第39回東京国際映画祭(TIFF)が10月26日に開幕し、ヒューリックホール東京でオープニングセレモニーが開催。赤澤亮正豪経済産業大臣、TIFFのナビゲーターを務める中島健人、オープニング作品『SUKIYAKI 上を向いて歩こう』(12月25日公開)の瀬々敬久監督、岡田准一、松坂桃李、清野菜名ら豪華ゲストや各部門の審査員が登壇した。
赤澤亮正豪経済産業大臣
最初に赤澤大臣が「本年も国内外から多くの映画関係者の皆様を東京にお迎えをし、本映画祭を開催できますことを誠に嬉しく思います」と挨拶。「本年、『キングダム 魂の決戦』が映画史上初となるシリーズ5作連続で興行収入50億円を突破し、累計で300億円を超えるなど、日本映画の力強い躍進を大変頼もしく思っております。また、『ゴジラ-0.0』が来月より日本をはじめ、アジアや北米など世界各国で公開される予定です。前作はアカデミー賞の視覚効果賞を受賞しました。本作は『ゴジラ』シリーズ38作目ですが、それを世界中の多くの方々にご覧いただけることを期待をしております。また、ゴジラをはじめとするキャラクターや漫画、アニメなどの日本初の知的財産が、映画を通じてその魅力を世界へ発信するとともに、商品化やイベント展開など多様なビジネスへ発展し、新たな価値と市場を創出していることを大変心強く感じております」と喜びを口にした。
高市早苗内閣総理大臣からのビデオメッセージも紹介
続いて、高市早苗内閣総理大臣からのビデオメッセージも紹介された。「東京国際映画祭は、我が国を代表する国際映画祭として発展を続け、世界中の優れた映画作品や映画人が集う場として、日本と世界を結ぶ重要な役割を果たしてきました。映画は国や地域を超えて人々の心を結び、多様な文化や価値観の理解を深める力を有しています。世界各国の映画人や観客が東京に集い、新たな出会いで多様が生まれることはとても意義深いことです。今回の映画祭においても、多くの交流が生まれることを期待しています」。
レッドカーペットの雨をジュエリーにたとえた中島健人
ナビゲーターの中島は、雨の中、レッドカーペットを歩いた感想について「やっぱり東京国際映画祭のレッドカーペットはすごく特別感があって、非常に光栄でした。今日は雨が降っていたんですけれど、むしろ映画の未来がより反映するような、素敵な恵みの雨だったと思えて。なんかジュエリーのような雨に出会えて嬉しかったです」と粋なコメントをし、会場の心を鷲づかみにした。
また、TIFFについて「僕自身もそうですが、やっぱり映画は人生が変わるきっかけになると思うんです。国際映画祭は、世界中のクリエイティブがこの1つの場所に集まって、新たな作品の可能性をまたもたらしてくれるような、そういう素敵な場所。部門もたくさんありますし、自分自身も映画作りをする1人の人間としてすごく刺激を受ける場所です」とアピールした。
コンペティション部門審査委員のロルフ・デ・ヒーア
その後、コンペティション部門審査委員のロルフ・デ・ヒーア、オ・ジョンワン、渡辺真起子、ヨブ・ムーアが登壇。ロルフ・デ・ヒーア審査委員長は「今回の審査員は、様々な職業の方たちが集まっていますが、我々はいずれもフィルムメーカーです。そして、私たちは直接的にも間接的にも、日本の映画の巨匠たちの影響を受けてまいりました。私自身も50年前に小津安二郎監督の作品を観まして、忘れられないワンショットがあり、いまでも脳裏に焼きついています。大島渚監督、あるいは黒澤明監督の作品も観てまいりました。このような巨匠たちを携えてきた日本で、今回審査員を務められること、とても光栄に思っております」と日本映画界の礎を築いてきた巨匠に心からリスペクトした。
オープニング作品『SUKIYAKI 上を向いて歩こう』チーム
そして、いよいよ『SUKIYAKI 上を向いて歩こう』のチームが登場。作曲家・中村八大役の岡田は「この東京国際映画祭のオープニングとして、この作品が選ばれたことをとても光栄に思っております。本当に日本の映画として、音楽を体現する映画の良さが詰まった作品が仕上がったと思っておりますので、今日ぜひ楽しんで観ていただけると嬉しいなと思っております」と挨拶。
作詞家・永六輔役の松坂桃李
作詞家・永六輔役の松坂は「この映画は参加型といいますか、音楽を楽しむだけではなくて、本当にその会場にいるかのようなライブ感を味わえるような、そういった作品になっております。ぜひ皆さん、最後まで楽しんでいって帰ってください」とコメント。
八大の妻・中村順子役の清野菜名
八大の妻・中村順子役の清野は「こういった経験は、なかなかできないと思うので、この空気感を存分に味わって楽しみたいと思っております。私は皆さん(岡田たち)のステージを客席から見させていただきました。ライブ感があり、もう役を超えている。皆さんの魂のこのぶつかり合いを目の当たりにしました。皆さん、本当に楽しんでください」と笑顔を見せる。
メガホンをとった瀬々敬久監督
瀬々監督は「この映画は、戦後の高度経済成長を経ていく時代の物語ですが、戦争があって、登場人物がそこから平和についてどうやって思っていくかが基本の理念になってます。この映画を通して、またこの映画祭が平和の祭典になっていただけるようにと願うばかりです」と訴えかけた。
久松猛朗フェスティバルディレクター
最後に、久松猛朗フェスティバルディレクターがマイクを握り「映画業界に入って間もなく50年になります。その間、いろいろな映画に出会ってきました。本当に世界中にはいろんな映画があり、それぞれが魅力的で、それぞれの楽しみ方があります。年に一度だけの映画の祭典、ぜひここでしか観ることもできない作品をお楽しみください」と言ったあと、映画祭の開幕を宣言。大盛況のなか、セレモニーは幕を閉じた。
文/山崎伸子
