海外では、「小学生が一人で登下校する」という日本の光景に驚く人が少なくない。それほど、日本の子どもたちは幼い頃から自分で行動する力を身につけている。しかし、その自立は決して自然に育まれるものではない。では、日本の子どもたちは、どのような経験を通して「一人で歩く力」を身につけているのだろうか。話題の書『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』で紹介されているおやくそくの中から、そのヒントを紹介する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)
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日本の「登下校」が驚きなワケ
「6歳の子どもが、一人で街を歩いているという事実に驚きました」
シンガポールで子育てをしている知人と話していて、こんな言葉を聞いた。
その知人が日本に帰国し、友達親子から「日本では小学1年生になれば、多くの子どもが一人で登下校し、習い事にも一人で通っている」ということを聞き、心底驚いたそうだ。
シンガポールは比較的治安が良い国として知られているが、それでも6歳前後の子どもが一人で街を歩く姿はほとんど見かけない。
日本で育った私たちにとっては当たり前の光景だが、海外から見ると、それはかなり特別なことなのである。
知人は、自分の子どもを育てるようになって、その意味を改めて実感したという。
「もし道の向こうに友達を見つけたら、信号なんて見ずに飛び出してしまうかもしれない」
「何か面白いものを見つけたら、そのまま夢中で走ってしまうかもしれない」
そう考えると、子どもを一人で外出させることが、とても怖く感じるようになったそうだ。
親にとって、「子どもを一人で送り出す日」は、おそらく子育ての中でも大きな心理的ハードルの一つだ。
だからこそ、日本では「一人で歩けること」を前提に、安全について繰り返し教えることが欠かせない。
安全に道を歩けるようになろう
小学校入学前後にみにつけておきたい93のおやくそくを収録した『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』には、「つうがくろを かぞくで あるいてみよう」という項目がある。
『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用
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・くるまが とおる みちから はなれた ばしょを あるこう。
・おうだん ほどうを わたるときは てを あげよう。
・こども110ばんの いえが どこに あるか しらべよう。
・かぞくの まえで おうだんほどうを ひとりで わたってみよう。
『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用
子どもが一人で安全に歩けるようになるには、交通ルールを知るだけでは足りない。
実際の通学路を家族で歩き、「ここでは止まる」「車に気をつける」「困ったらどこへ行くか」を繰り返し確認しながら、少しずつ経験を積んでいくことが大切である。
日本の子どもが、小学校に入ると一人で登下校できるのは、生まれつきしっかりしているからではない。
家庭や学校で、安全に行動する力を少しずつ身につけているからだ。
子どもの自立は、日々の小さな安全教育の積み重ねによって支えられているのである。
(本稿は、『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』の発売を記念したオリジナル記事です)
