カンヌ、ベネチア、ベルリン、世界3大映画祭で監督賞を制覇した唯一の監督、ポール・トーマス・アンダーソンが、主演のレオナルド・ディカプリオほかアカデミー賞俳優と共に贈る『ワン・バトル・アフター・アナザー』が10月3日(金)より公開される。このたび、本作より特別映像“天才ポール・トーマス・アンダーソン監督編”、新場面写真、演出カットが解禁となった。

【写真を見る】道場に駆け込んだボブがセンセイからライフルを手渡される場面【写真を見る】道場に駆け込んだボブがセンセイからライフルを手渡される場面[c]2025 WARNER BROS. ENT. ALL RIGHTS RESERVED.

アンダーソン監督が20年以上の歳月をかけて書き上げた脚本と唯一無二の演出で創り上げた本作。すでに本作を3回観たというスティーブン・スピルバーグ監督は「なんてクレイジーな映画だ!すべてが最高」と大絶賛している。主演のディカプリオはテンパる革命パパ、ボブを演じ、ボブを執拗に追う衝撃の変態軍人にショーン・ペン、神出鬼没なセンセイを演じたベニチオ・デル・トロという全員オスカー受賞歴を持つ超一級キャストが集結した。また、変態軍人に命を狙われるボブの娘を新鋭チェイス・インフィニティ、ボブの妻であり、最強のカリスマ革命家をテヤナ・テイラー、革命家仲間をレジーナ・ホールが演じる。

日本公開まであと8日と迫るなか、本作から新たな映像“天才ポール・トーマス・アンダーソン監督編”が到着。初公開となった特別映像は、ロックジョーにさらわれた娘を懸命に捜すボブが「終わりじゃないよな?」と問いかけるシーンからはじまる。隣でハンドルを握るセンセイは「当たり前だ」と前を向く。強烈なドラムロールが鳴り響き、ボブの娘ウィラを追う変態軍人の姿が浮かび上がる。その後ディカプリオが登場し、「父親の目的はただ一つ、娘を守ることだ」と作品の核心を突く。そして「昔、パパとママは罪を犯した。ママは捕まった、俺らも危ない」と、革命家として活動していたボブの過去とロックジョーとの因縁が紹介される。

娘が通う空手道場のセンセイ役のデル・トロは、「この作品には、大作映画に欠けている“人間味”がある」と語る。続く本編シーンでは、大ピンチに陥ったボブが「助けてくれセンセイ、お願いだ」と藁にもすがる思いで道場に駆け込んでくる。「予想外の展開ばかりで、ただのアクション映画じゃない」というディカプリオのコメントののち、射撃訓練するウィラ、その名を呼ぶボブ、ビルを飛び越える人影、金網を突破する追っ手、銃弾でブチ壊されるドア、サンドバッグにケリを入れるウィラの姿などが映し出された後、カリスマ革命家のペルフィディアを体現しテイラーが「この先がもっと観たい!そう思うはず」だとそのおもしろさに太鼓判を押す。

続いて、エルパソで撮影中の映像をチェックし、砂漠地帯の草原でディカプリオの背後で画面のフレームを意識しながら演出するアンダーソン監督のメイキングシーン。ディカプリオが「ポールは脚本家、監督としてすばらしい映画作家だ。しかも彼にとって最大スケールの作品になっている」と、脚本に20年以上もの歳月を費やし、超大作に取り組んだ監督に敬意を表した。映画のクライマックスとなるカーチェイスは、カリフォルニア州ボレゴスプリングスのハイウェイ78号線付近で撮影された。ボブの革命家仲間ディアントラ役のホールは、「本当にユニークで、あんなにエキサイティングなカーチェイスを撮れるのはポールだけ。3台の車だけ、しかも車線変更すらしない」と、ハイウェイ78の起伏を最大限に活かした圧巻のカーチェイスに感嘆。映像は、アンダーソンとの念願の初タッグをはたしたディカプリオの「冒頭からずっと張り詰めた緊張感があって、最後までまったく途切れない。息する暇を与えない」というコメントで結ばれる。

テイラー演じるカリスマ革命家の疾走を横から捕らえた鮮烈なショットテイラー演じるカリスマ革命家の疾走を横から捕らえた鮮烈なショット[c]2025 WARNER BROS. ENT. ALL RIGHTS RESERVED.

初解禁された場面写真は、道場に駆け込んだボブがセンセイからライフルを手渡される場面。続いて、テイラー演じるカリスマ革命家の疾走を横から捕らえた鮮烈なショットと、ホールが扮する革命家仲間が秘密作戦の説明を受ける場面。そして、「自由とは恐れないことだ、トム・クルーズみたいに」とボブを砂漠に放りだしたセンセイが、交通違反で止められた姿を捉えている。

メイキング写真は、アンダーソン監督が、カメラを載せた撮影用車両の窓越しに、ディカプリオとデル・トロに話しかけているカット。メガネをずらしたPTAは、ディカプリオを見つめ彼の声に耳を傾けている。隣のデル・トロはガラケーを手にしているようだ。

そのタイトルの通り、次から次へと繰り広げられる怒濤のチェイスバトル、その先に待ち受けるボブと娘の運命とは?ディカプリオ主演最新作『ワン・バトル・アフター・アナザー』をぜひ劇場で目撃してほしい。

文/鈴木レイヤ

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