パク・ヘス × イ・ヒジュン 主演 連続殺人事件の犯人を追跡した刑事の後悔──実際の事件をモチーフにした犯罪スリラー
出典 「かかし」 ENA
演出 パク・ジュンウ(ジュヌ) 「ドクター探偵」「復讐代行人~模範タクシー」「クラッシュ 交通犯罪捜査チーム」「メリーキルズピープル」
脚本 イ・ジヒョン 「復讐代行人~模範タクシー」11~16回を執筆
モチーフ 華城連続殺人事件(1986年〜1991年)・・・韓国 京畿道 華城郡の農村地帯で10〜70代の女性10名が犠牲になった連続強姦殺人事件
かかし (全12話)
★★★★★★★ 星7つ満点
韓国放送 2026年4月20日〜5月26日 ENA
韓国語表記 허수아비ホスアビ=かかし
英語表記 The Scarecrow
視聴方法 U-NEXT/ PR

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ネタバレ少々あり
あらすじ
2019年、かつて刑事だったカン・テジュ(パク・ヘス)は、現在 犯罪心理学の教授。30年前に康盛カンソンで起きた連続殺人事件の真相を知るため 収監中の真犯人と会う。
1988年、故郷に転勤したテジュは、学生時代のいじめっ子で現在は検事のチャ・シヨン(イ・ヒジュン)と再会。その大嫌いなシヨンと連続殺人事件を追うことに。
犯人は ‘かかし’ に扮してレイプ殺人をくり返す。一方 刑事たちは無罪かもしれない容疑者に、執拗な取り調べと虐待で冤罪をつくりだす風潮。そんな時代にテジュは なかなか真犯人にたどりつけずジレンマを抱えていた。
(2026.そら豆)
感想
ドラマとして面白かったです、ただこれが実際の事件に近いと思うとやるせない。先を観るのがつらくなるほどの没入感。途中で寝落ちもしましたが、おおむね熱中視聴でした。
証拠もあり身近にいるはずの犯人を逮捕できずに時効をむかえたあの事件。当時の捜査がなぜ失敗に終わったのか、その理由を丁寧に再現してありました。
日本なら昭和63年、そこまで昔でもないのに…韓国警察はこんなにひどかったのか?
ずさんな現場検証と科学捜査で刑事たちが間違った情報を信じこみ。犯人検挙を手柄にしたい刑事たちのすさまじい虐待行為。罪のない容疑者に自白させるシーンは怖かった😨 時代劇の拷問バリにひどい。
『嘘の自白をした方がマシ』と思わせるほどの暴力と苦痛を与える──取り調べが犯罪級。警察はだれでもいいから犯人に仕立て上げ、この事件を収束したかったのでは。
犯人検挙で名を上げたのに『やっぱり間違いでした〜』なんて くつがえせないもん!という警察のプライド事情で冤罪を生みだす鬼畜ぶり。
刑事が欲望を満たすために公権力でそれっぽい犯人をつくりあげたはいいけど、真犯人を捕まえていないんだから事件は止まらないー、そりゃ犠牲者は増えるさ。
ぼんくら検事&警察官はもちろん、被害を止めるぞと信念に燃える刑事だって疑いながら間違うし〰️もうめちゃくちゃ。
だんだん タイトル「かかし」の意味がわかってきて、うわーってなった。今作は犯罪よりも 警察のずさんな捜査による被害がテーマなんです。
今こんな事件があれば 防犯カメラやDNA判定ですぐに犯人を特定できる。早期に犯罪を止めて ここまでの冤罪を生まない日本の優秀な警察関係者の方々には頭が下がります。
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「かかし」 実際の事件
イ・チュンジェ(華城)連続殺人事件は、10人の女性が犠牲になるも 真犯人逮捕に至らず時効をむかえたと 韓国事件史に刻まれています。
さらに、公権力で無実の人を大量に検挙して暴行。それによる関連死も1人や2人でありませんでした。冒頭でフィクションと出てるしエンタメだから誇張してあるんだろうなと思ったけど、いやいやいや 実際の事件を調べたら事実はドラマ以上でおののいた〜😱
いくつか この事件の記事を読んで、韓国ドラマ 「かかし」はフクションと明記されているけど 実話をわりと忠実に再現してあるな と思いました。
ドラマではなく実際の事件を時系列で
1986〜1991年 華城で連続殺人事件発生
1988年 ユン・ソンヨ逮捕→無期懲役
2003年 韓国映画「殺人の追憶」公開(真犯人は刑務所内で視聴)
