音楽、アニメ、ゲーム、キャラクター、イベントなど、人に感動を提供するエンタテインメントにはさまざまなジャンルがあり、そのジャンルの数だけ多種多様な職種が存在する。

    連載企画「エンタメ業界のお仕事紹介」では、ソニーミュージックグループで働くスタッフの生の声から、エンタメ業界に存在する職種と業務内容、そして、その仕事にどんな“やりがい”や“魅力”があるのかを紐解いていく。

    今回は、特典付き商品の応募、購入専用サイト「forTUNE music」の運営、マーケティングを行なう、Eコマース(以下、EC)サイト運営担当者に話を聞いた。

    ERINAプロフィール画像

    ERINA

    ECサイト運営(forTUNE music担当)
    キャリア:6年目

    【解説】ECサイト運営(forTUNE music担当)

    ソニーミュージック公式直販サイト「Sony Music Shop」や、特典付き商品の応募、購入専用サイト「forTUNE music」などECサイトの運営、マーケティングを行なう。また、各種ECサイトの制作、運営を行なうと同時に、自社物流を持つ強みをいかし、タイムリーなサービス提供を実現する。

    ソニーミュージックグループを志望した理由は?

    私はもともとアパレル業界で店頭販売員の仕事をしていたのですが、2020年4月にコロナ禍で緊急事態宣言が出たときに出社制限がかかったり、その後も対面販売に制限がかかったりしたことをきっかけに、転職を考えるようになりました。

    ただ、転職は考えたものの、お客様とのコミュニケーションがベースにある販売という仕事は変わらず好きだったので、何かないかなと考えたときに、コロナ禍で市場がさらに急拡大したECに自分の転機があるのではないかと思い、その道に絞って転職活動を始めました。

    白いカーディガンを着たERINA

    また、個人的な趣味趣向では、映画好きが高じて映画館でアルバイトをしたり、ビジュアル系バンドにハマってライブに足しげく通ったりと、好きになったエンタテインメントはとことん追求したいタイプ。さらに、入社する前からソニーミュージックグループが運営するECサイトを頻繁に利用していたことにご縁を感じて、この会社を志望しました。

    キャリア採用にエントリーしたのですが、そのときは一括採用だったので、配属先がどこになるかわからず。でも、運良く希望していたECの部署に配属され、とてもうれしかったのを覚えています。

    現在、携わっている仕事は?

    主に、アーティストと間近でコミュニケーションがとれるイベントの参加チケットや、限定グッズなどの特典付きCDを販売するサイト「forTUNE music」の運営を担当しています。

    イベントにはアーティスト本人と対面で行なうリアルイベントと、オンライン上で行なうオンラインイベントがあり、内容もトーク会や撮影会、サイン会など多岐に渡ります。

    基本的には、特典付きCDの発売に至るまでの準備段階から、イベント当日の現場運営まで、一貫して携わっていて、現在はスタッフひとりあたり5組ほどのアーティストを担当しています。

    業務の流れとしては、まずアーティストの所属レーベルから“こういう内容、日程でイベントがやりたいです”という依頼をもらうところから始まります。イベント実施日程とCDの発売日から逆算して、イベント参加チケットの販売スケジュールを提案。販売スケジュールの了承が取れたら、システムチームと連携しながら商品の販売ページを作成するというのが大まかな流れですね。

    販売開始後は、各イベントの応募数や当選数、入金が確定した件数などを関係各所に報告したり、CDの在庫確保のために販売推進チームに予約数を共有したりと、細かい連絡を欠かさず行ないます。

    また、イベント当日に向けては、事前にスタッフ間で実施条件のすり合わせが重要です。リアルイベントの場合、どれだけ注意を払っていても、不測の事態が発生したり、さまざまな問い合わせがあったりします。これらの対応は、基本的にイベンターの方々にお願いしつつ、処理しきれない場合は、私たちも現場でサポートを行なっています。

    PCを使って業務をするERINA

    どんなときにやりがいや喜びを感じる?

    もっともわかりやすいのは、やはり数値化されている売上の部分ですね。コロナ禍以降、ソニーミュージックグループも自社のECにより力を入れるようになりましたが、ちょうど私が入社したころに、新しい施策が「forTUNE music」で動き始め、それが好評で売上が伸びていくのがはっきり見えたときは、大きなやりがいを感じました。

    また、売上から見えてくることで言えば、数年に渡って同じアーティストを担当していると、その推移からアーティストの成長というのがよくわかるんですね。ヒットが生まれて注目されるようになったアーティストだったり、アイドルグループで、デビュー当時は伸び悩んでいたメンバーのイベント参加チケットが完売するようになったり……そういった過程を現場で見ていると感慨深いものがあります。

    また、普段はファンの皆さんの顔が見えない仕事ですが、イベントの現場に行けば、ファンの方々が楽しんでいる姿を見ることができるのも、この仕事のやりがいにつながるところ。撮影会を終えたあと、その写真を見ながら喜んでいるファンの方々の様子を間近で見ると、“この機会を作ることができて良かったな”と感じます。

    笑顔で語るERINA

    仕事をするうえで心がけていることは?

    どんどんチャレンジをしていくことですね。「forTUNE music」と言えば、これまではCDと特典のイベント参加チケットを取り扱うことがほとんどでしたが、最近はCD以外のグッズも販売するようになりました。

    さらに、私たちからアーティストサイドに商品の販売内容を提案したり、これまで取り扱いのなかったアーティストにも積極的にアプローチしてみたりと、新しいチャレンジが行なえる環境になっています。降りてきた案件をそのままこなすだけでなく、新規開拓にも取り組めるのは、個人的にもすごく面白いと感じている部分です。

    どんな人がECサイト運営に向いている?

    パッと思いつくのは、やはり数字に強く、細かい作業が得意な人ですね。

    あとは、業務のなかには報告書の作成などルーティンの作業も多くあるんですが、そういったルーティンワークに対して、常に“このやり方がベストなのか”という疑問を持てる人。

    例えば、撮影会などのイベントも、会がスタートしトラブルがなければ、あとはルーティンになるのですが、それをただ見ているのと、どこかに改善点がないかと意識して見ているのでは、大きな差があります。ファンの方々に快適に楽しんでいただく場を用意するのも私たちの仕事なので、そういった視点を持って取り組める人にも向いているお仕事だと思います。

    微笑みながら話すERINA

    思い描くキャリアプランは?

    キャリアプランというよりは、直近の目標なんですが、“いいバンドをもっと多くの人に知ってもらいたい!”という個人的な思いがあるので、今後、「forTUNE music」でビジュアル系のアーティストを取り扱えるようなアップデートを行ないたいと画策しています!

    ただ、サイト自体が白を基調としたデザインなので、ビジュアル系に限らず、ダークなイメージカラーを持ったアーティストの場合、世界観とのミスマッチが生じてしまうという課題があります。なので、サイトの仕様を工夫して、従来とは違ったカラーのアーティストも掲載できる仕組みを模索中です。

    将来的には、“ビジュアル系の熱狂的なブームを再び”という目標もあるので、ECサイトだけではなく、新たなアーティストの発掘や、バンドが羽ばたいていくための“聖地”となるようなライブハウスを開拓してみたいですね。ソニーミュージックグループならいろんな角度からのアプローチが可能だと思うので、私なりのやり方を見つけてかたちにしていきたいです。

    前で手を組み、ポーズを決めるERINA

    文・取材:柳 雄大
    撮影:干川 修

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