アーサー・コナン・ドイルの原作小説をもとに、ジェレミー・ブレットが主演して1984年から1994年まで放送された名作ドラマ『シャーロック・ホームズの冒険』。短編・長編合わせて60ある原作のうち、ドラマ化された全41話のあらすじや裏話、トリビアをご紹介!(※ドラマ版、原作小説のネタバレを含みますのでご注意ください)

    シャーロック・ホームズの冒険シャーロック・ホームズの冒険放送開始40周年!『シャーロック・ホームズの冒険』珠玉のエピソード10選

    1984年4月24日よりおよそ10年にわたって英ITV系で放 …

    『シャーロック・ホームズの冒険』エピソード一覧

    実はところどころでコナン・ドイルの原作の発表・収録と大きく順番が異なる本作。そうしたシャッフルに加えて、あらすじや見どころ、キャストの経歴(その後スターになった俳優や、ほかのホームズ作品に参加している俳優も)、裏話などを、全41話の順番にお伝えしよう。(※一部のエピソードはあらすじのみ。順次更新予定)

    第1話「ボヘミアの醜聞」

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    自分の推理力を発揮できる刺激的な事件を待っているシャーロック・ホームズのもとに仕事の依頼が届く。友人でありパートナーのワトソンとともに迎えた依頼者はただならぬ雰囲気の人物だった。そして、ホームズは生涯忘れえぬ女性、エレーナ・アドラーと対峙することになる。

    原作小説「シャーロック・ホームズの冒険」の第1話として収録され、ストランド誌での連載時も第1弾として掲載されたストーリー。連載初回にもかかわらずホームズの失敗した事件を取り上げるところが、コナン・ドイルの非凡さを示している。ホームズの巧みな推理や心理分析、演出力、変装術、不遜な態度や辛辣な言葉使い(一国の王族にも容赦なし)も既に確立されている。ワトソンのホームズに対する忠誠心も感じることができる。また、ワトソンの食欲旺盛さはこの頃から顕著。

    ボヘミア国王役のウォルフ・カーラーは、『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』の悪役でも知られる。ガイ・リッチー監督の『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』にも端役で出演していた。

    第2話「踊る人形」

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    ホームズは旧家の富豪キュービットから、不思議な“踊る人形”の謎解きを依頼される。落書きのようなその絵は最近屋敷に描かれていたのだが、妻のエルシーが見てひどく怯えているという。3年前に出会って結婚した妻に「過去のことは聞かない」と約束したので、キュービットには彼女がなぜ怯えているのかが見当もつかないのだ。ホームズは絵の解読を進めるが、すでに悲劇は始まっていた…。

    原作小説は「シャーロック・ホームズの帰還」収録と、全部で56ある短編小説のうち27番目に発表された作品だが、このドラマ版では2番目に取り上げられた。前倒しになったのは、探偵ドラマらしい暗号解読という要素があるほか、悲劇の真相をホームズが即座に見抜く部分が巧みで、序盤に組み込む作品としてちょうどいいからか。依頼人を死なせてしまったことで、普段は機械人間のようなホームズの人間味を垣間見ることができる。

    第3話「海軍条約事件」

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    ワトソンの学友パーシーが助けを求めてきた。外務省に勤める彼は、イタリアと結んだ海軍条約文書を預かっていたのだが、席を外した隙にその重要文書を何者かに盗まれてしまったのだ。ホームズとワトソンが訪ねると、そこには憔悴しきったパーシーが、婚約者のアニーとその兄ジョゼフに見守られていた。ホームズが見抜いた真実とは…?

    原作小説は「シャーロック・ホームズの思い出」収録と、全部で56ある短編小説のうち23番目に発表された作品。先の「踊る人形」同様、かなり前倒しでドラマに組み込まれることになった。泥棒が文書を盗む際に部屋のベルを鳴らしたという不可解な謎、芝居がかったエンディングがドラマ向きと考えられたか。後者は演出好きなホームズのいたずら心が発揮されており、原作に書かれている通りだが、映像にするとよりドラマティックになっている。

    第4話「美しき自転車乗り」

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    ホームズのもとを訪ねてきたのは音楽教師のバイオレット。音楽を教えながら母と二人、細々と暮らしていた彼女はある日、自分の消息を尋ねる新聞広告が掲載され、弁護士事務所を訪ねたところ、南アフリカで死んだおじの友人というカラザースとウッドレーを紹介される。カラザースは自分の娘のために、高い報酬でバイオレットを住み込みの音楽教師として雇う。週末は自転車と列車で母のもとに帰るバイオレットだったが、ある時を境に不審な男につけられるようになり…。

