【朗読】こういう朝を – 瀬戸内晴美 <河村シゲルBun-Gei朗読名作選>
こういう朝 を瀬戸内 はみ朗読ケリー 白とインターホンのチャイムが半分もなり 終わらないうちに女が内側から玄関の扉を 押した。 つい塗料の気発性の匂いが叩きつけるよう に流れ込む。 扉の隙間から白いトランクをまず突き出し た 。トランクはすっと外の男の手に引き取ら れる。急に軽くなった右肩から斜めに女が 体を出し、最後に緑色のボストンバックと 左手が半開きの扉から引き抜かれた。 扉が閉められた 。女は男の顔を全く見ないまま扉に 向き直る 。ボストンバックの下げを握りしめている 手のひに小指と薬指で押さえ込んでいる鍵 を右手に 持ち直しほとんど無意識に鍵穴に素早く 差し込む 。2階回しの鍵はこの部屋に移ってきて 初めての経験だったが、しばらく女の指は その使い方に慣れてきたところだった 。本当に臭いと女は鼻を仕めながら匂いの 出所を探すように辺りを見回す。 匂いは昨日の朝から気づいたもので部屋の 中ではさほどでもないけれど廊下や洗面所 ではツンと鼻を突き上げるようにきつく 匂った。 扉の外は狭い薄暗らい踊り場になっていて 、それを向かい合った2つの部屋の白い扉 が挟み、片側の階段の折り口と エレベーターの青い扉が挟んでいる。 男は無言のまま開いたで女のボストン バッグも取ろうとした。女は首を振って こばみ、右手のひに乗せた鍵を細い顎を 引きつけ、しばらく見つめた 。それから不に手を伸ばすと、まだ殻の 新聞の口にその鍵をゆっくり落とし込んだ 。 金属の触れ合う乾いたか高い音がぎくっと するほどありに響いた 。初めて女は男を振り向いてその顔を見た 。男の怯えたような目が眼鏡の中で凍り、 ソ傷を作って血の滲んだ口の橋が低く神経 室に震えている 。こんなに背が低かったかしら。ハイ ヒールでも運なら私の方が見下しそうだ 。女は初めて見るように男の全身を つくづく見つめた 。青い光った扉が真ん中から真に刃物を 入れたように左右に開くと男が目ですがる ように女を促した 。男の背にゆっくり両側から歩み寄って ぴったりと中央で閉まる扉を見つめながら 女はふと23日前からどうしてもしずくが 漏れ続けて止まらないトイレの手洗いの線 を思い出した。もう1度管理にしっかり 電話しておかなけれ ば本当にあの管理は無責任なんだ からそう思った途端自分の今しようとして いることを思い出し女は目立たないほど 赤くなった 。 今私は駆け落ちしようとしているんだよ。 を自分に言い聞かせるように心に呟いてみ て女はびっくりした 。駆け落ちなどという言葉を今度のことで 1度も思い浮かべたことがなかったからだ 。女は自分の今の立場にまだ半神半義の ようなところがあった 。エレベーターに入っても5章大事に トランクを膝の前に両手で下げ下ろそうと もしない目の前の男の顔にちらと目を走ら せながらこんな 男と女は考えていた 。それにしてもあの管理人くらい無能なの は滅多にいるものではない。4つにもなる 1人を1日中膝に乗っけて猫可がりする ことにしか脳がないのだ から管理人のバセ同士病のような大きな 飛び出した目が女に見えてくる。バセ同士 病は女だけの病気だったかもしれない。え ?男がかれたような知り上がりの声を唐突 に出した。何?いや、今何か言わなかった ?いいえ、何にも何か言ったように思った から。今日初めての会話がこれだった。女 は急にがっかりした。自分も思いボストン バッグを下げたままなのに気づき、それを 床に下ろした 。全く遅いな、このエレベーター 。口ほどイライラしてもいない口調で男が つぶやき終わった時、エレベーターが床に ついた振動が女の体の芯を突き上げてきた 。廊下は暗くその果てに広がる都まだ深い 闇に溶かされている 。午前6時という約束通りの時間に男が女 を迎えに現れたのだ。男も女も時間を守る ことにかけては神経室に幻格でその点だけ が2人の似ている唯一のものかもしれない 。 寒くないですか?男が妙によ行きの言葉で 聞いた。大丈夫よ。女はそっけなく答えた 。狭い廊下の両側に角の扉が新明にいらん 様子は入院病棟のように見える。どの扉の 奥もほとんど同じ間取りの部屋が 並び大道正位の家具が置かれ、似たような 場所に花と絵があるはずだ。同じ広さの 台所では同じ型のステンレスの流しが光り 、同じ白塗りの戸だが釣られ、それだけは やや代償のある冷蔵庫が右肩隅に収まって いる。