オンワード樫山が手がけるメンズブランドJOSEPH ABBOUD(ジョセフ・アブード)が今秋、ブランド生誕30周年を迎えて、ブランドのディレクターのジョセフ・アブード氏が来日。FORZA STYLE読者へのメッセージをいただいた。

ジョセフ・アブード氏は、「2007年に購入して18年着続けています」というスエードジャケットで登場。「アイボリー系のニュートラルな色が好きで、“光と陰”のような効果を感じる、ハーモニーが楽しめる着こなしを楽しんでいます」と語り始めます。

日本の男性のスタイリングが素晴らしく、非常にクールだと思います

ジョセフ・アブード氏は、1950年、アメリカ・マサチューセッツ生まれ。16歳の時にファッションに強い興味をもち、ボストンの名店『ルイス・オブ・ボストン』でメンズウェアの世界へ入る。1981年に ポロラルフローレンメンズ部門ディレクターに就任。1987年、自身の名を冠したブランド「JOSEPH ABBOUD」を立ち上げる。

――ブランド生誕30周年おめでとうございます。

日本には10回以上来ていますが、日本は大好きです。なにより食べ物が美味しい。そして、日本ではメンズファッションが重要視されているのがとてもうれしい。街を歩いている男性は皆ファッショナブルで、カジュアルな装いであってもしっかりドレスアップしています。スタイリングが素晴らしく、クリエイティブで、インディビジュアルで、非常にクールだと思いますね。日本に来ると自分ももっとドレスアップしたいなと思います。

“アメリカン・インターナショナル”でデビューした30年前

――1987年のファーストコレクションは覚えていますか?

もちろん。非常に小さいコレクションでしたが、87年の春に立ち上げました。展示会の前日はドキドキしましたが、とても大きな反響がありました。NYマンハッタン五番街の一等地にある富裕層向けの超高級百貨店バーグドルフ グッドマン(Bergdorf Goodman)は、それまでメンズショップはありませんでしたが、ショップのスペースを新たに設けてくれ、マンハッタンに本社があるバーニーズ ニューヨークもバイイングしてくれました。

有名なメンズストアが軒並みこのコレクションを買いたいと言ってくれましたが、なかでも自分がデビューして数年で日本のオンワード樫山が契約してくれたのはとてもエポックな出来事でした。

――なぜ、そんなに反響があったのでしょうか?

当時、アメリカはプレッピー全盛期でした。そんな中で、自分のコレクションは、アメリカとヨーロッパの中間“アメリカン・インターナショナル”を指向しました。アメリカの男性をもっとソフィスティケートしたい、そして欧州の男性にはもっとアメリカファッションに興味を持ってほしいと思いました。その中間点を狙ったのです。

たとえば、ジャケットはアメリカ的なソフトショルダーをキープしつつ、欧州の素材を採用してフュージョンさせたり、トラディショナルな部分とエレガントな部分をうまく融合させました。

JOSEPH ABBOUD(ジョセフ・アブード)2025年秋冬コレクション

――2025年秋冬シーズンのテーマは、「EVOLVING HERITAGE」です。

EVOLVINGは、進化するという意味です。ブランド30年目の節目として、過去のアーカイブをアップデートしたアイテムをはじめとした、ブランドのヘリテージ(遺産・伝統)を伝えるコレクションを展開しています。

ヘリテージとは、木に例えると幹から出てくる枝葉のようなもので、私たちのDNAであるヘリテージは変わることなく、次の何か新しい芽を出すという意味で、「EVOLVING HERITAGE」と定めました。そういう新しい息吹というのが進化だと思います。

ブランドはこの30年間、常に成長し続けていますが、根幹を成すクリエイティビティは永遠に続くものです。

JOSEPH ABBOUD(ジョセフ・アブード)2025年秋冬コレクション

――アブードさんは、オーガニックコットンなど素材へのこだわりも強いですね。

私は将来、自分で庭を設計して、庭師になりたいぐらい自然が大好きです。それはブランドのデザインや素材選びにも繋がっていて、自然の中からインスピレーションをうけ、天然素材・ナチュラル・オーガニックなど“自然との共存”も大切なテーマになっています。

本当にナチュラルなファブリックが大好きで、3000年前から地球に存在しているリネン(麻)は今でも美しい素材の代表です。白のリネンのシャツを着ると、匂いもフレッシュで、最高に素晴らしい。感覚に訴える素材感と、色がきれいに染まるのもたまりません。

リネンやコットンなど、地球から生まれた自然素材の素晴らしさを皆さんに伝えたいし、それを着ることで自然を感じ取ることができるのも洋服の大きな魅力です。

ジョセフ・アブード氏の自宅

――それが、ブランドが掲げる「服をデザインすることだけではなく、着る人のライフスタイルも提案」していくことに繋がるわけですね。

そうですね。着こなしについて一つアドバイスできるとすれば、「洋服に着られないようにしてほしい」と思います。たとえば、初対面の男性を見て、「洋服が素敵だわ」と言われるよりも、「素敵な装いをしている男性だわ」と思われる方がスマートです。

そのために必要なのは、まず自分が快適に感じる服を買うこと。ワンシーズンしか着られない服は買わないこと。ヨーロッパの伝統にあるように、服を長く愛すること。自分の人生を一緒に歩んでいけるファッション、スタイルを探してほしいですね。

【問い合わせ】

オンワード樫山

JOSEPH ABBOUD(ジョセフ・アブード)

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