2006年 時効が成立
2019年 DNA判定で真犯人はイ・チュンジェ56歳と特定(妻の妹を殺害した罪で無期懲役・服役中)
事件当時は23〜28歳だったと判明
2020年 真犯人の自白により ユン・ソンヨの冤罪確定、無罪宣告
実話の記事を読んだ感想・・・知能犯でもなく現場に大量の証拠を残していた犯人。真犯人のイ・チュンジェは自白で
「警察が形式的ではなく きちんと捜査していたら僕にたどりつけたはずだ」
と当時の捜査不備を指摘したとのこと。←(反省してないよね)
彼は身近な人が検挙されるのを高みの見物してたのね。
🙁 ;˙꒳˙;):コワ 当時3回取り調べを受けたにも関わらず、血液型Oだし 表面上は良い人だったから 疑われもせず解放されたんだって。
※捜査対象は2万人以上、絞れなかったのか
他に、真実を明かすため長年捜査を続けていた刑事がいたとの記述もありました。現場にカンテジュ(演・パクヘス)みたいな人が存在したと信じたい。
韓国ドラマ「かかし」 ENA予告編
韓国語字幕だからネタバレほぼなし!ってことで。
2019年→1988年、現代と31年前の事件を回想しながらストーリーを進めていくドラマです。
www.youtube.com [허수아비] 메인 예고ㅣ연쇄 살인범을 잡아야 한다, 미치도록 증오하는 놈과 함께
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キャスト
※青が演じた役者で年齢はドラマ公開当時
主要キャスト
カン・テジュ ↙︎
強力班の刑事→犯罪学教授、プロファイラー
パク・ヘス 年齢44歳、身長181㎝
この役がピッタリでナイスな配役〜刑事の情熱と 教授の冷静さの対比が素晴らしい。過去と現代の彼を見ていると、忸怩たる思いで過ごした30年間の思いが伝わる。
出演作品 「六龍が飛ぶ」「青い海の伝説」「刑務所のルールブック」「ペルソナ」「キマイラ」「イカゲーム」「ナルコの神」「ペーパーハウスコリア 1.2.」「悪縁」
チャ・シヨン ↘︎
検事、元いじめっ子
父親 チャ・ムジン(ユ・スンモク)・・・軍の将官→政治家
イ・ヒジュン 年齢47歳、身長181㎝
「クルアルバーおいしいバイト」のクモ社長!こちらはめっちゃイヤなやつ🙃 演技がうますぎてキーッ!ってなった。
出演作品 「青い海の伝説」「マウス~ある殺人者の系譜」「マウス:ザ・プレデター」「エージェントなお仕事」「殺人者のパラドックス」「支配種」「悪縁ーアギョン」「ナインパズル」「クルアルバーおいしいバイト」
出典 「かかし」 ENA
ソ・ジウォン ↙︎
カンソン日報の記者、テジュの親友
クァク・ソニョン 年齢43歳、身長160㎝
正義感の強いハツラツとした記者役、過去と現代で雰囲気がちがう。
出演作品 「ボーイフレンド」「私の国」「VIP~迷路の始まり」「賢い医師生活1.2.」「調査官ク・ギョンイ」「エージェントなお仕事」「ブレインズ〜頭脳共助」「ムービング」「クラッシュ 交通犯罪捜査チーム」「いつかは賢いレジデント生活」
兄 イ・ギファン ↓ (チョン・ムンソン)・・・康盛文庫(書店) 店主、テジュの友人
弟 イ・ギボム ↘︎ (ソン・ゴニ)・・・康盛文庫(書店) 店員、スニョンの恋人
カン・スニョン ↘︎↘︎ (ソ・ジヘ)・・・小学校教師、カンテジュの妹でギボムの恋人
出典 「かかし」 ENA
カンソン警察署のキャスト
チャ・ジュンヨン ↙︎ (ホ・ジョンド)・・・京畿カンソン警察署長、チャ・シヨンの異母兄
キム・マンチュン ↓ (ペク・ヒョンジン)・・・刑事 班長
チャン・ミョンド ↘︎ (チョン・ジェホン)・・・刑事、シヨン派
ト・ヒョング ↘︎ (キム・ウンウ)・・・刑事、シヨン派
パク・デホ ↘︎↘︎ (リュ・ヘジュン)・・・新人刑事、‘デホ飯店’の息子
出典 「かかし」 ENA
その他キャスト
ファン・ジェフン(ファン・ジェヨル)・・・検事、凶悪犯罪のエース
-息子 ファン・ヒョンチョル・・・大学生
パク・サンボム(キル・ウンソン)・・・暴力団の組長、シヨンの右腕
キム・ヒジン(ホン・ビラン)・・・カンソン日報会長の娘、チャ・シヨンの婚約者
チャ・ムジン(ユ・スンモク)・・・政治家
イ・ソンジン・・・容疑者
イ・ヨンウ・・・連続殺人犯
