アスミック・エース配給にて、天野千尋監督作品『マジカル・シークレット・ツアー』が6月19日(金)より全国公開中。

     本作は、2017年に中部国際空港で主婦たちが“金の密輸”で逮捕されたという実際の事件に着想を得たオリジナル・ストーリー。二児の母、大学の研究者、そして妊婦―。一見、犯罪とは無縁そうに見えるものの、実はそれぞれに事情を抱えた3人が偶然出会い、金の密輸という秘密によって絆を深めていきます。3人のイリーガルな自分探しの旅が、一筋縄ではいかない現代を生きる私たちに新しい選択肢を見せてくれる、大注目の一本が完成しました。

     行定勲監督「有村架純のこれまでに見たことのない表情は強烈」、廣木隆一監督「今を生き抜くリアルを見た」、沖田修一監督「だから、この女性たちを憎めない」と名監督たちの大絶賛の通り、公開されるや否や、SNSでは「すべてが刺さった」「スリリングな展開に最後まで引き込まれた」「爽快さと切なさ」「この先の3人の人生も気になる!」など絶賛コメントがあふれており、さらにFilmarksでも3.7点を記録。ニューヨーク・アジアン映画祭での上映も決まり、さらに注目度が増している本作。

     この度、イベント初登場となる高志の元上司・田ノ上役を演じた斎藤工と、有村架純が演じる和歌子の夫・高志役の塩野瑛久、そして天野千尋監督登壇の公開記念舞台挨拶を実施しました。

     イベントでは、天野監督が描く“どこか憎めないダメな男たち”を演じた斎藤と塩野が、それぞれのキャラクターへの向き合い方や撮影時のエピソードを披露。監督を交え、本作ならではの魅力や見どころについてたっぷりと語りました。

    [公開記念舞台挨拶オフィシャル・レポート]
     主婦たちが金の密輸に手を染めた実在の事件に着想を得た、映画『マジカル・シークレット・ツアー』が現在全国公開中!6月22日(月)に丸の内ピカデリーにて公開記念舞台挨拶が実施され、本作のイベント初登壇となる斎藤工をはじめ、塩野瑛久、そして天野千尋監督が登壇した。

     映画上映後、大きな拍手とともに登場した斎藤は、「この映画に少しだけ参加している斎藤工と申します。こんなきれいな方達に挟まれて申し訳ない気持ちでいっぱい。ちょっと人前に慣れていないもので……」と自身のワイルドな風貌を冗談めかし、会場は大笑い。続く塩野も、自身の役柄が、横領と解雇を妻に隠していた主人公の夫という役柄だったということで、「皆さん、今日は映画をご覧になった後ということで、そんなに好かれていないキャラクターふたりが登壇する、という感じだなと思うんですが……お手柔らかにお願いします」と続け、会場を沸かせた。さらに天野監督も、「今日は現場の衣装さんにいただいた斎藤工Tシャツを着てまいりました!」と続け、そのTシャツを披露。「この日のためにアイロンをかけて取っておきました」と明かし、会場にアピールするなど、終始和気あいあいとした雰囲気の中、イベントは行われた。

     そんな斎藤は天野監督とのタッグについて、「(天野監督が脚本を担当した)『ヒヤマケンタロウの妊娠』でご一緒させていただきました。天野監督の過去作の大ファンでもありましたし、やはり監督の視点というのが、新しい感覚や価値観、視点をいただけるということで。しかもこの作品における男性の描かれ方というのが爽快でした。その中で僕は、不貞担当なのか、男性性の膿のようなものに対する役割をいただいたと思っていて、それが爽快さにつながっているのかなと思っています」と述懐。

     塩野も、「僕も天野さんが脚本で携わったドラマに参加させていただいて、そこでご一緒させていただいたので、このお話を聞いてからもやる気満々で挑みました。肩をぶん回していたけど、なかなか高志という役がつかみ所がなくて。そこは監督とも相談をしました」と続けた。

     天野監督もまたふたりに対する絶大な信頼を口にする。「斎藤工さんは、これまでにも色々な作品を拝見させていただいてきましたし、私の作品(『ヒヤマケンタロウの妊娠』)では、ハイスペックなエリートサラリーマンが急に妊娠してしまい、母乳が染み出てきてあたふたするという、絶妙なバランスの芝居を完璧に演じてくれました。単なるコメディの面白さではなく、ヒヤマという人間をこんなにも面白くしてくれて。翻弄(ほんろう)されるお芝居を観ていたので、今回の映画でも田ノ上というキャラクターが、ただの嫌な奴に留まらず、人間性を持ったキャラクターにしてくれると思いました」とコメントした。

