広告の先を知ろう! 「虎広」への道
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日経エンタテインメント! 記者
2026.11.02
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「東村アキコ大解剖!」に登壇した漫画家の東村アキコ氏は、毎月いくつも締め切りを抱える身で、なぜ仕事の領域を広げ続けられるのか。母校・金沢美術工芸大学の後輩で旧知の博報堂アートディレクター・島田彩氏の質問に答える形で、本音のトークを繰り広げた。

(撮影/林紗記)
虎ノ門TOKYO NODEで10月9日から17日までの9日間にわたって開催された広告・クリエイティブ関連イベント「虎ノ門広告祭 2026」の4日目、三連休明けの朝一番。「東村アキコ大解剖!」に登壇した漫画家の東村アキコは、開演時にはまだ空席が目立つ客席を、のっけから「広告業界の人の性質上、遅れてみんな入ってくるとマネージャーが言っていた」と笑わせた。
広告の先を知ろう! 「虎広」への道
第1回
「虎ノ門広告祭」継続開催が決定 今、広告業界に「祭」が必要な理由第2回
虎ノ門広告祭2026 佐藤可士和氏らトップクリエイターが示す“答え”第3回
博報堂DY・西山社長が語る「競争力」 AI時代、広告会社の価値とは?第4回
虎ノ門を日本の“カンヌ”に 森ビルになぜ「広告祭」が必要なのか第5回
SNSで広がる広告の“言葉” 「あ、この言葉、気にになる展」の誘引力第6回
サイバーエージェント AIで効率化を極めた先で見えた人間の価値第7回
「あの夏休み自販機」の体験作家・小板橋瑛斗 虎ノ門で魅せる新たな体験第8回
500人が登壇の虎ノ門広告祭開幕 168セッションから見えた広告とエンタメの新潮流閲覧中第9回
創作のコアは「ファンの顔」と「キーワード」──東村アキコ氏の仕事術
東村アキコ氏は『東京タラレバ娘』などのヒット作で知られ、近年は自身の漫画原作の映画『かくかくしかじか』の脚本、ドラマ『バカンスの法則』の原作・脚本・監督、さらに芸人のプロダクション経営まで手がける。毎月いくつも締め切りを抱える身で、なぜ仕事の領域を広げ続けられるのか。母校・金沢美術工芸大学の後輩で旧知の博報堂アートディレクター・島田彩氏の質問に答える形で、本音のトークを繰り広げた。
創作のコアは「ファンの顔」
スクリーンに映し出された島田氏の質問「どのアウトプットでも変わらない、東村アキコ先生の創作のコアはなんですか」に対して、東村アキコ氏(以下、東村)の答えは明快だった。

(撮影/林紗記)
「ファンの人に向けて描くっていうことですかね。昔からのファンの人たちがいて、勝手に組織化されて、『東村アベンジャーズ』って呼ばれているんです。その人たちに笑ってもらえるかどうか。その人たちに向けて描くっていうのを、ずっと心がけています」
例えば編集者から「こういうふうにしてください」「もっとこういうのを描いたほうが売れますよ」と言われても、のみ込まないと言う。
「ファンの人たちに向けて描く。そうしたら、ずっと頑張れるんですよ。お金や名声、賞もどうでもよくて、とにかくファンの人が喜ぶかどうか。極論を言うと、元気のなかった人が漫画で元気になるために描いている。友達のいなかった人が私の作品にハマり、ファン同士で友達ができていく。そういうのをよく見て、いいなと思っているから。だからファンのために描いているってだけです」

質問に答える東村アキコ氏(撮影/林紗記)
一方、テレビや映画など映像の仕事では事情が違うと言う。「予算やスケジュール、キャスティングとかが決まった状態で仕事のオファーが来ることが多いので、全然思い通りにはできない。私の力が及ばないことが多すぎる」。それでも、「役者さんのファンの人には喜んでほしい。この人が一番すごいって思ってほしい」と、届けたい相手の顔を思い浮かべる点は同じだという。それが、媒体を越えて変わらない軸になっている。
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