
「最後まで目が離せない」このキャッチコピーが、これほど不気味な説得力を持って迫ってくる作品は、ほかにない。BS11で6月26日金曜からスタートする韓国ドラマ「太陽を飲み込んだ女」(月~金曜午後2:29~3:30 ※BS初放送)は、最愛の娘を死に追いやられたシングルマザーが、敵対する巨大財閥に立ち向かう凄絶(せいぜつ)な復讐(ふくしゅう)劇だ。
本作が描くのは、たった一人の「個人」には到底あらがえないような現代社会の闇である。財閥がマスコミやSNSを掌握し、犯罪を平然と隠蔽(いんぺい)しながら世論を都合よく誘導していくプロセスは、まさに今の時代を映し出している。“実際にあり得るかもしれない”というリアリティーに満ちた恐怖に、視聴者は思わず背筋が凍るはずだ。
ストーリーの展開は非常に早く、視聴者をぐいぐいと引き込んで離さない。そして、主人公が執念で復讐を成し遂げようとしたその瞬間、あまりにも意外すぎる真実が白日の下にさらされる。この計算され尽くしたどんでん返しは、間違いなく見る者をあっと言わせるだろう。物語の核にあるのは、「財閥」という絶対的な権力構造と、それに踏みにじられる「個人」の戦い。ここで描かれる構図には、韓国ドラマの王道とも言える“法より強い理不尽な財閥”のリアルがこれでもかと詰め込まれている。
権力に踏みにじられた母の、命がけの復讐が始まる!

未婚の母として、一人娘のミソと慎ましくも幸せに暮らしていたペク・ソルヒ。だが、その平穏はある日突然、無残に打ち砕かれる。ミソが巨大企業「ミンガン流通」の令嬢ミン・セリから暴行を受ける事件が発生したのだ。しかし、恐るべき権力によって真実は瞬く間にゆがめられていく。警察、検察、マスコミが一体となった組織的な工作により、気が付けば加害者であるはずのセリが被害者に、そして傷ついたミソが加害者へと仕立て上げられてしまう。
この不条理な現実に絶望したソルヒは、娘の無実を晴らすため、巨大な権力へ立ち向かうことを決意する。さらに、かつての恋人や予期せぬ協力者たちの登場、そして敵対者たちが仕掛ける狡猾な罠(わな)。複雑に絡み合う思惑のなか、ソルヒは執念で「真実」へと近づいていくが、そこにはさらなる衝撃の展開が待ち受けていた……。
主な登場人物
主人公
ペク・ソルヒ/チョン・ルシア役
⇒チャン・シニョン
20代前半で未婚の母になる道を選び、軽食店を切り盛りしながら、一人娘のミソと穏やかな幸せを築いていた。しかし、その大切な娘を突然の暴力事件で失ってしまう。深い喪失と絶望ののち、彼女は“チョン・ルシア”と名乗り、新たな姿で人前に現れることになる。

ソルヒの味方
ムン・テギョン役
⇒ソ・ハジュン
25年前、両親を事故で失いアメリカへ養子に出され、その地で経営コンサルタントとして成功を収める。そして四半世紀ぶりに帰国し、両親の死に関わっているとされるミン・ドゥシク率いるミンガン流通に就職。ギョンチェの厚い信頼を得るなかで、復讐の計画を進めていく……。

ソルヒの敵
ミン・ドゥシク役
⇒チョン・ノミン
ミンガン流通会長。ルシアに関心を示すが……。

ソルヒの敵・ドゥシクの長男
ミン・ジソプ役
⇒カン・ソクジョン
後継者争いで出遅れているため、妻から責め立てられている。ミンガン流通EC事業部本部長。

ソルヒの敵・ドゥシクの長女
ミン・ギョンチェ役
⇒ユン・アジョン
長男を押しのけ、ドゥシクの後継者に最も近い実力者。ミンガン流通社長。テギョンに想いを寄せているが、ルシアが現れたことで、仕事でも私生活でも彼女をライバル視するようになる。

