愛用のトランペットを披露する斉藤暁(撮影・木村 揚輔)
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     著名人に健康や元気の秘訣(ひけつ)を語ってもらう企画「だから元気!」。今回は「踊る大捜査線」「科捜研の女」などの人気作品で輝きを放つ名バイプレーヤー斉藤暁さん(72)です。「毎朝起きたら体に元気か?と、聞くようにしています」。多摩川の河川敷でトランペットを吹く毎日が活力の源となっています。(構成・前田 拓磨)

     トランペットを始めたのは中学2年生の時です。映画「ハロー・ドーリー!」に出ていたサッチモ(ルイ・アームストロング)が格好良かったんです。実家は電気工事店を営んでいて、家にあったビニールパイプを吹いて遊んでいました。中学のブラスバンドに遊びに行くと、一発で音が出たんです。もしかしたらトランペットが吹けるかもと思って、郵便配達のアルバイトをして、9800円の中古のトランペットを買いました。でも音が出なくて半年もたたずに挫折しました。

     楽器は押し入れに眠っていたんですが、自由劇場がジャズの芝居をやり始めまして、トランペットの経験者を募集する過程で改めて火が付きました。お医者さんに聞いてもトランペットを吹くのは肺とかを使うということでいいらしいですね。一日必ず2回くらいは吹くようにしています。口の中で音を変えるので、口周りの筋肉と舌の筋肉が勝負なんですね。「毎日たゆまぬ練習を」と教則本にも書いてあります。

     トランペットは家ではできませんから、多摩川で練習すると決めたんです。引っ越しもしましたが、多摩川から離れられないんです。携帯の時代になって、釣り人に警察に電話されたりして。原付で川上、川下と場所を変えてきました。職務質問も16回されまして、仕事を聞かれて俳優だと気付かれるのがうれしくなってね。「踊る大捜査線」を見て、警察官になったという人も3人いました。

     仕事でも「科捜研の女」で鴨川でトランペットを吹くシーンなどを入れてもらいました。あとは京都府警のブラスバンドで事件が起こって、僕はそこでトランペットを吹いたりしてね。トランペットをやっていて良かったなと思います。

     老人ホームを一人で訪問してトランペットと歌も披露しています。うちのバンドの音源を録音してきてバックに流して、スピーカーに音を飛ばしています。あとは昭和歌謡を歌っています。歌うことは良いですね。あんまりカラオケは好きじゃないんですけどね。

     孫が3歳になった時の曲も作りまして、題名は「ドタバタふうかちゃん」。本人に「こんなのできたよ」って言ったら「その歌やめて」と言われました。「ドタバタ」という言葉が嫌だったんでしょうかね?今は小学校2年生になって許してくれて、やっとどこでも歌えるようになってきました。今老人ホームでやると「ふうかちゃんを連れてきて」とか言われますね。いつかふうかちゃんも楽器ができるようになったら2人でやりたいです。

     体調は朝、起きて「今日は元気か」と体に聞くようにしています。疲れとか、口内炎とか。いつまでも治らないと心配ですよね。そういう時の歌も作ったりします。これからもいろいろな曲を作っていきたい。それと一緒にお芝居がどこまでいけるか。小野武彦さん(84)たちの姿に勇気をもらえますよね。健康でいなきゃ駄目ですね。

     《「スリーアミーゴス」再集結》斉藤の知名度を一躍高めた「踊る」シリーズの最新作「踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!」(監督本広克行)が9月18日に公開される。作中では北村総一朗(90)、小野による「スリーアミーゴス」も再集結する。新劇出身の北村主導の下、入念な準備とアドリブで、常に作中に笑いを届け続けた3人組。斉藤は「相変わらず元気でした。体はみんな衰えたかもしれませんが、気合は凄いです」と再会を喜んだ。息の合った3人のかけ合いにも注目だ。

     ◇斉藤 暁(さいとう・さとる)1953年(昭28)10月28日生まれ、福島県郡山市出身の72歳。地元テレビ局勤務を経て、自由劇場に入団。退団後には、大谷亮介、余貴美子らと東京壱組創立メンバーとして活躍。テレビ朝日「科捜研の女」ではシーズン5から日野和正役でレギュラー出演。他の主な出演作にNHK連続テレビ小説「ひよっこ」など。

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