【拝啓、ずっと大好きな人へ。】
あの時、あの映画で、あのシーンで、その佇まいに釘付けになった。
これまでも、これからも、ずっと大好きな憧れの彼女を
もしもいま、私の手でスタイリングすることができたなら。
スタイリストが女優たちに綴る、おしゃれという名のラブレター。

ヴァネッサ・パラディ

小嶋智子

高校時代にフランス映画を見始めて、出合ったのが『橋の上の娘』(1999年)であり、ヴァネッサ・パラディ。小悪魔的だけれどピュアで、女性からの共感も得られる存在感がとても新鮮に映りました。彼女はスナップなどで見られる普段の私服より、作品の中で役柄のファッションを着こなした時に、とてつもない魅力を放つと思います。映画のみならず、それはキャンペーンモデルを務めるシャネルの広告での愛らしい表現にも通じています。コケティッシュなムードを漂わせているから、肌が露出した衣装もいやらしくならない稀有な存在。実は、最近気になっているボディスーツの深く開いたネックラインや透ける素材感のジャケット、フェティッシュなシューズなど、フェミニニティにセンシュアルな要素を加えるスタイリングは、まさに『橋の上の娘』からインスパイアされたもの。だから彼女に似合わないはずがありません。ヴァネッサらしい極細のアイラインを上下に引いたメイクにもしっくりきそう。彼女の作品や存在が、懐かしくて新しい、90年代の魅力を再発見させてくれます。

1. FETICO – テーラードもシアーな素材でセンシュアルに。ジャケット ¥74,800/フェティコ(ザ・ウォール ショールーム)
2. BROOKS BROTHERS – スリーブレスのコートドレスは、無垢な白で潔く。¥36,300 (商品はボタンの仕様変更あり)/ブルックス ブラザーズ(ブルックス ブラザーズ ジャパン)
3. ALAÏA – 赤いアッパーとユニークなウッドヒールがフェティッシュな一足。ミュール (ヒール11㎝)¥145,200(予定価格)/アライア(リシュモン ジャパン)

@tomokojima__

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