自分の部屋以外まだどこの部屋も 訪れたことがないのに女はこのアパートの 全ての部屋をかつて確かに訪れその家具に 触れたり椅子に座ったりしたことがある ような感じに捉えられる 。このアパート夫が選んだ時あまりに しばしば部屋の緑図を眺めすぎたせいかも しれない。彼女たちの部屋は4種類ある タイプの中で最も数が多く最もポピュラー なものだった。どの扉もロード止めされた ように固く壁にしがみつき薄暗い廊下の 明りを鈍く跳ね返している。扉の中に隠さ れている似たような寝室の闇 。あれからまだ30分と経ってはいないの だ。夫がベッドをきしませて根がりを打ち 、こっちへ顔を向けてちっちと下を鳴らし た。小の泣くような眠りの中の下打ちは夫 の癖の1つだった。この下打ちげが気に なりたのはいつ頃からだろう?女は 思いがけない発見をしたようにそれを 思い出そうとするが私の生活に関する記憶 の網の目はほぐそうとするほどこがって しまいその糸口を見失ってしまう。それ ほど事件や思い出が帯びた正しいからでは なく、光の差しられるようなこれという 賑やかな思い出や決して忘れられないほど 強烈なショックを受けた事件がないから だった 。細い弱々しい糸ほど傘が増えるにつれ もつれ一旦もつれたとなるとまるで鳥持ち のように粘りついて決してほぐしきれない ものだ。ちょうどあの弱い細い糸みたいな ものが自分たちの日常なのだと女は思う 。すると今日この取り持ちのような日常の 中から抜け出しすっきりと体を洗おうとし ている自分の計画に密かに心が涙立って くるのだった。夫はそれを知らない。 まるで気づかずまたちっちと下を鳴らして いる。いつかテレビをけっぱなしにして 編み物をしていた時、ふっと気がつくと 模様編みを一段間違えていた。思わず 下打ちが出た時、夫の癖を思い出した。 なんだ、こんなことだったのかともう一度 自分の下を鳴らしてみた。下の先端を上場 の裏につけて軽く弾くとネズミの泣くよう な軽い音が何の増作もなく出る。 ちっちっと無意味に下を鳴らし続けている と不に涙が上げてきて女はそんな自分自身 に戸惑ってしまったのだ 。夫婦の寝室に隙間もなく溢れている案は 上等の毛皮のような滑らかさと温かさで女 の剥き出しの肩や胸を包み込んでいった。 動しけっぱなしの暖房のせいで闇は 乾き切り、女の喉はセロハンを貼り付けた ようにっている。もう浅い眠りから目覚め て随分の時間が経ったような気がする 。新しいこのアパートに移っても女の 不民症は一向に治らなかった 。いいわ。気を映すと言うじゃないか。 きっと新しいスに行けば何もかも変わるさ 。君のうつ病も治ってしまうよ。夫は名の ような口調で選択した 。女は闇の中で冷たく笑う 。新しい川袋に古い酒を入れるものでは ないのだ。これまでの家は夫の親譲りの もので焼け残った古い広すぎる屋敷に妖魔 は1つもなくこのアパートに移る時家具も 一切新しく帰れたものだった 。家具を選ぶため、都内のデパートの家具 売り場や街のか具屋をのき並み回り歩いて いる間だけ、女もうすっかり死に耐えて いるとばかり思い込んでいた情熱が蘇って きたような気持ちになっていた 。女は風腕を伸ばして闇の中を正確に電気 スタンドのスイッチを探り当てる 。子供の頃愛用した自分の顔より大きかっ た手のような円形のスタンドに明りがる。 まんまい傘が黄色い明り に傘は内側からポーっとフグ長のような 淡い光を放つ。それは傘のうちだけに こもるくらいの光で周囲にせいぜ月の傘 ぐらいの攻房をせるがベッドの女の裸の肩 までは届かない。丸い傘は全体に隙間も なく国際色が施されている。その色も昔 持った手間のように艶を含んだろ臭い 絵の具で塗り込められているのだ。 何の花とも知れぬ中風の花の頭案が びっしり密に描かれている。傘は薄く見る からにもろそうに見える。ランプのガラス のほやよりも薄い傘は子供の頃縁日で 見かけたアザイク屋の口が吹き出して作る 雨の鳩の腹を思い出させる 。子供の指先の一でもろく破れてしまう 雨工の雨のうっさ けれどもスタンドの傘は女の指が力を込め て叩いてもビクトもせず女の手のひが 撫でると柔らかな温かさを懐かしく手のひ に押し返して くるキャメルスキンというやつですよ。男 の声が真横でして、女は手にマりのような スタンドを持ったまま振り向いた 。朝のデパートの外国製品のガラクタの 片隅だった。男のめくり上げたわ、それ から痩せた骨ばった腕が出ていた 。ボタンを2つ外した挨拶はのだけが硬く 男の長い首を突き上げていた。 尖がった喉仏が女の目の先にあった 。楽の胃袋でできてるんです。男は女の顔 を見ないでスタンドを見ながら言う。