東佳苗が手掛ける「ルルムウ(rurumu:)」が、新作の展示会を開催し2026年秋冬コレクション「Rebelka」を発表した。同コレクションでは、東自身が大きな影響を受けてきたというヴェラ・ヒティロヴァー(Věra Chytilová)監督の映画「ひなぎく」(1966)とのコラボレーションアイテムも登場。6月8日23時59分まで、ルルムウの公式オンラインストアで先行予約を受け付けているほか、今後ルルムウのポップアップや公式オンラインストアでの一般販売も予定している。
チェコ・ヌーヴェルヴァーグの女性第一人者であるヴェラ・ヒティロヴァー監督による「ひなぎく」は、1960年代の傑作ガールズ・ムービー。ツインテールのマリエ1と、金髪ボブカットのマリエ2が人形の真似をしたり、姉妹と偽って男たちをだまして食事をおごらせたり、牛乳風呂に入ったり、お互いをハサミでちょん切ったりと、自由気ままに悪ふざけを楽しむさまを、あらゆる映画的な手法を用いて描いている。現在日本では、同作品の製作60周年と日本劇場公開35周年を記念して、4K レストア版を全国の劇場で公開中だ。
東は学生時代から「ひなぎく」に大きな影響を受けてきたといい、この映画の魅力について、「反戦や社会へのアンチテーゼ、フェミニズムといった様々な要素が含まれている」と語る。これまで、雑誌のインタビューをはじめさまざまな場所で同作への思いを語ってきたほか、個人作家として活動していた2017年には、同氏が撮影した短編映画と「ひなぎく」の併映イベントに参加。チェコ文化を日本に紹介してきたペトル・ホリーと映画にまつわる対談を行った過去もある。今回は作品の60周年に際して、念願のコラボが実現。「ひなぎく」がファッションブランドと公式にコラボするのは初だという。

Image by: ©Sedmikrásky, heirs c/o DILIA ©Czech audiovisual fund, source: NFA © 2026 rurumu: / Riot Girly Lab, Inc.
コラボでは、「ひなぎく」の印象的なシーンやヴィジュアルをルルムウならではの感性で再構築した3型のアイテムを製作。映画の持つ自由で挑発的な世界観を落とし込んだ、シャツ(6万2700円)とニットキャミソールワンピース(6万9850円)、ニットストール(2色、各3万9600円)をラインナップする。
シャツとワンピースは、いずれもパーツを着脱することで丈を変えたり、取り外したパーツだけを着用するなど、マルチウェイな着こなしが可能な仕様が特徴。ワンピースは前後リバーシブルで着ることができ、印象の異なる2つの柄を楽しめる。
「“Sedmikrásky” detachable dual length dress」(6万9850円)
Image by: ©Sedmikrásky, heirs c/o DILIA ©Czech audiovisual fund, source: NFA © 2026 rurumu: / Riot Girly Lab, Inc.
東は今回のコラボについて、「この度、私の表現の根源とも言えるチェコ映画『ひなぎく』とのコラボレーションが実現する運びとなりました。反逆精神を持つ未成熟な二人の女の子が、意図して寄生と破壊をくり返す非生産的な毎日を、ガーリーにパッケージした宣戦布告のようなパンク映画。サブリミナル的に挿入される『蝶の蒐集』は、束縛された時代や自由のない女性たちのメタファーでもあり、切り貼りされたシーンの哲学を考察する面白さのあるパフォーマンスアート的な作品でもあります。『誰がガス代払うの?』『言いたいことしか言わない』『ダメ人間から脱出したいの!』人形のような彼女たちが話す“リアル“は、60年前も今も変わらないことがなんだか不思議で、二人の人生を通して、今の時代を生きる我々の自由と責任は何なのかが問われてもいます。個人的お気に入りの本編シーンをコラージュしたコラボアイテムが、ひなぎくフリークの皆様の元にも届くと幸いです」とコメントしている。

2026年秋冬コレクション
Image by: rurumu:

また、チェコ語で「反逆者」や「反抗的な女の子」「おてんば娘」を意味する「Rebelka」と題したルルムウの2026年秋冬コレクション全体にも、「ひなぎく」の世界観を色濃く反映。作中に登場するシャンデリアや割れたお皿、蝶の標本といったモチーフを散りばめているほか、「働かなければケーキは食べられない」という意味のチェコのことわざをあしらったニットなど、随所に映画から着想を得たメッセージが込められている。
アトリエでの2026年秋冬展示会の様子
Image by: FASHIONSNAP


