丸善ジュンク堂書店とPubteXは、RFID技術を活用した「RFID店頭活用プロジェクト」を発足したと発表しました。書店運営のデータ主導型への転換を図り、出版流通全体の構造改革を推進する取り組みです。
プロジェクトの実施にあたり、丸善ジュンク堂書店はPubteXが開発した書籍トレーサビリティシステム「BOOKTRAIL」の導入を進めています。すでに21店舗で導入済みで、2027年1月末までに計50店舗への展開を予定しています。
「BOOKTRAIL」は、RFIDの活用により出版物の流通状態をタイムリーに把握できるシステムです。書店では数万点から数十万点に及ぶ書籍を扱う一方、書籍ごとの所在や流通状況をリアルタイムに把握する手段が限られていました。在庫管理や書籍探索は長年にわたり人手や経験に依存する構造が続いており、高い返品率が業界の課題となっていました。
書棚の商品をRFIDハンディリーダーで読み取る作業イメージ
近年は人手不足の深刻化も重なり、従来型の運営モデルでは店舗運営の持続性にも問題が生じています。こうした背景から、書籍の動きを可視化するRFIDを基盤とした運営モデルへの転換が重要なテーマとなっていました。
本プロジェクトでは、丸善ジュンク堂書店の実店舗を検証の場として同社が運用設計・検証を担い、PubteXがシステム提供やデータ分析を担当します。両社は次世代型書店オペレーションの標準モデルを共同で構築する方針です。
RFID活用による書店業務効率化と流通改革のイメージ
具体的な取り組みとしては、RFIDを標準インフラとして整備し複数商品の一括読み取りによる棚卸・在庫管理の効率化を図ります。また、POSデータとの連携により在庫の動態を可視化し、データ主導の店舗マネジメントへの移行を進めます。さらに取得したデータを出版社や取次と連携・活用することで、需要把握の精度向上や補充の最適化、返品の削減にも取り組みます。
今後、両社は本プロジェクトで得られた知見や運用モデルを業界全体での活用を見据えて発展させるとしています。丸善ジュンク堂書店は2010年設立で書籍・雑誌の小売販売を手がけ、PubteXは2022年3月設立のRFID活用出版流通システム企業です。
