ビーチサンダルは、いかに“イットシューズ”になったのか

    Photo: Robert Kamau/Getty Images

    2027年春夏メンズ・ファッションウィークの熱気に包まれたパリでは、最高気温39度を記録する猛暑となった。ミラノ・ファッションウィークの頃から特に印象的だったのは、ジャーナリストやバイヤー、ファッション業界の関係者たちの間で、ビーチサンダルを履く人が増えていたことだ。かつてはビーチで履くためのシューズと見なされ、ファッション業界では賛否の分かれる存在でもあったビーチサンダルは、今やその立ち位置を大きく変えつつある。

    ビーチサンダルを“イットシューズ”へと押し上げたもの

    ファレル・ウィリアムスによるルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)のショーは、その流れを象徴していた。会場には巨大な波と砂浜を再現したセットが設えられ、まるでビーチのような空間が広がっていた。

    ビーチサンダルがファッションシーンに浸透した理由のひとつには、もちろん、極端な暑さもある。この暑さでは、ほかのシューズは履いていられない。とはいえ、理由はそれだけではない。ここ数シーズンを通じて、ビーチサンダルは徐々にファッションアイテムとしての地位を確立してきた。2023年にはシャネル(CHANEL)がビーチサンダルを再解釈し、憧れのアイテムへと昇華させた。その後もシーズンを重ねるごとにコレクションや日常のワードローブへ浸透し、今では夏に欠かせないアイテムとなっている。現在、同メゾンのアーティスティック ディレクターを務めるマチュー・ブレイジーも、2027年クルーズコレクションでこのトレンドを取り入れ、新たな解釈を披露した。

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