    原作小説は「シャーロック・ホームズの帰還」収録と、全部で56ある短編小説のうち28番目に発表された作品。ホームズが依頼人の手や靴を観察して職業や状況を推察する部分も盛り込まれている。また、ホームズの代わりに捜査したワトソンが大失敗して飽きられるところや、ホームズが酒場でボクシングの力量を見せるところ、誘拐事件の顛末などが、原作よりもさらにコミカルに、見どころたっぷりに映像化された。ほぼ脚色のボクシングのシーンで飛び出す「紳士はあくまでもストレートだ! そして僕は紳士である」というホームズの台詞は必聴。

    カラザース役のジョン・キャッスルは本作出演後、ジョーン・ヒクソンが主演する『ミス・マープル』でクラドック警部役を好演。また、『名探偵ポワロ』にもゲスト出演した。ウッドリー役のマイケル・シベリーは、クリストファー・リーがシャーロック・ホームズに扮した『シャーロック・ホームズ/ホームズとプリマドンナ』や現代のニューヨークを舞台にした『エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY』に参加している。

    第5話「曲がった男」

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    バークレー大佐が自宅で変死し、そばで気を失って倒れていた妻のナンシーに殺人の嫌疑がかかる。スキャンダルを恐れた副司令官はホームズに調査を依頼。夫妻は悲劇の直前に激しく言い争っているところを使用人に聞かれていた。その夜、ナンシーはボランティアに出かけた際に体の曲がった男と出会い、帰宅した時には人が変わったようになっていたという。体の曲がった男が鍵を握っているようだが…。

    原作小説は「シャーロック・ホームズの思い出」収録と、全部で56ある短編小説のうち20番目に発表された作品。ホームズが部屋の中やその外(庭)を調べる描写があるほか、ラストに「初歩だよ、ワトソン君(Elementary, my dear)」という、通説の口癖をホームズでなくワトソンが言う場面も見逃せない。

    のちの実力派俳優たちが脇役で出演。夫人ナンシーの友人を演じたのは『ハリー・ポッター』シリーズのペチュニア・ダーズリー役で知られるフィオナ・ショウ、そしてバークレー大佐の若かりし頃に扮したのは『モーリス』でタイトルロールを務めたジェームズ・ウィルビー。

    第6話「まだらの紐」

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    ヘレンという女性が怯えた様子でホームズに助けを求めてくる。義父のロイロットと暮らす彼女は結婚を控えているが、2年前に同じように結婚目前だった姉は謎の死を遂げていた。死の直前、夜中にどこかから聞こえてくる口笛に悩まされていた姉は、「まだらの紐」という謎の言葉を言い残し、苦しみながら死んでいった。そして今、ヘレンが屋敷の改築のため姉の部屋で寝ていると、やはり夜中に口笛が聞こえてきたのだ…。

    第1話「ボヘミアの醜聞」以来に、原作小説「シャーロック・ホームズの冒険」に収録されたストーリーが取り上げられた。長編の「バスカビルの犬」と並んで、特に有名なホームズ作品。その原作に描かれていたホームズとロイロットのやり取りが、火掻き棒を曲げ伸ばしするところまで忠実に再現されている。

    ロイロットを迫力たっぷりに演じるのは、『遠すぎた橋』『逆転無罪』などに出演したジェレミー・ケンプ。『シャーロック・ホームズの素敵な挑戦』にも参加していた。

    第7話「青い紅玉」

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    クリスマス前、ホテルに滞在中だった伯爵夫人の持つブルー・カーバンクルという貴重な宝石が盗まれるが、逮捕された配管工は無罪を主張する。同じ頃、身元不明の酔っ払いが落としていったものとして帽子とガチョウがホームズのもとに届けられ、後者の胃の中から盗まれた宝石が見つかる。宝石盗難事件とガチョウがどう結びつくのか、ホームズは独自に捜査を進めていき…。

    原作小説「シャーロック・ホームズの冒険」収録。ホームズが犯人を追い詰める場面は、シドニー・パジェットの挿絵そっくりに映像化された。無実の罪を着せられた配管工とその家族の描写が脚色として追加されており、清涼感のあるラストに仕上がっている。

