1971年の創設以来、革新的な素材使いとプロダクトで独自の存在感を放ち続ける〈シーピーカンパニー(C.P. COMPANY)〉。その最新コレクションおよびキャンペーンビジュアルのリリースを記念した本記事では、ビジュアルのクリエイティブディレクターを務めるWANDAさんがインタビュアーとなり、同ビジュアルに出演するNAGAN SERVERさん、下津光史さんを迎えた鼎談をお届けします。今回のキャスティングと、国内でレコードの製造を行う東洋化成の工場を撮影地に選んだ背景には、〈シーピーカンパニー〉が長年大切にしてきた“音楽”と“クラフトマンシップ”という二つの軸を表現する意図が込められているようです。

    Photo_Shintaro Yoshimatsu
    Text_Atsutaro Ito
    Interview & Direction(Movie)_WANDA
    Movie_Callum Hasegawa
    Edit_Seiya Kato
    Special Thanks_TOYOKASEI

    Linen Long Sleeve Button Lens Shirt ¥69,300
    Chrome-R Lens Boxy Cargo Shorts ¥48,400

    Heavy Chrome-R Zipped Lens Overshirt ¥107,800
    50 Fili Stretch Loose Lens Cargo Shorts ¥47,300

    Mercerized Jersey 30/2 Twisted Short Sleeve Logo T-Shirt ¥31,900
    Cargo Pant In Flatt Nylon ¥69,300
    Nylon B Lens Waistbag ¥41,800

    Cotton Crepe Double Dyed Polo ¥58,300
    24/1 Jersey Short Sleeve Logo T-Shirt ¥37,400
    Bermuda Cargo in 50 Fili Stretch ¥52,800

    Cotton Goggle Beanie ¥28,600

    〈シーピーカンパニー〉が繋ぐ、セッションのような二人の出会い。

    PROFILE

    WANDA(左)

    クリエイティブ・プロデューサー

    広島県出身。音楽やファッション、アートカルチャーを軸に、さまざまな媒体やブランドと協業しながら、編集・ビジュアルディレクション・キャンペーン企画など幅広いクリエイティブを行っている。
    Instagram:@wada_wanda_kento2

    PROFILE

    NAGAN SERVER(中)

    ミュージシャン

    ラッパー/ウッドベーシスト。ヒップホップとジャズを軸に、ラップと生演奏を融合させた独自のスタイルで活動。ソロのほか「NAGAN SERVER and DANCEMBLE」などでも活動し、「FUJI ROCK FESTIVAL」をはじめ国内外のフェスに出演。音楽のみならず、ファッションカルチャーからの支持も集めている。
    Instagram:@naganserver

    PROFILE

    下津光史(右)

    踊ってばかりの国 ギター&ボーカル

    1989年、兵庫県尼崎市生まれ。2008年にロックバンド「踊ってばかりの国」を結成し、ギター&ボーカルとして活動。フォーキーで叙情的なメロディーとサイケデリックな音像を融合させた独自の楽曲を生み出す。近年はソロでの弾き語りやライブ活動も精力的に展開し、バンド/個人の両軸で表現の幅を広げている。
    Instagram:@shimotsukoji

    ーまずは、お二人の出会いやお互いの第一印象から教えてください。

    下津光史(以下、下津):じつは今回の撮影で、サーバー兄さん(NAGAN SERVER)とは初対面だったんですよ。でも、彼の目を見た時から「あ、この人とは感覚が近いな」って思いました。音楽をやっていると、自然と波長が合う人とそうじゃない人って分かるんですけど、サーバー兄さんは完全に前者でしたね。

    NAGAN SERVER:え、目だけで?(笑)

    下津:そう、目です(笑)。

    ーNAGAN SERVERさんはいかがでしょうか?

    NAGAN SERVER:ぼくも同じ感覚でした。仲良くなる人って、最初からスッと距離が縮まるんですよ。しもっちゃん(下津光史)もまさにそんな感じで。なんとなく顔の雰囲気も似てる気がして、勝手に親近感がありました。

    下津:共通の友人もたくさんいますしね。

    ー撮影当日も一緒に帰られてましたよね?

    下津:そうなんですよ。この撮影をきっかけに、一気に距離が縮まりました。

    ー今回の撮影でご着用いただいた〈シーピーカンパニー〉のアイテムについても聞かせてください。

    Heavy Chrome Goggle Jacket ¥121,000
    Mercerized Jersey 30/2 Twisted Short Sleeve Logo T-Shirt ¥31,900
    Micro-Reps Boxy Cargo Lens Pants ¥61,600

    NAGAN SERVER:もともと個人的に集めているくらい好きなブランドなんです。マッシモ・オスティ(Massimo Osti)時代の初期作品から現行まで追っているくらいで、自分にとってはかなり馴染み深い存在ですね。今回着させてもらったコレクションは、クラシックな空気感を残しながらも、今っぽいアースカラーが効いていて、すごく自然に着られる印象でした。ちゃんと〈シーピーカンパニー〉らしさは残っているし、ブランドとしての芯の強さも感じましたね。お世辞抜きで、本当に好きです。

    ー屋上で下津さんが走っていたカットも印象的でした。着心地などはいかがでしたか?

    下津:めちゃくちゃ着やすくて、軽かったですね。そこまで洋服に詳しいタイプではないんですけど、昔からUKロックが好きで、そのアルバムジャケットとかMVのなかで〈シーピーカンパニー〉を見てきたんですよ。だからずっと憧れのブランドでした。実際に着てみると、機能性もすごくて驚きました。

    ー普段のファッションについても教えてください。スタイルのこだわりはありますか?

