ミラノコレクション・リポート:ラフ・シモンズ(Raf Simons)が共同クリエイティブ・ディレクターに就任して以来、初めてリアルショーを行った「プラダ(PRADA)」は、なんとミラノと上海で同時開催しました!ミラノは、プラダ財団(Fondazione Prada)で9月24日15時に、上海はバンド・ワン(Bund One)で同日21時に開催。ミラノの会場のいたる所に設置されたモニターには上海の映像が映し出されたほか、配信の映像でも両都市のショーから同じルックを順に見せたり、2画面で同時に見せたりする演出がされました。2都市で同時開催、同時配信するのはファッションショーの歴史において初めてだそう。

ラフは「ショーを2カ所で同時開催することで、『プラダ』のショーはどこでも開催できるという可能性を見せることができた。テクノロジーで映像を共有するというだけでなく、リアルのイベントを共有するのだ。同じイデオロギーや価値観、信念を持った人々を集める、コミュニティーというアイデアが根幹にある」と語ります。ミラノの会場には女優のメイジー・ウィリアムズ(Maisie Williams)や、陸上のディナ・アッシャー・スミス(Dina Asher Smith)選手、TikTokスターのアヴァニ(Avani)、アンソニー・リーヴス(Anthony Reeves)、ウィズダム・ケイ(Wisdom Kaye)らが来場。一方上海の会場には蔡徐坤(Cai Xukun)やチュン・シャー(Chun Xia)といった現地のスターが来場しました。同時開催は容易なことではないですが、国境を越えてブランドのコミュニティーにリーチするということに、いかにブランドが重きを置いているかを感じ取れます。

コレクションは、長いトレーンのミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)らしいサテンのミニスカートに、ラフらしいシルエットのレザージャケットやMA-1、ウエスト部分にギャザーが入ったミディ丈ドレス、バックが大きくV字に開いたドレス、ブラの型でシルエットにメリハリをつけた厚手のニット、コルセットのようなレースアップのトップス、メンズにも登場したミニスカートと合体したようなニットのロンパースなど、総じてミニマルなシルエットで構成。

ミウッチャとラフは今季、トレーンのついたイブニングドレスやコルセットといったクラシックな服を、「現代の女性が魅惑的に着るには」という課題からクリエイションを出発したそう。「まず私たちはエレガントといった言葉を思い浮かべたけど、なんだかとてもオールドファッションな言葉に感じられた。“魅惑的(seduction)”という言葉は身体と深く関係している。この発想と伝統的な服を使って、現在における“魅惑的”の意味を明らかにしようとした。なぜこの言葉は何百年という時を経ても重要なのか?こうしたアイデアを膨らませて、向き合った」とミウッチャ。

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