    帽子とガチョウの持ち主ヘンリー・ベイカー役のフランク・ミドルマスは、ピーター・カッシングがホームズを演じた1960年代のドラマでも「青い紅玉」のエピソードに登場。その際はヘンリー・ベイカーでなく彼のものを拾うピーターソンに扮していた。また、クリストファー・リーがシャーロック・ホームズに扮した『シャーロック・ホームズ/ホームズとプリマドンナ』のキャストにも名を連ねている。伯爵夫人役のロザリンド・ナイトは、現代のロンドンを舞台にした『SHERLOCK/シャーロック』にも出演。

    第8話「ぶなの木屋敷の怪」

    仕事を探していた身寄りのない女性バイオレットは、ぶなの木屋敷の主人に気に入られ、幼い息子の家庭教師を頼まれる。高額な報酬を提示されるが、自慢の髪を切ることが条件だった。迷ったバイオレットはホームズに相談した上で仕事を受けることに。しかし、屋敷で次々と不可解な出来事に見舞われる。

    原作小説は「シャーロック・ホームズの冒険」収録。バイオレット役は俳優一家の出身であるナターシャ・リチャードソン。ぶなの木屋敷の主人ルーカッスル役のジョス・アックランドは、ピーター・カッシングとクリストファー・リーがそれぞれホームズを演じた作品にも出演している。

    第9話「ギリシャ語通訳」

    ホームズに兄弟がいることを初めて知ったワトソン。二人がホームズの兄マイクロフトの元を訪れると、ギリシャ語の通訳をしているメラスを紹介される。メラスはある日、見知らぬ人物に行き先も分からぬまま連れ出され、ある家の中でギリシャ人の男の通訳をするよう命令された。その内容が脅迫めいたものだったため、こっそりギリシャ語で男に状況を尋ねて彼が監禁されていることを知る。メラスは男を助けたいとホームズに調査を依頼するのだが…。

    原作小説は「シャーロック・ホームズの思い出」収録と、全部で56ある短編小説のうち22番目に発表された作品。このストーリーでマイクロフトが初登場となるのは原作の通りだが、本作のマイクロフトは原作よりも多くのストーリーに関わることに。同役を演じたチャールズ・グレイは、1976年のパロディ映画『シャーロック・ホームズの素敵な挑戦』でもマイクロフトに扮していた。ラストの汽車のシーンはドラマならではの付け足し。

    第10話「ノーウッドの建築業者」

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    ホームズのもとに、殺人容疑でもうすぐ逮捕されるとして弁護士のマクファーレンが助けを求める。彼は前日、初対面であるノーウッドの建築業者オールデーカーから遺言書の作成を依頼され、遺言書にはなんと全財産を自分に譲ると書かれていた。オールデーカーはかつてマクファーレンの母を愛していたので、彼女の息子に譲りたいという。マクファーレンは彼の屋敷を訪ねて遺言書を作成。しかし、その晩に火事が起き、オールデーカーは遺体で発見された。ホームズをもってしてもマクファーレンの容疑を晴らすのは難しそうだったが、「決定的な証拠」が見つかる。

    ホームズと何度も一緒に仕事をすることになるレストレード警部が初登場。トリックを見破る手法がユーモラス。なお、吹き替え版では家政婦のレキシントン夫人役を南田洋子が担当し、ワトソン役の長門裕之と夫婦共演を果たしている。マクファーレンの母親ヘレン・ライアンは、第40話「マザランの宝石」にも異なる役で出演。

    第11話「入院患者」

    医師のトレヴェリアンは優秀ながらも貧乏だったが、ブレッシントンという男と組んだことで開業医として成功する。ブレッシントンが用意した家で一緒に住み、入院患者となった彼の診療もしていた。しかし、ある日近所に泥棒が入ったことからブレッシントンは取り乱す。その後、トレヴェリアンの診察を受けていた人物が突然姿を消した上、ブレッシントンの部屋には何者かが侵入した形跡が残されていた。ホームズにもちゃんと相談しようとしないブレッシントンが抱える秘密とは?

