俳優の賀来賢人が映画のプロデュースに初めて挑み、Netflixの大ヒットシリーズ「忍びの家 House of Ninjas」(24)のデイヴ・ボイル監督と再びタッグを組んで放つネオ・ゴシックホラー『Never after Dark/ネバーアフターダーク』(公開中)。霊媒師の愛里が、霊になった姉の美玖と共に人里離れた屋敷に巣食う凶悪な亡霊に立ち向かう本作は、賀来のこだわりとホラー映画の常識を覆す斬新なアプローチがいっぱい!
PRESS HORRORでは、恐ろしくも魅惑的なこの野心作を作り上げた賀来賢人と、ドラマ「SHOGUN 将軍」(24)で注目を集め、今作でヒロインの愛里を演じた穂志もえかのインタビューを敢行。プロデュースに乗り出した経緯や意図といった核心に触れながら、新しい地平を目指した撮影の裏側に迫った。
「作品作りを自分たちで最初から最後までできるのか、目で追える形でやりたかった」(賀来)
――まずは『Never after Dark/ネバーアフターダーク』で賀来さんが映画のプロデュースに乗り出した経緯からお話いただけますか?
賀来「やってみたいとはずっと思っていたんです。自分たち俳優は、基本的には受け身な仕事ですから。以前はそれでも別によかったんですけど、Netflixで自分が原案の『忍びの家 House of Ninjas』を作ったのがやっぱり大きくて。あの作品で、映像作品を企画して作るということをわかったつもりでいたんですが、あれはNetflixが製作費を出してくれていたので、自分たちの作品を1から自由に作るうえでいちばん大切なプロセスが抜けていた。なので、『忍びの家』で組んだ監督のデイヴ・ボイルと映像製作会社『SIGNAL181』を作り、製作委員会を組まず、僕とパートナーの資金で自分たちの作品作りを最初から最後までできるのかを目で追える形でやりたかったんです。その一発目だったので、もちろん大変でしたが、製作のプロセスをすべて知ることができたので、次はもう少しスムーズにやれるような気がしています(笑)」
霊媒師の愛里は、亡霊を祓うために訪れた屋敷でおぞましい怪現象に巻き込まれていく[c]2025 Signal181, Inc. All rights reserved.
――本作はデイヴ監督のアイデアをベースにしたホラー映画です。賀来さんのやりたいことと、監督のアイデアはどこで合致したのでしょう?
賀来「ホラー映画に可能性をすごく感じていたし、ほかのジャンルに比べてローバジェットでクリエイティブなことができるホラー映画は僕たちにとっても希望でした。それに、デイヴが最初に『こういうのどう?』って送ってきてくれたアイデアが幽霊的な怖さではなく、人間の怖さにフォーカスしたものだったんです。それを見たときに、日本人だけじゃなく海外の人たちも楽しめる作品になるなと思って。それに(霊界や自然霊と直接交渉する呪術的な儀式を行う)シャーマニズムは日本の霊媒師の文化にも繋がると思ったので、日本のロケーションでそれを行う人を実際にいるように描くことができれば、世界的にも人気がある“ジャパニーズホラー”というジャンルにデイヴ独自の視点を入れた、僕らっぽい作品になるような気がしたんですよね。感覚的な話で、そこまで打算的なものではないですけど、そんな感じで自然に『この企画を一発目にしよう』という流れになっていきました」
本作はデイヴ監督が長年温めてきた“念願のホラー企画”だったという[c]2025 Signal181, Inc. All rights reserved.
穂志「ほかにもいろいろな企画があったなかから、『これにしよう!』ってなったんですか?」
賀来「そう。さっきも話したように、バジェット(との兼ね合い)も大きいですよ。やっぱり中途半端なものは作りたくないので、『このバジェットならどれだけのことができるのか?』ということも考えて。そのなかでデイヴが『これ、どうだ?』って出してきたものに対して、『あ~、違う!』、『これも違う!』というやりとりを重ねながら、『じゃあ、これでどうだ?』『うん、これだ!』っていう形で決まったんです」
穂志「そうなんですね」
賀来「そうそう。デイヴはアイデアの宝庫なんで(笑)。本当に怖いぐらい、いくらでもストックがある人だから、そのひとつひとつを見ながら話し合って、本作に行き着いたというわけです」
