「ユーセリン」の“ハリフィラー”シリーズ

    「ユーセリン」の“ハリフィラー”シリーズ(3300~8800円) PHOTO:JANGSAENG KOH

    市場の構造が大きく変わり始めている。2025年も長年スキンケア市場をけん引してきた大手ビューティ企業が苦戦する一方、ロンジェビティ(長寿)やメディカル領域での専門性、ビューティデバイスを軸にした新たなビジネスモデルが競争の構図を変えつつある。長寿化が進む中、美容医療への需要拡大、肌悩みの細分化を背景に、新たな成長領域が生まれている。(この記事は「WWDJAPAN」2026年7月27日号付録「WWDBEAUTY」からの抜粋です)

    2025年の主要ビューティ企業の決算を見ても、その変化は明らかだ。ロレアル(L’OREAL)のスキンケア売上高は、8年連続の成長を経て、25年は前期比0.4%増にとどまった。ニコラ・イエロニムス(Nicolas Hieronimus)最高経営責任者(CEO)は、2月に開催された25年12月期の決算説明会で、「最も大きく変化したのはスキンケアの勝ち筋だ」と認めた。エスティ ローダー カンパニーズ(ESTEE LAUDER COMAPNIES)の同カテゴリーの売上高は約5%減少し、スキンケアの構成比が高い資生堂も減収となった。バイヤスドルフ(BEIERSDORF)も、新興国を中心とするスキンケア販売の減速が業績を圧迫し、中核ブランド「ニベア(NIVEA)」と高級ブランド「ラ・プレリー(LA PRAIRIE)」の双方で売り上げが落ち込んだ。

    一方、皮膚科学を強みにしたブランド群は好調だった。バイヤスドルフのダーマコスメブランドは、特に「ユーセリン(EUCERIN)」がけん引し、オーガニック売上高が同11.7%増だった。ガルデルマのダーマトロジカルスキンケア事業も、為替変動の影響を除くベースで同9.3%増を記録した。薬局チャネルを主力とする「ニュクス(NUXE)」や「コーダリー(CAUDALIE)」、ナオス(NAOS)も市場を上回る成長を続けた。ナオスでは、「ビオデルマ(BIODERMA)」の主力ライン“クレアリヌ”“サンシビオ”が同18%伸長した。フランスのラボラトワール ピエール ファーブル(LABORATOIRES PIERRE FABRE)も、スキンヘルス領域をさらに強化し、特定の肌悩みに対応する解決策として商品を訴求する戦略を強化した。

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