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『週刊文春』の記事を受け、フジテレビがドラマの現場で俳優の佐藤二朗氏から女性俳優への問題行動があったと発表。一体、なにが起こっているのか……。エンタメに詳しいライターの村瀬まりもさんは「報道やXの投稿内容を整理してみると、見えてきたのは『あなたは役者をやるべきではない』という発言の背景だ」という――。

撮影=石塚雅人
フジテレビ外観(2025年1月27日撮影)
アカデミー賞も獲得、頂点に立った
「好事魔多し」とはこのことである。
俳優・佐藤二朗は1969年生まれの57歳。信州大学を卒業しリクルートに就職するものの、サラリーマン生活になじめず1日で辞めたという武勇伝の持ち主。20代のうちに劇団を旗揚げし、30代の頃から映画やドラマなどにバイプレーヤーとして多数出演。なかなかメジャーな存在にはなれなかったが、50歳前後でようやく主演作が作られるようになり、みずから脚本を書き監督した映画も全国公開できるようになった。

写真=AFP/時事通信フォト
2019年10月15日、フランス・カンヌで開催された「MIPCOM」で上映された時代劇『帰郷』のフォトコールに臨む、日本の俳優・脚本家・映画監督の佐藤二朗氏
2025年の映画『爆弾』では主演ではないが、警察で取り調べを受ける爆弾魔のタゴサクを怪演し、みごと第49回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を獲得。その栄えある授賞式(3月13日)で映画にかける熱い思いを述べた“旬の人”が、まさか、その直後にスタートした主演ドラマでつまずくことになろうとは……。
佐藤の演技で爆笑したことは数え切れないほどある。TVドラマや映画、演劇の取材をするライターとして、彼のトリッキーな演技を毎回楽しみにする一方で、心理表現の深さにも拍手を贈ってきたが、現在は「本当に残念」とショックを受けている事態である。状況を整理してみる。
「夫婦別姓刑事」でのトラブル
7月1日
文春オンラインで「佐藤二朗(57)が橋本愛(30)に“問題行為”を起こしていた フジテレビ調査では「深刻なハラスメント」認定《『夫婦別姓刑事』で共演》」という記事が公開(2日発売の『週刊文春』は「橋本愛が号泣した佐藤二朗の『爆弾ハラスメント』」というタイトル)。
フジテレビで4~6月に放送された連続ドラマ「夫婦別姓刑事」の現場において佐藤と橋本の間にトラブルがあったことを報じる。撮影中、佐藤が妻役の橋本の顔に(台本にないアドリブで)触ったことでスタッフから注意を受け、橋本の楽屋にアポなしで訪れ「(接触の制限があるなら)夫婦役は受けるべきじゃない」「あなたは役者をやるべきではない」と言ったという内容だった。
佐藤二朗が自身のXアカウントで声明を発表。
「さすがに、さすがにもうこれ以上は我慢できません。僕は撮影中、何度も「もう我慢の限界だから、このドラマを降板させてほしい。そして全ての事実を公にするべき」と訴えました。
もっと早く決断するべきでした。
数々の「ほんとうのこと」が、明らかになる日が来ることを、切に祈ります。
佐藤二朗」
さすがに、さすがにもうこれ以上は我慢できません。僕は撮影中、何度も「もう我慢の限界だから、このドラマを降板させてほしい。そして全ての事実を公にするべき」と訴えました。
もっと早く決断するべきでした。
数々の「ほんとうのこと」が、明らかになる日が来ることを、切に祈ります。
佐藤二朗
— 佐藤二朗 (@actor_satojiro) July 1, 2026
「夫婦別姓刑事」の脚本家・矢島弘一もXで下記のようにコメント。その投稿を佐藤がリツイート。
「事実と解釈が捻じ曲げられていて、めちゃくちゃ悔しい」
「この悔しさを何処にぶつければ良いのだろう。絶対に違うのに。誰も幸せにならん」
佐藤の所属事務所フロム・ファーストプロダクションがコメントを発表。
「記事で示されているようなハラスメントに該当する事実は確認されておらず、そのような評価は適切ではないと考えております。専門家からも佐藤の言動がハラスメントにあたるものでないと、確認を得ています。」
