──やはり、良い習慣というのは大切ですね。アーティストとして、最終的に叶えたい夢は何でしょうか。

    以前は、個人的な夢や目標のほうが大きかったのですが、今はもっと視野が広がりました。年齢を重ね、時代も変わるなかで、互いに与え合う影響を日々実感するようになったからです。だから今は、自分にできること、自分の手が届く範囲で、少しでも良い影響を与えたいと思っています。記録を残すことよりも、20年後、30年後に振り返ったとき、「かっこよかった」と思ってもらえたらうれしいですね。韓国だけではなく、もっと広い世界に対しても。僕自身も素晴らしい先輩たちの影響を受けてここまで来たように、その流れが次の世代にも受け継がれていってほしいと思っています。実力のある後輩を見ても、競い合ったり比べたりするのではなく、ごく自然に「かっこいい」「すごいね」と言える関係でありたい。結局は、自分が影響を与えられる範囲のなかで、できる限り前向きな影響を与えられたらと思っています。

    G  DRAGON

    炎のように熱く、甘く マチュー・ブレイジーにより、鮮やかなカラーと個性的なテクスチャーを加え、新たな表情を与えられたジャケットに身を包んで。ジャケット ¥2,555,300 プルオーバー ¥528,000/ともにCHANEL(シャネル カスタマー ケアセンター)

    ──音楽制作についても、もう少し伺いたいです。近年、さまざまなスケールのコラボレーションステージを拝見していると、原曲の質感を大胆に転換することも視野に入れているように感じます。楽曲が一形態にとどまることなく、まるで“増殖”していくようにも感じました。楽曲を制作する段階から、そうした広がりを見据えているのでしょうか。それとも、その過程で自然と変化していくものなのかが気になります。また、そのなかで決して変わらない核となるものと、あえて柔軟性を持たせている要素は何でしょうか。

    どれも当てはまると思います。最初からあるステージやシチュエーションに合わせて作ることもありますし、そうでなくても、結果的に自然とその場に合う形になっていくこともあります。スタジアムなのか、音楽番組なのか、クラブなのか、小劇場なのかによって表現の仕方は変わるので、楽曲そのものも常に変化し得るものなんです。最近はツアーでライブバンドと一緒に回っているので、曲のテンポや雰囲気を思い切って変えることもあります。アップテンポの曲をバラードにしたり、反対にバラードをテンポアップさせたりすることもできます。「無題(Untitled, 2014)」のような曲だって速いアレンジにすることも可能です。なので、最初から広がりを計算して曲を作るというより、そのときどきの状況に合わせて変化させていく感覚のほうが近いですね。ただ、変わらない基準は明確にあります。曲そのものが良くなければならないということです。楽曲さえ良ければ、どこで、どんな形で歌っても、結局は生き残っていくものだと思うんです。どんな形式であっても、中心にあるのは曲そのものですから。それと、制作をするときは、すべてが記録だと思っています。あとで聴き返したときにも、そのときの選択に自分で納得できなければいけない。だから適当にはできません。自分が担当するパートである以上、最後まで責任を持つべきだと思っています。どうせやるなら、きちんとやりたい。意味のない作業はあまり好きではありません。だから、どうしても時間はかかってしまいます。

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