ビデオリサーチでは、50年以上にわたり、「タレントイメージ調査」を実施しています。2024年からは関西地区での調査を開始しました。今回は「関西地区」に焦点を当て生活者データ「ACR/ex」の調査結果とかけあわせることで、<お笑い番組が好きな人>がおもしろいと思う芸人の傾向についてランキング形式でみていきます。
(「ACR/ex」は、生活者属性、商品関与、メディア接触などを網羅的に調査している日本最大級のマーケティングデータです。「タレントイメージ調査」と同一サンプルに対して調査を実施しています。)
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◆関西人が本気で笑う芸人はコレや!「おもしろい」芸人とは
はじめに、関西地区と東京50km圏のそれぞれで「おもしろい」のイメージスコアが高い芸人ランキングをみていきます。東西で「おもしろい」イメージスコアが高い芸人に違いはあるのでしょうか。
関西地区では、第1位はバラエティー番組のMCやレギュラーを多数務める「サンドウィッチマン」。タレント人気度でも1位の彼らは漫才もコントもおもしろく世代を超えて評価されています。
第2位はお笑い怪獣の異名を持つ「明石家さんま」。お笑い界40年以上のキャリアがあり、『さんまのまんま』『恋のから騒ぎ』『踊る!さんま御殿!!』など、伝説的な冠番組が多数あります。
どんな場面でも笑いに変えるパワーが関西人のツボに刺さるのかもしれません。
第3位は絶妙な”ゆるさ”と”クセの強さ”のバランスがある「千鳥」。『テレビ千鳥』『相席食堂』『千鳥のクセスゴ!』『チャンスの時間』などの冠番組が多数ヒットしています。ノブの「クセがすごい」「○○か!」など、日常で使いたくなるツッコミが多いのも魅力で支持を集めているようです。
他には「礼二」「かまいたち」「ブラックマヨネーズ」「浜田雅功」など関西出身のお笑い芸人のTOP10入りが目立っています。
東京50km圏のTOP3のうち「サンドウィッチマン」「千鳥」「明石家さんま」は関西地区と同じ顔ぶれで、東西の違いに関わらず、おもしろさで支持されているようです。また、「チョコレートプラネット」「山崎弘也」「出川哲郎」「日村勇紀」「近藤春菜」が東京50km圏ではTOP10入りしており、彼らは東京50km圏での評価が高くなっています。
では、お笑い好きな関西人が「おもしろい」と思う芸人は誰でしょうか。
<「お笑い番組好き」と回答した人>と<個人全体>との「おもしろい」のイメージスコアの差分が大きい順にランキング形式で紹介します。「お笑い好き」の関西人が支持するお笑い芸人を紹介していきます。
第1位はM-1グランプリで2022年・2023年と連続で決勝進出した「カベポスター」。『おはよう朝日です』や『せやねん』などの関西ローカル人気番組に出演しており、注目度がアップしているようです。
第2位は「シソンヌ」。『有吉の壁』では視聴者の”記憶に残るキャラ”を生み出しており、主に東京で活躍している芸人でありながら、関西でも根強い支持を得ています。
第3位は同率で「かまいたち」と「見取り図」がランクイン。二組とも若手のころから、関西ローカル番組に多数出演し、関西ローカルの”育成”に応えたことでおもしろい芸人としての地位を確立しているようです。
◆関西の笑いに刺さるのは誰や!?年代別・おもしろい芸人ランキング最新版
次に、お笑い好きな関西人が「おもしろい」と思う芸人を年代別にランキング形式で紹介します。お笑い好きに支持されている今いちばんアツい芸人は誰でしょうか。
【10代・20代】
10代では第1位は「FUJIWARA」。どちらも関西出身であり、関西圏で人気のバラエティーや情報番組での露出が多く、50代のベテランでありながら、定番の「安心して見られるおもしろい芸人」として若年層からも支持されているようです。第3位には女性お笑いコンビ「エルフ」がランクイン。テレビの活躍だけでなく、TikTokでも大人気です。エルフの荒川はTikTokのフォロワー数49万人を誇り、若年層への浸透力が高いことがわかります。
20代では、第1位が「博多華丸・大吉」。MCとしても実力派で、朝の番組『あさイチ』は、若い視聴者の支持も高かったようです。また、吉本新喜劇でおなじみの「辻本茂雄」がTOP10入りしました。しげじぃというキャラクターで大人気であり、若者世代にとっては、「ちょっと古い」「昭和感ある」キャラクターが可愛くて面白いと支持されているのかもしれません。
【30代・40代】
30代では第1位は長年トップを走り続けるダウンタウンの「浜田雅功」。『ごっつええ感じ』『HEY!HEY!HEY!』『ダウンタウンDX』『ガキ使』など、30代が青春時代から親しんだ芸人として支持を集めています。
「タイムマシーン3号」が第3位に躍進。テレビ番組での親しみやすさ安定感もさることながら、YouTubeチャンネル「タイムマシーン3号 official」は登録者数が110万人おり、「大食い企画」「漫才ライブ」「食レポ」など多ジャンルに挑戦していてYouTubeでの発信力が強いこともうかがえます。
40代では第1位に「シソンヌ」が輝きました。第2位「津田 篤宏」、第6位に「ユースケ」がランクイン。ダイアンの2人ともTOP10入りを果たしました。テレビ・劇場などの関西メディアに多く露出しており、身近に感じやすく支持を集めているのかもしれません。
お笑い好きがおもしろいと思う芸人<差分>ランキングを見ると、若年層では、「エルフ」のように、TikTokなどSNS・動画コンテンツとの親和性の高い芸人もランクインしています。 “拡散力”と”共感性”が重要な時代となっているのではないでしょうか。また、どの年代でも、バラエティー番組で活躍している芸人や過去の賞レースで印象に残った芸人への支持が強く、特に関西メディアで活躍しているお笑い芸人が支持されている傾向が見られました。
さいごに
お笑い好きの関西人がおもしろいと思う芸人ランキングはいかがでしたでしょうか。
「タレントイメージ調査」×「ACR/ex」を活用することで、特定の属性からみる人気のタレントや、特定のタレントを好む人の特徴など、ファンの特性もより深く把握することが可能です。
同調査では、上記以外のタレントについても多数結果を採録しています。
これからご利用になる方におススメの「おためし利用」プランも展開しておりますので、ご興味をお持ちいただいた方は以下よりご案内資料をダウンロードいただくか、お問い合わせ下さい。
【本記事で紹介したサービス】
・サービス名:ビデオリサーチ「タレントイメージ調査」、「 ACR/ex」
・調査時期:2025年7月4日(金)~7月20日(日)
・対象地区:関西地区 / 東京50km圏
・対象者:男女12~69歳
・調査パネル:ACR/ex
・有効標本数:1,563サンプル
・リクルート方法:エリア・ランダム・サンプリング(ARS)
・調査手法:回答専用タブレットによるインターネット調査
・対象タレント数:1,100タレント
・質問内容:「認知」「好意」「イメージ」