油の ない髪が相当伸びて額体にも襟り足にも 覆いかぶさっているのになぜか男は涼しい 感じを持っていた 。違ったかな?落ダの暴行だったかもしれ ない。男は独り言のように呟いた。買っ といた方がいいですよ。1つしかない。女 は男の言葉の途中からそうするつもりに なっていたので売り子を呼んでそれを渡し た。 眠られない夜の長さを女はよくその丸い傘 に手のひを伸ばした 。ほかな温かさは中の明りの電熱の低さの せいだった。それ以上の熱量に落ダの川は 耐えられないのだという。 砂漠を覆う果てしない空のつやめいた闇や あるかないかの星空の巡りや明るすぎる月 の光や月光でさ波たち海のように見える 砂漠の無変差が女の胸を満たし神経をなめ てくれる 。女の体から降りてやたって男が乾いた声 で言った 。本当なんだな。 やっぱり朝のデパートでは必ずこういう ことを待っている女が何人もいると言うん ですよ。信じてなかったけど友達と駆けを してしまったから 。男は裸になると見かけよりずっと若く 水じしい体をしていた 。出だらめでいいから名前を教えてくれと 寝った 。最後に名前を呼ばないとダメなんだ僕と 言った 。女は夫の最初の裏切りの相手自分の従の 名を口にした。男は最後に女がびっくり するような大きな声で教えられた名前を 叫んだ。そして信じられないほどの 帯びたしさで女を汚した 。アパートの廊下にはあの鼻をつく匂いが ほとんど固形物のような脳をみさでこもっ ていた 。何でしょうこの匂い?昨日からなのよ。 女はいいボストンバッグを持ち直そうとし た男がそれを取り上げた。重いなあ。2つ とも12泊の旅と思っている男が初めて女 の荷物の傘に気づいた。いやね。この 匂いどこかまだ塗装してるんだろう。嫌だ わ。本当にシナみたい。女はシナーの匂い を知っているわけではなかった。イライラ しちゃうでしょ。僕は別にアトリエみたい で面白いんじゃないですか。長い廊下が 尽きった。車が来てるんでしょう。男は 曖昧に頷いて自分から先に玄関のロービー を外の闇へ出ていった。車は玄関脇の道路 にうずくまっていた。男が車の扉を開ける と賑やかなジャズが溢れ出してきた。女は 戸惑い立ち着くんだ。この車女が男の顔を 見て聞いた。ええ、とにかく乗って男が 低い声で行った。車はタクシーでなかった 。小さな灰色の車の中はゴミゴミしていて 、相当使いふされている。いつ掃除したか 分からないような誇りっぽいシートには 敷き物1つなかった。女の座った背後から ジャズピアノの音が一層想像しく溢れ 続ける 。女に背を向けたまま運転手は振り向か なかった。襟り足とわずかに見えている 片方が体操若い。これまで若いと感じてい た男の日ではない。男がマイシートの助子 席に乗り込んで車は走り出した。男も運転 手も黙りくっている。障害はまだ全く暗く 。所々残ったビルの窓の明りやの島が 弱々しくまたいている 。法学音痴の女は車がどこを走っているの か分からない。その上こんな暗さの中では 見覚えのある町もまるで未の国の何も知ら ない町のようによそよそしい表情で 取り着く島もなかった 。地下鉄の道路場が道の半分を占領して いる大道通りに出た時、女にもようやく車 の方向がおぼにつめてきた 。赤い明りをの木につけた小さな交盤の中 でうだれた若い女とジャンパーの初老の男 を前にして同眼の純差が胸を張って何か 言っている。 ラーメン屋の屋台に首を突っ込んで の長い足がまたを開いている 。車が闇の中から光の王を引いて送り返し て向かってきたりする 。高速に入った方がいいのよ。女はどう やら高速道路の入り口へ向かっているので はないらしい方向に気がつき、声をかけた 。高速へやってくれているでしょう。 男がバカ丁寧に運転手に話しかける 。豪速の入り口ってどこなの?運転手が 初めて口を開いた。のんびりした口調が女 を驚かせた。とこってまあ嫌だわ。あんた 知らないの?白たじゃないの?女の声が 尖がった。君違うんだ。違うんだよ。男が 慌てて片手で女の口を塞ぐように腕を 泳がせ振り向いた。あのね、この人はね、 白卓じゃないんですよ。男の声は女より 運転手に向かって言っているようだ。あら 、そうなの?じゃあどうして助けてくれた んだよ。この人の方からね、声をかけて くれたんだ。男は女に口を聞かせいとする ように一層咳で喋った。 越世駅の前から車が拾えなくて四で 立ち進んでいたらこの人が車をすっと寄せ てきて聞いてくれたんです。男の口調は女 との関係を他人に悟られまいとでもする ように一層馬カ丁寧さを加えてくる。