
新星通商の新社屋=同社提供(c)news1
【10月11日 KOREA WAVE】ベトナムやインドネシアなど東南アジアを主要生産地としてきた韓国のファッションOEM(相手先ブランドによる生産)各社が、グアテマラやニカラグア、エルサルバドルなど中米で生産拠点を拡大している。米国の関税政策の変化に対応するとともに、主要市場の米国に生産地を近づけ、物流費や納期を抑え、サプライチェーンの集中リスクを軽減する狙いだ。
新星通商は2026年1月にグアテマラの現地法人を買収し、3月にはホンジュラスに現地法人を設立した。ニカラグアにも生産拠点を持ち、中米で米州向けの生産網を広げている。
中米では、米国・中米諸国・ドミニカ共和国自由貿易協定(CAFTA-DR)の加盟国で生産した衣類が、原産地基準などの条件を満たせば米国への輸出で関税上の優遇を受けられる。一方、ベトナムやインドネシアなどでは米国の関税政策変更に伴う負担が増しており、米国向け輸出の比率が高いOEM各社で生産地分散の必要性が高まっている。
ハンセ実業は2022年からグアテマラのミチャトヤ地域で、糸や生地から縫製、完成品までをつなぐ垂直統合型の生産体制を構築している。建設中の新工場は2026年中に試験稼働し、2027年から本格稼働する予定だ。2024年にはエルサルバドルにも現地法人を設立した。ニカラグアでは2026年上半期時点で118の生産ラインを使い、約1600万着を生産している。
ヨンウォン貿易も2023年11月にグアテマラ法人を設立した。バングラデシュやベトナム、エルサルバドルなどにも生産拠点を持ち、ザ・ノース・フェイスやルルレモン、パタゴニアなどの製品を生産、輸出している。
シンウォンは1997年にグアテマラに生産拠点を設け、2023年に現地営業法人を追加。2024年にはアクティブウエア専門工場を構築し、2025年には現地の衣料メーカーを買収した。2021年にはニカラグアにも生産法人を設立している。
業界では、こうした動きは東南アジアから中米への全面的な生産移転ではなく、米国市場を軸に生産地域を分散する動きとみている。業界関係者は「東南アジアの主要生産国は経済成長に伴って人件費が上昇し、サプライチェーン集中によるリスクも高まった。グアテマラなど中米は米国に近く、貿易協定による関税上の優遇も受けられるため、米州向けの生産拠点として重要性が増している」と話した。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News