    ブレッシントンが自分の葬式を夢に見るところからスタート。原作よりも描写が多いブレッシントン/サットン役のパトリック・ニューウェルはホームズ作品との関わり合いが深く、ジェフリー・ホワイトヘッドがホームズを演じた1979~1980年のドラマシリーズにレストレード警部役で計19話に出演。1985年の映画『ヤング・シャーロック/ピラミッドの謎』にも参加していた。病気のロシア貴族に化けた銀行強盗仲間役のティム・バーロウは『SHERLOCK/シャーロック 忌まわしき花嫁』に、殺人罪で絞首刑になったカートライト役のチャールズ・コークは『コナン・ドイルの事件簿』にも姿を見せている。

    第12話「赤髪連盟」

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    赤い髪が特徴的な質屋のウィルソンは、最近雇い入れた従業員に勧められて、ある「連盟」の欠員募集に応募する。その連盟の加入条件は赤い髪の男性で、簡単な仕事で稼げるというのだ。担当者は一目でウィルソンを気に入り即採用。辞典を写すだけの楽な仕事だが、勤務中は建物から出ることを厳しく禁じられる。しばらく働き万事がうまくいっていたはずだったが、ある日ウィルソンがいつものように出勤すると、職場の入口に「連盟は解散した」との張り紙が。一体何が起きたのか?

    原作小説「シャーロック・ホームズの冒険」収録で、「ボヘミアの醜聞」に次いで2番目に発表された。ホームズ作品として有名なものの一つ。連盟の仕事を気に入っていたウィルソンが辞典を写すくだりについて嬉々として語るなど、ユーモラスなシーンも多い。貴重なホームズの爆笑が見られる。ラストにモリアーティ教授が初登場。続くエピソードへの伏線となっている。

    ジョン・クレイ役のティム・マキナニーは『SHERLOCK/シャーロック 忌まわしき花嫁』にも出演。

    第13話「最後の事件」

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    フランスでモナ・リザの盗難事件を解決してロンドンに戻ったホームズが襲われる。何度もホームズに犯罪計画を邪魔されたモリアーティ教授の仕業だった。モリアーティの一味が逮捕されるよう手はずを整えたホームズは、片がつくまでしばらく身を隠そうと考えてワトソンとともにヨーロッパ大陸へ渡る。モリアーティの裏をかき、スイスへ到着したはずだったが…。

    原作小説は「シャーロック・ホームズの思い出」収録。このストーリーをもってコナン・ドイルがホームズを死なせてしまおうとしたのは有名な話。また、このエピソードを最後にワトソン役のデヴィッド・バークが降板。その後は彼の友人であるエドワード・ハードウィックが引き継ぐことになった。

    第14話「空き家の怪事件」

    ホームズがいなくなって3年が過ぎた。開業医の傍らで警察にも協力しているワトソンは、ある殺人事件の検視法廷で証言した後、裁判所の前で老人とぶつかる。診療所に戻ると、先程の老人が訪ねてきた。一瞬背を向けたワトソンが振り返ると、そこにいたのは…。

    原作小説は「シャーロック・ホームズの帰還」収録。コナン・ドイルは読者からの熱いリクエストにより、およそ10年ぶりにしぶしぶホームズをよみがえらせることになったが、ホームズの推理力やワトソンとの友情、ホームズが姿を消した後の滝壺周辺を調べたワトソンたちに対する辛辣な評価も含めて、ブランクを感じさせない出来。死んだと思っていたホームズがいきなり目の前に登場したことから、ワトソンが驚きのあまり失神してしまうところは原作通り。

    第15話「プライオリ・スクール」

    ホールダネス公爵の幼い息子がプライオリ・スクールから姿を消し、校長から捜索依頼を受けたホームズとワトソン。同日、ドイツ人教師も姿を消していた。手がかりは荒れ地に残る、2種類の自転車のタイヤ痕。一つはドイツ人教師の自転車と同じもので、もう一つは別の自転車のものだが、二つの痕は離れた場所でぷっつり途絶えていた。ほかに残っていたのは牛の足跡ばかり。少年はどこにいるのか?