事情 を話したら空港はよく知っているからお 乗りなさいと乗せてくれたんだ。それ じゃあやっぱり白卓じゃないか。女は口に 出てきた言葉を飲み込んで男の声を待った 。この方はね、仕事の帰りの途中なんです 。あら、そうご親切にね。どうもすいませ んわね。ちっとも知らなくって。でも あなたお帰りが遅くなるでしょう。女は 使ったことのないはすっぱな調子で言った 。いや、いいです。どうせあと帰るだけだ からでも高速に入ってくださらないだから どこなのかな?高速の入り口ってあなた 高速入ったことないの?空港へ行くん でしょ?空港なら行ったことあるけど男は ジャキのない声でのんびり言う。その時に なった女は急に不安を感じてきた。車は 時々むやみにブレーキを効かせたり、 ガクンとつんのめりそうにし死んだりする かと思うと顎がガクンガクンとするように 飛ばすのだ。あなた知らないの?女は運転 手の首から男の方へ視線を移し、尖ってき た声で言う。この辺りからは僕も乗った ことないんだ。男はさっきより元気の 亡くなった声で言う。切ッ符は飛行機の 切ッ符は買ってるんでしょうね。 もちろん男の声が侮辱でも受けたように 尖ってきた。何時なんですか?飛行機。女 の口調が尋問町になった。女の頭の背後 から暴弱無人にサックスが成りはめく。 その音に突き飛ばされたように車は速力を 増した 。女は運転台の若者の前にある即時計を 見るのが怖かった。90と100の間で 震えている黒い針が見えるようだった。 丸い膝を折って座った黒棒の酸っぱ高かな マスコット人形がくるくる中じるになって 旋開している。金色の長い人形の髪が奥義 型に広がり光の輪のようになる 。7時40分。男の声が気の抜けたビール のようにつく。え、7時40分ですって。 7時40分の飛行機に乗るのに6時に迎え に来たんですか?だって6時に家を出た いって言ったのはあんただろう。それには 答えないで7時40分なのにと女はまだ 不服そうに呟いた。次々追い越していく車 はタクシーが多く空くなかった。こんな 時間仕事帰りなどという親切の車に ウカウカ乗り込むなんてなんという不用意 な男だろう。運転台の若者はジャズと 合わせて軽く口笛さえ吹いている。2人の 見知らぬ男女を街で拾ったことなど全く 忘れ果ているような態度だ。気がつくと車 はジャズに合わせて腰でも振る女の子の ように新刊とした広い道路をジグザグに 塗っているではないか。女の背筋に冷たい ものが走った。この男は酔っているのでは ないだろうか。若い男の首筋はむしろ清潔 で薄い耳タブは車内灯の薄い光に青白い 貝殻のように冷たく光っている。酒の匂い もしない。い眠っているのではない証拠に 時々口笛の切れ橋が女の耳をかめてくる。 仕事の帰り。朝の6時に人に着く仕事とは 何があるだろう?深夜スナックのバー天化 防意バンドマン食事校日の雑式者映画の エキストラ思いつく限りの職業も女の想像 では数が知れている。若さから見ると今 流行りのタイマ遊びでもしていたのでは? そこまで思いつくと女は取り肌が立つほど 怖くなってきた。この若者の容気さとこの スピードと運転のしりは薬に寄ってる証拠 ではなかったのか。降りた方がいいんじゃ ない?女は低い声で男のせをついていった 。声が小さすぎて聞こえなかったのか。男 は無言で振り向いて女の顔を見た。 高速に入ってって言ってよ。僕も分から ないんだ。滅たに高速なんかへ入らない からな 。教えてくださいよ。どこから入るの? 別れはいつでも入りますよ。若者の声は ますます明るくほとんど歌っているように 聞こえる。1時間40分もあるんだから どっち道ち時間はたっぷりあるかと言って このまま当てもなく走り回っているのでは いくらある時間でも限度があるというもの だ 。どこを走っているのかしら?なんだか 全然空港と反対の方向に向かって走ってる ような気がするわ。女が独り言めいていっ た。そうね。僕もそう思うな。若者が平然 という女は思わず腰を浮かせた。力がある なら若者の頭を殴るか首を閉めてやった だろう。恋にふざけているのか頭が おかしいのか。聞いたらどうなの?誰かに お聞きなさいよ。女は若者をもう相手にし ないといった調子で男に向かっていった。 聞くにもこうスピードを出してちゃう。男 は若者にスピードを落としてくれとも止め てくれともいう再格もないように絶望的に つく。歴とした白卓の方がまだマしだと女 は怒鳴りたくなってくる 。相変わらず車は闇の中をまるでフェリー ボートが中を飛ばしているような勢いで ジグザクに走り続ける 。