重岡大毅(WEST.)主演、原菜乃華共演の映画『5秒で完全犯罪を生成する方法』(9月11日公開)が、韓国の富川(プチョン)市で開催中である第30回プチョン国際ファンタスティック映画祭の「B Extreme」部門に選出。重岡と近藤亮太監督が現地入りし、7月2日開催のオープニングセレモニーや7月3日開催のワールドプレミアに参加した。2人にとっては今回が初めての国際映画祭への参加となり、重岡は訪韓も初となり感激しきりの様子。その2日間の模様をお届けする。

    オープニングセレモニーの前にプチョン中央公園を訪れた重岡は、初めて尽くしの訪韓について「めちゃくちゃ楽しみです。韓国に来たのが初めてで、その初めてが“映画祭で”というのがうれしいです。ワールドプレミアですしね。自信を持って観てもらうぞ!と思って来たので、皆さんの反応がどんな感じになるのか楽しみです。緊張しますが、観客の方々の感想がめっちゃ聞きたいです」と期待を寄せた。

    初めての韓国滞在で楽しみにしていることについては「プチョンでのご飯です。メインはもちろん映画祭ですが、“映画祭とかに招待されるような作品になればいいね”って、作る前から言っていたので、それが叶ったからこそ、今夜はおいしいご飯でも食べながら“よかったね”って皆で言い合えたらいいなと思っています」と笑顔で明かした。

    富川アートセンター(Bucheon Arts Center)で開催されたオープニングセレモニーには、重岡、近藤監督と、原案、脚本、プロデュースを担当した岡田道尚がレッドカーペットに登場。メッセージを書いた手作りのうちわを持つ地元の重岡のファンの姿も見られるなか、3人は笑顔でレッドカーペットを歩いた。

    レッドカーペットを歩く重岡大毅、近藤亮太監督、原案・脚本・プロデュースを担当した岡田道尚レッドカーペットを歩く重岡大毅、近藤亮太監督、原案・脚本・プロデュースを担当した岡田道尚[c] 2026 Gaga Corporation/Storm Labels Inc./Studio i3

    重岡は、レッドカーペットを歩き終えて「あっという間に終わりましたね。外に出たら、め~~~っちゃ人が居て、すごく熱気を感じました。うれしかったです。わぁ~…これ何回歩いても気持ちいいですよ。もう1周歩けないかな?おかわりレッドカーペットはないん!?」と満面の笑み。近藤監督は「名立たる俳優や監督の方々がオープニングセレモニーにいらっしゃって、ジャンル映画を支えてきた方々が参加している歴史のある映画祭でワールドプレミアを迎えるんだと実感が湧きました」と感慨深げに振り返った。

    オープニングセレモニーには、メインゲストとなる映画祭ファンタスティックアイコン賞を受賞したジョシー・ホー、グローバルアイコン賞のファン・ビンビン、功労賞のイザベル・ユペールのほか、韓国の人気俳優からはパク・シフ、カン・ミナ、ヒョン・ウソクなどが登壇し、会場は華やかに盛り上がった。

    翌日7月3日には、『5秒で完全犯罪を生成する方法』のワールドプレミア上映が映画祭メイン会場の富川市庁舎ホールで開催され、上映後のトークイベントに重岡と近藤監督が登壇。チケットは即完売で、会場には韓国の映画ファンから、重岡やWEST.のファンまでも詰めかけ、上映前から大変な熱気に包まれた。

    盛大な拍手に包まれるなか、登場した重岡は韓国語で「こんにちは!私は重岡大毅です。韓国に来れてうれしいです」と挨拶。

    【写真を見る】ワールドプレミアにて満面の笑顔で自撮りをする重岡大毅と近藤亮太監督【写真を見る】ワールドプレミアにて満面の笑顔で自撮りをする重岡大毅と近藤亮太監督[c] 2026 Gaga Corporation/Storm Labels Inc./Studio i3

    トークセッションでは、生成AIによる完全犯罪をテーマにするストーリーのアイデアについて、近藤監督が脚本がある程度でき上がった段階でオファーを受けたと明かし、「生成AIを使って完全犯罪を行う部分と、積極的に犯罪行為を行うのではなく、目の前にある問題をクリアするために生成AIが深く関わる部分にとても描きがいがあると考えました」と振り返り、「目に見えない生成AIの怖さを自分の得意な表現としても活用できるなら、この映画のためにできることがあると思いました」と思いを明かした。

    続いて、脚本を読んだ時の第一印象と役作りについて聞かれた重岡は、「生成AIに興味を持って脚本を読み始めたのですが、物語のクライマックスが個人的にすごく好きな展開だったんです。とてもおもしろい脚本だと思いました。僕が演じた主人公の航は、なんの変哲もないふつうの人生を歩んできたのに、ある日突然、事件に巻き込まれます。もし自分だったら、そんな事態に直面したら、主人公のようには行動しないかもしれない。でも彼は生成AIに聞いて、その答えと自身が考えた答えがまったく違っていた。だから、その乖離を埋めながら、決断をしていかないといけない。それを表現するのが難しかったです」と回答。

    また質問コーナーで、日常での生成AIの活用方法を聞かれた重岡は「日常的に使っていて、朝食はどうしようとか、トレーニングのデータからメニューを組ませたりしています。本作では、主人公が逮捕された場合の裁判のシミュレーションを生成AIで行うシーンがありましたが、実際にAIを使った場合にどのような形で状況が変化するのかを自分でも調べてみました」と明かした。

    近藤監督は「僕もよく使っています。映画作りのなかでも、浮かんだアイデアへの意見やこういうシーンではどんなアイデアがあるか?などを聞いてみたりしています。ただ、いまのところ、AIからそのまま使える答えが出ることは99%ありません。自分の頭を整理するうえでの話し合いとして使っています」と自身の考えを述べた。

    印象に残っているシーンを聞かれた重岡は「電車に向かって叫ぶシーンです。妹の前ではしっかりしないといけないから、1人になった時に、心の中に溜まっていたものをすべて吐き出す“叫び”でした。主人公がギリギリの精神状態に追い込まれたシーンです」と答えた。また、富川での滞在を楽しんでいるかといった質問に重岡は、滞在中のホテルの近くで焼肉を食べたエピソードを話し、会場全体がほっこりするというひと幕も。

    最後に重岡は「“生成AIとの向き合い方”はいまの人類の課題だと僕は思っています。そういった意味でも、この映画はまさにAIとの向き合い方について考えさせられる作品なので、改めて参加してよかったなと思いました。そして、この映画に参加できたからこそ、こうしてプチョンという場所にも来ることができました。僕自身初めての韓国で、プチョンもこのファンタスティック映画祭で初めて訪れた思い出の場所になりました。生成AIはいろいろなことを教えてくれるかもしれませんが、こうして生成AIでは作れない思い出も、これからたくさん増えていけばいいなと思っています。ありがとうございました」と熱いメッセージを送り、舞台挨拶を締めくくった。

    文/山崎伸子

    Share.

    Comments are closed.