李相日監督とトム・クルーズ(© 2026 WBEI and Legendary)

     10月5日から7日までの3日間にわたる来日プロモーションを通じて、ワールドツアーのグランドフィナーレを華々しく飾った本作。待望の日本公開を迎えると劇場には多くの映画ファンが押し寄せ、SNS上でも作品の圧倒的な熱量やこれまでにないクルーズの姿に対する声が溢れ続けている。そんな熱狂的な来日フィーバーの最中のサプライズ登壇となった。

     会場には次世代を担う若き俳優たちが、誰が登壇するかを知らされず「監督×俳優の特別トークセッション」の名目のもと参加。そこに、サプライズゲストとして姿を現したのが、映画「国宝」で世界中から熱い視線を集める李監督と、まさに来日中のクルーズだった。俳優らから驚きの声があがる中、「未来を背負って立つみなさんの前でお話出来ることがとても光栄です。また素晴らしい監督と、この時間を共有出来ることを光栄に思います」と語りかけるクルーズの挨拶があり、トークセッションが幕を開けた。

     李監督は、昨年のアカデミー名誉賞授賞式での、クルーズとイニャリトゥ監督のスピーチを会場で聞いていたという。その時から、2人の初タッグ作品である本作を、楽しみにしていたようだ。そんな李監督は本作を観た感想として「あらゆる五感が刺激されます。風刺劇ですが、それすらも超越して、現代の我々の目に映る戦争や災害がいかに人間によって、人間にもたらされているか、その本質を解明しようとしていて、笑えるんですね。あまりに馬鹿馬鹿しくて。ただ、笑えると同時に本当に恐ろしい。そういった現実を描いた素晴らしい作品です。また、トムさんがとにかく素晴らしい。あまりにも今までとは違う存在感で登場してくれていて素晴らしいんです。トムさんの長い経歴の中で、僕は間違いなくベストが更新されたな、本当に素晴らしい俳優さんだなと改めて思いました」と語った。

     対してクルーズも「あなたの映画が大好きです。素晴らしい監督だと思う。才に溢れていて。本当に美しい映画でした。芸術や演技へ情熱とともに美しい文化、人間性そのものを表現している作品でした」と絶賛を送り、国境を越えた映画人同士の深いリスペクトと固い絆を感じさせた。

     また、トークセッションでは、若き俳優たちを前に、クルーズが「アメリカとカナダで育ちました。4歳の頃から世界を旅したかったんです。とにかく冒険を求めていて、パラシュートだって。よく子供の頃に屋根に上って星を眺めていました。だから監督の映画を見てここで話せる僕から未来を踏まえてみなさんに願うことは、冒険をして、いつも創造していくことです」と自身の原点と情熱を語りかけ、温かいエールを送る場面も。ほかに映画が好きで俳優を夢見たクルーズ自身の子供の頃の話や、映画制作、そして演技に向き合ってきた自身の姿勢について、自身が“未来”と呼ぶ、目の前に座る生徒らに真意に語り掛けた。

     これまでの膨大なキャリアで培った経験をもとに、惜しみない励ましの言葉を提示するクルーズと、そんな生徒らの背中を温かく押すように頷きながら、時には生徒へのアドバイスをする李監督。世界最高峰の“映画人”である2人が繰り広げる濃密なトークセッションの様子収めた特別映像となっている。

     「DIGGER ディガー」は全国公開中。

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