リク ウメハラ(RIKU UMEHARA)が、2026-27年秋冬コレクションを発表した。
「用の美」をコンセプトに
リク ウメハラは、「用の美」の現代的な解釈をコンセプトに掲げるブランド。日常に根差した機能性と美しさを兼ね備えた衣服を提案している。デザイナーが陶芸家系に生まれた背景を活かし、洋服と陶芸を掛け合わせたアイテムを展開するなど、異なる分野を横断したものづくりも特徴だ。
暮らしの中の「形」を衣服へ
2026年秋冬シーズンのテーマは「それぞれのカタチ(Each Form)」。暮らしの中で生まれ、時代や環境とともに磨かれてきた造形や美意識を、現代の視点から見つめ直した。1つひとつの形や素材に意味を持たせながら、着る人自身を引き立てる静かなコレクションを展開している。
日本の文化を映す造形
コレクションでは、日本で古くから使われてきた生活道具の形を衣服へと落とし込んだ。たとえばテーラードジャケットは、穀物などを運ぶための麻袋「叺(かます)」が着想源。袋を折り畳んだような構造を思わせるディテールを取り入れながら、端正なジャケットへと再構築した。フロントや袖口のスナップボタン、襟を留められる仕様など、実用性を備えたデザインもさりげなく組み込まれている。
直線が際立つシルエット
コレクション全体を通して印象的なのは、直線を基調としたシルエットだ。ロングコートやパンツは身体からすっと落ちる縦のラインを描き、着丈の短いベストを重ねることでスタイリングに自然な奥行きをプラス。装飾を抑えたデザインだからこそ、輪郭の美しさが際立っている。
座布団をモチーフにしたキルティングベストは、今季を象徴する1着だ。日本の羽織を思わせる直線的なカッティングに、麻の葉柄のキルティングを組み合わせ、暮らしに根付いた造形を現代的なウェアへと昇華した。
一方、提灯を思わせるブルゾンは、今季では珍しく丸みのあるフォルムを採用。柔らかく膨らむ輪郭の襟裏や袖口には、麻の葉柄のキルティングをあしらい、日本の伝統文様をさりげなく取り入れた。
手仕事の温もりを随所に
素材やディテールには手仕事の温もりが宿る。リネンやウール、コットンなどの天然素材を用い、ジャケットの裏地やシャツには手ぬぐいや浴衣に使われる生地を採用。さらに、手作業による桜染めでやわらかなピンクに染めたシャツや陶器製のボタンなどを随所に取り入れ、穏やかなクラフト感を添えた。





