大阪中之島美術館(大阪市北区)で、「大英博物館日本美術コレクション 百花繚乱~海を越えた江戸絵画」が10月31日から開催されます。

    大英博物館の日本美術コレクションは、海外では最も包括的なもののひとつと評されるほど量・質ともに充実しています。その形成を支えたのは、ジャポニスムが流行した19世紀後半以来、海を隔てた異国の地・日本の文化に魅了された人々でした。本展では、江戸時代の絵画作品を中心に、優れた作品を厳選して見ることができます。さらに、近年の調査成果や収集の背景にも光をあてることで、大英博物館を中心に展開する収集・研究・保存の歴史を、各地の文化と交流の軌跡とともに振り返ります。

    大英博物館 外観 © The Trustees of the British Museum

    大英博物館日本美術コレクション 百花繚乱~海を越えた江戸絵画

    会場:大阪中之島美術館 4階展示室(大阪府大阪市北区中之島4-3-1)

    会期:2026年10月31日(土)~2027年1月31日(日)

    開場時間:10:00–17:00、金曜日は20:00まで(入場は閉場の30分前まで)

    休館日:月曜日、11/24(火)、12/31(木)、1/1(金・祝)、12(火)
    ※11/23(月・祝)、1/11(月・祝)は開館

    観覧料:一般 2,300円、高大生 1,400円、小中生 500円
    ※障がい者手帳などをお持ちの方(介護者1名を含む)は当日料金の半額(要証明)
    来館当日、2階のチケットカウンターにて購入可能(事前予約不要)
    ※本展は、大阪市内在住の65歳以上の方も一般料金が必要
    ※日時指定制ではありません。展示室内混雑時は、入場を制限する場合あり

    アクセス:
    京阪電車中之島線 渡辺橋駅(2番出口)から徒歩約5分
    Osaka Metro四つ橋線 肥後橋駅(4号出口)から徒歩約10分
    JR東西線 新福島駅(2番出口)から徒歩約10分
    阪神電車 本線 福島駅(2番出口)から徒歩約10分
    JR大阪環状線 福島駅/Osaka Metro御堂筋線 淀屋橋駅(7号出口)から徒歩約15分

    詳細は、展覧会公式サイトまたは美術館公式サイトまで。

    本展のみどころ
    1. 目を見張る、摺りのクオリティ。8大浮世絵師の版画と、貴重な肉筆画を一堂に展示

    大英博物館の浮世絵は、国外の日本美術コレクションの中でも世界トップクラスのクオリティを誇ります。8大絵師(鈴木春信、鳥居清長、喜多川歌麿、東洲斎写楽、歌川豊国、葛飾北斎、歌川広重、歌川国芳)を中心とした100件以上の浮世絵版画と、肉筆画からは喜多川歌麿、鳥文斎栄之、葛飾北斎、河鍋暁斎らの貴重な作品が多数出品されます。

    東洲斎写楽《二代目瀬川富三郎の大岸蔵人妻やどり木》 1794年 大英博物館蔵 © The Trustees of the British Museum
    歌川広重《「名所江戸百景 亀戸梅屋鋪」》 1857年 大英博物館蔵 © The Trustees of the British Museum
    葛飾北斎《「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」》 1831年頃 大英博物館蔵 © The Trustees of the British Museum
    歌川国芳《相馬の古内裏》 1845–1846年 大英博物館蔵 © The Trustees of the British Museum
    喜多川歌麿《文読む遊女》 1804–1806年頃 大英博物館蔵 © The Trustees of the British Museum
    葛飾北斎《『万物絵本大全』版下絵「天竺・印度 大象ヲ養」》 1820–1849年頃 大英博物館蔵 © The Trustees of the British Museum
    河鍋暁斎《鳥獣戯画 鼠曳く瓜に乗る猫》 1879年 大英博物館蔵 © The Trustees of the British Museum
    2. イギリスからの初里帰り作品を含む貴重な優品が多数来日

    円山応挙《虎の子渡し図屏風》をはじめとした、初里帰り作品が展示されます。また《法隆寺金堂壁画 九号壁 模本》など近年の調査で話題になった作品にも焦点が当てられます。

    円山応挙《虎の子渡し図屏風》 1781–1782年 大英博物館蔵 © The Trustees of the British Museum
    桜井香雲《法隆寺金堂壁画 九号壁 模本》 1880年 大英博物館蔵 © The Trustees of the British Museum
    3. 大阪ゆかりの作品も登場

    江戸時代中期の大阪の繁栄を描いた屏風。堂島、中之島を画面の中央にとらえ、南側から俯瞰しています。金雲によって街並みを区切る構成は、空間の奥行きを強調するとともに、都市景観を装飾的に際立たせています。また、大阪で活躍した西山完瑛の鮮やかな花鳥図も展示されます。

    吉村周山《大坂図屏風》 1725–1776年 大英博物館蔵 © The Trustees of the British Museum
    西山完瑛《鸚鵡図》 1888年 大英博物館蔵 © The Trustees of the British Museum
    4. 海を越えた襖絵が約150年ぶりに集結

    大英博物館と青森県中泊町の旧家・宮越家に分蔵されていた花鳥図は、近年の調査によって狩野宗眼重信による、一連の襖絵であることが判明。本展では、青森の花鳥図に加えて、かつて大英博物館所蔵の花鳥図と一組であったアメリカのシアトル美術館所蔵の作品を特別出品。青森・ロンドン・シアトルに分かれた襖絵が一堂に展示されます。

    狩野宗眼重信《秋冬花鳥図襖》 17世紀初 大英博物館蔵 © The Trustees of the British Museum
    狩野宗眼重信《春景花鳥図襖》 17世紀初 個人蔵
    狩野宗眼重信《琴棋書画仙人図襖》 17世紀初 シアトル美術館蔵(Eugene Fuller Memorial Collection, 51.37.1-4) Photo: Susan A. Cole
    狩野宗眼重信《名所風俗図襖(三保松原・清見寺)》 17世紀初 個人蔵

    本展は、大英博物館が誇る世界最高峰の日本美術コレクションから、選りすぐりの名品が集うまたとない展覧会です。葛飾北斎や歌川広重らによる浮世絵版画の驚くべき摺りの美しさはもちろん、現存数の少ない喜多川歌麿の肉筆画や円山応挙の《虎の子渡し図屏風》といった貴重な初里帰り作品、そして遠く海を越えて分蔵されていた襖絵が約150年ぶりに一堂に会する奇跡的な展示が実現。海を渡り、西洋の人々を魅了し続けてきた江戸絵画の豊かな美と歴史のロマンを、ぜひ会場でじっくりと体感してみてはいかがでしょうか。(美術展ナビ)

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