OpenAIの強力なライバルであり、チャットボット「Claude」を開発した米企業Anthropicが、著作権侵害をめぐる訴訟で15億ドルの和解に裁判官から最終承認を受けた。問題の核心は、同社がAIに「食べさせた」データの調達方法にある。

    少し背景を説明しておこう。AIモデルが文章を生成できるようになるには、膨大なテキストを学習させる必要がある。書籍はまさに理想的な素材だ。

    ところがAnthropicは、書籍を正規購入しなかった。同社はLibGenとPiLiMiという二大海賊版ライブラリから書籍をごっそり拝借し、著者の許可など一切得ることなく、約700万タイトルもの在庫を手に入れていたのだ。

    問題の作品リストはなかなか豪華で、ハリー・ポッターの出版元である英国のBloomsburyも、自社カタログから1万4,000点以上のタイトルについて補償を受けることになった。

    和解の対象となる書籍は合計約50万点で、1冊あたりおよそ3,000ドルの補償となる。すでに権利者の91%が補償を請求済みというから、いかに多くの人が「やられた」と感じていたかがよくわかる。

    この件でとくに興味深いのは、司法が示した微妙な線引きだ。ウィリアム・アルサップ判事は2025年に、書籍を使ったAIの学習は「フェアユース」に該当しうると判断していた。フェアユースとは、著作物を変容的に利用する場合に著作者の許可なく使用できるという米国の原則だ。

    しかし判事は同時に、海賊版サイトから入手したファイルを使った時点でその論理は崩れると付け加えた。学習に書籍を使うのはOK。でも、そのために書籍を盗むのはNG–ということだ。

    この線引きがこれほどの高額になった理由であり、米国の著作権訴訟史上最高額の和解金とされている。もしAnthropicが和解交渉ではなく法廷で争っていたら、数千億ドル規模にまで膨れ上がっていた可能性もあったという。

    AI業界へのメッセージは明快だ。書籍でモデルを学習させてもよい–ただし、今度はちゃんと代金を払うこと。

    Source :
    publishersweekly.com

    この記事にはAIで生成された画像が含まれている場合があります。どの記事にも細心の注意を払っていますが、もし間違いを見つけたら、ぜひ教えてくださいね!

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