2024年は、個人的にはようやくコロナ禍のステイホームから完全に日常が戻り、劇場に足を運ぶ回数もパンデミック前と同じくらいに戻った1年でした。「お家でシネマ」ももちろん楽しいけれど、大スクリーンで観るとやはり没入感が違い、映画が格別の映像体験に。

今年前半は『オッペンハイマー』『関心領域』と、シリアスな戦争映画の公開が相次ぎ、いつになく戦争の歴史や政治に興味を持って勉強しましたが、そこで得た「二度と繰り返してはならない」という気持ちを打ちのめすような、あまりにも凄惨なガザの現状に心が暗くなりました。その反動もあって後半は、何も考えずに観られる『涙の女王』や『チャレンジャーズ』で現実逃避。そんなメリハリのあった私の2024年エンタメベスト、5本をご紹介します! 順位はつけられないので、あえて順不同で並べてみました。

 

 


ドラマ『涙の女王』

観始めたら止まらない&中毒注意!大作映画から韓ドラまで、“シリアス”と“現実逃避”を両方楽しむ今年の私的ベスト5【エンタメベスト2024】_img0

Netflixシリーズ「涙の女王」全16話 独占配信中。


美男美女のキラッキラの世界を楽しむ、最高のラブコメドラマ

恋愛コラムを書いてはいるけれど、実はロマコメを好んで観ることはあまりない私。でもこのドラマは文句なしに面白かった!

一流デパートの御曹子であるヒロインと、そのデパートの社員の恋愛結婚が、お互いのちょっとした気持ちのすれ違いから冷めて仮面夫婦に。しかし夫が離婚を決意した途端、妻に余命宣告が下りて……。裏切りと復讐、庶民と大富豪の格差婚にオンマの愛。美男美女カップルに、華やかなファッションと上流社会の暮らし。韓国ドラマの「あるある」をこれでもかって詰め込んだ上、『愛の不時着』のパク・ジウン脚本となれば、面白くならないわけがない。

私は『私の解放日誌』で主人公のミジョンを演じたキム・ジウォン目当てに見始めたのですが、地味でイケてない設定だった『解放日誌』のときとは打って変わって、お金持ちのお嬢様をイケイケで演じるキム・ジウォンのハマり役ぶりに惹き込まれました。

それぞれのキャラクターを時間をかけて描く韓国ドラマではよくあることなのですが、こちらも7話くらいからどんどん話の展開がヒートアップ。キム・スヒョン演じる相手役のペク・ヒョヌの男らしく一途な性格に目がハートになり、最後の方はずっと「ペク・ヒョヌみたいな人と結婚する!」と騒ぎながら鑑賞(笑)。

観始めたら止まらない&中毒注意!大作映画から韓ドラまで、“シリアス”と“現実逃避”を両方楽しむ今年の私的ベスト5【エンタメベスト2024】_img1

Netflixシリーズ「涙の女王」全16話 独占配信中。

途中、愛し合っているふたりがちょっとした誤解からどんどんすれ違って行き素直になれなくなってしまう様子がリアルで切なかったです。

不思議なのが、鑑賞中は憎くてたまらなかったペク・ヒョヌのライバル役を演じたパク・ソンフンのことも、観終わってみれば『涙の女王』ファミリーだということでファンになってしまっていたこと。それだけ、どのキャラクターも個性が際立っていていいドラマでしたよね。

ライトに楽しめるかと思いきや、韓国ドラマってジェットコースターのような激しい愛憎劇が繰り広げられるので、最終話鑑賞後はぐったり。また中毒性が高いので『涙の女王』ロスになり、しばらく引きずりました。そんなところも含めて、日常からの現実逃避にぴったりな一本です。

発明を戦争兵器に転用される科学者の苦悩を描いた、傑作SF

 

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