Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね【第1317回】

    シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画・ドラマを発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。

    今回は、現在公開中の話題作の中から『急に具合が悪くなる』と『スーパーガール』をご紹介します。

    『急に具合が悪くなる』濱口竜介監督最新作、日仏主演女優がカンヌで女優賞に輝いた話題作

    画像を見る(全14枚) Kate Green Getty Images Entertainment :ゲッティイメージズ提供

    ※写真は「第79回カンヌ国際映画祭」授賞式にて。

    『急に具合が悪くなる』濱口竜介監督最新作、日仏主演女優がカンヌで女優賞に輝いた話題作

    (C)2026 Cinéfrance Studios – Arte France Cinéma – Office Shirous – Bitters End – Heimatfilm – Tarantula – Gapbusters – Same Player – Soudain JPN Partners

    『急に具合が悪くなる』もっとたくさん話したい、あなたと。

    カンヌ、ヴェネチア、ベルリン。世界三大映画祭すべての主要賞を獲得。『ドライブ・マイ・カー』でアカデミー賞国際長編映画賞に輝くなど、日本映画界を新たな時代へと導いた濱口竜介監督。世界中の映画ファンが待望していた彼の最新作となるのが、『急に具合が悪くなる』です。

    本作は、「第79回カンヌ国際映画祭」のコンペティション部門で、主演のヴィルジニー・エフィラと岡本多緒が女優賞をW受賞。岡本多緒は、日本人として初めて同賞に輝くという快挙を成し遂げました。

    がんの転移を経験しながら生き抜く哲学者・宮野真生子と、臨床現場で調査を重ねてきた人類学者・磯野真穂が交わした20通の往復書簡からなる同名書籍を原作に、偶然から始まる二人の出会いと交流を描いたヒューマンドラマです。

    『急に具合が悪くなる』濱口竜介監督最新作、日仏主演女優がカンヌで女優賞に輝いた話題作

    (C)2026 Cinéfrance Studios – Arte France Cinéma – Office Shirous – Bitters End – Heimatfilm – Tarantula – Gapbusters – Same Player – Soudain JPN Partners

    『急に具合が悪くなる』のあらすじ

    フランス、パリ郊外。介護施設「⾃由の庭」の施設長であるマリー=ルー・フォンテーヌは、⼊居者を人間らしくケアすることを理想としつつ、人手不足やスタッフの無理解などに悩まされていた。

    そんな中、マリー=ルーが出会ったのが、森崎真理という日本人女性。演劇の演出家として活動する彼女は、ステージIVのがんを患っていた。

    自らの身体や人生と向き合いながら、表現することを続けている彼女の姿に心を揺さぶられるマリー=ルー。二人は次第に国境や言葉の壁を越えて、魂のレベルで共鳴していく。

    ところが、真里が急に具合が悪くなり……。

    『急に具合が悪くなる』濱口竜介監督最新作、日仏主演女優がカンヌで女優賞に輝いた話題作

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    『急に具合が悪くなる』のみどころ

    W主演を務めたのは、『ベネデッタ』で大きな注目を集めたヴィルジニー・エフィラと、TAO名義でトップモデルとして活躍し、『ウルヴァリン:SAMURAI』などの国内外の作品に参加している岡本多緒。マリーと真理。同じ名前を持つふたりが偶然に出会い、友情を超える絆を結んでいく様子を情感豊かに演じています。

    また真理が演出する舞台に出演する俳優・清宮吾朗役に長塚京三、吾朗の孫で自閉スペクトラム症の窪寺智樹役には黒崎煌代を起用。マリー=ルーと真理が出会うきっかけとなる役どころを好演し、見事なアンサンブルを奏でているのも必見です。

    『急に具合が悪くなる』濱口竜介監督最新作、日仏主演女優がカンヌで女優賞に輝いた話題作

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    20通にわたる書簡で交流を続けた宮野真生子さんと磯野真穂さんの関係性を、フランス人のマリー=ルーと日本人の真理に置き換え、彼女たちが過ごす数日間を濃密に映し出した本作。

    認知症や高齢者のケアの場で実践できるようにと、哲学を具体的な技術に体系化したユマニチュード。真理が演出し、吾朗が演じる映画内の演劇。そして、マリー=ルーと真理の対話。