女はマシートの背にしがみついて車窓に 飛びっていく。明りの流れを呆然と打ちめ ている。明りという明りが黄色や赤や緑の 糸になってセロファンの紐のように光り ながら行案を縫う。今にも背後から パトカーの鋭い形跡的が追いかけてきそう な幻想に取り憑かれ、女は頭の芯が 燃え上がってきた。波気が飛びしり橋を 渡り、四つをいくつも渡る。左手に交板の 赤い明りが見えた。止めて止めなさい。女 が金切り声になって怒鳴った。車が しばらく止まった。しかしもうその時は 交番は春が彼に通りすぎてしまって道を 聞きに行くには遠すぎた。交番へ戻ってよ 。あったでしょ?左側に。女は車を降りる ということを完全に忘れきっている自分に 全く気がつかない 。大番園なぜ行くんです。若者が蹴ろりと した声で言う。声はあくまでザキがなく、 この上なく素直な目の色をして振り返る。 道を聞くのよ。1番近い高速の入り口を 聞くんですよ。なんだ。そんななら別にお 周りに行くことないですよ。若者は自分の 真横の車窓を開いた。ゾっとするほど 冷たい空気が流れ込んできて、この朝が夢 でも妄想の中のものでもないことを女に ありと感じさせる。若者が車窓の外へ 向かって手を振ったので1台の車がのろ 走り寄ってきた。その車はこっちの車と 並ぶと2台の車は調京されている競馬か 何かのように流行るのを無理に波足で 歩かされているような感じで2台とも じリじリ進み続けている。同じ速度で走り ながら若者と運転手は声高に話し合った。 向こうの車の後ろシートにはちょうど女の 夫くらいの男が正体もなく眠りこけていっ た。 だらしなく両足を開き、シートから今にも 尻がずり落ちそうな形で首をのげらせてい た。やや傾いた首のせいでちょうど半開き の口が女の窓からすぐ目の前に見える。女 はその口からちという下打ちを聞いたよう に思った。一瞬その男の顔と夫の願顔が 重なった。女は男たちの話し声を遠い風の ように耳に通過させながらまだ自分の出本 に気づかず眠り続けているだろう夫のこと を思い浮かべた 。今朝自分のベッドから足を滑り下ろし ながら女はキャメルスキンのスタンドの 淡い光を差し向けて夫の願顔をもう一度 つくづく眺めてきた 。夫の願顔をこんな風に眺めることは女に とって今日に始まった癖ではなかった 。最初は夫からそのうち女自身からも諦め て遠がっていった夫婦の正愛の記憶はもう 子供の頃聞いた日曜学校のオルガンの寝色 のようなバクとした懐かしさしかない。 同じ時間に目覚め、同じ時間に朝食を取り 、同じ後ろ姿で靴を履き、出勤していく夫 。帰りはいつでも真夜中を過ぎている。 もう起きて待つのもやめてしまって、女は 眠れないでいる夜でもベッドから出て 迎えようともしない。眠ったふりをして いると夫は忍び足で寝室入ってきて女の 毛布を肩にかけ直してやったり、足を くるみ込んでやったりする。そして自分で 自分の川をはぎ取るような作って服を 金ぐり捨てベッドに潜り込む。稀れに女が 起きて水差しの水を注いだりしていると やっぱり眠れないのかと思いがけない しっかりした声を出し女を驚かせることも あった 。女は夫の願顔を見つめる時、起きている 夫より行分を理解したような気持ちになっ た。夫の願顔は起きている時の表情からは 想像もされない苦重に満ちたものだった。 まるでを被せたように面代わりしてしまう 夫の願顔を見つめていると、この人はこの 人で苦しんでいるのではないかとふっと心 がなめられたりすることもあった。いつ だったかやっぱりそうしてつくづく夫の 願顔を見ていたら思いがけず夫がふっと目 を開けて女を見つめた。目を開いた途端、 夫の顔が戻ってきて、根顔の上に新しい面 のように張り付いた 。願顔が夫の本当の顔なのか、起きている 方が夫の本性を表した顔なのか、女には 分からなくなった。夫は瞬きもしないで女 を見て微笑した。夢を見ていたと夫がその ままの姿勢で言った。へえ。どんな夢? たった今の願顔のふけた深刻そうな表情を 思い浮かべ、女は夫の声を待った 。どこだろうな。とても綺麗な湖へに行っ てる夢なんだ。空がね、緑色なんだよ。 緑色でもやっぱり空は空だったよ。ちっと も不自然じゃないんだ 。湖はお祭りかなんかで旗を立てた船が びっしり浮かんでいるんだ。どの船からも 音楽が聞こえてまるで賑やかったらないん だ。緑色の空に絶えなく花火が打ち上げ られる。昼間なのに花火が光りながら幻の ような花を次々咲かせるのがはっきり 分かるのさ。僕はどこにいると思う ?