株式会社カネボウ化粧品は、2026年7月3日(金)より、新CM「唇に輪郭を。世界にドラマを。」をWebで配信し、7月4日(土)から全国で放映を開始しました。

    Superfly・越智志帆さんを起用し、「美ではなく、希望を発信するブランド」を掲げるKANEBOのメッセージ「I HOPE.」を軸に、口紅を纏うことで自分らしく世界と向き合う姿を描いています。

    前回の記事では、Superfly・越智志帆さんの過去、現在、未来を交差させたCMを取り上げ、KANEBOが加齢を「老化」ではなく「成長」として捉え直し、化粧品を人生に寄り添う存在として提示するブランドコミュニケーションを分析しました。(関連記事はこちら)

    第2弾となる今回は、同じ越智さんを起用しながら、口紅を通じてブランドの思想をどう人物と映像へ落とし込んだのかに着目します。

    CMの核となるのは、「唇に輪郭を。世界にドラマを。」というコピーです。ここでいう輪郭は、単に唇の形を際立たせるものではありません。

    唇が鮮明になることで表情や言葉、意志までが鮮明になり、その変化が周囲との関係や世界との向き合い方へ広がっていくという考えが込められています。

    KANEBOは、自らの意志で世界へ言葉や歌を届けてきた人物としてSuperfly・越智志帆さんを位置付け、ブランドメッセージと重ねています。

    CMで越智さんが歌うのは、「唇よ、熱く君を語れ」。自分の言葉で自分を語るという楽曲の意味と、唇から意志や希望が溢れ出すというCMのメッセージが重なり、キャスティングと楽曲の両方が「I HOPE.」を補強しています。

    映像では、口紅を塗る所作や表情の変化に、咲き誇る花々の動きや空間の色彩を重ねています。唇、目線、身体の動き、花のオブジェが呼応し、内側にある意志が外の世界へ広がっていく様子を視覚化しました。口紅による変化を唇だけにとどめず、人の感情や周囲の空気まで動かすものとして表現しています。

    第1弾では、過去から未来までの越智さんを描くことで、年齢を重ねることを希望として捉え直しました。今回の第2弾では、現在の自分の意志を唇から外へ放ち、世界との関係を変えていく姿を描いています。

    いずれも越智さんを広告の出演者として見せるのではなく、KANEBOの価値観を生き方で示す体現者として起用している点で一貫しています。

    ブランド理念は、コピーとして掲げるだけでは生活者に実感されにくいもの。そこで、理念と重なる背景を持つ人物を起用し、その人物の表情、声、所作、楽曲までをひとつの表現として設計することで、抽象的なブランドメッセージを体感できるものへ変えています。

    ブランドメッセージを体現者へ翻訳し、企業の理念を生活者へ届けるコミュニケーションが光る事例です。

    その他の広告事例についてはこちら
    https://predge.jp/search/post?genre=24
    会員登録、メルマガの受信設定はこちら
    https://predge.jp/

     

    Share.

    Comments are closed.