    NAGAN SERVER:自分の中では“ラブ、タフ、ラフ”っていうテーマがあって。まず“ラブ”は、その洋服をちゃんと愛して着ているかどうか。“タフ”は、耐久性だったり、ブランドが持つ精神性。最後の“ラフ”は、自分が音楽をやるうえで、窮屈じゃないものを大切にしたいっていう感覚ですね。ウッドベースを弾きながらラップするスタイルもそうなんですけど、自然体でいられるシルエットや空気感が、自分らしいと思っています。

    下津:ぼくはそこまで強いこだわりはないんですけど、今回の撮影で穿いた短パンがすごく新鮮でした。ライブでもアリやなって思いましたね。普段は、着ていてストレスがないものを選ぶことが多いです。軽かったり、乾きやすかったり。今回〈シーピーカンパニー〉を着て、「こういう自分みたいなタイプにこそ合うブランドなんやな」って実感しましたね。

    音楽とモノづくりの本質。

    ー今回、インタビューだけでなくビジュアル撮影も含めて、ロケーションには国内でも数少ないレコード製造会社である「東洋化成株式会社(以下、東洋化成)」さんの工場をお借りしています。〈シーピーカンパニー〉が大切にしている“モノづくり”への強いこだわりと、「東洋化成」さんが長年レコードを作り続けてきた“クラフトマンシップ”に共鳴したことが、今回この場所を選んだ理由でもあるんです。そんな空間の中で、お二人に改めて伺いたいのですが、配信が主流となった今、レコードならではの魅力ってどんなところにあると思いますか?

    下津:やっぱり、ジャケットがデカい(笑)。それだけで最高なんですよ。しかも、ちゃんと扱えば半永久的に残せる。データはいつ消えるか分からないじゃないですか。でもレコードは、針を落とせばいつでも鳴ってくれる、その安心感も好きですね。たぶん一生抜け出せないと思います。今度リリースする作品も、CDは作らずに配信とレコードだけにしようかと考えているくらいです。

    NAGAN SERVER:ヒップホップを始めたきっかけ自体がレコードなんですよ。「Wu-Tang Clan」のメンバー・Raekwonの『Ice Cream』が好きで、その曲が欲しくてレコード屋に行ったんです。でも当時は、レコードにインストが入っていることすら知らなくて。「どうやったらラップできるんですか?」って店員さんに聞いたら、「このインストでやってみな」って言われて。そこから全部はじまりました。 だからレコードって、自分のルーツそのものなんです。デジタルにはない温度感もあるし、大きいスピーカーで鳴らした時の柔らかさも独特ですよね。耳が痛くならないというか。

    下津:(レコードは)腹の底にズーンと来る感じ、ありますよね。あれはレコードならではだと思います。この後、サーバー兄さんと一緒にレコードをディグりに行こうって話してるんですよ(笑)。

    ーぜひ同行したいです(笑)。では続いて、お二人にとって価値観を変えた出来事や、人生の転機になった瞬間について教えてください。

    NAGAN SERVER:ラッパーとして活動する中で、自分はずっと変化し続けている感覚があるんですけど、大きかったのはやっぱりウッドベースを持ったことですね。それまではDJと一緒にクラブでやっていたんですけど、自分で楽器を演奏するようになってから、ラップだけでは気づけなかった音が聴こえるようになった。自然と、周りの音をすごく意識するようになりましたね。

    下津:ぼくは『光の中に』というアルバムを出したタイミングが大きかったですね。メンバーそれぞれにも変化があって、バンドとして一気に加速した感覚がありました。でも、アーティストって結局ずっと変わり続けるものだと思うんです。毎日違うし、アルバムごとにも変化する。逆に、「ここから変えよう」って意識して変われるものでもない気がしていて。

    NAGAN SERVER:ウッドベースも、無理に方向転換したわけじゃなくて、もともとその音が好きだったんですよ。好きだから、自分で鳴らしてみたくなった。そういう自然な衝動って、ちゃんとライブや作品にも出ると思うんです。

    下津:興味がなかったら、そもそもウッドベースなんて触らないですもんね。そうやって欲求を持ち続けているアーティストは信頼できます。

    ーお二人が、アーティストとして大切にしていることは何でしょう?

    NAGAN SERVER:自分の感覚に素直でいることですね。好きなものは好きだし、違うと思ったら違う。その感覚を誤魔化さないようにしています。あと、世代に縛られず自由に活動していきたいです。

    下津:ぼくは、19歳の頃の自分に嘘をついていないかをいつも考えています。音楽に救われた最初の感覚を忘れずに歌えているかどうか。それが一番大事ですね。

    NAGAN SERVER:やっぱり初心だよね。

    下津:そこがブレたら、自分自身もぐちゃぐちゃになってしまう気がするんです。誰かを救うどころじゃなくなるというか。

    ーそれはきっと、アーティストに限らず、真剣に仕事をしている人みんなに通じる感覚かもしれませんね。本日はありがとうございました。最後に、今後の展望についてお聞かせてください。

    NAGAN SERVER:しもっちゃんとは、近いうちに何か一緒にやりたいですね。先程もスタジオで軽くジャムったんですけど、すごく自然に音が出てきたので。もしかしたら近々、何かしらアナウンスできるかもしれません。

    下津:でしたね。その時は〈シーピーカンパニー〉を着て、サーバー兄さんと一緒にライブできたら最高やなって思っています。

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