湖の真ん中の流東劇の船でちごさんに なって座ってるのさ。7歳の可愛らしい さん。お城いをつけて牛若丸のような丸い 眉をおでこで描いて玉ムシ色に光る口紅を つけてさ、頭に冠りをくり付けてるんだよ 。子供の時ね、祭りの出汁に乗る。子供が 毎年腸内から1人選ばれるんだ。6つの年 。僕も選ばれたんだけど消高熱にかかって 出られなかった。7つの年はもう他の子供 が選ばれた。それが残念だったんだね。 きっと今頃あんな夢を見るなんて。しかし おかしいな。そんなこと何十年思い出した こともなかったんだよ。夫はいつになく 珍しく情絶になって喋り続けた。そんな夢 を見ながらあんな切なそうなふけた表情の 願顔をしているのかと思うと女は夫も案外 心の多く底は孤独なのではないかと思いし た。 さ、夫が目を覚まし、いつものように新聞 を持って長い便所に入り、出てきて洗面所 で顔を洗ってから食卓に向かい、そこで もう1種類の新聞を広げるだろう。その時 いつもならばと夫の鉱物の梅干が出るはず なのだ。夫は待つ。新聞をいつもより丁寧 に時間をかけて読みながら待つ。 とうとう彼はおいと台所へ向かって呼ぶ。 返事の帰ってこない勝手の違いに夫は 初めて今朝が台所から水音もガスの音もし ないのに気づく。おいともう1度呼ぼうと した声を喉で凍らせ、夫は初めて新聞から 手を離す。女の目には夫の動作の全てが手 に取るように見えてくる。女は書き置き7 枚置いてこなかった。何も残さないでも妻 がある朝突然いなくなったという事実だけ で夫は全てを悟るだろう。いつまで待って も万家と梅干の出てこない食卓に肘をつき 、彼はこれまで妻が当然のようにいたこと の不思議さに思い当たるだろう。 体の触れ合いがなくなる以前心の触れ合い があったと言えるだろうか 。彼はしばらくして部屋を改めて見回す 。額も花もテーブルクロスも初めて見る ように新鮮に目に入ってくる。この テーブルクロスはいつ変えたのだろう?白 と青の洗いチェックのビニールだとばかり 思っていたのにベージュの中に白い円が 抜いてありその中にも縁取りにも小花が いっぱい油え風に描き込んであるのだ。 シラメンの蜂には銀神など巻きつけてある 。これはピンクのセルロイドのハカバーを かけてあったのでは?いや、あれは会社の 部長室の白いシラメンの蜂の方だったかも しれない。彼は立ち上がり台所へ入る。 生前ともあるべき場所に収まった台所は 全ての器具が磨き上げられ、ひっそりと 朝日を吸い込み、妙によそよそしい表情で 見慣れない侵入者にそ歩を向く。鮮やかな 黄色の放浪引きの夜間にはもうたっぷりの 水が入り、ガス台にかかり、合線をひねり さえしたらいいようになっている。彼は ガスの添加スイッチに指先を当てただけで 救んでしまう。スイッチは代償4つも並び 、どれでどこにつくのか分からない。この 新しい住まに移って以来、彼は台所に入っ てきたことがあるだろうか。ガスは古い これまでの家のようにマッチをつけなけれ ばつかないものと思い込んでいるのだ。家 を沸かすことを諦めて彼は冷蔵庫を開けて みる。冷やした水とコーラを見つけほっと する。水を美味しく飲ませるのが自慢だっ た妻はウイスキーのカラビンに何本も置き の水を溜めて冷やしておくのだ 。うちの水きの匂いがしないでしょう。客 に自慢していた妻の声を思い出す。妻は 本当に出ていったのだろうか。咲夜2時 過ぎ帰ってきた時、クリップを巻きつけた 頭に熱カチーフをかぶり、胸の上に手を 組んで眠っていた妻。胸に手を置くと嫌な 夢を見るという名心を信じている彼は妻の 手をほき、体の両側へ直してやったのだ。 あの妻が出ていった。 彼は自分の妻のいないことをちょっとそこ まで言ったとは決して思っていないことに 気づく。ある日突然こうして妻の消え去る ことを深い願望を込めて何度思い描いた ことか。しかしと彼は冷たい水を瓶の口 からラっぱのみしながら思う。人はこんな 晴れた明るい早朝家出をするものだろうか 。そうだ。夫が起きるのはいつでも7時を 過ぎてからだと女は考える。車はまた走り 始めている。分かったんですか?みち女は 男の背に向かって聞く。ああ、そうらしい 。男は昨日抜けたような返事をする。 ジャズを止めて欲しいと思う。しかし ジャズを止めると今朝まで働いていたと いうこの若者はい眠ってしまうのではない だろうか。車の外の闇はまだ濃く女が たった今意識に描いた我が家の台所の朝日 の眩しさはこの深い闇の底には探り用も ない。相変わらず車はめくらめ法のような 勢いで走り続ける。