女優・唐田えりかさんの連載『面影』。

    唐田さんにとって、子どもの頃か実の祖父母のように身近な存在だったのは近所に住む祖母の妹一家。好きなだけお菓子を食べさせてくれた「おばちゃん」、一歩先に人生を教えてくれた従兄たち――その家は、唐田さんにとって“もうひとつの実家”のような場所でした。今回は、幼い頃の思い出が詰まった、おばちゃん家族との記憶を綴ります。

    穏やかでマイペースな「おばちゃん」

    私の祖父母は熊本出身なので、親戚は熊本にいる。だが祖母の妹家族は、千葉の実家近くに住んでいるので、私は小さい頃から、祖母の妹のおばちゃんに沢山お世話になった。

    今回はその、おばちゃん家族のことを綴らせていただきます。

    私が幼い頃は、母も祖父も仕事をしていたので自然と祖母が私たち三姉妹の面倒を見てくれることが多かった。

    幼稚園児の私は、小学生の姉たちよりも帰宅するのが早かった。

    週に一度、祖母が体操教室に行く日は、私はおばちゃんちにいた。

    祖母とおばちゃんは顔はそっくりだが、とても活動的な性格の祖母と比べ、おばちゃんはいつも穏やかでマイペースだ。

    私はそのゆったりと流れる時間がとても心地がよく、好きだった。

    「好きなだけ食べ」

    祖母はとても健康志向のため、一日のお菓子が限られていたが、おばちゃんちに行くとそれは解放された。お菓子作りが趣味なおばちゃんは、「えりかちゃん、好きなだけ食べ」と手作りのチーズケーキや杏仁豆腐など、買ったお菓子も好きなものを選べるようにいつも並べて置いてくれた。その姿はいつも夢のようだった。そして私はそれを全部たいらげていた。

    おばちゃんとお菓子タイムをしながら、テレビを見たり昼寝をしてると、祖母が迎えに来る時間になる。

    おばちゃんは私たちの車が見えなくなるまで、変顔をして笑わせてくれ、手を振りつづけてくれた。

    いつも新鮮な世界をみせてくれた

    月に一度くらい、おばちゃんの家に家族みんなで遊びに行っていた。

    おばちゃんには二人息子がいる。きみくんと、よっちゃん。

    二人は私たち三姉妹よりも、お兄さんだ。

    きみくんは真面目で優しく温厚で秀才だ。

    よっちゃんはゲーム好きで口は悪いが優しいお兄ちゃんという印象だった。

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