    第16話「第二の血痕」

    首相とホープ外相がホームズを極秘裏に訪問する。ホープが重要文書を紛失したため、取り戻してほしいという。二人が帰った後にホープ夫人が現れ、夫が心配だから紛失した文書の内容を教えてほしいと頼む。ホームズは夫人に何も告げずに引き取らせる。そして調査を始めようとした矢先、目星を付けていた人物が殺され…。

    第17話「マスグレーブ家の儀式書」

    ホームズは大学時代の同級生で名門マスグレーブ家の当主レジナルドからの招待を受け、ワトソンとともに館を訪れる。するとその晩、執事のブラントンが突然姿を消す。彼が「儀式書」と呼ばれるマスグレーブ一族に伝わる古い文書を盗み見ているのをレジナルドが発見し、1週間後に出て行くよう言い渡した矢先のことだった。その数日後には、ブラントンと一時婚約していたメイドのレイチェルも失踪し…。

    第18話「修道院屋敷」

    ホームズとワトソンは、ホプキンズ警部からの応援要請を受け、修道院屋敷(アベイ屋敷)と呼ばれる館に向かう。富豪である館の主人ユースタス卿が暴漢に殺されたようなのだ。だが、ホームズたちが現場に到着した時には、卿と一緒にいて負傷した夫人メアリーの証言から犯人の正体はすでに明らかになっていた。もう手伝いの必要はないと言われたホームズは、現場に残された3個のワイングラスを気にしつつも帰路につくが、途中でその謎が解けて館へ引き返す。その後、事件は思いがけない展開を見せ…。

    第19話「もう一つの顔」

    ネビル・セントクレアという男性が失踪する。その当日、所用でロンドンに出掛けたセントクレア夫人は怪しげな地域に迷い込んだところ、偶然に建物の窓から顔を出す夫の姿を見つける。驚いた夫人は警察とともに建物の中に入るが、そこにいたのは物乞いの男ブーンだけ。だが物陰にネビルの服が隠されており、窓枠には血痕も見つかる。夫人から頼まれて調査し始めたホームズはネビルが死んだと見ていたが、夫人の元へ夫から手紙が届く。

    第20話「六つのナポレオン」

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    ナポレオンの胸像が次々と壊されるという奇妙な事件が相次ぎ、ついには胸像の持ち主宅の玄関先で男性が喉を切られて殺される事件が発生する。レストレード警部の相談を受けたホームズは、全部で6つあるという特注品の胸像に着目して捜査を開始。被害者の遺留品からイタリア人の男の写真が見つかり、この男は胸像を販売する会社に勤めていたことが判明する。

    第21話「四人の署名」

    10年前から行方知れずのモースタン大尉。その娘メアリーがホームズのもとを訪ねる。6年前から毎年同じ日に謎の人物から真珠が届くようになり、ついには今回呼び出しの手紙が届いたという。「不当な扱いを正すため」という文面を見てホームズとワトソンは彼女に同伴することに。メアリーは父親が持っていたというある建物の見取り図を持ってくる。そこには奇妙なマークと四人の署名が記されていた。

    第22話「銀星号事件」

    ウェセックス・カップの本命である名馬、銀星号が忽然と消え、調教師が殺される事件が起きた。銀星号の厩舎は人里離れた荒野にあり、付近にはライバルの厩舎が1軒あるだけだが、有名な馬はなかなか見つからない。事件前夜、怪しい男が厩舎へ現れていたという情報が入るが、ホームズは証人の話や残された証拠品から独自の推理をする。

    第23話「悪魔の足」

    休養のためワトソンとともに海辺の地へやってきたホームズだが、地元の牧師に頼まれて、トレゲニス家に起きた事件を捜査することに。兄妹4人のうち3人が一夜のうちに悲劇に見舞われたのだ。妹は死亡、残る2人は錯乱状態に。難を逃れたのは、財産問題により彼らと離れて暮らしていたモーティマーだけだった。残された証拠からモーティマーの犯行が疑われたが、翌朝、新たな悲劇が…。

    第24話「ウィステリア荘」

    エクルズという男が知り合って間もないガルシアなる人物に招かれて、サリー州にあるウィステリア荘に泊まることに。だがエクルズが翌朝目覚めると、主人のガルシアを含め誰もおらず、屋敷はもぬけの殻だった。その状況に腹を立てたエクルズは、ホームズに捜査を依頼。早速現地へ赴いたホームズたちは、地元警察のベインズ警部からガルシアが昨夜のうちに殺されたと知らされる。警部はエクルズを疑うが、ホームズは別の観点から捜査を進める。

    第25話「ブルース・パーティントン設計書」

    ウエストという男の遺体が線路脇で発見される。彼のポケットから国家機密であるブルース・パーティントン潜航艇の設計図が見つかるが、盗まれた10枚のうち3枚は見つからない。ウエストは金目当てで盗んだのか? ホームズは兄マイクロフトからの依頼で捜査を開始。設計図を保管する金庫の鍵を持つのは二人。だがそのうちの一人を訪ねると、意外な展開が待ち受けていた。

    第26話「バスカビル家の犬」

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    地方の旧家バスカビル家の当主が不審な死を遂げ、遺言執行人のモーティマー医師がホームズのもとへ相談に訪れる。代々この家は悪魔の犬にたたられているという言い伝えがあり、相続人サー・ヘンリーの身を案じているのだ。ほかの事件を抱えていることからロンドンを離れられないホームズに代わって、ワトソンが館へ乗り込むことに。周りには広大な荒れ地、底なし沼、そしてひと癖ありそうな執事夫妻に住民たち…伝説は本当なのか?

