スクリーンを通して代名詞といえる“ダンディズム”を放ち続けてきた舘ひろし。『暴力教室』(76)での映画デビューから50周年を迎える大ベテランが、新境地ともいえるコミカルな一面を披露する『免許返納!?』が、6月19日(土)より公開される。

    免許を返納するか否かという岐路に立たされた映画俳優が大騒動に巻き込まれていく本作は、舘プロから持ち込まれた「“舘ひろし”と“免許返納”という題材で“コメディ”を」というテーマから動きだした企画であり、セルフパロディ的要素も満載だ。ここでは舘の役者人生とリンクするポイントを拾いながら、キャリアの足跡をたどっていきたい。

    かつて演じた映画スターを再び演じた『免許返納!?』【写真を見る】舘ひろしが自分の役者人生をパロディ?『免許返納!?』に見るキャリアの足跡【写真を見る】舘ひろしが自分の役者人生をパロディ?『免許返納!?』に見るキャリアの足跡[c]2026「免許返納!?」製作委員会

    『老人家族』で映画賞を総なめにするなど、古希を迎え、演技派俳優としてのキャリアを築く南条弘(舘)。胸中にはかつてのようにアクションをやりたいという思いを抱えるなか、『ハーレーライダー』で共演した盟友の尾崎誠(宇崎竜童)が起こしたバイク事故に対するコメントが「南条弘、免許を自主返納へ」と拡大解釈されてしまう。

    これを機に免許を返納させようとする事務所社長の三宅(吉田鋼太郎)やマネージャーの川奈(西野七瀬)の思惑に反し、大好きなアクション映画が撮れなくなってしまうという心配や亡き妻との約束への思いから免許返納を渋る南条は、やり残したことを果たすべく一念発起。しかし、大きな騒動に巻き込まれ…。

    『免許がない!』で演じた南条弘を約30年ぶりに演じている『免許がない!』で演じた南条弘を約30年ぶりに演じている[c]2026「免許返納!?」製作委員会

    この“南条弘”は、舘が1994年に主演した『免許がない!』で演じた主人公のオマージュ。『免許がない!』は、免許を持っていないことを気にするスターの南条が、映画の撮影を中断してまで自動車免許合宿に通い、厳しい教官(『免許返納!?』には西岡徳馬が演じた照屋も再登場!)と衝突しながらも、仲間たちの応援を受けて免許習得を目指すコメディ。約30年の時を経て再び南条を演じるにあたり、キャラクター像がより細かに作り上げられている。

    セルフパロディ的な役どころで、ダンディかつコミカルな魅力を放つセルフパロディ的な役どころで、ダンディかつコミカルな魅力を放つ[c]2026「免許返納!?」製作委員会舘ひろしを語るうえで外せないバイク×ショットガン

    例えば『免許返納!?』では、南条のフィルモグラフィまで細かく設定されているが、そのなかで“アクションスター南条”を決定付けた重要作として語られるのが、バイクに跨りながらショットガンをぶっ放す荒唐無稽なアクション『ハーレーライダー』だ。

    ハーレーは『帰ってきた あぶない刑事』で使用されたものを借りているハーレーは『帰ってきた あぶない刑事』で使用されたものを借りている[c]2026「免許返納!?」製作委員会

    この“バイク”は、舘ひろしを象徴するエッセンスの一つ。舘はデビュー前からバイクチーム「クールス」を結成しており、映画デビュー作『暴力教室』でも、喜多条(舘)をボスとする不良グループをクールスのメンバーと共に演じ、随所でバイクを駆る姿が映しだされている。

    さらに長谷部安春監督のもと、夜な夜なハーレーで街に繰りだす若者を演じた初主演作『皮ジャン反抗族』(78)や、“タツ”や“ハト”に扮した「西部警察」など、繰り返しバイクに跨る姿を見せてきた。そこにショットガンが加わったのが、長谷部監督が深く携わった“あぶ刑事”こと「あぶない刑事」シリーズだ。

    柴田恭兵と刑事バディを演じたこのシリーズでは、舘はタカこと鷹山敏樹を演じ、ノーヘルでバイクに跨り、幾度となく危険なスタントをこなしてきた。なかでもショットガンを両手に構えてバイクで犯人を追い詰めるクライマックスはお約束。ちなみに『免許返納!?』では『帰ってきた あぶない刑事』(24)で使用され、撮影後にオークションに出されたハーレーを買い手から借りてきたそうだ。

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