    「いかに生きるか」そして「いかに死んでいくか」というテーマを、さまざまな視点から知性と哲学を軸に掘り下げていく過程が実にエモーショナルで、魂を突き動かされる人も多いことでしょう。

    私個人的には、真理の語る言葉のひとつひとつに心が揺さぶられ、まるで真理と一緒に人生を旅しているかのような感覚を覚えました。3時間16分という長尺ながらも、最後の最後まで観客の心を捉えて離さない珠玉の一作です。

    『急に具合が悪くなる』濱口竜介監督最新作、日仏主演女優がカンヌで女優賞に輝いた話題作

    (C) & TM DC (C)2026 WBEI

    『スーパーガール』私は、真実を見抜く。

    スーパーマンが地球を救ったあとの世界。故郷クリプトン星を失ったカーラ・ゾー=エルは、愛犬クリプトと静かに暮らしていた。

    ところがある日、謎の敵クレムの攻撃により、クリプトが毒に侵されてしまう。
    残された時間は3日。カーラは解毒剤を手に入れるために、異星人の少女ルーシー、賞金稼ぎのロボとともに、宇宙規模の壮大な戦いへと足を踏み入れていくが……。

    『スーパーマン』の次章と位置づけられる映画『スーパーガール』。主人公のカーラを演じたのは、ミリー・オールコック。スーパーマンのいとこにあたり、スーパーマンと同じルーツを持ちながら、彼とは異なる痛みや葛藤を背負うヒロイン像を鮮やかに体現しています。

    鮮やかな赤と青のスーパーマンスーツにマント、その上からキャメルのトレンチコートを羽織ったストリート感のあるスタイルもキュート。DCユニバースの新たなるヒロインの活躍を、大きなスクリーンで堪能して。

    『急に具合が悪くなる』濱口竜介監督最新作、日仏主演女優がカンヌで女優賞に輝いた話題作

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    <作品情報>
    急に具合が悪くなる
    大ヒット公開中!

    出演:ヴィルジニー・エフィラ 岡本多緒 長塚京三 黒崎煌代

    監督:濱口竜介
    脚本:濱口竜介 ルディムナ玲亜
    原作:宮野真生子・磯野真穂著『急に具合が悪くなる』(晶文社)

    撮影:アラン・ギシャウア
    音楽:サミュエル・アンドレイエフ
    音響:ピエール・メルタンス ポール・エイマンス トマ・ゴデール
    編集:山崎梓
    美術:ミラ・プレリ
    キャスティング:コラリー・アメデオ
    劇中ワークショップ・演劇指導:砂連尾理
    衣装:キャロリーヌ・スピエット
    メイク:アメリー・ブイイ・ガルニエ
    ヘア:マチュー・ゲラサーグ

    製作:Cinéfrance Studios オフィス・シロウズ ビターズ・エンド Heimatfilm Tarantula
    提供:Soudain JPN Partners
    英題:All of a Sudden(仏: Soudain)
    配給:ビターズ・エンド
    (C)2026 Cinéfrance Studios – Arte France Cinéma – Office Shirous – Bitters End – Heimatfilm – Tarantula – Gapbusters – Same Player – Soudain JPN Partners
    公式サイト https://www.bitters.co.jp/soudain/

    『急に具合が悪くなる』濱口竜介監督最新作、日仏主演女優がカンヌで女優賞に輝いた話題作

    (C) & TM DC (C)2026 WBEI

    <作品情報>
    スーパーガール
    2026年6月26日(金) 日米同時公開

    出演:ミリー・オールコック デイビッド・コレンスウェット ジェイソン・モモア イヴ・リドリー マティアス・スーナールツ
    日本語吹替版:永瀬アンナ 竹内駿輔 安元洋貴 新津ちせ、白熊寛詞 津田篤宏&ユースケ(ダイアン)

    監督:クレイグ・ギレスピー
    製作:ジェームズ・ガン ピーター・サフラン
    原題:Supergirl
    配給:東和ピクチャーズ・東宝
    (C) & TM DC (C)2026 WBEI
    公式サイト https://supergirl-movie.jp/index.html

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