本当に幸せな気分になり一生続いてほしいドラマ」「全人類にひらやすみ見てもらいたい」などと絶賛の声が相次ぐ。

 原作はともに色鮮やかなタッチが特徴的。その世界観を忠実に再現した実写版は、放送のたびに共感の声や感想がSNSにあふれてトレンド入りするなど大きな反響となっている。

 夫妻は2018年に結婚を発表。同時ドラマ化について、真造氏は「素直にとても嬉しいです。こんな事は多分一生ないのでこの時間を噛み締めて生きています」としみじみ。ともに料理や食卓を囲むシーンが多いだけに、谷口氏は「お互い料理がたくさん出てくるドラマなので、献立を考える際にドラマに出てくるメニューを作ろうということになるので大変助かっています。どっちのドラマもすごく面白いので毎晩すごく楽しみにしています」。

 同クール放送が決まった時はどんな心境だったのか。真造氏は「冗談で嫉妬しつつ褒めあいました。自分達はお互いの作品を否定しない約束で暮らしています。自分は『ひらやすみ』も『じゃあ、あんたが作ってみろよ』のドラマも一視聴者としてとても楽しく観ています」と漫画家夫婦のリアルな一面を披露。

 谷口氏も「お互いをライバル視しているので『同時にドラマ化できて平和でよかったね』と言う会話をしました」と、これまたリアルな会話が交わされたことを明かした。

 「じゃあ、あんたが作ってみろよ」を手がけたTBS・杉田彩佳プロデューサーによると、実写化が同タイミングになったのは「偶然」だという。「原作の漫画が持つ『変わりたい人の背中を押す物語』を届けられたら…と思い、ドラマ化を企画した」とし、「『勝男の鮎美への一途さ』『鮎美の本当の自分を探したいと思いながらもがく姿』は、原作の核。それをキャスト・スタッフ一丸となって全力で表現できた」とコメントした。

 「ひらやすみ」は12月4日、「じゃあ、あんたが作ってみろよ」は12月10日が最終回。今クール最大の盛り上がりを見せ、物語はフィナーレを迎える。

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