Apple TVの探偵ドラマ『シュガー』は、意外にも犯罪ドラマの金字塔『ブレイキング・バッド』のDNAが受け継がれていることが明らかとなった。シーズン2の新ショーランナーが、その製作の舞台裏を語っている。
コリン・ファレル主演!Apple TV『シュガー』予告編映像到着
アカデミー賞ノミネート俳優コリン・ファレルが主演&製作総指揮 …
“夢の街”の暗部、人間社会の矛盾を映し出す
『シュガー』は、コリン・ファレル演じる私立探偵ジョン・シュガーを主人公にしたネオノワール・ミステリー。シーズン1では、伝説的な映画プロデューサーの行方不明になった孫娘を捜索する中で、シュガー自身に隠された驚きの秘密が明らかになる。シーズン2では、韓国人ボクサーの失踪した兄を捜す依頼をきっかけに、ロサンゼルス全体を巻き込む巨大な陰謀へと迫っていく。
シーズン2からショーランナーを務めるサム・キャトリンは、『ブレイキング・バッド』で計10話の脚本を執筆した人物だ。本作にはキャトリンのほかにも、『ブレイキング・バッド』『ベター・コール・ソウル』との繋がりを持つスタッフが数多く参加している。シーズン1では両作品のキャスティング・ディレクター、シャロン・ビアリーとシェリー・トーマスがキャスティングを担当し、『ブレイキング・バッド』でスカイラー・ホワイトを演じたアンナ・ガンも出演。シーズン2では『ベター・コール・ソウル』でラロ・サラマンカを演じたトニー・ダルトンが新たに参加しているほか、監督のアダム・バーンスタイン、マイケル・モリス、撮影監督のマーシャル・アダムズら、シリーズを支えたスタッフも多数合流している。

米Hollywood Reporterのインタビューでキャトリンは、『シュガー』に多くの『ブレイキング・バッド』関係者が集まった理由について、次のように語っている。「テレビシリーズの運営について私が知っていること、そして知りたいと思っていることは、すべて『ブレイキング・バッド』で過ごした5年間から学びました。だから(クリエイターの)ヴィンス・ギリガンのチームの誰かが参加できるなら、できる限りそのやり方を手本にしたいと思っています」
また、『ベター・コール・ソウル』で強烈な存在感を放ったラロ役のトニー・ダルトンについても言及。トニーは『シュガー』出演のオファーを受けた際、マイク役のジョナサン・バンクスに相談し、彼がキャトリンの脚本を絶賛したことが出演の決め手になったという。
さらにキャトリンは、『ベター・コール・ソウル』についても率直な思いを明かした。「企画を最初に聞いた時は、正直どういう作品になるのか想像できませんでした。でもヴィンス・ギリガンとピーター・グールドなら間違いないとも思っていました。結果として、また素晴らしい作品を作り上げました。だから私は、彼らのキャストやスタッフをできるだけ自分の作品にも迎えたいと思っているのです」

『シュガー』の主人公ジョンは、これまでキャトリンが多く描いてきたアンチヒーローとは異なる存在でもある。「彼は秘密を抱え、必要なら暴力も辞さない人物ですが、本質的には善良な人間です。誠実さこそが彼を特別な存在にしています。その真っすぐさが、どこか昔ながらのヒーロー像を感じさせ、多くの人に愛されている理由だと思います」
またシーズン2では、ホームレス問題や麻薬性鎮痛剤フェンタニルの問題など、ロサンゼルスが抱える現実的な社会問題も物語へ取り入れられている。キャトリンは、「華やかな都市」というイメージの裏側にある矛盾こそ、本作が描きたかったテーマだと説明。「ロサンゼルスは夢の街でありながら、貧困やホームレス問題も抱えています。その矛盾こそが、この街の最も暗い部分です。シュガーは、そうした人間社会の矛盾を目撃していくことになります」と語った。
『ブレイキング・バッド』で培われた製作哲学を受け継いた『シュガー』は、犯罪ドラマファンにとって見逃せない一作となりそうだ。『シュガー』シーズン1~2はApple TVで配信中。(海外ドラマNAVI)