    第27話「レディー・フランシスの失踪」

    ワトソンはホテルで出会った個性豊かなレディー・フランシスに興味をひかれ、その様子をホームズに逐一報告していた。そんな時、同じホテルに滞在中のシュレシンジャー少佐が伝道活動の寄付集めの講演を行った直後に、レディー・フランシスは姿を消してしまう。深刻な事態と考えたホームズはホテルに駆けつけるのだが…。

    第28話「ボスコム渓谷の惨劇」

    ボスコム渓谷の沼地でオーストラリア出身の農園主が殺され、息子のジェームズが逮捕される。事件直前、父子は口論していた。地主の娘で幼なじみのアリスとの結婚を父に強制され、ジェームズが反発したことが口論の理由だという。アリスはジェームズが無罪だとホームズに訴えるのだが…。

    第29話「ソア橋のなぞ」

    大富豪ギブソンの妻が遺体となってソア橋の上で発見され、ギブソンの子どもたちの家庭教師グレースが逮捕される。夫人は頭を撃たれており、凶器と思われる銃がグレースの部屋から見つかったのだ。ギブソンは彼女の無実を主張してホームズに捜査を依頼するが、彼女との関係を問われて激高し帰ってしまう。結局、正式な依頼はされなかったものの、グレースを救うためにホームズは捜査に乗り出す。

    第30話「ショスコム荘」

    名馬ショスコム・プリンスの馬主であるサー・ロバートの調教主任メイソンが相談に訪れる。サー・ロバートに関して不審な出来事が相次いでおり、彼に多額の金を貸していた男性が失踪したほか、仲良しの姉と話さなくなり、彼女の愛犬を人に譲ってしまう。さらには地下にある炉の中から人骨まで見つかったという。ホームズはワトソンとともにショスコム荘へ赴く。

    第31話「高名の依頼人」

    ホームズのもとへ匿名の依頼人から相談が来る。依頼人の望みは、将軍の令嬢バイオレットと悪名高いグルーナー男爵との結婚をやめさせること。男爵との結婚を強く望むバイオレットは、彼の過去の悪行も意に介さず、父親の忠告も聞かないのだ。ホームズは、不審な死を遂げた男爵の前妻も彼が殺したと考えていた。そこで、男爵に恨みを抱くキティという女性とともに令嬢の説得を試みるのだが…。

    第32話「這う人」

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    依頼人は、プレスベリ教授の秘書ベネット。教授の娘イーディスと婚約しているのだが、ある日の深夜、何者かが3階にある彼女の寝室を外から覗いたという。翌日、ホームズたちは現場を調べに訪れるが、帰宅した教授に尊大な態度で追い出される。ホームズは、教授が若い女性と婚約したことや、最近3度も愛犬に襲われたこと、さらに教授宛てに秘密の郵便や小包が送られてくるようになった点に着目する。

    第33話「サセックスの吸血鬼」

    サセックスのある村に作家のストックトンという男が現れる。村ではその昔、大地主の残忍な所業に怒った村人が地主の一族を焼き殺す事件が発生。一族は吸血鬼と噂されており、ストックトンはその子孫だった。彼が現れてからは次々と不幸な出来事が起き、ペルーから帰国したばかりのファーガソンにも悲劇が…。果たしてこれは「一族の復讐」なのか? ストックトンは本当に吸血鬼なのか?

    第34話「犯人は二人」

    ホームズは名門一家のクロフト夫人から依頼を受ける。彼女の孫二人はかつて、卑劣な恐喝によって破滅させられており、同じような被害者を出したくないと夫人は考えていた。ゆすり屋の正体は美術商チャールズ・オーガスタス・ミルバートン。使用人から主人の秘密の手紙を買い取り、主人をゆするというやり口だ。この悪質な手口で結婚間近だった陸軍大佐が自殺する。次なる標的は誰なのか…?

