
映画「開戦前夜」公式X(@kaisen_movi)から
東京・TOHOシネマズ日本橋で19日に開催予定だった映画「開戦前夜」のプレミア上映会が中止になったことを受け、17日にNHKがコメントを発表した。
16日に同作公式サイトでプレミア上映会が「運営上の都合により」中止となることが発表された。31日の公開に変更はないとした。
これを受け、スポニチ本紙がNHKに対し上映会が中止になったことの受け止めなどについて質問したところ「NHK は映画の製作委員会に加わっていないため、お答えする立場にありません。映画に関することは映画製作委員会にお尋ねいただけますようお願い致します」と回答があった。
同作は、昨年8月に放送されたNHKスペシャル「シミュレーション~昭和16年夏の敗戦~」のドラマパートを映画化したもの。猪瀬直樹氏のノンフィクションが原案で、日米開戦直前に設立された「総力戦研究所」が舞台。
研究所では「圧倒的な敗北」とシミュレーション結果を出したが、所長の陸軍中将が結論を覆すよう圧力をかける人物として描かれた。実際は、自由な議論を後押ししたとされる。
この表現に、所長の孫で、元外交官の男性は「歴史がゆがめられ、祖父の人格を毀損(きそん)するような描き方をされた」と抗議。遺族側がBPOに審議入りなどを求める要望書を提出していた。その後、遺族側はNHKなどに対し、損害賠償を求める訴えを東京地裁に提起した。
この騒動を受け、「開戦前夜」製作委員会は6月11日、公式サイトで声明を発表。「訴訟の原告は、メディア等を通じ、本作を『故人(原告の祖父)の名誉毀損』『歴史捏造』『史実歪曲』等の強い表現で批判しています。しかしながら、これらは原告の一方的な見解に基づくものであり、本製作委員会として断じて受け入れることはできません」と強調。「原告の祖父は本作に登場せず、当然のことながら同氏の人格や人物像を描く意図もありません。本作は、歴史的事実に着想を得たフィクションです」と説明していた。