ソルヒの敵・ドゥシクの二女
ミン・スジョン役
⇒アン・イソ
異母姉のギョンチェとは、後継や権力をめぐって激しく対立する。ミンガン流通専務。

ソルヒの敵・ドゥシクの末娘
ミン・セリ役
⇒パク・ソヨン
ドゥシクの末娘。

ソルヒの敵で元彼
キム・ソンジェ役
⇒オ・チャンソク
ミンガン流通の法務チーム長でソルヒの元恋人。大手法律事務所からの誘いをすべて断ち、財閥の婿になるという野望を胸にミンガン流通へ入社。後継者ギョンチェとの結婚を狙うため、彼はソルヒを切り捨てる。

ソルヒの娘
ペク・ミソ役
⇒イ・ルダ
ソルヒの娘。セリの策略によって心を病み自ら命を絶つ。

ソルヒの味方
チャン・ステラ役
⇒イ・カンヒ
ソルヒの協力者。ミンガン流通社外取締役。

法をも平然とねじ曲げる「財閥支配」の理不尽なシステム

韓国の愛憎・復讐ドラマにおいて、財閥は単なる「金持ちの家族」ではない。国家の警察、検察、そして司法すらも裏で操る「絶対王政の支配者」として君臨する。本作でも、その理不尽極まりない構造が物語を絶望的な展開へと導いていく。
「法」は弱者を縛り、財閥を守る道具
一般市民にとっての法律は守るべきルールだが、彼らにとっては「邪魔な敵を合法的に排除するための道具」にすぎない。お抱えの最強弁護士軍団(法務チーム)が法の抜け穴を執拗に突き、どれだけ巨悪であっても「執行猶予」や「嫌疑なし」で堂々と釈放されていく理不尽さ。この圧倒的な格差が、視聴者の「早く復讐してくれ」という感情を最高潮にまであおり立てる。
“食堂のおかみさん”から“しごできビジネスパーソン”まで圧倒的な演技力

チャン・シニョンが見せる振れ幅の大きさは、ただの役作りの巧さではなく、彼女が積み重ねてきた時間そのものの証だ。本作は約3年ぶりの復帰作。序盤では、娘を思い、客に気を配り、どこか懐かしい温もりをまとった“食堂のおかみさん”として画面に立つ。その素朴さは、視聴者の心をゆるませる柔らかな光のようだ。だが物語が転じると、彼女は一瞬で別の顔を見せる。洗練されたスーツに身を包み、“しごでき”ビジネスパーソンへ。立ち姿、声の張り、視線の強さ……すべてが切り替わり、同じ人物とは思えないほど印象が変わる。この落差が生むドラマの躍動感こそ、チャン・シニョンの真骨頂。役の幅を広げるのではなく、役の“深さ”を掘り下げていくような演じ分けが物語に確かな説得力を与えている。
ドロドロドラマに癒やしを発見! 新星チェ・ミンス

ソルヒの復讐を力強く支える、ミンガン流通の社外理事チャン・ステラ。その彼女の養子であり、ソルヒがピンチのたびに絶妙なタイミングで現れるのがモ・テジュだ。ソルヒが暴漢に襲われそうになった瞬間、さっそうと現れて彼女を救い出す姿はまさにヒーローそのもの。口数は多くないけれど、内に秘めた熱さと行動力で、画面の向こうの私たちを何度もキュンとさせてくれる。
そんなテジュを演じているのは俳優チェ・ミンス。SF9のカン・チャニ主演ドラマ「思いどおりにする恋愛」ではサークルの仲間役で、主要キャストとして出演していた彼。出演作はまだ少ないものの、本作で見せる圧倒的な存在感と切ない眼差しは、見る者の心に強烈な爪跡を残している。
今後のブレイクに期待!
太陽すら飲み込む、母の執念と驚愕の結末

娘のためにすべてを投げ打ち、巨大な権力をものともせずに、どれだけ理不尽に踏みにじられても、緻密な計画と狂気的な執念で這い上がっていく主人公の姿は圧巻だ。しかし、その復讐の歯車がかみ合い、ついに財閥の首元に刃が届こうとした時、物語は誰も予想しなかった「意外すぎる真実」を用意している。この結末を見届けたとき、私たちは「最後まで目が離せない」、このキャッチコピーが持つ、本当の意味を知ることになる。
【番組情報】
韓流プラス「太陽を飲み込んだ女」
BS11
6月26日 金曜 スタート ※BS初放送
月曜~金曜 後2:29~3:30
※BS11公式動画サイトBS11+とTVerで見逃し配信
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