「大阪南港ATCギャラリー」(大阪市住之江区)にて、7月18日から開催中の展覧会『ジブリパーク展』。「スタジオジブリ」作品の世界観を楽しむことができ、なかでも「食」のシーンにちなんだ台所の立体造形物がある空間では、細やかに再現された小物を触ることもでき、登場人物になった気分で名場面に入り込める。
■ 作品の魅力的な食べ物が大集合
同展では、2022年に開園した公園施設「ジブリパーク」(愛知県長久手市)の魅力を凝縮し、大人でもゲームやフォトスポットで遊べる街「小さなジブリパーク」をはじめ、初登場となる『千と千尋の神隠し』のハク竜など、人気キャラクターとともに名場面を再現できる「体験型」展示が充実している。
『ジブリパーク展』は、7月18日から「大阪南港ATCギャラリー」で初開催
また、ジブリと言えば、劇中のおいしそうな食べ物が印象的な人も多いはず。パークで好評だった企画展『食べるを描く。』の増補改訂版も展開し、入口にはレストランのショーケースのように、各作品に登場した食べ物のサンプルが勢ぞろい。『魔女の宅急便』の「ニシンとカボチャのつつみ焼き」など、「キキがせっかく届けたのに、嫌なひと言を言われた料理!」と思わずエピソードを語りたくなるものばかりだ。
「ジブリパーク」で好評だった企画展『食べるを描く。』の増補改訂版。入口には劇中に登場した食べ物のサンプルがずらり
■ 3タイプの台所で、作品に入り込もう
そして、キッチン好きの筆者が1番ワクワクしたのは、映画のセットのように作品の台所が再現されたエリア。『となりのトトロ』草壁家では、まず靴を脱いで畳の居間に上がると、食卓には朝食とともに、サツキが作った3人分の弁当が! ご飯にかかった桜でんぶやめざし(父親には2尾)など細やかに再現され、メイが跳ねて喜ぶ姿が目に浮かぶよう。
『となりのトトロ』草壁家の朝食やサツキが用意したお弁当をリアルに再現!
『となりのトトロ』草壁家の朝食シーンを体験した気分に
奥の台所に入って、昭和期を象徴する手押しポンプやかまどの前に立てば、まさにサツキの気分で、味噌汁をかきまぜたくなりそう。よく見ると、窓際には入院中の母親を待つかのように4人分の歯ブラシがあり、こだわりの小物探しをするのも楽しい。そして裏の風呂側にまわった際は、どんぐりが落ちている床下を覗くのもオススメだ。
『となりのトトロ』草壁家の窓際には、ちゃんと家族4人分の歯ブラシが置かれている
実際に小物やセットを触れるのがポイントで、7人分の目玉焼きやおひつが並ぶ『コクリコ坂から』の作品内に出てくるコクリコ荘の台所はTHE下宿屋らしく、大きな釜が特徴。蓋を開けると、うっすら減った形状の白飯が入っていたり、冷蔵庫を開けると、ハムやチーズ、牛乳があるなど、リアルな日常生活を表現したディテールに驚かされる。
『コクリコ坂から』のコクリコ荘の台所を再現したスポット。朝ごはんを用意すするシーンに挑戦したくなる!?
『コクリコ坂から』の台所には、目玉焼きが並んでいたり、冷蔵庫の中、ご飯をよそった形跡が見られる釜飯など、随所にこだわりが
その一方で、非日常へ誘われるのが「天空の城ラピュタ」の飛行船・タイガーモス号の厨房だ。
『天空の城ラピュタ』飛行船・タイガーモス号の台所を再現したスポット
狭い通路の両側に調理&酒などが所狭しと並ぶスペースがあり、こちらも大鍋の蓋を開ければシータが船員たちに作った、大きめ具材たっぷりのスープが入っている技ありな仕掛けが。さらに、戸棚にもチーズやパン、調味料が入っているので、作品で描かれなかった献立まで想像するのも楽しそうだ。
『天空の城ラピュタ』飛行船・タイガーモス号の台所、大鍋の中や棚の中にもこだわりの仕掛けが!
ほかにも、記憶に残る「食」シーンが生まれるまでの絵コンテやイメージボードなど、見応えある資料を公開。例えば、『千と千尋の神隠し』で千尋がハクからもらったおにぎりを食べて涙を流す名場面は、「見つめる」「ひと口目」から「五・六口目」まで、50枚以上の絵コンテが並び、綿密な表情の変化に注目したい。
食にまつわるシーンの貴重な絵コンテなどを展示※写真・動画撮影は不可
チケットは事前の日時指定制で、会場での販売はなし。7月は週末を中心に予約が埋まっている日が多いため(状況により変更の場合あり)、販売状況は各チケットサイトでこまめに確認を。詳細は公式サイトにて。
食にまつわるシーンの貴重な絵コンテなどを展示※写真・動画撮影は不可
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『ジブリパーク展』
期間:2026年7月18日(土)~9月26日(土)会期中無休
会場:大阪南港ATCギャラリー(大阪市住之江区南港北2-1-10)
時間:9:00~17:00(最終入場は16:30)
料金:一般1900円、中学生・高校生1600円、4歳~小学生1000円
※チケットは事前の日時指定制、会場での販売はなし
取材・文・撮影(一部)/塩屋薫
(C)Studio Ghibli