    第35話「未婚の貴族」

    独身の貴族として有名だったロバートが、裕福なアメリカ人女性と結婚式を挙げるが、直後に花嫁が失踪する。式に昔の女が現れるなど、ロバートは女性問題を抱えていたようだ。一方、ホームズは同じような悪夢にうなされ、眠れぬ日々に苦しんでいた。夢の意味を見出そうとしても答えが見つからない。そんな中、ベールを被った謎の女性から手紙が届く。

    第36話「三破風館」

    三破風館と呼ばれる屋敷に住む老婦人が相談してきた。三破風館を家具も含めて言い値で買いたいという謎の人物が現れたのだが、相手の条件によると所持品まで持ち出せなくなるという。相手は一体何が狙いなのか? ホームズが調べるうち、彼女の孫のダグラスが最近不審な死を遂げていたことが判明。彼の女性関係を調べた結果、一人の女性の名が浮上する。

    第37話「瀕死の探偵」

    銀行家ビクターの妻アデレイドがホームズのもとを訪れる。ビクターのいとこで病理研究者のスミスが、夫に悪影響を及ぼしているというのだ。その後、ビクターが突然死。死因はスミスが専門とする熱病だった。先代の遺言により全財産をスミスが相続し、アデレイドと子どもたちは屋敷を追い出されてしまう。明らかにスミスが怪しいが、証拠はない。それでも調べを続けるホームズは体調をひどく崩してしまい…。

    第38話「金縁の鼻眼鏡」

    ケント州の屋敷で青年スミスが殺される。彼は館の主であるコラム教授の優秀な秘書で、その死を願う人物は見当たらない。手がかりはスミスが亡くなった時に握っていた金縁の鼻眼鏡と、メイドが聞いた「先生、あの女です」という彼の最後の言葉だった。ホームズが兄のマイクロフトと屋敷へ赴くと、教授はメイドの証言を否定し、スミスの自殺説を唱える。

    ワトスン役のエドワード・ハードウィックのスケジュールの都合で、本来なら「ギリシャ語通訳」と「ブルース・パーティントン設計書」にしか出てこないはずのマイクロフトが3度目の登場。原作のホームズの役割が一部マイクロフトに割り振られている。

    第39話「赤い輪」

    下宿を営むウォーレン夫人が、部屋にこもりきりの下宿人のことで相談に来る。ホームズは以前、彼女の下宿にいたイタリア人のフィルマーニを助けたことがあった。今度の下宿人もイタリア系らしいと聞き、ワトソンはフィルマーニに話を聞きに行くが何かを隠している様子。テーブルの上には、結社「赤い輪」の仕業と見られる殺人事件の切り抜きがあった。その後、フィルマーニは殺されてしまう。

    第40話「マザランの宝石」

    貴重なマザランのダイヤモンドが美術館から盗まれた。旅で不在のホームズに代わり、調査を始めた兄のマイクロフト。最後に美術館を出たシルビアス伯爵が犯人だと当たりをつけるが、なかなか確証を掴めない。一方、ワトソンは恩師ガリデブの妹たちから相談を受ける。アメリカ人の男が突然兄を訪ねてきて、ガリデブ姓の男が3人集まれば大金をもらえるという妙な話を持ちこまれたというのだが…。

    ともに「シャーロック・ホームズの事件簿」に収録されている「マザランの宝石」と「三人ガリデブ」を組み合わせて映像化。ホームズ役のジェレミー・ブレットが撮影直前に入院したため、彼の出番はマイクロフト(4番目の登場)に変更された。冒頭と終盤のジェレミーの出演は別撮り。

    第41話「ボール箱」

    スーザンという女性のもとにボール箱に入ったクリスマスプレゼントが届くが、中身は切り取られた人間の耳だった! 彼女には妹が二人おり、末の妹メアリーは船員のジムと結婚したがその後失踪。もう一人の妹セーラは勝ち気な性格で、スーザンと衝突して家を出ていた。スーザンの話から、事件の鍵を握るのはセーラだと見るホームズ。セーラは、耳を送りつけたのは姉に追い出された元下宿人の医学生の仕業で、いたずらだと断言するのだが…。

    『シャーロック・ホームズの冒険』は7月30日(木)21:00よりNHK BSプレミアム4Kにて放送。U-NEXT、Huluで配信中。(海外ドラマNAVI)

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