今度はむやみに通りを 曲がり、右や左に曲がりくねる。突然川端 へ出た。川は激しい音を立てて流れ、川端 にはずっと柳が植えられていた。何川? 全く見覚えのない川のたまいに女の声が 不安にかれてきた。まだ東京のシ中だろう か。見たことねえな。こんな川。若者は まるで楽しんでいるような口調でいう男は もう形状に惹かれていく受刑者のように 黙りくってしまった。あのね、あなたもう 飛ばさないでちょうだい。時間はあるん ですから。それからもうどこかで下ろして くださいな。女はとうとうたまりかねて いった。そう、こっちはそれでもいいけど 。若者は一向に気に触った風でもない限り のない口調で言う。でもどうせ羽田に行か なきゃなんないんでしょ。送ってあげるよ 。悪いものじゃあ。ええ、ありがとう。で も私たち急ぐのよ。だって飛ばさないでく れって今言ったじゃないの。でもそれは女 は絶くした。なんということになったの だろう。これではまるで囚人だ。若者は 正気なのだろうか。女はもう最後に残った 唯一の期待を込めて男の肩をついたね。 降りた方がいいんじゃなくってこの方には 悪いけど。うん。でも僕ももう道が分から ないよ。今ならまだ車を乗り換えれば 間に合うのよ。まだ30分くらいしか走っ てないでしょ。女は時計を見ていった。 しかし行った途端自分の時計が信じられ なくなった。とても30分なんてものでは ない時間だった。それでも車の外は一向に 開けようともしないところを見ると、 やはりまだ7時にはなってないのだろう。 空はいくらでもあるわ。ほら、今のも。あ 、あれも自分たちの車が追い越していく車 という車が今は空に見えてくる。その時車 がすっと急に速度を落とした。驚いたこと に若者は道路の小さな交板の前で車を止め たのだ。若者と双子のように似た道眼の 若い巡査が机の上で1人弁当を食べていた 。若者がまるで友人に呼びかけるように 巡査に声をかけて道を聞いた。口いっぱい のご飯を放張ったまま若い銃さんが出てき ていった。違うよ。それは丸き反対じゃ ないか。あなた降りてよく聞いて いらっしゃい。女は男の肩を今度こそ邪に 着いた。男は大なしく車の外へ出て車の 頭部を回り巡査の方へ近づいていった。 若者も外へ出ていた。3人は揃って狭い おもちゃ箱のような交板に入っていき、壁 に貼り付けてある地図の前に立った。巡査 が鉛筆で地図を示し、2人の男は叱られて いる小学生のように唸られて頷いてばかり 。逃げるなら今だ。突然女の胸を光る蛇の ようなものがすり抜けていった。今だ。今 なら帰れる。あの明るい清潔な台所へ。 昨日磨き上げたばかりの窓ガラスからは 真っ白に雪を頂いた富士が真向いに見える のだ。風のある晴れた日ならそれより低い 山脈もくっきりと見めることができる 。34日前から女の窓には鳩が来るように なっている。大きなよく超えた鳩は人慣れ がしていて女の顔を見ても逃げ出さない。 女の巻いておくパンクズをもう覚えている 。どこかの買いだろうか。女は逃げようと 思い、帰りたいと思うほど体は凍りついた ように手足が動かなくなっていった 。2度目のあ引きの夜、あのままこの男と 出会えていなかったなら、女は自分の胸に 浮かんできた唐突な思い出に驚かされる。 2度会うつもりはなかったから最初の誘い に応じたのだ。今度はいつコートのすれに 手を通しながら当然のように男が言った時 、女は言葉を飲み込んだ。そういうわけに はいかないのよ。どうして ?男は気合ったコートのボタンを止めず、 女の足元にうくまり、女の腰をて頭を すり付けてきた。女は自然にそこへ手が 伸びた。男の髪の柔らかさと豊かさに同機 が高まった。 夫の髪は固くブラシのように切り口が 手のひに触れる。しかしそれももう遠い 記憶だ。もう何年も女は夫の髪などに触っ たことがなかったねえ。いつ?女の反応を 押し付けた顔に確かめた男が促した 。木曜日。女の声がかれた。木曜日は囚人 出かける から岩デモのことまで口ば走ってしまった 。約束の木曜日はその辺りはデモの学生で 溢れていた。さっきた学生と機道隊が道の ほとんどを占領し広場も大通りも通行止め になっていた。デモは始まったばかりで いつるともわからない。最初の日、2人で お茶を飲んで別れた喫茶店は広場に向かっ た散歩道の片隅にあった。女は喫茶店に 独々しい緑色の鎧いが下ろされているのを 遠いビルの影から眺めた。店を閉めると 開いている時の半分くらいの小ささに 見えるのに妙に関心しながら女は物み高い 矢馬の群衆の中からそっと身を引いた。 約束の時間はもう10分過ぎていた。