









パリコレクション・ポート:「クロエ」の会場は、ノートルダム大聖堂を見渡せるセーヌ川沿い。お天気にも恵まれ、心地よい風が吹き抜ける中で、ブランドらしい優しいカラーパレットにガブリエラ・ハースト(Gabriela Hearst)が持ち込んだハンドクラフトへの愛が溶け合うウエアやアクセサリーを披露しました。ガブリエラは、「ラグジュアリーファッションは産業化されすぎた」という考えから、インディペンデントな職人の手で作られるアイテムに注力。例えば、過去のコレクションの残反を細かく切ってマクラメ編みで仕上げたドレスや、スエードのピースを組み込んで編んだクロシェニット、カラフルなテープ状のフリンジが風になびくドレスが目を引きます。
ソーシャルグッドなブランドへの改革を進める「クロエ」は、今季も環境負荷の低い素材への切り替えや社会貢献の取り組みを拡大しています。素材ではデッドストックを活用するだけでなく、コットンからリネンへの移行を進めたり、バッグやシューズに使用するレザーは国際団体のレザーワーキンググループ(LWG)が認定したタンナーから調達するものを増やしたり。ケニアのビーチなどで回収されたビーチサンダルをアップサイクルする社会事業のオーシャン・ソール(Ocean Sole)や、マガダスカルを拠点とする世界フェアトレード連盟認定メンバーであるアカンジョ(Akanjo)とのモノづくりにも取り組んでいます。
先シーズンのインタビューでガブリエラは「自分のメッセージを実現するため、社内のさまざまな部門の会議に出席して、その浸透を図っている」と話していました。「クロエ」のアイデンティティとガブリエラの信念やスタイルがうまく融合した今季は、その努力が形になりつつあることを感じさせる素敵なコレクションでした。
全ルックは @wwd_jp プロフィールのリンクから
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