     さらに塩野が演じた高志についても、「塩野さんはわたしが脚本を担当した『天狗の台所』でクールで頼れる兄貴分を演じていましたが、一方で『無能の鷹』で見せたような、情けない男の芝居が本当に面白い。このビジュアルなのに、そういう役は面白いなと思って拝見していました。高志というキャラクターを考えたときに、ただ高圧的なだけでなく、実は自分の弱さを隠している人物という深みも見せたかったので、この塩野さんのクールなビジュアルだからこその面白さを引き出してくれるんじゃないかと思ったんです」と全幅の信頼を寄せている様子だった。

     また劇中では、斎藤演じる田ノ上が会社の中で情事を行っているところを、主人公の和歌子に目撃されてしまう、というシーンがあったが、このデリケートなシーンの撮影においては、斎藤の提案により、インティマシー・コーディネーターが導入されたことが明かされた。斎藤は、「今回、役作りに関しては監督に委ねたのですが、その中でデリケートな描写のシーンでは、インティマシー・コーディネーターを入れていただくことができました。天野監督も僕の提案に前向きに受け止めていただいたので、安心して委ねることができました」と称賛。この言葉を受け、天野監督も、「斎藤さんに提案していただけて本当に助かりました。身体的な接触はありますし、精神的にデリケートな距離感だったので、専門家の方に入っていただいた方が私自身も安心できました。何より俳優の皆さんに安心してカメラの前に立ってもらえる。お願いして本当に良かったと思っています」と振り返った。

     さらに現在、世間で大いに盛り上がっているサッカーW杯での熱い戦いにちなみ、「今、自分の中で負けられないアツい戦いは?」というテーマでフリートークを展開。ここで斎藤は、「わたし、今年の7月と8月は物理的にロケをしません、と公表しています」と、猛暑との戦いを明かす。「これは少しまじめな話になってしまいますが、俳優も監督も、すべてのスタッフがこの季節にロケをするべきじゃないなと思っていて。夏の現場で、機材のバッテリーを冷ますための時間というのがあったんですよ。でもそれはバッテリーだけでなく、スタッフさんにも起きることですから。それでもスタッフさんは現場があれば、稼働せざるを得ない。そうしたことがスケジュールを管理する人に届いたらいいなと思っています」と真摯にコメントするも、「でもけっきょく7月、8月もロケが入ってしまいました……どうしたらいいですかね」と苦笑。会場もそのメッセージに深くうなずいていた。

     一方、同じテーマに対して塩野が答えたのが、「自宅にある『トゲトゲのシャクティマット(ツボ押しマット)』です。これ、けっこう鋭利でなかなか痛いんですよ。でも効能としては10分、20分と横になっていると、だんだん身体がポカポカと温まってきて、自律神経が整ってぐっすり眠れるんですが、何せ痛い。5分くらいで『もうやめようかな……』と思うんですが、10分、20分たつと慣れてくるので、5分、10分くらいは戦っています」とコメント。

     このエピソードにシャクティマット愛好家だという天野監督も、「そう、拷問じゃないかと思うくらい痛いんですよね。でもすごくぐっすり眠れます」と深く共感している様子。塩野も「でもせっかく買ったんで……」と締めくくり、会場を大きな笑いに包んだ。

     そんな大盛り上がりのイベントもいよいよ終盤となり、登壇者を代表して斎藤からメッセージが送られた。「これから寝苦しい夜が続くと思いますが、皆さんもトゲトゲマットを取り入れてみてはいかがでしょうか」と軽妙に会場に呼びかけ、会場を沸かせると、「僕もサッカーが好きで、ワールドカップを観ているんですけど、同時に、この期間、映画館という場所で勝負している映画もたくさんあります。映画監督たちによる、2時間という戦いをぜひとも観戦し、応援してください。今は直接の口コミこそが、最も信頼できると思っているので。この『マジカル・シークレット・ツアー』に心動かされるものがあれば、大切な人にこの作品のことを伝えていただけたら嬉しいです」と会場に呼びかけた。

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    ©2026「マジカル・シークレット・ツアー」製作委員会

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