チャ・ヨンホ(イ・ミンギ)・・・再審専門の弁護士
キャストの感想
細かい心理描写が多く、人物を通しこの事件を知ってほしいというスタッフの思いが伝わる。一人一人がしっかりとした人物像をもち、誰一人キャラがブレないのすごい。
パクヘス × イヒジュンの競演が目を引きました。若い頃から30年後の容姿・表情の変化に、彼らがどんな生き様だったのか しっかりと刻まれている。
イギボムとカンスヨンが美男美女でお似合いだったのにな。
最後に
これは 懺悔の物語、タイトル「かかし」に込められた思い。
「かかし」──最初は犯人のことかなと思ったけど。
証拠を隠滅し冤罪をつくりだした検事と刑事たちこそが「かかし」なんです。お前たちは立って周囲を威嚇するだけの ‘でくのぼう’ だったと、当時の警察を暗にディスってる(刑事がやったことは真犯人よりひどい)。
エンタメとしては★6〜6.5(満点は★7)ですが。『功を急いで間違うな』という公権力への挑戦・警告が込められてる。実際の事件を知れば知るほど今作のすごさがわかり、
★7満点としました。
視聴中に浮かんだのはこの2作→「未成年裁判」と「D.P. 脱走兵追跡官」。実話を元にした犯罪スリラーがお好きなかたに刺さるドラマです。
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ここからネタバレありです。
⚠️ネタバレあり感想⚠️
終盤のプロファーラーと真犯人が協力して真相をあばく過程にはワクワク。しかし殺人犯と 容疑者の虐待に加担した検事・刑事が処罰されずに終わってしまい。そこはガッカリ。
実際の事件もこんなふうに 誰も処罰されずうやむやに終わった。事実の結末としてはこのラストが最適解・・・しかしエンタメ目線では スカッとしない!!事件に関連する犠牲者の家族が浮かばれないよー。
エンタメに寄せず事実に似せた終わり方は・・・「誰一人として処罰されなかったんだよ あなたはどう思う?」と投げかけたスタッフの意図を感じます。
当時 犯人の血液型はB型とされ、この誤判定が悲劇のはじまり。しかし──実は真犯人の血液型はO型でした。善良な一般市民の女性はレイプ殺人犯におびえ、男性(特にB型)は誤認逮捕を恐れるという地獄絵図。
冤罪で逮捕されたイソンジンが「僕はやっていないのに・・・」 と言う姿が忘れられない。
事実、20年間服役した冤罪の人が
「あの時 ウソの自白をしていなければ、
ぼくは今生きていなかっただろう」
と、無罪確定後のインタビューで語りました。本当に片足が不自由で現場検証では塀をこえられず。
しかし 後に真犯人が「門から入ったよ」と証言したため、警察のでっちあげだったと分かり、ずさんな捜査が浮きぼりに。
他にもドラマに出てきた内容
・無実の容疑者を多数虐待
・無実の容疑者 顔写真・実名公開
・記者を呼んで無実の容疑者の現場検証パフォーマンス
・刑事ら 5人が表彰
・女児を山中に埋めた警察官たち(実際も遺体は見つかっていない) などなど、
これらは全て実話です。
終盤で登場する12+2と書かれたメモ、あれは真犯人が書いた犯罪リストとほぼ同じ。
出典 左・韓国Wikipedia イ・チュンジェ連鎖殺人事件 真犯人の手記 / 右・韓国ドラマ 「かかし」6話目冒頭
冤罪による死者がドラマではイ・ギボムだけですが、実話の暴行死・自殺者はかなり多く。実際の被害者はその家族を含め何百人にものぼるでしょう。それでも時効で犯人と刑事の誰一人として法的処罰なしだったという結末。
全部がウソみたいな本当の話。
ドラマがフィクションだって? 現実の事件レポを読むほうがあまりにひどくてゾッとしました。
今作がフィクションというのは、カン・テジュとチャ・シヨンなど登場人物関連のことで。これでも事件のことはマイルドに描いてあるという意味だと思います。
参考文献 namu.wiki/w/허수아비(드라마)
namu.wiki/w/허수아비(드라마)/등장인물
namu.wiki/w/이춘재%20연쇄살인%20사건
bunshun.jp/articles/-/45252
bunshun.jp/articles/-/45252?page=4
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