世界中のファンが解禁を心待ちにしているHBO制作のドラマ版『ハリー・ポッター』シリーズ。全7作におよぶJ・K・ローリングの原作小説を全7シーズンで映像化する一大プロジェクトは、早くも『秘密の部屋』を原作とするシーズン2の撮影準備へと駒を進めている。本シリーズの制作チームが掲げる最大の課題は、中心となる子役たちが役柄の年齢と乖離してしまう前に、全7シーズンを完結させることだ。そのためには極めて効率的な撮影スケジュールを組む必要があるが、この過密日程に対して現場からは懸念の声も上がっている。英Radio Timesが報じている。

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    「クオリティを犠牲に…」撮影監督が語る現場のリアル

    本シリーズで撮影監督を務めるアドリアーノ・ゴールドマン(『デス・バイ・ライトニング』)は、取材に応じた際、この撮影スケジュールについて「過酷」という言葉を使ってその実情を明かした。

    アドリアーノは制作現場の厳しさについて次のように語る。「非常に素早く撮影しなければならず、ペースを上げれば上げるほどクオリティを犠牲にすることになります。こればかりは避けようがありません。もちろん豊富な資金やリソースは用意されていますが、とにかくスケジュール自体が過酷なのです」

    さらに過酷さを極めさせているのが、労働法や教育機関の規定に基づく「子役の労働時間制限」だ。「子どもたちが画面に映ることができる時間の制約が非常に厳しく、特殊な手法を取らざるを得ません。彼らが授業を受けている間に、すべてのシーンを事実上“事前撮影”しておかなければならないのです」とアドリアーノは明かす。

    1時間半で6セットアップ─ 子役の制約が生む複雑なプロセス

    アドリアーノによると、ハリー役のドミニク・マクラフリン、ロン役のアラスター・スタウト、ハーマイオニー役のアラベラ・スタントンが撮影現場に滞在できる時間は、なんと「およそ1時間半」に限られているという。スタッフはその短い時間内に、ドミニクたちが現場を去るまでに6つのセットアップ(撮影準備・画角)を完了させなければならない。

    「本当に大変ですよ。スケジュールの都合上、すべてを順不同で撮影することになりますから」と語るアドリアーノ。「そのためプロセスは極めて複雑なのですが、私はすでにそのやり方で1つのシーズンを乗り切りました」

    子役スターたちが学業を並行して進められるよう、スタジオは昨年、敷地内に仮設の学校を建設する許可を取得している。学業と撮影の両立という課題をクリアするための試みだが、制作陣にかかる負担は計り知れない。

    HBO版『ハリー・ポッター』シリーズの日本での配信情報は現時点で未定。世界的ベストセラー「ハリー・ポッター」誕生の秘密に迫るドキュメンタリー『ハリー・ポッターと魔法の歴史』はU-NEXTで配信中。(海外ドラマNAVI)

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