これ で良かったんだと思い、女は喫茶店のある 裏通りの道へ入っていった。保険会社の ビルや未進会社のビルが並んだその通りは 一筋向こうの広場の騒ぎが信じられない くらい新刊としていた 。がこの遠にはどこよりも早く忍び込んで いるように見える。女の靴音がそこから かってきた石畳を打ち、谷間のようなビル の底でさえた果だを呼んだ。 俯きがちに歩いていた女の前に人影が 立ちふがった。顔をあげ、女は口が引け なかった。3度あの喫茶店の近くまで行っ て見てたんですよ。でもとうとう来ないと 思ってこの通りへ入ったら男は笑って額体 に落ちかかってきた髪をうるさそうに首を 振って払った。女は全身に男の髪の感触を 思い出し 黄昏れに今すぐその場で自分と男を かき消して欲しいと願った 。若者は意気込み、男は相変わらず絶望的 な表情で車に左右から入ってきた。 女はもう2人に声をかけなかった。車は 再び勢いよく走り出した。この朝は永久に 開けないのではないかと思われたのに ようやく今頃になって社外はほのかに 明るんできた。明るさは水のにむような 穏やかさと素早さで広がっていく。 の空の色も映り始め物の影が長い闇を 追い払い次第に道の両側にうっすら とみ出してくる。車は走り続け数えきれ ないくらい道を曲がり広場を横切り橋を 渡った。男も若者も口を効かない。もう 10数年も帰ったことのない故郷の島へ 行ってみたいと男が呟いたのがきっかけ だった。 昔は海賊しか住んでいなかったというその 島のどの家の庭にもマ頭をつけたように 輝いているという大きなみかの木の話を 聞いた時から女の方がすっかり乗り気に なった度だった。休みが取りがいという男 を消しかけて女は出発の用意をさせた。 できるだけ早い飛行機を選んだのは早く 帰りたい男の計画からだった。な女の旅の 荷物を見るまで男は女の計画など夢にも 知らなかったのだ。ただ1泊かせぜ2泊の 争だと思い込んでいた。あらと女が呟いた 。男たちは聞こえなかったように返事をし ない 。立ち食い豆腐って看板が出ていたわ。 豆腐の立ち食いってどうするのかしら?男 は2人ともそれにも答えなかった。街は もうすっかり開け切り、家いが雑な形と 色彩で倒れかかるように車の行手に 押し寄せてきた。突然女は不縁の避けた ような声をあげた。車の行手に見覚えの ある曲うこともないチョコレート色と白の タイルで固めた煙突のようにひょ高い建物 が現れたのだ。その11階に夫が今頃目を 覚ましかけている女のアパートの前傾だっ た。やめておりましょう。乗り換えた方が いいのよ。女は叫んだつもりだったが男 たちは相変わらず黙りくっていた。気が つくとジャズもいつの間にか病んでいた。 選び抜かれたとっておきの名作朗読文芸州文芸ホラースリラーサイコサスペンス生に潜むミステリアスな空間の数々おすめはよろしかったらチャンネル登録ボタンを押して ください。
#文学 #朗読 #瀬戸内晴美
作者49歳の年初に執筆。
雑誌「群像」三月号に掲載された。
作家 井上光晴さんと抜き差しならなくなった頃….
実はカトリック修道院に入ろうかと思い、
偉い司教様について聖書の勉強を始めた….と、
御親戚の作家 長尾玲子さんから伺いました。
すさまじい人生の始まりだったのですね。
@名作朗読チャンネルBun-Gei
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瀬戸内晴美(寂聴)1922~2021
徳島県徳島市生まれ。
東京女子大学国語専攻部 学位は文学士。
天台宗 尼僧 僧位は大僧正。
生きることは愛することを、座右の銘に。
数多の人生遍歴を重ね今も尚、前を見続けている姿勢は感動的だ。
作家としても、これまで多数の著作により多くの文学賞を受賞。
いち早く「ケータイ小説」のジャンルにも進出し、
新境地へのチャレンジ精神は旺盛そのものだ。
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ケリー・シラトリ(けりー・しらとり)
1961年 東京生まれ。
メディアクリエーター・女優・作家
幼少期より劇団に所属、子役として舞台等で活躍。
文化放送アナウンススクール卒業。
学生時代はラジオ・TV等放送局でアシスタントとして活躍。
海外生活に長け文筆家としてコラム・エッセイなど多数掲載。
FM局MC、司会業、朗読会等多数。
パロディ、バラエティ、ミステリーまでこなす実力派女優。
現在は作家・シナリオライター・放送作家として幅広く活躍中。
